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ドル円113円割れ。11/16にドルが全面安となった理由と、今後の予想

2018年11月17日 11:16

昨日の11月16日の夜に、ドル円は急落し、中間選挙の時も割れなかった113円を割って一時112.6円台まで下落し、最終的に112.8円程度で週末を迎えました。





【ドル円 5分足チャート】
USD chart1117 5minute





この下落が珍しい理由に、「円高」が原因ではなく、純粋に「ドル安」が原因であったことで、実際に、他の通貨や、NYダウは下落しておらず、ドルだけが全面安の状況となっておりました。





【米ドル、ユーロ、豪ドル、NYダウの5分足チャート】
hikaku1117.png





この理由については、下落した直後は、


  • NYダウの下落が原因

  • 世界経済への減速見通しが原因

  • 長期金利の下落が原因



  • 等が言われましたが、これを見た時は、



  • NYダウは上昇していた

  • 世界経済への減速見通しが原因であれば、円全面高となるはずだが、そうでもない

  • 長期金利は多少下落しているものの、そこまで大きな下落ではない



  • といったことから、どれも正直ピンと来ませんでした。











    そのため、一度様子を見ることにしてポジションは取らずに昨日はそのまま寝たのですが、一晩経って動きを見て、下落の原因についてこれかなと思うものがあったので、それを紹介します。





    結論から言うと、やはり「米国の金利上昇速度が落ちるとの見通し」が原因ではないかと考えております。





    まず、この説については、ロイターが以下のように報じており、上で書いた「世界経済への減速見通し」というのは、どうもアメリカの利上げについての文脈で語られていたようで、そこが材料視されたようです。





    【ロイター】
    金利ニュース

    出典:外為オンラインのニュースより引用。





    アメリカの利上げ見通しが後退したのであれば、

  • NYダウは基本的に利上げがマイナスに働くので、それがなくなることでプラスになる

  • 豪ドル等の高金利通貨は、アメリカが利上げしていることで資金がアメリカに流れて下落しているので、プラスになる

  • ユーロは最近は色々な見通し(BREXIT、イタリア等)で動いており一概には言えないものの、アメリカの利上げは欧州→アメリカへの資金流出の要因となるため、プラス材料の一つにはなる


  • ということで、上で書いたドルだけ弱くなっているということとも整合します。





    なお、豪ドルやNYダウについては、他の要因として、トランプ大統領が中国との貿易協議を巡って「中国は取引をしたがっている」と述べたことが米国が中国製品に追加関税を課さない可能性を示唆したと伝わり、米中貿易摩擦緩和との見通しから買われたこともありそうです(日経新聞 11/17





    とはいえ、こうした「通常であればリスクオンからの円安要因」となるようなニュースがあってもなお、ドル円が113円を超えることなく週末を迎えたということは、この金利見通しへの懸念が、決して弱いものではないことが見受けられます。





    ただし、では、このことが本当にクリティカルなドルへのマイナス要素となるかというと、私はそうは思っておらず、一時的な値動きにすぎないと考えております。





    その理由としては、


  • 「中立金利が近づいてきている」というのは利上げしている以上当たり前のことである

  • 11月のFOMCでも利上げ方針は堅持されており、そこから今情勢はほぼ変わっていない

  • アメリカの長期金利(理論上は長期の利上げの動向が影響するもの)については、昨日下落しているものの、そこまで異常な落ち方ではない



  • というように、これまでの状況からさほど変わった部分もなく、そうである以上、そこまで大きな影響はなく、単純な日々の値動きが、たまたま今回はこのような形で珍しく見えたと解釈するのが妥当だと考えるためです。





    アメリカの経済状態が今非常に良く、当面は利上げが続くという状況は何も変わっていないことから、ドル円については、基本的には緩やかな上昇というトレンドは大きく変わっていないと予想します。





    また、仮に米中貿易戦争問題が解決に向かうのであれば、その時はリスクオンからドル円についても上昇圧力がかかると考えられるため、その点についてもプラスの材料としてはありえます(個人的には、11月の米中首脳会談で解決に向かうとはあまり考えておりませんでしたが、最近の動向を見ていると、少し読みづらくなってきているなというのが本音です)





    なお、テクニカル的に見ると、以下のように、日足チャートで一目均衡表の雲にかかりつつあり、そこで反発するかどうかが一つのポイントとなります。





    【ドル円 日足チャート】
    USD chart1117 day





    ここで反発するようであれば、114円くらいまでは上値余地があると考え、逆に112円を割るようであれば、短期的には下落トレンドとなる可能性があり、今後も注目が必要です。





    以上が昨日の値動きと今後のドル円の見通しでした。結論をまとめると、


  • 昨日の下落の理由は、アメリカの利上げ見通しに対して、後ろ向きな見通しが出た

  • ただし、特段目新しいことはなく、一時的な下落だと予想

  • 短期的には日足の112.8円にある雲で反発するかどうかがポイント



  • と考えております。





    なお、ドル円をFXっでトレードをする場合、


  • 上がると思って買い

  • 下がると思って売り

  • 少額からはじめたいと思っている(何なら1,000円からでもできます



  • など、希望によっておすすめするFX会社が異なってくるので、自分のやりたい取引にあわせてFX業者を使い分けるのがおすすめです。

    関連記事:FX米ドル円のおすすめ投資方法と、FX業者比較2018年






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    NZドル見通し予想2018年11月 | 経済・金利の今後の見通し

    2018年11月13日 22:13

    NZ国旗





    今回は、現在先進国通貨で最高レベルの金利を誇り、FXでも高いスワップで人気のNZドル(ニュージーランドドル)について、今後どうなるかの見通しを書いていきたいと思います。





    この記事を要約すると、



    【ニュージーランド経済】

  • ニュージーランドは、日本より1人あたりGDPが高く、経済成長も続いている豊かな国である

  • また、ニュージーランドの財政状態は非常に健全

  • 経済的に中国との結びつきが強い




  • 【金利】

  • しばらく据え置きが想定される(利上げ開始時期は2020年7-9月期)

  • FXであれば、ヒロセ通商JFXのスワップが一番高く、1万通貨で年間スワップ約13,870円、レバレッジ3倍ならスワップ年収益率約5.4%




  • 【NZドル見通し】

  • 今週・来週単位で見ると、そろそろ反落し、75円くらいまでは少なくとも下落する

  • 2018年内であれば、最大68円くらいまでの下落はあってもおかしくない

  • 米中関係が好転し、利上げ見通しも立てば中長期的には90円くらいまでは上昇する


  • (執筆時現在77円程度)



    となっており、短期的には売りでいいと考えるものの、中長期で見るとスワップポイントが高いこともあり、安い時に買って保有しておくのがおすすめです。(個人的には72円前後になってきたら、買ってもいい時期だと思っております)





    NZドルのスワップポイントが高いヒロセ通商とJFXの2社は、ヒロセ通商が親会社で、JFXが子会社というように同一グループで、スプレッド、スワップ、1000通貨単位取引もできるということはこれまでずっと同じです。また、ヒロセ通商とJFXは、他にも



  • スキャルピング歓迎で、スプレッドもトップクラスのため、短期トレードがしやすい

  • 豪ドルスワップもトップクラス




  • といった点も共通しているので、例えばNZドルはヒロセ通商、短期トレードはJFXとか、NZドルはJFX、豪ドルはヒロセ通商など、2社とも口座を持っておいて、用途によって使い分けるのがおすすめです(もちろん、口座開設や口座維持手数料は一切無料なので、2社とも口座を持っておくことにデメリットは何もありません)





    また、ヒロセ通商もJFXも、当サイトから口座開設を申し込むと、当サイト限定特別キャッシュバック2,000円も貰えるので、口座開設をする場合、当サイトからするのがおすすめです。





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    以下、具体的に


  • ニュージーランド経済の基本

  • NZドルという通貨の特徴

  • ニュージーランドの政策金利見通し

  • これまでのNZドルの為替推移とその理由

  • NZドル/米ドルの為替推移とその理由

  • ニュージーランドドル今後の見通し



  • という順番で書いていきたいと思います。





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    ニュージーランド経済の基本







    ニュージーランドというと、「牧歌的」「自然豊か」といったイメージがあり、また、FXをやる人であれば「高金利」というイメージがあるため、「新興国」という印象があるかもしれませんが、実は、どのような指標で見ても先進国に分類される国です。





    先進国というのは、色々と定義があり、例えばOECD加盟国の中で高所得であるとか、IMFが経済先進国と認定しているかとか、8つくらい指標はありますが、そのすべてで先進国と認められております。1人あたりGDPでも、2016年末で5万4,921米ドルであり、同時点の日本の3万8,882米ドルより多く、豊かな国と言えます。





    主要な輸出品は、酪農製品、食肉、木材で、輸出の相手としては、1位が中国で21%、2位がオーストラリアで17%、3位がアメリカ11%となっており、中国が一番の相手先であり、2位のオーストラリア経済も中国経済の影響を受けやすいことから、ニュージーランド経済は直接的にも間接的にも、かなり中国経済の影響を受けやすいと言えます。





    このように中国経済の影響を受けやすいニュージーランドですが、2015年8月や2016年始に中国経済に陰りが見えた中でも、ニュージーランドの経済成長は続いており、実質GDP成長率は、2010-2011年度1.5%、2011-2012年度2.2%、2012-2013年度2.2%、2013-2014年度2.5%、2014年-2015年度4.1%、2015-2016年度も4.5%、2016-2017年度も3.0%の成長、2018年も1-3月期に前年同期比2.7%の成長と、安定的に経済成長が続いております





    何故中国経済が悪化しても経済成長を続けられたのかというと、以下2つの要因があげられます。


  • 移民の流入による消費増があった

  • 中国経済に陰りが見えた時にニュージーランド中央銀行(RBNZ)が景気下支えのために大幅な金融緩和を行った






  • 移民の流入については、ニュージーランドは経済が安定しており、治安も良く、自然も豊かで住環境としても好まれやすい性質の地域であるため、移住先として人気が高く、例えば2017年には1年間で人口2.1%増(約10万人増加)、その内7万人が移民となっており、移民が増加しております。そしてこうした移民の増加による人口増加は消費・生産も拡大し、景気にプラスの要素となっております。





    次の金融緩和(利下げ含む)については、これによって国内景気が良くなり、中国経済のショックを和らげることに成功しました(利下げを行うと、市場は中央銀行からお金を借りやすくなるため市場にお金が回り、景気を回復する効果があります)。





    そして、この利下げが、経済にとっては中国の影響を和らげる要因となり経済成長が続けられた一方で、為替においては「金利狙いの需要」が減ることによって、ニュージーランドドルが下がった原因ともなりました。





    最後に、ニュージーランドの財政状態については、かなり良好で、政府総債務残高対GDPが2015年度に30.25%と非常に低く(OECD諸国の中で最も低いレベル。日本が233.8%、アメリカが110.1%、ドイツでも75.8%)、高金利通貨にしては珍しく、「通貨危機」のリスクが極めて低い通貨とも言えます。





    以上まとめると、ニュージーランド経済は、



  • 中国経済の影響を受けやすい

  • ただし移民の増加もあって内需が堅調であるため、中国経済が多少悪化しても経済成長は続いている

  • 利下げを含む金融緩和によって為替はNZドル安になったが、景気は維持されている

  • 財政状態は極めて良好




  • という状態にあります。





    NZドルという通貨の特徴







    NZドルの特徴は、やはり何と言っても、利下げしたとはいえ先進国でトップクラスの高金利通貨であることです。





    ニュージーランドの政策金利は1.75%で、アメリカの2.25%よりは低いものの、例えば日本は0.1%、イギリスも0.75%、EUにいたっては0.05%、豪ドルも1.5%と、先進国が軒並み低金利な中、相対的にかなり高い金利となっております。





    こうした金利の高さは、FXでもスワップポイントに反映され、例えばスワップが一番高いヒロセ通商では執筆時現在1日38円のスワップポイントを得ることができますが、これは年間算するとスワップだけで13,870円、今NZドルは77円程度なので、レバレッジ1倍(外貨建て預金と同じ)でも収益率1.8%、3倍なら5.4%と、非常に高いスワップをもらうことができます。





    最近では、預金で入れてもほぼ無利息の状態であることを考えると、レバレッジ1倍でそれだけの収益率を得られるというのは、かなり大きな魅力と言えます。





    もちろん、例えば南アフリカランドやトルコリラやメキシコペソなど、もっと高金利な通貨もありますが、そうしたところはいわゆる「新興国」であり、リスクが高いがゆえに金利も高いという、いわゆる「ハイリスク・ハイリターン」な通貨であるのに対し、NZドルは豪ドルと並んで、「ローリスク・ミドルリターン」な通貨と言えます。





    このように、NZドルは、通貨危機といった財政リスクが少なく、一人当たりGDPも高く成長している先進国であるため、長期的に安定した成長が期待できる高金利通貨と言えます。





    なお、上でも書いたように、NZドルにスワップ投資をする場合、ヒロセ通商JFXのスワップが一番高く、また、この2社は、NZドル円のスプレッドも業界最狭水準で、1,000通貨単位の取引にも対応しているため、NZドル円を取引する場合、まずここがおすすめです。(1,000通貨なら8万円もしないくらいのポジションであるため、3万円もあれば十分に投資可能です)





    ヒロセ通商とJFXは、豪ドルについても毎日50円と安定した原則固定スワップで、オセアニア通貨ならまずこの2社といっても過言ではないような会社で、また、当サイトから口座開設を申し込むと、当サイト限定で2,000円の特別キャッシュバックもあるので、もしまだ口座を持っていない人は、この機会に是非どうぞ(もちろん、口座開設や口座維持手数料などは一切無料です)





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    ニュージーランドの政策金利見通し







    次に、このNZドルの高金利というアイデンティティにも関わってくる、ニュージーランドの政策金利動向についてみていきましょう。





    結論から言うと、金利動向については、しばらくは据え置きになると予想され、11月8日の金融政策報告で利上げ開始時期は2020年夏頃(7-9月)と予想されており、前回8月時点の報告から変わりませんでした。





    RBNZ(NZ中央銀行)のスタンスとしては、一昨年である2016年11月の利下げで緩和姿勢はひと段落という姿勢で、実際に2018年11月まで、利上げも利下げも行われておりません。





    これについては、住宅価格の高騰という、金利を引き上げなければいけない事態と、一方でインフレ率が低いということや、中国経済の見通しが不透明等金利を引き下げないといけない事態が両方発生しており、そのどちらも問題であるため、今の状態をキープして、今後どうなるかを見極めたいためと考えられます。





    以上のように、ニュージーランドではしばらく金利据え置きが予定されており、言い換えると今は利下げをするという心配はそこまでない一方で、利上げをして上がるという期待を持つにはまだ早い、という状態です。





    では、次にニュージーランドドルの今後の見通しを検討するため、まずは過去10年間でどういう推移をとって、そこで動いた理由が何だったのかを見ていきましょう。





    これまでのNZドルの為替推移とその理由







    まずは、長期のスパンとして、ここ10年間のNZドルの推移を見てみましょう。





    【NZドル円 過去10年間チャート】
    NZD chart1811_10year





    このようにNZドル円は、


  • 2008年にリーマンショックで急落する

  • その後少しずつ戻していく

  • 2012年末からはアベノミクスによる円安もあり大きく上昇

  • 2015年6月から大きく下落

  • 2016年11月にアメリカのトランプ大統領誕生による円安で上昇

  • 2018年は下落基調



  • ということが分かります。





    それぞれ、何故動いたのかを解説していきます。





    リーマンショックがNZドルに与えた影響






    まず、2008年に大きく下落しておりますが、これは、リーマンショックによる「世界的なリスクオフ」と、「RBNZによる大幅な金利引き下げ」が合わさっての下落でした。この時は、90円台から40円台まで、なんと5割以上の下落率となりました。





    RBNZの利下げは、リーマンショックに反応しての大幅な金融緩和が行われ、ニュージーランドの政策金利は2008年9月まで7.5%だったのが、10月には1%ポイント一気に利下げして、さらに追加の金利引き下げも示唆しました。(利上げ、利下げをするにしても通常0.25%ポイントずつの動きにすることが一般的で、1%ポイント一気に下げるのは極めて異例です)





    その後も金融緩和の姿勢が続き、その半年後の2009年4月には2.5%まで下がっているというように、RBNZは、良くも悪くも金利の上げ下げにためらいがないのが特徴です(そうした姿勢もあって、逆に言うと景気回復も早いというメリットもあるのですが)





    その後は利下げペースも落ち着き、また世界経済も少しずつ回復していく中で、NZドルは少し戻し、また、2012年終わりに日本で政権交代が起こり、いわゆるアベノミクスで日本が金融緩和を行うことで、NZドル円は2015年6月までは基本的に右肩上がりで戻しました。





    しかし、2015年6月から下落、特に8月に大きく下落しました。





    2015年6月から中国株価下落でNZドル円も下落






    2015年の6月から2016年1月にかけてのNZドルの変動要素は、ほとんどが中国経済の影響によるものでした。上海総合指数は6月から下落をはじめ、8月に特に大きく下落、その後12月までは戻すものの、2016年始に急落というように、NZDは上海総合指数とほぼ同じ動きとなっておりました。





    上海総合指数が大きく下落した理由は、簡単に説明すると、「2015年6月まで、他に投資先がないからという理由で買われていた株が一気に売られ、それが売りが売りを呼ぶパニック状態になり、8月に一度底を打ち、2015年の間は少し持ち直す動きを見せました。





    NZドル2016年の推移とその理由







    2016年に入ると、年始にNZドルは急落します。2016年以降のチャートを見てみましょう。




    【NZドル円 2016年以降チャート】
    NZD chart1811_2016





    まず1月に大きく下がったのは、再び中国経済の影響や、サウジアラビアとイランの対立によるリスクオフが原因でした。中国株価(上海総合指数)は、例えば年始には「連日株価が7%下落したためサーキットブレーカーが発動した」というのを聞いたかと思いますが、これによってNZドル円も1月にふたたび大きく下落しました。





    2016年2月以降は、中国経済についての底打ち観測が強まり、その結果、中国経済から大きな影響を受けるNZドルについても、レンジ相場となりました。NZドル円については、2月から10月まで72円から76円くらいの間でレンジ相場となりました。





    6/24にイギリスのEU離脱の国民投票で離脱派勝利という、世界的なサプライズによって一時的に70円割れまで起こしましたが、その後はやはりレンジ相場に戻り、レンジの範囲についても、そこを除けばあまり大きく動きませんでした。





    何故NZドルがレンジ相場になっていたかというと、上げ材料としては「住宅市場が過熱しており、金利をあげないといけない」「ニュージーランドの主要輸出物である乳製品価格が高い」「先進国の中で相対的に金利がトップクラス」な一方、下げ材料として「RBNZがNZドル高を警戒している」「インフレ率が低く、それが金利引き下げ要因にもなる」と、上げ材料も下げ材料もあったことが理由です。





    このようにレンジ相場が続いていたNZドルですが、11月には明確に78円を上抜けし、12月の前半まで上昇基調にありました。





    これについては、アメリカの大統領選挙とそれに伴う世界的なリスク選好の変更(どのくらいリスクを許容できるか)によるものです。





    2016年11月には、大統領選挙でトランプ氏の勝利が決まりました。





    市場はトランプ大統領決定までは「トランプ大統領と言う何をするか分からない存在」に対する警戒心が強く、トランプ氏優勢と伝わるたびに円高、クリントン氏が盛り返したときには円安というような展開になっておりましたが、トランプ大統領が決定すると、その後は円安の方向にシフトしました(「リスクオフ」としての性質が強い円は、リスクが高まった時に買われて円高に、逆に下がった時に円安になります。これは対NZドルでも同様です)





    これは当選後トランプ氏もしばらくは「おとなしく」していたことや、保守的な政策よりも財政支出や減税等の「ドルを強くする」政策が強調されたこともあり、米ドルが強くなり、逆に「安全資産」である円は売られ、対円ではほとんどの通貨が上昇し、NZドルも例外ではなく上昇トレンドとなりました。






    2017年のNZドルの推移とその理由







    2017年に入ると、NZドルは76-84円のレンジとなります。




    2017年1月にはトランプ氏による「メキシコとの国境に壁を作る」「入国規制」等の発言によって世界的にリスクオフとなるような事態が起こったことや、また、RBNZによる通貨高けん制発言や乳製品価格の下落等のマイナス要素もあり、下落基調になりました。




    3月に入ると、RBNZによるNZドル安歓迎のスタンス、トランプ大統領の医療保険制度改革(オバマケアの撤廃と新制度の導入)が否決されたことにより、トランプ政権の実行力に疑問が呈され、上で書いたのと逆のロジックでドル安・円高が進んだことにより、NZドル円も円高の影響で下落しました。また、4月に入ると北朝鮮問題が大きくクローズアップされるなど、世界的にリスクオフの動きを見せ、そのことも為替相場にも影響を与えました。





    ただ、4月終わりからは北朝鮮の情勢への注目度も落ち、フランス大統領選やイギリス総選挙等もあったものの、「世界的なリスクオン・リスクオフ」に影響を与えるような結果でもなく、またRBNZのNZD安スタンスについても、声明では市場の予想ほどNZドル安を志向したものではなかったこともあり戻しました。





    その後8月に入ると、北朝鮮の動向がまた騒がしくなったことや、また、RBNZも「インフレ率をあげるためにNZドル安が望ましい」と発言したこともあり、若干下落傾向が見られました。




    しかし、9月に入ると、9日の北朝鮮の建国記念日に特に何も起こらず市場の注目も落ちたこと、また、ニュージーランドの総選挙において与党の国民党優勢との報道が出たこと等から、戻す動きを見せておりました。





    ただしこのように戻したのもそう長くは続かず、9月23日の総選挙の結果、与党の国民党は第一党は維持したものの過半数を維持できず、その後10月19日には第二党の労働党と第三党のNZファーストの党が連立を組んで政権交代ということもあり、9月下旬以降は下落しました。





    この政権交代で何故NZドルが下がったのかというと、大きく2つの理由があり、


  • 政権交代というのは現状からの変更であり、見通しが難しくなるためとりあえず保有高を減らす動きになりやすい

  • 現在の政権与党の方針として移民制限、TPPへの反対等、NZ経済に悪影響を出しかねない



  • といったことがあげられます。





    12月に入ると、資源価格が上昇したことや、11月にレンジの下限である76円くらいまで下がったことへの反動で、若干上昇しました。




    2018年にNZドルが下落している理由






    2018年に入ると、NZドルは基本的に下落基調となっております。2018年以降のチャートを見てみましょう。





    【NZドル円 2018年以降チャート】
    NZD chart1811_2018






    これについては、


  • 1-3月まではNZドル安というよりは、円高による影響

  • 4月以降はNZドル安になったことによる下落



  • です。





    2018年に入ると、全体的に円高傾向にあり、特に2月には、NYダウが一時期暴落したこともあって、市場はリスクオフとなり、NZドル円についても下落しました。




    4月以降NZドルは対米ドルでも下落しており、これについての大きな要因は、


  • アメリカの政策金利利上げ、長期金利の上昇で、アメリカとニュージーランドの金利が逆転した

  • 米中貿易問題で、中国経済への見通しが悪化した

  • 上で書いたように、ニュージーランドの利上げ見通しが後倒しになった



  • というものがあります。





    11月頭にNZドルは大きく上昇しておりますが、これは、

  • トランプ大統領が米中首脳会談に向けて、中国との貿易協定の合意草案作成指示という報道で米中対立リスクが緩和したとみられた

  • ニュージーランドの雇用統計が市場予想4.4%に対して、実績3.9%と堅調であった


  • ということが原因で、現在も高めの水準に位置しております。





    以上がこれまでのNZドルの分析でした。ただ、ここ数年のNZドルの値動きについては、円高・円安の影響も大きいので、参考としてNZドル/米ドルのチャートも見たいと思います。





    NZドル/米ドルの為替推移とその理由






    特に2018年について、NZドル円とNZドル/米ドルで見比べて動きが違って見えるので、NZD/USDのチャートを見てみましょう。





    【NZD/USD2018年 日足】
    NZD USD chart1811_2018




    このように、2018年に入ってドルストレートでNZドルを見ると、基本的には一貫して下落基調にあり、現在も下落トレンドをブレイクできていないということが分かります。





    この原因は、上でも書いたように、アメリカとNZの金利差の逆転と、米中貿易戦争が原因であり、これらの情勢に進展がない限り、NZドルが対米ドルで上昇基調に戻すのは難しいと考えております。





    以上がこれまでのNZドルについての分析でした。では、今後どうなるかについて、次に見ていきましょう。





    ニュージーランドドル今後の見通し







    では、NZドルについて、今後どうなるかの見通し予想を書いていきたいと思います。結論としては、

  • 今週、来週という単位で見ると、少なくとも75円まで下落

  • 2018年の間は下落基調が続く(下値は最大68円程度と予想)

  • 中長期的には一部リスクはあれど上昇


    と考えております。




    以下、詳しく分析します。





    NZドルの短期見通し(今週・来週、2018年内)







    上のNZドル/米ドルの分析でも書いたように、NZドルが上昇に転じるためには、

  • ニュージーランドの利上げ空気が高まる

  • アメリカの利上げが打ちとめ感が出る

  • 米中貿易戦争問題が解決に向かう


  • といったことが必要であると考えております。





    それに対して、現在では、


  • ニュージーランドの利上げは変わらず2020年夏と予想されており、さらにオア総裁も会合後の会見で、「GDP成長率が見通しを下回れば、利下げを検討するだろう」と語り、経済情勢が悪化した場合、利下げを行う可能性を示したように、利上げムードに入るのはまだ先

  • アメリカの利上げ傾向は11月のFOMCでも「漸進的な利上げが適切」となっており、来月の利上げもほぼ織り込まれつつある

  • 先日の中間選挙の結果ねじれが起こり、トランプ大統領としては再来年の大統領選に向けてさらに「強いトランプ」のアピールをしたいと考えられ、今この時点で中国との和解を行うとは考えづらい



  • ということから、上昇トレンドへの転換は考えづらいと思っております。




    可能性としてあるとすると、今月末に行われる米中首脳会談で貿易戦争問題に進展がみられて上昇という可能性はありますが、上でも書いたように、トランプ大統領が今この状況で中国と合意に至るとは考えづらく、その可能性は低いと見ております。





    そのため、短期的には上げたことへの反動として戻し、少なくともNZD/USDで0.65(仮にドル円115円としても74.75円)くらいは戻すと考え、短期では下落を予想します。





    年内という単位で見ても、やはり米中貿易戦争問題に進展が見られない限り上昇トレンドには入りづらく、最大の下落幅としては2016年につけた安値の0.63くらいまでの下落はありうると考え、その時仮にドル円が110円まで下げると69.3円くらいになるため、年内の最大の下落幅は少し余裕を見て68円と予想します。





    NZドル円の長期見通し







    短期的には下落を予想しますが、中長期で考えると、NZドルは、通貨危機といった財政リスクが少なく、一人当たりGDPも高く成長している先進国であるため、一時的に下がることはあっても、長期的には安定した成長が見込まれる通貨であるため、下がった時に買って、スワップを貰いながら保有し続けるというのが基本戦略になります。





    上記の問題についても、


  • ニュージーランドも2020年には利上げに入ると予想されており、2019年後半から2020年前半にはムードが変わりうる

  • アメリカの利上げも2019年後半には打ちとめ感が出てくると予想されている

  • 米中貿易戦争問題についても、しばらくは続くと考えられるものの、本気で全面的に関税戦争を行うと両国にとっての打撃も非常に大きくなることから、どこかで止めると考えられる



  • と、どこかのタイミングでは解決すると考えており、その際にはNZドルは上昇すると予想しております。





    NZドルでは、スワップが一番高いヒロセ通商JFXでは執筆時現在1日38円のスワップポイントを得ることができますが、これは年間算するとスワップだけで13,870円、今NZドルは77円程度なので、レバレッジ3倍なら5.4%と、非常に高いスワップをもらうことができます。






    ですから、長期目線で考える場合、NZドルは買い方向で良いと思います。





    長期的な「リスク要素」について考えると、これまでも相場に大きな影響を与えた、「金利動向」「ニュージーランド新政権の動向」「アメリカの動向(米中貿易摩擦含む)」「中国経済」「リスクオフ(北朝鮮情勢やBrexitも含む)」について書きます。





    まず金利動向については、上でも書いたように基本的に据え置きが続くと予想されており、この見通しが変化しない限りは、あまり大きな影響を与えないと考えられます。では、どういった時に金利動向が変わるかというと、今の最大の懸念点はインフレ率と中国経済なので、以下見ていくように、新政権の動向や、中国経済の動向によって影響を受けると考えられるので、下でそれぞれ見ていきます。





    次のニュージーランドの新政権の動向については、移民制限や、貿易・外資の制限等を実際に実行した場合にリスク要素となると考えております。





    ただ、現時点では、ニュージーランドはこうした制限を検討している段階であり、少なくとも今すぐ移民制限をするという段階ではないというように、新政権もそこまで過激な政策を打ち出しておらず、新政権の「暴走」については、そこまで大きなリスクではないと考えております。





    ニュージーランドでは、第二党である労働党、NZファースト党、グリーンズ党の3党の連立によって新政権が成り立っておりますが、第一党は元与党である国民党であることから、政権基盤がそこまで盤石なものではなく、良くも悪くも「そこまで大きな動きをとれない」状態であるため、新政権によるリスクというのは、そこまで大きなものではないと考えております。





    アメリカの動向については、まず経済面で言うと米ドル円今後の見通し予想2018年 | 今年末の米ドル円レート予想でも書いたように、アメリカ経済は引き続き堅調に推移すると考えられ、またトランプ大統領も「減税」というハードルの高い公約を実現したように、徐々に2016年の就任時の「市場の期待」に応えられるようになっていることから、基本的にはそこまで大きなリスクはないと考えております。





    米中貿易摩擦については、上でも書いたようにどこかのタイミングで落ち着くと考えられます。





    ただし、中間選挙では下院で共和党が破れて、いわゆるねじれ状態になったので、トランプ大統領としては、次の大統領選に向けて「強いトランプ」を有権者にアピールするためにも、しばらくはアメリカの対外強攻策は続くと予想され、その際にはNZドル円もリスクオフから下落すると予想します。





    次に、「中国経済」については、これは潜在的なリスクとして考えられます。





    これについては、中国経済の好調の大きな要因である不動産でバブルが起こっている可能性があり、そこについて中国政府も注意しているものの、バブル対策は失敗する可能性もあり、そうなった場合に中国経済は大打撃を受ける可能性があります。





    このように、中国経済にダメージがいった場合、それ自体もさることながら、再び利下げ等によって対応される可能性があり、そうなった時にはNZドルは下落することも考えられます。最近では、米中貿易戦争への懸念から、上海総合指数は大きく下落しており、中国経済への懸念はいつ再燃してもおかしくなく、警戒が必要です。





    次に、「世界的なリスク動向」という点については、北朝鮮動向、Brexit、NYダウからの世界的な株安傾向、米中貿易摩擦等、様々な「リスク」が出ています。こうしたリスクについては、「ふたを開けてみないと分からない」面もあり、今後も新しい「リスク要因」が出てくることもあると思いますが、現時点で考えられるリスクについて、分析を行いたいと思います。





    北朝鮮情勢については、最近では米朝首脳会談が実施され、非核化に向けて進んでおり、しばらくは大きな問題が起こらないと考えられます。





    イギリスのEU離脱については、離脱交渉がついに開始しましたが、経済への実体的な打撃は「実際に離脱してみないと分からない(離脱するまではイギリスも従来通りの条件でEUとの交易や往来が可能)」上に、その影響もポジティブに予想する人もいれば、ネガティブに予想する人もいて、見通しは極めて難しい状態になっております。来年3月には実際にBrexitが行われ、その時期が近づいてくれば様々な見通しが出てくると考えられますが、現時点でどうなるかを見通すのは難しいと考えております。





    NYダウからの世界的な株安傾向については、NYダウ見通し予想2018年 | 最近のダウ暴落の理由と今後の見通しで詳しく書いておりますが、結論だけ書くと、「最近急落したように、いまだに不安定な状況にあり、また急落してリスクオフになってもおかしくはない。ただし、NYダウの性質や過去数十年のトレンドを見ても、NYダウが低調であり続けることは考えづらく、長期で見た時にはかなり高い確率で上昇する」と考えております。





    このように米中貿易摩擦等のトランプ政権による対外強硬策、中国経済への懸念の再燃、EUの状況等、リスク要素はあると考えており、こうしたリスクが顕在化した場合、まずはレンジの下限である68円をターゲットにし、そこを超えると、次は63円(ドル円105円、NZD/USD0.6)あたりがターゲットになると予想します。





    ただし、一時的に下がることはあったとしても、ニュージーランドという国自体がかなり内需が堅調であり、経済成長も続いているように、最終的には元の水準以上に戻す可能性が高いため、そうしたリスクの時には、むしろ「仕入のチャンス」と思って買うことをおすすめします。





    中長期的に見ると、ニュージーランドは非常に安定して経済成長が継続しており、国内経済も景況感はかなり良く、どこかのタイミングで利上げも期待できることから、中長期的にはほぼ間違いなく上がると期待され、仮に一時的に落ちるとしても、先進国トップクラスの金利水準で、スワップがもらえるのは間違いないため、中長期で保有するつもりで、下がった時に買い、スワップをしばらくもらう、という戦略が基本的におすすめです。





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    なお、例えば今後のニュージーランドの新政権の動向、アメリカの動向、中国経済等、様々な国での事件等をどうやって今後もウォッチすればいいかについては、無料でFX関係の為替ニュースをリアルタイムに集める方法で解説しているので、よかったらそちらもご覧ください。





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    【参照したサイト】

    ニュージーランド基礎データ|外務省

    債務残高の国際比較(対GDP費)|財務省

    ジェトロ 経済動向




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    豪ドル円今後の見通し2018年11月 | オーストラリア経済・為替相場を予想

    2018年11月12日 19:40

    豪ドル円今後の見通し





    今回は、先進国トップレベルの金利がありながら、経済成長が続き、かつ、財務的にも安定していることから、FXでも「ローリスク・ミドルリターン」な通貨として人気の高い豪ドル(オーストラリアドル)について、今後の見通しを予想します。(2018年11月更新!)





    為替研究所では、2018年11月12日時点の豪ドル円の想定レンジとして、


  • 今週、来週の予想は、78円-83.5円で基本的には下落を予想

  • 2018年内の予想は76-83.5円で若干の下落またはレンジ相場

  • 今後1年の予想は75-89円のレンジで、最終的には今よりは若干上昇

  • 長期的には90円や100円を超えることを予想し、買い推奨




  • と予想しており、短期的には売り推奨で、長期的には財務の安定性、金利の上昇トレンドへの回帰、オーストラリアの経済成長から、買い推奨と考えております。(2018/11/12時点)





    この豪ドルを買う場合、1万通貨で毎日貰えるスワップポイントが業界トップレベルの原則固定で50円(年換算すると18,250円)と、レバレッジ3倍にすればスワップポイントだけで年利回り6.7%も狙えるヒロセ通商または、JFXがおすすめです。(スプレッドではなくスワップが「原則固定」というのはかなり珍しいです)





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    以下の順番で豪ドルの見通しを説明していきます。

  • オーストラリア経済の基本

  • 豪ドルという通貨の特徴

  • 豪ドルに大きな影響を及ぼすオーストラリア政策金利の見通し

  • これまでの豪ドル円の為替推移の分析

  • 豪ドル/USドル(AUD/USD)の為替推移の分析

  • 豪ドル為替の今後の見通し予想

  • (参考)野村証券、みずほ証券、大和証券の豪ドル見通しレポート一覧






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    オーストラリア経済の基本







    豪ドルはオーストラリアの通貨であり、その為替相場の見通しには、オーストラリア経済が今後どうなるか、ということも影響してくるため、まずは簡単にオーストラリア経済の基本について説明します。





    オーストラリア経済は、先進国でありながら、継続的に経済成長していて、財政リスクが低い(公的債務比率が低い)という特徴があります。





    まず、オーストラリアの一人当たりGDPは、日本より高い51,8501ドル(日本は38,917ドル)と、非常に豊かな国です。





    国内の産業構造としてはサービス産業等の第三次産業が70.9%、工業等の第二次産業が26.9%、農業等の第一次産業が2.2%というように、典型的な先進国型の経済となっております(出典:外務省 オーストラリア連邦基礎データ





    国外への輸出としては、鉄鉱石(16.3%)、石炭(12.8%)、教育関連旅行サービス(6.6%)の順番であり、基本的に資源と旅行サービスを輸出することに強みを持った国といえます。輸出の相手先としては、上位3か国が中国28.3%、日本11.7%、米国6.3%というように、特に中国との結びつきが強くなっております。





    また、主要な輸出品である資源についても、中国が世界一の資源消費国であるため、資源価格は中国経済の影響を大きく受けることとなり、このように様々な面からオーストラリアは中国経済の影響を受けやすくなっております





    ただ、中国経済の影響を受けるとはいえ、2015年の8月や2016年はじめに中国株価の暴落(いわゆるチャイナショック)が起こった時にもオーストラリア経済は安定して成長を続け、1991-1992年にかけての成長から26年連続で経済成長が続いております。





    この26年連続経済成長というのは、経済成長期間の長さとして、世界最長記録を現在進行形で更新しております、今後も2-3%で成長していく見通しとなっております。(出典:IMF World Economic Outlook Database)





    この26年間には、日本のバブル崩壊、アメリカのITバブル崩壊、リーマンショック、欧州債務危機、中国株価大幅下落も当然含まれていおり、その中でもずっと経済成長を続けられているということで、オーストラリア経済がいかに強いかがよくわかります。





    このように経済成長を続けているオーストラリア経済ですが、そういう成長を遂げている国にとっては珍しく、公的債務の残高が世界的に見ても非常に低いレベルであり、通貨危機のリスクが極めて低いという特徴もあります。





    政府純債務残高対GDP比は19%程度と、世界的に見ても非常に低い水準であり、その結果として、ムーディーズ、S&P、フィッチという代表的な格付け会社三社の評価すべてでAAAとされており、財政面での健全性については、世界的にも強い信頼があります。





    以上、まとめると、オーストラリア経済は、最近では中国経済や資源価格の低下の影響を受けつつも、それでも安定して成長しており、かつ、財務的にも非常に安定しているということができます。





    豪ドルという通貨の特徴







    豪ドルという通貨を語る上で欠かせないのが、まず、何より先進国の中でもトップクラスの金利があげられます。





    オーストラリアの政策金利は2018年11月現在1.5%で、例えば日本は0.1%、イギリスも0.75%、EUにいたっては0.0%というように、金利が引き下げられたとはいえ、先進国の中ではかなり高い水準にあります。





    この高金利の旨味というのはFXでもスワップポイントを通じて得ることができて、スワップポイントの高い会社では1万通貨買いで1日50円、年換算すると18,250円になります。今豪ドルは82円くらいなので、レバレッジ3倍で運用するとスワップだけで収益率6.6%に相当し、もしレバレッジ5倍で運用していればスワップだけで収益率11.%にもなります。(スワップポイントは、FX会社の中で一番豪ドルのスワップが高いヒロセ通商JFXの1日当たりのスワップで計算)




    日本はマイナス金利で10年もの国債の利回りも0%前後であることを考えると、こうした高金利はかなり魅力的と言えます。




    もちろん、豪ドルより高い金利の通貨もありますが、そうした通貨は、米ドルやNZドル円を除けば今後どうなるか読みづらい新興国であったり、財政リスクが高いなど、いわゆる「ハイリスクハイリターン」な通貨であり、それに対して豪ドルは、オーストラリア自体が安定して成長を続けている先進国で、かつ、債務残高も低く財政リスクも極めて低いというように、「ローリスクミドルリターン」な通貨というのが特徴と言えます(NZドル円は、ニュージーランドの経済状態がオーストラリアとかなり似ていることもあり、通貨としても豪ドルとかなり似たような動きをします)





    なお、上でも書いたように、豪ドルにスワップ投資をする場合、ヒロセ通商または、JFXがおすすめです。





    この2社は、ヒロセ通商が親会社で、JFXが子会社というように同一グループで、スプレッド、スワップ、1000通貨単位取引もできるということはこれまでずっと同じです。また、ヒロセ通商とJFXは、他にも



  • スキャルピング歓迎で、スプレッドもトップクラスのため、短期トレードがしやすい

  • NZドルスワップもトップクラス




  • といった点も共通しているので、例えば豪ドルはヒロセ通商、短期トレードはJFXとか、豪ドルはJFX、NZドルはヒロセ通商など、2社とも口座を持っておいて、用途によって使い分けるのがおすすめです(もちろん、口座開設や口座維持手数料は一切無料なので、2社とも口座を持っておくことにデメリットは何もありません)





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    豪ドル政策金利の見通し







    オーストラリアの金融政策(政策金利をどうするかということを含む)はインフレターゲットを採用しております。インフレターゲットというのは、消費者物価上昇率等のインフレ率の指標について、マイルドなインフレ率を目標値を決めて、その目標値に入るように金融政策を決めるもので、日本でも採用されております。





    インフレターゲットでは、今のインフレ率が目標より低ければ利下げ、逆にインフレ率が目標より高ければ利上げをすることが基本となり、オーストラリアの目標インフレ率は2~3%となっておりますが、最近まではしばらくインフレ目標である2~3%のレンジより低いインフレ率であったため、利下げ方向で金融政策が行われておりました。





    何故インフレ率が低いと利下げをするかというと、非常に簡単に説明すると、インフレ率が低いというのは、物が売れにくくなって値段が下がるということで、それを直すためには、政策金利の引き下げ(=銀行への貸付金利の低下)によって、銀行が金を借りやすくなる→企業や消費者が銀行から金を借りやすくなる→金が市中に回って使われるようになる→物が売れてインフレ率が上がるというようなロジックです。





    このように、インフレ率が目標値より低いことから最近までは豪ドルは利下げのトレンドにありました。





    しかしこの利下げのトレンドについては、インフレ率について、2017年4-6月が同1.9%増、7-9月期が1.8%増、10-12月期が1.9%増、2018年1-3月期が1.9%増、4-6月が2.1%、7-9月が1.9%と、目標である年率2-3%のレンジを概ね達成していること、及び、RBAも今後しばらくの据え置きを示唆していることから、利下げトレンドは終了したと考えられております。





    では、いつ利上げに転換するかというと、これについては見通しが色々と異なりますが、基本的には2019年の後半から2020年の予想が多くなっております。いくつか専門家の予想を例示すると、




  • 野村証券:2019年8月(出典:野村証券マーケットアウトルック)

  • ロイター調査エコノミスト予想:2019年末。ただし一部利下げを予想する人もあり(出典:ロイター 9/4

  • Bloomberg:2020年以降(出典:Bloomberg 9/3





  • となっております。野村証券は8月までは2019年2月の利上げを予想していたのですが、インフレ率の見通しが弱くなったことで利上げ時期の予想を後倒ししました。





    また、9月に入ると、オーストラリアの4大銀行のうち、3行が住宅ローン金利の引き上げを行い、これによって政策金利の引き上げも後倒しになるという観測も出ております。(先ほどのBloombergの記事が出た後に、執筆時点現在でさらに2行が引き上げております)





    何故住宅ローン金利が上がると政策金利の引き上げが後倒しになるかというと、簡単に説明すると、

    住宅ローン金利が上がる→住宅を買いにくくなる→支出の中でも大きな金額である住宅購入が減ることで景気が悪化→利上げをしにくくなる

    というロジックです。




    この住宅ローン金利の引き上げについては、RBA(オーストラリアの中央銀行)のロウ総裁の声明では、特段心配する必要がないとしておりますが、実際にこれが原因で住宅市場が冷え込むようなことがあれば、当然それへの対応が必要となるため、今後も注意する必要があります。





    以上のように、利上げのタイミングについては現時点では目途が立っておりませんが、今後1年というスパンで見ると、「どのタイミングで利上げに転じるか」ということが注目され、利上げトレンドに戻した場合、豪ドル円も大きく上昇することが期待されます。(通貨は、金利据え置きトレンドから利上げトレンドに変わった時に、大きく、かつ長い上昇トレンドに入りやすいです)





    これまでの豪ドルの為替推移の分析







    では、これまでの豪ドルの推移を分析し、何故動いたのか、ということから見ていきましょう。まずは、長めに、直近10年のチャートを見てみましょう。





    【豪ドル円 過去10年間 月足チャート】
    AUD chart1811_10year






    このように、豪ドルの過去10年間の推移としては、

  • 2008年のリーマンショック後急落

  • その後戻すも、2015年7月、8月に下落

  • 2015年9-12月終わりまでは戻す基調であったものの、2015年年末から2016年年始にかけて下落

  • その後はレンジであったものの2016年4、5月にふたたび下落

  • 2016年10月以降は上昇トレンド

  • 2018年は下落基調


  • となっております。





    まず、2008年には、リーマンショックにより、豪ドルは大きく下落しました。





    リーマンショックではほぼ全ての通貨で円高に振れているのですが、豪ドルは、「公的債務残高が少ない」「高金利」ということから、リーマンショック前は特に人気の強い通貨ペアだったのですが、2008年10月に政策金利を7%から6%と一気に1%ポイント引き下げ、その後の利下げも示唆したことから、それまでの人気の反動もあって豪ドルは大きく下落し、一時期100円超であったのが50円台と、なんと4割超も下落しました。(一般的に利上げにしても利下げにしても0.25%ポイントずつ行うのがほとんどで、1%ポイントと言うのは異例の下落幅です)





    しかし、その後は豪ドルの財務の安定性、経済成長、先進国の中での相対的な高金利といったことから、豪ドルは徐々に買い戻され、一時的に上下することはあれど、2015年7月くらいまでは全体としては上昇トレンドにありました。





    豪ドル円が2015年7月、8月に下落した理由







    2015年7月、8月に下落した理由としては、中国の株価の下落によるものです。皆さんの中にも「いきなりドル円が120円を切った」「日経平均が2万円を割り、1日で895円安になった」ということを覚えている人もいるかもしれませんが、特に8/24に、中国株が大きく下落し、それが世界的な株安、新興国通貨安に繋がりました。





    このように、中国経済の減速傾向により、豪ドルは7月から8月にかけて大きく下げることになります。





    豪ドル円が2015年9月以降回復基調にあった理由







    7月、8月に豪ドルが下がった理由が中国経済の停滞観測であったように、9月以降に回復する理由も、また中国経済への観測の変化によるものでした。





    9月以降は、中国経済が底を打ち、安定的に推移するとの見通しから、豪ドルも買い戻され、徐々に回復傾向を見せておりました。上海総合指数も安定的に推移していたことが見えると思いますが、このように、中国経済への見通しは、豪ドルに大きな影響を与えます。





    豪ドル円が2015年末から2016年年初にかけて下落した理由







    豪ドルは2015年末から2016年年初にかけて下落しました。2016年以降のチャートを見てみましょう。





    【豪ドル円 週足チャート 2016年以降】
    AUD chart1811_2016






    まず2015年末から2016年始にかけて下落した理由は、2015年末については世界的なリスクオフ、2016年年始については、リスクオフに加え、中国株価への懸念が再び出たことでした。





    2015年のリスクオフというのは、原油価格が大きく下落したことや、ロシアとトルコの関係悪化、イスラム国の活動に対してロシアが核ミサイルの使用を示唆する発言をする等、世界的にリスクオフの動きが大きく広がったことです。





    このあたりでは、豪ドルだけではなく、ほとんどすべての通貨で円高に振れました。





    また、2016年1月に入ってからは、上海総合指数の大きな下落(年始早々連日サーキットブレイカーの発動したことはなんとなく記憶にあるかと思います)や、イランとサウジアラビアの国交断絶とそれに伴う中東情勢への懸念の高まりといったリスクオフの動きにより、やはり円が強くなって下落し、4月末から5月にかけて、もう一段階下落しました。





    豪ドル円が2016年4月末から5月にかけての下落した理由







    4月末まではレンジ相場でいったり来たりを繰り返していたのですが、4月末から5月にかけて大きく下落しました。





    これについては、まず4月末の下落については、単なるレンジの中の値動きで、その下限に行っていただけにすぎなかったのですが、5月3日にRBA(オーストラリア準備銀行)が0.25%ポイントの金利引き下げを発表したこと、及び、5月6日には、中国経済への懸念から、インフレ目標を2-3%から1-2%に引き下げることを発表するなどもあり、レンジの下限であった81円を破り下落しました。





    とはいえ、その一方で、住宅建設許可件数(住宅需要の動向が分かる指標)、貿易収支、小売売上高等の指標は市場予想よりも良い等、オーストラリアの実体経済面の強さもあり、下値も78円でとまり、こうした実体経済の強さと、金融政策の動向が拮抗した結果、5月以降は78円から80円の間で、小幅なレンジ相場となっておりました。





    豪ドル円が2016年6月末に大きく落ちて、その後戻した理由







    2016年6月末には大きく下落しました。これはご存じのように、日本時間で6/24にイギリスのEU離脱の国民投票の結果、まさかの離脱派勝利によるもので、このときには全面的に円高になりました。





    しかし、その後実体経済への影響は今のところ大きく見られず、また、7月10日にあった日本の参院選の結果、自民党が圧勝したことで今後も引き続きアベノミクス(追加緩和等)がより力強く継続されるという見通しから、ポンドやユーロ以外の通貨については、元の水準に戻りました。





    ただ、その一方で、この自民党勝利による円安傾向は長続きせず、徐々に円高に戻してきたことに加え、豪ドルについては8月に利下げをするのではないかという観測が強まり、実際に8月2日に利下げを実施したことにより、明確に上昇基調を取ることもなく、結果レンジ相場となりました。





    豪ドル円2016年10月から12月の推移とその理由







    10月から11月上旬にかけて若干の上昇基調を見せ、一度大きく下落して、その後節目の80円を上抜けしまし、2017年中ごろまでは上昇基調になっておりました。





    これについては、10月の上昇と、11月~12月半ばまでの上昇で若干理由が異なるので、分けて説明します。





    まず、10月には、アメリカの大統領選挙において、クリントン優勢と伝えられ、これによって全体的に円安トレンド(=豪ドル円については豪ドル高)になっておりました。





    これは、トランプ氏というのが政治経験が全くなく、様々な問題発言もあったトランプの大統領就任はマーケットでリスク要因と認識され、トランプ氏有利ならリスクオフの円高、クリントン氏有利ならリスクオンの円安、というような動きになるためです。





    そんな中、日本時間で11月9日、市場の事前予想に反し、アメリカの大統領選挙でトランプ氏が大統領に選ばれました。





    これに対しての市場の反応は、はじめは上で書いたように「定石通り」一時的に大きく下落しましたが、その後トランプ氏もしばらくは「おとなしく」していたことや、保守的な政策よりも財政支出や減税等の「ドルを強くする」政策が強調されたこともあり、米ドルが強くなり、逆に「安全資産」である円は売られ、対円ではほとんどの通貨が上昇することとなり、豪ドルも例外ではなく12月半ばまで上昇トレンドとなりました。





    2016年12月以降は、その時その時で見るといくつかの材料によって動いておりますが、全体としての動きは小さく、緩やかな上昇の中で、レンジの値動きをするような形となりました。





    豪ドル円2017年の推移とその理由







    3月の終わりからの下落の理由は、トランプ大統領の医療保険制度改革(オバマケアの撤廃と新制度の導入)が否決されたことにより、トランプ政権の実行力に疑問が呈され、上で書いたのと逆のロジックでドル安・円高が進んだことによるものです。また、4月に入ると北朝鮮問題が大きくクローズアップされるなど、世界的にリスクオフの動きを見せ、そのことが為替相場にも影響を与えました。





    しかし、6月に入ると、オーストラリアの小売り、雇用統計等の指標が好調で、7月に入るとRBAが議事録でも「ポジティブ」という表現を多用する等、オーストラリア経済については、かなり良い状態にあることが分かり、それによって上昇しました。





    また、このように好調になってくると、今度は逆に「景気の過熱」、特にその中でも住宅市場に資金が集まりすぎてバブルが発生することを防ぐことから、「利上げ」の可能性も一部で指摘され始め、たとえば6月にはRBAの元理事であるジョン・エドワーズ氏が「18年と19年に0.25ポイントの利上げが計8回行われる明確な可能性があるように私には思われる」とコメントする等もありました。(出典:Bloomberg)





    8月に入ると、上昇材料についてもある程度織り込まれ、また北朝鮮情勢やインフレ率、資源価格等、その時の材料を拾って上下するも、全体としてトレンドになるほどの材料もなく、レンジが続きました。





    豪ドル円2018年の推移とその理由







    2018年に入ると、下落し、最近はしばらくレンジ相場が続いております。2018年以降のチャートを見てみましょう。





    【豪ドル円 日足チャート 2018年以降】
    AUD chart1811_2018





    このように、豪ドル円は2018年に入って下落しましたが、これは大きく


  • 3月までは円高トレンドであった

  • 豪ドルも米ドルとの金利差の逆転したことで米ドルに資金が流れている

  • 米中貿易問題もあって中国経済への見通しが悪化している



  • という、3つの要因があります。





    2018年に入ると、1月は大きな材料がない中で、日銀の金融緩和終了という噂が出たこともあり、若干円高基調となりました。





    2月になると、NYダウの急落があり、為替相場は全体的にリスクオフの円高となりました。これについては、NYダウ見通し予想2018年 | 最近のダウ暴落の理由と今後の見通しで詳しく書いておりますが、簡単に言うと、「NYダウが高くなりすぎていたことにより、その調整の下落」であり、ダウが大きく下落したことで市場は動揺し、全体的にリスクオフの円高になりました。





    ただし、こうした円高トレンドも、4月以降は市場もそうしたリスクオフ要因にも徐々に慣れはじめ、アメリカ経済の好調さや長期金利が高く推移していることから、米ドル円については少しずつ円安トレンドとなっておりますが、豪ドル円は、基本的にはレンジ相場となっております。





    8月に入ると、トルコリラの暴落で全体的にリスクオフ相場になったことによる円高に加えて、オーストラリアのターンブル首相への退陣要求で政情が混乱する等で下落したことも嫌われて下落しました。





    政情の混乱については、結局ターンブル首相が退陣し、モリソン新首相が誕生したことで一度落ち着きを取り戻しているのですが、9月に入ると政策金利のところでも書いた、「大手銀行による住宅ローン金利の引き上げ」によるオーストラリア経済へのマイナスの影響が懸念されて下落し、その後リスクオンによる円安もあって82.5円まで戻したものの、南シナ海で米中の駆逐艦が衝突の危機に陥る等で、米中対立が意識されて、豪ドルはまた下落しました。





    10月は、NYダウが27,000近い水準だったのが一時24,100まで落ちるというように、米国株が再び下落し、それによるリスクオフで若干下落基調となりました。





    しかし、10月終わりから11月頭にかけては、米国株も戻してきたことや、トランプ大統領が中国との貿易協議に向けて合意草案の作成を指示といった報道もあって、米中対立緩和期待から豪ドルは上昇しました。





    以上のことにより、現在豪ドルは約82円程度となっております。ここまでは豪ドル円で見てきましたが、豪ドル/USドルで見ると、また少し違った見え方があるので、次に豪ドル/USドルの推移を見て、分析していきたいと思います。





    豪ドル/米ドル(AUD/USD)の為替推移の分析







    2018年に入ってからは、円高の影響以外に、豪ドル/米ドル(AUD/USD)も下落気味だという話について、2018年に入ってからの豪ドル/米ドルのチャートも見ながら、説明したいと思います。まず、2018年の豪ドル/米ドルのチャートを見てみましょう。




    【豪ドル/米ドル 日足チャート 2018年以降】
    AUD USD chart1811_2018






    このように、豪ドル/.米ドルで見ると、2018年は全くレンジ相場ではなく、むしろ一貫して下落傾向にあることがわかります。





    この大きな要因は、


  • アメリカの政策金利利上げ、長期金利の上昇で、アメリカとオーストラリアの金利が逆転した

  • 米中貿易問題で、中国経済への見通しが悪化した



  • というものがあります。





    政策金利については、アメリカは2018年に入ってから3回利上げを実施し、政策金利が現在2.25%と、オーストラリアの1.5%を超えて、先進国トップの金利となりました。





    これにより、オーストラリアだけではなく、高金利通貨の為替市場は、全体的に軟調になっております。





    また、米中貿易問題も、もし「貿易戦争」にまで至った場合、輸出大国である中国経済に大打撃がいくことが予想され、中国との結びつきの強いオーストラリアについても、見通しが悪化しております。





    ちなみに、豪ドル/円と、豪ドル/米ドルのチャートを、重ねてみるとこのようになります。





    aud usd vs aud jpy1811





    このように、

  • 1月から3月は、豪ドルの下落以上に、円高の要因が大きかった

  • 4月以降は、豪ドル/米ドルは下落基調も、円安傾向のため豪ドル円ではレンジ相場



  • ということが、分かります。





    このように、基軸通貨である米ドルとの比較では豪ドルは2018年に入って、一貫して下落傾向にあり、この流れは、米中貿易戦争の緩和や、オーストラリアの利上げ観測の高まりといったことがないと、大きくは変わらないと考えられます。





    なお、では豪ドル/米ドルのターゲットとなるのはどこかと考えると、





    2015年(チャイナショックがあった年で、リーマンショックを除けば豪ドル/米ドルが一番安かった時期)以降のチャートで見ると、以下のように、今現在進行形で2017年以降の最安値をチャレンジしており、次の節目は0.7、さらにその次にいくと2016年始につけた最安値である0.682がターゲットとなります。





    【AUD/USD 2015年以降チャート】
    AUD USD chart1811_2015





    米ドル円を113円とすると、AUD/USDが0.7だと79.1円、仮に米ドルが110円まで落ちて0.682だと77円程度なので、ここがまず一つ下値の目安となり、0.68までいくとドル円110円として74.8円となります。





    以上がこれまでの豪ドルの為替相場の推移についての分析でした。ちなみに、上のAUD/USDのチャートや、それとAUD/JPYを重ねたチャート等は、サクソバンク証券のものを使っております。





    サクソバンク証券は、外資系の会社だけあって、ドルストレートの通貨ペアが豊富で、南アフリカランドやトルコリラ、メキシコペソ等も対米ドルでチャートを表示することができ、また、上でやったように、複数の通貨ペアの動きを表示して見比べることもできるので、それらのチャートを見たい場合、サクソバンク証券でも口座を持っておくことをおすすめします。





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    それでは、次に、豪ドルは今後どうなるかを予想していきます。





    豪ドル為替の今後の見通し







    さて、それでは、豪ドルの今後の見通しを予想したいと思います。





    結論から書くと、冒頭にも書いたように、


  • 今週、来週の予想は、78円-83.5円で基本的には下落を予想

  • 2018年内の予想は76-83.5円で若干の下落またはレンジ相場

  • 今後1年の予想は75-89円のレンジで、最終的には今よりは若干上昇

  • 長期的には90円や100円を超えることを予想し、買い推奨



  • で、「ある程度広めにレンジをとって下がったら買って上がったら売る」もしくは、「安い時に買いを入れて、長期でスワップをもらう」というのが良いと思います。その理由を説明していきます。





    豪ドル円の今週、来週の見通し予想:78円-83.5円







    まず、今週、来週の見通しとしては、基本的には下落を予想し、私自身もショートポジションを持っております。





    その理由としては、豪ドル/米ドルの日足で見た時に、ちょうど下落トレンドのレジスタンスラインの付近にあり、トランプ大統領の合意草案作成指示の時でも、0.725の節目を一瞬超えたもののすぐ反落していることから、短期的に戻すと考えているためです。





    【2018年豪ドル/ドルの日足チャート】
    AUD USD chart1811_2018





    ではどこまで落ちるかというと、米中の対立が深刻化等のことでもない限り、0.7の節目を今週・来週で割り込むまでの強い材料はないと予想し、ドルが112円まで落ちたとしてもその場合豪ドル円は78.4円なので、少し余裕を見て78円を下値と考えました。





    一方で、ドル円が円安方向にいって115円として、さらにその時逆に米中対立が緩和されるような見通しでも出た場合0.725に戻した場合で83.375円なので、少し余裕を見て83.5円を上値と考えました。





    豪ドルをショート(売り建て)する場合には、利確ポイントをどうするかは好みの問題もあるとは思いますが、少なくとも0.71までは持ちたいと考え、その時仮に米ドル円が115円としても81.65円なので、少なくともそこまでは持っていたいと思っております(数日から1、2週間程度のスイングトレードの場合)





    なお、豪ドルをショートする場合のおすすめ業者は、FXマイナススワップポイント比較2018年11月 | 売り向きのFX業者は?で詳しく比較を書いておりますが、結論だけ言うと、スプレッドもマイナススワップの安さもトップで1000通貨単位取引も可能みんなのFXLIGHT FXがおすすめです。





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    豪ドル円為替の短期見通し(2018年内)予想:76-83.5円







    次に、豪ドルの年内の見通しを説明します。





    短期的には、今の下落トレンドがどこまで続くかがポイントで、AUD/USDでいうと次は0.7、その次は2015年以来の最安値である0.68がターゲットとなると考えられますが、年内の見通しでは、2015年から2016年にかけてのチャイナショックの時期を超えてまで下落する理由はないと考えられるため、0.68を下値と考えました。そして、ドル円は年内では112円が底堅いと考えられるため、76円を下値と予想します。





    チャイナショックのあった時期は、アメリカは2015年12月から利上げを開始した一方で、オーストラリアはいまだに利下げを続けていた時期でもあり、そこを超えて下落するには、何か大きなショックでも起こらなければ基本的にはないと考えております。





    その一方で、戻すとしても0.725を超える理由も逆にないと考えており、ドル円115円として、おおよそ83.5円程度が上値の目安と予想し、豪ドル円の短期見通しとしては、76円-83.5円と予想します。





    豪ドル円為替の中長期見通し(2019年以降で、最大10年後まで): 90円、100円と超えて上昇







    これまで短期見通しでは豪ドルは下落を予想しておりましたが、豪ドル円については、「長期的には基本的には買い」と考えております。





    オーストラリアは一番はじめにも書いたように、債務残高が小さく、GDP成長率も安定してプラスで成長している、住宅需要や貿易収支、景気指標も好調というように、基本的にはプラス要素が多く、また、オーストラリア経済自体から「リスク」が発生することはあまりなく、外部要因(中国経済、アメリカ経済、資源価格等)による影響を、金融政策でいかに調整していくか(豪ドル金利がどうなるかを含む)、ということにかかっているためです。





    過去10年間のチャートを見てもらっても分かるように、元々は100円超えの水準の通貨であり、それが下がったのもオーストラリアの経済自体に何か大きな欠陥があったというよりは、世界的なリスク状況によるものなので、長期的にはリーマンショック前の水準である90円、100円超えの水準に戻すと考えております。





    その外部要因についても、現時点では中国経済の底堅さや、オーストラリアでの消費の堅調さからオーストラリア経済は2018年も堅調に推移することが予想されております。先ほど紹介したRBAの声明でも、「2018年に成長ペースが前年と比べて加速する見通しだ」とあるように、オーストラリア経済については、基本的にポジティブな予想がなされております。





    このように、オーストラリア経済は中長期で見た時に安定感があり、金利動向も利下げの可能性が大きく減少したことから、基本的には買いポジションで、下がれば買い、上がれば売り、ロスカットまでいかない範囲の下げ幅であればスワップをもらいながら上がるのを待つ、というのが良いと思います。(スワップ長期保有の場合、1日50円(年間18,250円で、レバレッジ3倍でも収益率約6.6%)の原則固定スワップが貰えるヒロセ通商JFXがおすすめです)





    ではその「ショック」が起こるリスクとしてどういうのがあるかを考えると、先ほどの分析でも、豪ドルが動いた要因は、ほとんどが中国経済とリスクオフの流れ、そして金利動向ということであったように、そこで何が起こるか、ということがポイントになるかと思います。





    それぞれのリスク要素についてみていくと、結論から言うと、リスク要素はあり、そこで一時下落する可能性はあると考えられます。





    中国経済については、不動産バブルの崩壊等のリスクがあると考えております。





    その理由としては、中国経済は現在不動産業にかなり頼っているが、それはバブルである可能性が高いこと、買い支え等の人為的な要素は平時には耐えられてもこうしたショック時には耐えきれないといったことがあげられます。





    このように、中国経済にダメージがいった場合、それ自体もさることながら、再び利下げ等によって対応される可能性があり、そうなった時には豪ドルは下落することも考えられます。最近では、米中貿易戦争への懸念から、上海総合指数はチャイナショックの時並みに大きく下落しており、中国経済への懸念はいつ再燃してもおかしくなく、警戒が必要です。





    次に、「世界的なリスク動向」という点については、北朝鮮動向、Brexit、NYダウからの世界的な株安傾向、米中貿易摩擦等、様々な「リスク」が出ています。こうしたリスクについては、「ふたを開けてみないと分からない」面もあり、今後も新しい「リスク要因」が出てくることもあると思いますが、現時点で考えられるリスクについて、分析を行いたいと思います。





    北朝鮮情勢については、最近では米朝首脳会談が実施され、非核化に向けて進んでおり、しばらくは大きな問題が起こらないと考えられます。





    イギリスのEU離脱については、離脱交渉がついに開始しましたが、経済への実体的な打撃は「実際に離脱してみないと分からない(離脱するまではイギリスも従来通りの条件でEUとの交易や往来が可能)」上に、その影響もポジティブに予想する人もいれば、ネガティブに予想する人もいて、見通しは極めて難しい状態になっております。来年3月には実際にBrexitが行われ、その時期が近づいてくれば様々な見通しが出てくると考えられますが、現時点でどうなるかを見通すのは難しいと考えております。





    NYダウからの世界的な株安傾向については、NYダウ見通し予想2018年 | 最近のダウ暴落の理由と今後の見通しで詳しく書いておりますが、結論だけ書くと、「最近急落したように、いまだに不安定な状況にあり、また急落してリスクオフになってもおかしくはない。ただし、NYダウの性質や過去数十年のトレンドを見ても、NYダウが低調であり続けることは考えづらく、長期で見た時にはかなり高い確率で上昇する」と考えております。





    従って、こうした株安から一時的にリスクオフ相場となり、豪ドルも下落する可能性はありますが、中長期的には元の水準以上に戻ると考えております。





    米中貿易摩擦についてはアメリカが対中関税の第三弾を発動し、中国も報復関税を発動する等泥沼状態となっておりますが、アメリカにとっても中国にとっても、こうした状態が長期化することは望ましくないと考えられ、実際に米中貿易協議も再開していることから、どこかのタイミングで落ち着くと考えられます。





    豪ドルの金利動向については、上でも書いたように、2019年前半までは据え置き、それ以降はどこかのタイミングで利上げをすると考えられ、ある程度利上げが現実的になり、RBA声明でも利上げを示唆するようなコメントが出始めると、豪ドルは大きく上昇する可能性が高いと考えられます。





    最後に、日本の金融緩和については、緩和の継続が明言され、また、緩和路線をとっていた安倍首相の三選の可能性も高くなっており、しばらくは継続されると予想します。





    以上が今後豪ドルに影響を与えそうな要素の分析です。まとめると、一時的に下落するリスクはあるものの、全体的には良好な経済環境と安定した財務環境から、長期的には高い確率で上昇するというのが妥当かと思っております。





    そのため、短期的にはAUD/USDの下値余地がまだあるため若干の下落を予想するものの、今後1年程度であれば、米中貿易摩擦への懸念の後退や、オーストラリアの利上げ方向への転換から、若干上昇基調に入ると予想しております。





    オーストラリアは世界でも珍しい公的債務残高の少ない低リスクな投資先でありながら、成長性もあり、今は価格が落ちているとはいえ資源もあるというように、非常に安定感のある投資先であり、こうした安定性について中長期的には必ず注目を浴びる機会が来て、その時には大幅に値上がりすることが期待でき、その値上がりするまでも高い金利(FXではスワップ)をもらえるので、安い間に買って持っておくのが良いと考えております。





    ですから、長期目線で取引をするなら、安くなった時に買い、中長期で保有する、というのが良いと考えております。





    (参考)野村証券、みずほ証券、大和証券の豪ドル見通し予想一覧







    最後に、参考として、当サイトの予想以外にも、野村証券、みずほ証券、大和証券等がどのような見通しを持っているかについて、まとめたいと思います。





    結論としては、3社とも豪ドルに対してポジティブな見方をしており、やはり中長期的な買いがおすすめと考えられます。





    野村証券 10月29日(今後1年間)
    当面は豪米金利差の拡大が見込まれますが、豪州の利上げ期待が醸成されるに従って、豪ドルは底堅さを維持しやすいと見られます。8月24日に与党自由党のモリソン財務相が首相に選出され、同28日に新政権が発足しました。政局の混乱が避けられ、これまでの政策が引き継がれることは豪ドルの支援材料です。



    ただし、2019年5月までに実施予定の総選挙に向けて、政治の不透明感が高まりやすいことには留意が必要です。向こう1年間の豪ドルの対円相場を1豪ドル=77.0~86.0円と予想します(従来予想は同78.0~86.0円)






    みずほ証券8月29日(当面の予想)
    中期的にみれば、米中貿易摩擦が経済に大きな悪影響を及ぼす状態にま で至る可能性は低いとみており、11月の米国の中間選挙を経て米中摩擦が一部緩 和方向に向かい、来年以降のRBAによる利上げが視野に入るとともに、豪ドル相場 は徐々に持ち直していくと予想している。当面は対ドルでは1豪ドル=0.70~0.80ド ル、対円では1豪ドル=76~93円のレンジ内での推移が続くと予想する。





    ダイワ投資情報
    今後も中国景気や米中貿易摩擦の行方が注視され、豪ドルは人民元との高い連動性を維持しよう。一方、「米豪金利差」見通しも重要だ。米利上げ観測は依然、豪ドル上昇の抑制要因だが、19年には米利上げ打ち止め感が台頭し、次第に緩和されていこう。今後、豪州の「利上げ観測」が台頭してくれば、豪ドルが買い戻される可能性は高いだろう。





    大和証券 ウィークリーレポート(11月12日から16日までの週の予想)
    1豪ドル81-83.75円





    このように、豪ドル円に対しては、中長期的にポジティブな見方が多く、やはり豪ドルは基本的には買い目線で良いと考えられます。





    FXで豪ドルを買う時におすすめなのは、スワップポイントがFX業者の中で一番高く、かつ原則固定で安定感もあるヒロセ通商かJFXですが、この2社は、当サイトから口座開設を申し込むと、当サイト限定特別キャッシュバック2,000円も貰えるので、口座開設をする場合、当サイトからするのがおすすめです(もちろん、口座開設や口座維持に手数料は一切かからず、口座を持つだけなら完全に無料でできます)




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    なお、例えば今後のオーストラリア経済の動向、中国経済の動向、様々な国での事件等をどうやって今後もウォッチすればいいかということについては、無料でFX関係の為替ニュースをリアルタイムに集める方法で解説しているので、よかったらそちらもご覧ください。





    また、豪ドルをFXで取引する場合の注意点や、どこで取引するのがいいかということについては、FX高金利通貨スワップおすすめ業者比較2018 | FX会社選び3つのポイントで書いているので、こちらもよかったらご覧ください。





    【関連記事】

    米ドル円為替・アメリカ経済の今後の見通し予想2018年

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    【メキシコペソ下落要因】オブラドール氏の新空港建設中止は何が問題か

    2018年11月10日 11:31

    飛行機





    メキシコペソは、レバレッジ1倍でもスワップ利回りが10%近い高金利通貨でありながら、他の高金利通貨と比べて、インフレ、失業率、債務リスク等の問題が少なく、格付も良いことから、比較的低リスクな高金利通貨として人気が高い通貨です。





    このメキシコペソは、10月に入ってから下落をはじめ、11月に入ると他の高金利通貨は上昇基調にある中で、いまだに下落基調にあります。





    【メキシコペソ 6時間足】
    MXN1110.png





    【メキシコペソVSその他高金利通貨 6時間足比較】
    MXN1110_2.png





    下のチャートはさすがにゴチャゴチャしていて分かりにくいと思うので少し解説すると、メキシコペソの値動きは赤くしたものなのですが、これを見ると、

  • 10月末までの下落は、他の通貨と比べて下落幅が小さい(完全にマイペースな動きをしているトルコリラは別)

  • 10月末から11月上旬にかけて、他の高金利通貨は上昇しているのに対し、メキシコペソは低迷している


  • ということが分かります。





    では、この10月末に何があったのかというと、10月29日にオブラドール次期大統領がこれまでも巨額の投資を行っていた新空港の建設中止を発表し、メキシコの株価やメキシコペソが急落したということがあります。




    メキシコで12月に就任するロペスオブラドール次期大統領が首都の新空港の建設を中止すると表明し、経済界に懸念が広がっている。簡易な「住民投票」で巨額のインフラ計画を容易に覆す手法が投資環境の悪化を招くとの見方だ。決定を受け株価や通貨相場は下落。ポピュリズム(大衆迎合主義)の色彩が強い同国初の本格的な左派政権のかじ取りに早くも暗雲が垂れこめてきた。



    中止を表明した10月29日の1日だけで、代表的な株価指数のIPCは4%下落。通貨ペソの対ドル相場も3%下がった。地元金融機関バンコメルのエドゥアルド・オスーナ最高経営責任者(CEO)は30日、「中止決定は投資減につながり、経済成長に否定的な影響がでる」と警告した。

    日経新聞10/31




    この新空港建設については、大統領選挙の段階からオブラドール氏は「建設費用が高すぎる」として批判し、中止を主張しておりましたが、今回それを「簡易な住民投票」で決定したことで波紋が広がっております。





    そこで今回は、この新空港の建設中止が何故問題なのかということと、メキシコペソの短期的な見通し予想とおすすめの投資方法について解説します。結論から言うと、



  • 新空港建設中止は、手続き面でも経済への影響でも問題のある決定であった

  • オブラドール次期大統領の動向は、最近少し独裁傾向を感じさせ始めており、今後も注意が必要

  • メキシコペソは短期的には5.2円くらいまでの下落の可能性を念頭に取引した方が良い

  • ただし、メキシコにとってそこまで致命的な影響になるとは考えづらく、中長期的な影響は小さい

  • メキシコペソへの投資は、小さな単位で、ゆっくりと買い下がっていくのがおすすめなので、スワップポイントが最高で、千通貨単位取引ができるみんなのFXか、全く同じ条件のLIGHT FXがおすすめ




  • となっており、今からしばらくはスワップ利回りが10%くらいあるメキシコペソを安く仕入れるチャンスでもあるので、まだメキシコペソをやっていない人は、少額からはじめてみるのをおすすめします(メキシコペソ1000通貨というのは、6,000円くらいのポジションなので、元手が1万円なくても十分取引可能です)





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    オブラドール次期大統領による新空港建設中止の問題点







    まず、この新空港建設中止の問題点を解説したいと思います。問題点は大きく3点あり、


  • 現在メキシコの空港はキャパシティーオーバー状態で、定時運行や安全性に支障をきたしかねない状態にある

  • 新空港の建設中止により、多額の損失や雇用の喪失が起こる

  • 中止を決定したプロセス自体の適正性にも疑問のあるやり方である



  • という点があります。以下、それぞれ詳細に説明していきます。





    現在メキシコの空港はキャパシティーオーバー状態







    メキシコ市国際空港の発着回数は、2016年で44万8,181回で中南米最多、これは日本の成田空港も上回る水準で、非常に多くの便が発着しております。





    しかし、この空港の本来の発着能力は36万5,000回であるため、能力を約23%も上回るオペレーションとなっており、発着の遅れによる利用者の不便や航空安全上の危険性を指摘する声が強い状態にあります。(出典:JETRO 9/12





    こうした中で新空港の建設が行われていたのですが、それに対してオブラドール次期大統領は、「総工費が高すぎる」「既存の空港を使えば足りる」として中止を主張し、今回それを押し通して中止が決定されました(一応住民投票という形にはなっておりますが、この住民投票の問題については後述します)





    そのため、今回の中止で、「ではこのキャパシティーオーバーしている現状をどう解決するのか?」「解決しないままであれば、発着の遅れや、最悪航空の安全にも支障をきたしかねない」という問題が発生することになります。





    新空港の建設中止により、多額の損失や雇用の喪失が起こる







    新空港の建設というのは、インフラ事業としても大きなものであり、そこで多くの人を雇い、お金が流れることで、経済効果もあるものです(一般的に公共事業は、景気に刺激を与えるという効果を狙っても行われます)





    今回の建設中止はそうした経済効果も失うことになり、その影響は、CCE(日本で言う経団連のようなもの)のフアン・パブロ・カスタニョン会長は、空港建設の中止により1,200億~1,400憶ペソ(約6,720億~7,840億円、1ペソ=約5.6円)が必要になり、4万6,000人の雇用が失われる、としております(出典:Jetro 11/1





    このように経済への直接的な悪影響があることも、新空港建設中止が問題視された理由の一つです。





    中止を決定したプロセス自体の適正性にも疑問のあるやり方である







    この中止を決定したのは「住民投票」が理由とされていますが、この「住民投票」はかなり問題の多いやり方だと指摘されております。




    今回の意識調査である「国民アンケート」は法律に基づく正式な手続きといえない。回答したのは建設反対派が中心の100万人程度で、有権者の1%程度にすぎない。地元メディアは「1人で複数の回答が可能だった」と指摘する。

    日経新聞10/31




    というように、手続き的にも非常に問題の多いやり方で、これが許されるなら何でもありになりかねないようなものでした。





    そのため、オブラドール次期大統領は、単なるポピュリスト(人気取りの政策を行う人)ではなく、横暴な独裁者なのではないかという見方も出てきており、そうした点もメキシコへの警戒感が強まった理由としてあります。





    オブラドール次期大統領は、ここで書いた新空港建設の中止以外にも、

  • 油田開発民営化の延期

  • 銀行のATMの現金引き出しおよび残高要求に対する手数料の廃止


  • といった市場から懸念される政策を行っており、今後も動向に注目が必要です。





    オブラドール次期大統領の動向と、メキシコペソの見通しとおすすめ投資方法







    このようにオブラドール次期大統領には不安があるのが現状ですが、ではメキシコペソの為替相場にとってどうかというと、結論から言うと、短期的に影響することはあれど、余程とんでもないことでもしない限り、中長期ではそこまで大きな影響はないと考えております。





    そもそもメキシコの強みは、

  • 世界最強のアメリカの隣国で、アメリカの成長に伴って成長する

  • 人口が今後増加し、労働力供給が大きい

  • 資源も豊富

  • 失業率、政府債務残高、インフレ率といった新興国によくある問題がない


  • といった点にあります。




    その点でオブラドール次期大統領が悪影響を与えかねないポイントは、


  • アメリカとの関係を致命的に悪化させる

  • バラマキ政策を行って政府債務残高を増加させる

  • 経済政策を誤って失業率やインフレ率を大きく高める



  • といったあたりが心配な論点としてありますが、

  • アメリカとの関係の重要性は、アメリカもメキシコも理解しており、オブラドール氏も選挙中はアメリカ批判、トランプ批判を繰り返していたが、当選後は抑えている

  • オブラドール氏自体は緊縮財政を支持(今回の空港の件も、支出削減の方向性の行動ではあります)


  • といったことから、上2つはそこまで心配なく、一番心配なのは、経済政策を誤ってメキシコ経済を悪化させることになります。





    その点については今後も警戒が必要ではありますが、とはいえ、経済指標が悪化すると政権支持率にも大きな影響があり、どこかのタイミングで交代させられることになるため、一時的に問題が起こったとしても、長期で見ると解消されていくと考えております。





    メキシコ経済については、一番重要なのは工業製品をアメリカに輸出するという部分で、そこについてはNAFTA再交渉がうまくいき、USMCAと名称を変更しながらも関係が継続することが決定しているので、基本的にはそこまで大きな問題は出にくいと考えております。





    また、これは現時点ではあまり為替に影響を与えていないのですが、このNAFTA再交渉でアメリカと締結した貿易協定には、「為替条項」という、自国通貨安を目指さないという合意事項があり、この存在が、一定以上のメキシコペソ安を歯止めする可能性もあり、メキシコペソの中長期的な見通しとしては、引き続き安定したものと予想しております。





    ただし、短期的には下落トレンドが続いており、下落がしばらく続く可能性もあります。




    【メキシコペソ円 日足】
    MXN chart1811_day





    とはいえ、6月につけた5.25円の安値の時は、


  • NAFTA再交渉もかなり不透明

  • 大統領選で当選ほぼ確実とみられるオブラドール氏の評価は、反米のポピュリストと、今以上に最悪な評価であった



  • ということを考えると、そこを明確に下抜けるほどの材料はないと考え、当面は5.2円くらいまでの下落を見ておけばよいと思います(ちなみにメキシコペソの史上最安値はアメリカのトランプ大統領当選直後の4.9円程度です)





    そのため、メキシコペソについては、しばらくは小さな取引単位で、下がった時にゆっくりと買い下がり、高いスワップポイントを貰いながら上がるのを待つというのがおすすめです。





    なお、こうした取引をしたい場合、スワップポイントが一番高く、かつ、1000通貨単位で取引可能(=1万円なくても取引が可能)なみんなのFXか、全く同じ条件のLIGHT FXがおすすめです。





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    メキシコペソ見通し2018年11月 | メキシコ経済・為替今後の予想

    2018年11月09日 23:18

    メキシコ_convert_20171105184742





    今回は、6月の利上げで政策金利7.75%となり、為替相場も上昇し、将来的にもアメリカの経済成長に伴って上昇が期待できることから、FXトレーダーの間でも「知る人ぞ知る」タイプの高金利通貨となってきたメキシコペソについて、今後の見通しを予想します。





    メキシコペソは、政策金利が高いこともあって、FXでもスワップポイントが高い通貨として人気で、そのスワップ収益率は、執筆時点でレバレッジ1倍でも年スワップ収益率約9.8%となっております。


    ※スワップポイントが一番高いみんなのFXの1日150円(10万通貨)×365日の54,750円を、執筆時のレート5.6円×10万通貨=560,000円で割って算定。





    メキシコやメキシコペソの今後の見通しとしては、結論を要約すると、



  • メキシコは、アメリカとの強い関係、人口動態、豊富な資源から、2050年に世界有数の経済大国になると予想されている

  • 高金利通貨の国によくある、失業率、インフレ率、債務残高といった点に問題がなく、低リスク

  • 今年に入って最大の懸念点であったNAFTA再交渉についても、無事新協定が結ばれた

  • 短期的には若干不透明な状況で、5.2円~6.0円で推移すると予想される

  • 中長期的には、アメリカの成長に伴って成長することが予想され、高確率で上昇すると考えられる




  • となっており、メキシコペソの見通しは、短期的には上がっても下がってもおかしくない状況ながら、中長期的には一時下落することはあってもかなり安定した見通しとなっております。





    メキシコペソは、南アフリカランド、トルコリラといった他の高金利通貨と比べると、財務面や経済面から比較的低リスクで、世界最強の国であるアメリカの隣国として、将来的にも安定した成長が期待できることから、最近どんどん人気が高まっている通貨なので、是非試してみてほしい通貨です。





    メキシコペソ取引でおすすめなのは、スワップポイントが一番高く、かつ、千通貨単位で取引可能(=1万円なくても取引可能!)なみんなのFXか、全く同じ条件のLIGHT FXなので、もし興味があれば是非どうぞ。(この2社は運営会社が同じで、取引条件は全く同じなので、取引する通貨ペアや、短期と長期などで使い分けると良いと思います)





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    以下の順番で詳細に書いていきます。



  • メキシコ経済の基本

  • 何故メキシコペソは高金利通貨の中で低リスクと言われているのか?

  • メキシコペソ過去の為替相場の推移とその理由

  • USD/MXN(ドルメキシコペソ)の2018年の推移とその理由

  • メキシコの次期大統領のオブラドール氏はどういう人か

  • メキシコペソ今後の為替相場の見通しを予想

  • (参考)野村證券、ゴールドマンサックス、モルガンスタンレーのメキシコペソ見通し

  • メキシコペソFXおすすめ業者(当サイト別記事)






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    メキシコ経済の基本







    メキシコ経済については長期的に大きな成長が予想されており、例えば2050年時点のGDP予想では、ゴールドマンサックスの予想では世界5位、PWCの予想でも世界7位(購買力平価ベース)となっているように、今後大きく成長することが期待されています。





    何故このようにメキシコ経済が成長すると予想されているかというと、アメリカという世界最大の大国の隣の国でアメリカ経済に伴って成長することに加え、今後人口の増加が見込まれること、さらには産油国であり、資源国としての性格も兼ね揃えているということがあげられます。





    まずメキシコはアメリカと隣接した国で、輸出の約8割がアメリカというように、アメリカ経済と密接な関係を持っております。





    そのアメリカ経済はリーマンショックのあった2008年、2009年を除けば、かなり長い期間プラス成長になっており、その結果、GDPの規模は、他の国を置き去りにして圧倒的な伸び方となっております。





    【主要国名目GDP推移】
    主要国名目GDP推移





    アメリカでは、GoogleやApple等のIT企業の好調であったり、シリコンバレーに優秀な企業や人が集まることで、さらに世界中から優秀な人が集まるというような状態になっており、経済成長がさらなる経済成長を呼ぶという好循環となっております。





    このように経済成長が続いているアメリカの隣国であり、経済的なつながりも大きいメキシコでは、21世紀に入ってからは、実質GDPについてリーマンショックのあった2009年を除いて全てプラス成長となっており、経済成長が続いております。




    【メキシコ名目GDP推移】
    メキシコ名目GDP推移





    アメリカ、メキシコ、カナダの3国は、NAFTAと呼ばれる自由貿易協定があり、そのため、メキシコはアメリカの安価なシェールガス(ヨーロッパや日本で使っている天然ガス価格の3分の1の価格とも言われます)を利用することができ、また、輸出する際もアメリカに対して原則関税がかからず、このこともメキシコの経済成長の要因となっております。





    そして、このNAFTAは再交渉が行われ、果たしてこの枠組みが継続されるのか心配されましたが、今年の9月末に無事にアメリカ、メキシコ、カナダの三国で貿易協定が結ばれ、USMCAと名称変更されたうえで、継続されました。





    メキシコの輸出については、主要な輸出品は自動車・自動車部品、電子機器等及び原油であり、豊富な人口を活かした工業と産油国としての側面の双方を持ちます。その輸出の相手先は大部分がアメリカであり、最近ではアメリカのトランプ大統領が「メキシコの工場に雇用が奪われている」と批判しているのや、「NAFTA離脱も含めて見直す」といった発言は、こうした背景があります。





    このように、メキシコ経済はアメリカ経済との関係が非常に密接であるため、アメリカ経済の見通しや、メキシコのアメリカとの政治的な関係性が経済に大きくかかわります(そうしたアメリカの要因も含めて今後どうなるかは、今後の見通しのところで後述します)





    次の人口という点ではメキシコでは、現在人口は継続的に増加しており、今後も増加が見込まれます




    【メキシコ人口推移】
    メキシコ人口推移





    また、人口が増加している中でも、上で書いたようにアメリカ向けの輸出等で経済が好調であることから、新興国にしては珍しく、失業率も低い水準にあり、2016年は3.88%、2017年も3.61%となっております。





    このように、世界最大の国であるアメリカの隣国であり、国力の源泉である人口も増加しており、その中でもきちんと就業機会があって失業率も低いということから、メキシコは今後も経済成長が期待されております。





    最後の資源国であるということについては、メキシコは産油量世界6位、銀生産量世界2位、また、世界一の広さの天然塩田があること等から、世界有数の資源大国とされております(出典:外務省





    このように、メキシコの特徴としては、

  • 世界最強国であるアメリカとの関係が非常に強く、アメリカの成長に伴い成長すると期待される

  • メキシコ自体も人口が今後増加し、経済成長が期待される

  • 天然資源も豊富


  • となっております。





    みんなのFX_メキシコペソ





    何故メキシコペソは高金利通貨の中で低リスクと言われているのか?







    高金利通貨というと、これまで「南アフリカランド」「トルコリラ」あたりが人気だったのですが、最近はメキシコペソの人気が高まっております





    メキシコペソのスワップポイントは、高いところで1日150円(10万通貨)、365日で54,750円であり、メキシコペソのレートが約5.6円であることを考えると、レバレッジ1倍でもスワップ収益率が9.8%と、非常に高くなっております。(スワップ1日15円というのは、執筆時現在、一番スワップが高いみんなのFXLIGHT FXの数値)





    これを他の通貨ペアと比べると、一番スワップが高い会社で、南アフリカランドは170円(みんなのFXの執筆時点の数値)で365日で62,050円、1南アフリカランドが8円なのでスワップ収益率約7.7%、トルコリラだと1日121円(サクソバンク証券の執筆時点の数値)で365日で36,500円、1トルコリラが20.7円なので、スワップ収益率21.3%なので、スワップ収益率だけで見ているとトップではないものの、それでも十分高利回りと言える水準なのが分かると思います。





    そして、その中でメキシコペソは高金利通貨の中で比較的低リスクということが、メキシコペソが最近人気が高まっている大きな理由となります。失業率、インフレ率(名目消費者物価指数)、政府債務残高対GDP比を、比較してみると、以下のようになります。





    単位は全てパーセント
    失業率インフレ率債務残高対GDP比率
    メキシコ3.44.5554.18
    トルコ10.617.953.2
    南アフリカ27.44.551.57
    (参考)日本2.50.6236.3






    このように、あくまで参考として並べた日本の政府債務残高対GDP比率が一番悪いのはご愛嬌として(笑)、メキシコは、失業率、インフレ率、債務残高に特段の問題がなく、高金利通貨の中で比較的「優等生」と言えるのが分かります。





    そして、この「低リスク」ということは、格付け機関からも評価されており、他の高金利通貨の国よりメキシコの格付けは良いです。





    ムーディーズS&Pフィッチ
    メキシコA3BBB+BBB+
    南アBaa3BB+BB+
    トルコBa1BBBB+
    ブラジルBa2BB-BB-
    (参考)日本A1A+A






    こうした安定性から、メキシコペソは高金利は欲しい、でもそこまでリスクが高い通貨は嫌という人から人気が高まっております。





    では、本当にメキシコペソにリスクはないのか?ということや、今後メキシコペソはどうなるかを見ていきたいと思います。まずは、メキシコペソの過去の値動きと、その上下した理由を分析していきます。





    メキシコペソ過去の推移とその理由







    それでは、メキシコペソのこれまでの推移と、何故そのような動きになったのかを分析したいと思います。まず長めに10年のチャートを見てみましょう。




    【メキシコペソ円10年チャート】
    MXN chart1811_10year





    このように、メキシコペソは、


  • 2008年にリーマンショックで大きく下落

  • 2011年には円高の進行でメキシコペソ円も下落

  • 2012年末より、アベノミクスによる円安でメキシコペソ円も上昇

  • 2015年から2016年は基本的に下落基調

  • 2017年半ばまでは上昇

  • それ以降下落基調だったが、2018年6月下旬から上昇

  • 2018年10月から下落基調




  • となっております。それぞれ何があったか詳細に見て行きましょう。





    メキシコペソ、2008年のリーマンショックから2015年半ばまでの推移の理由







    まず、リーマンショックでは、ほぼ全ての通貨でリスクオフから円高が進行しましたが、メキシコペソも例外ではなく、大きく下落しました。





    その後少しずつ戻す傾向にあったのですが、円高を容認する姿勢をとっていた民主党政権下では、2011年にはドル円も80円を割って70円台の期間が長く続くなど、円高が進行し、それによって2011年にはメキシコペソ円は一段安となりました。





    その後2012年12月に自民党が政権をとり、アベノミクスによる金融緩和が行われたことで円安が進み、その中でメキシコペソ円も上昇しました。





    メキシコペソ、2015年8月から2016年にかけて下落した理由







    このように上昇基調にあったメキシコペソ円ですが、2015年8月、2016年年始に、再び大きく下落します。これは中国の上海総合指数が大きく下落したことに伴うもので、2015年8月にはそれまでずっと120円台をキープしていたドル円が120円割れを起こし、世界中の株式市場で株安が起こる等の混乱があったり、2016年始には年始早々上海総合指数が暴落し、「サーキットブレーカー(一定以上の下落が起こった時に取引を停止する仕組み)」が発動し、ここでも世界的な円高・株安が進んだことが原因でした。





    その後、上海総合指数は底を打ち、落ち着きを取り戻したのですが、2016年の間は、メキシコペソは低調な状態にありました。2016年以降のチャートを見てみましょう。





    【メキシコペソ円2016年以降チャート】
    MXN chart1811_2016





    2016年は、アメリカで大統領選があり、そこで大統領候補であったトランプ氏(現大統領)が「不法入国」「メキシコとの国境に壁」等の発言を繰り返しており、対米関係の悪化を懸念してメキシコペソは売られ、その後、実際にトランプ大統領の就任が決定すると、メキシコペソは一時期急落しました。この時メキシコペソは、史上最安値の4.9円をつけました。





    しかし、その後は、トランプ大統領の減税や公共投資といった政策を市場が評価し、全体的に「リスクオンによる円安」となり、その結果、メキシコペソ円も上昇しました。





    2017年のメキシコペソの推移の理由







    2017年に入ると、対円でも対ドルでもメキシコペソは上昇しました。





    これは、大きく2つ要因があり、一つは「メキシコ中銀の利上げ、為替介入による効果」で、もう一つが「アメリカでのトランプ大統領の影響力低下」です。





    まず前者のメキシコ中銀の利上げ、為替介入については、上でも書いたように、メキシコはこうしたメキシコペソ安に対抗するため、継続的に利上げを行い、また、為替介入も行うことで、メキシコペソの価値を保つことに成功しました。





    また、もう一つのトランプ大統領の影響力低下については、3月に医療保険制度改革(オバマケアの撤廃と新制度の導入)が否決されたことにより、トランプ政権の実行力に疑問が呈されたことや、ロシア疑惑等もあって支持率も34%まで低下したという報道もあるように、メキシコを目の敵にしていたトランプ大統領のアメリカ議会での影響力への疑問が高まり、メキシコペソは買い戻されました。




    こうしたトランプ大統領の影響力低下は、ほとんどの通貨に対して「リスクオフによる円高要素」となるのですが、それ以上に目の敵にされていたメキシコにとっては「マイナス要素の減少」という側面が強く、対ドルでも対円でもメキシコペソは上昇しておりました。




    しかし、2017年9月下旬からは、NAFTAの見直しについての不透明感から、メキシコペソは下落しました。こうした不透明感からのメキシコペソの下落傾向は、しばらく続き、2018年も「明確に下落とはいえないが、全体的に軟調」なものとなっておりました。





    メキシコペソの2018年の推移の理由







    2018年に入ってもメキシコペソは上で書いたNAFTAの不透明さ、2月以降のNYダウの下落や米中貿易対立による円高、対米強硬派のオブラドール氏が大統領選で有利などの情報から軟調な推移となっていたのですが、6月に入ると、一転上昇しました。2018年以降のチャートを見てみましょう。




    【メキシコペソ円 2018年以降チャート】
    MXN chart1811_2018





    2018年6月に上昇したのは、メキシコが利上げし、政策金利を7.5%→7.75%にしたことによる影響でした。





    また、7月には大統領選でオブラドール氏が実際に当選し、「Buy the rumor, sell the fact(噂で買って、事実で売る)」の逆の動きをしたこともあり、メキシコペソは上昇基調にあります(オブラドール氏の当選は、選挙前から確実視されていました)





    8月終わりには、メキシコとアメリカのNAFTA再交渉で2国間合意が締結されたことで、メキシコペソは上昇し、9月に入ると新興国通貨不安から一時的に下落したものの、その後トルコで利上げが行われて新興国通貨不安が後退したことから、再び上昇に戻しました。





    また、これは現時点でそこまで相場に影響を与えていないと考えられますが、アメリカとの二国間合意の中には、通貨安を目指さないという為替条項が含まれております(出典:日経新聞 9/5





    この記事にもあるように、メキシコは元々通貨安を目指さないことを国際的に約束しており、また、中銀のこれまでの行動もどちらかというと「通貨防衛」の観点が多かったことから、現時点ではそこまで影響を与えておりませんが、中長期的にはメキシコペソ安の一つの歯止め材料となる可能性があります。





    しかし、10月に入ると、メキシコペソは下落しました。これはNYダウの急落からのリスクオフでの円高と、オブラドール次期大統領が新空港建設の中止を決めたことが主な原因でした。





    まずNYダウについては、9月終わりには27,000到達が時間の問題と思われたいたのが、10月に入って急落し、一時は24,000近くまで下落しました。これによって、リスクオフの円高が進行し、メキシコペソ円についても例外ではなく、下落しました。





    もう一つの新空港の建設中止については、オブラドール次期大統領(12月から就任)は、選挙段階から「金の無駄」として反対していたのですが、10月28日に住民アンケートをとって、その反対を理由に中止を決定しました。この問題がどう深刻かというと、



  • 元々メキシコの空港の発着数は23%もキャパシティーオーバーしており、利用者の安全や航空機の安全の観点から問題視されていた

  • その問題を解決するために新空港を建設していたのが、オブラドール大統領が市民の反対を理由に中止

  • その市民の反対自体も、法的に適正な手続きではなく、中立性も疑わしい

  • 空港建設の中止自体によって、1兆円弱の損失や、4万人以上の雇用が喪失が起こる

  • 中止を表明した10月29日の1日だけで、代表的な株価指数のIPCは4%下落。通貨ペソの対ドル相場も3%下がった。



  • というような形で、決定のプロセスにも、決定されたこと自体にも疑問が残ることとなっております。

    【参考記事】

    メキシコ新空港建設中止で経済界に衝撃 株・通貨が下落 日経新聞10/31

    次期大統領が新空港建設中止を発表、強い批判相次ぐ JETRO 11/1

    新空港の建設継続求める意見相次ぐ JETRO 9/12





    このように、10月終わりにメキシコペソは大きく下落し、11月9日現在も、まだ下落基調が続いております。以上がこれまでのメキシコペソ円の推移とその理由でした。上でも書いたように、2018年の値動きには円高・円安といった要因もかなり絡んできているため、メキシコペソの強さを別の視点から見るため、USD/MXN(ドル/メキシコペソ)の2018年のチャートを参考に見てみましょう。





    USD/MXN(ドルメキシコペソ)の2018年の推移とその理由






    まず、USD/MXNの2018年のチャートを見てみましょう。(メキシコペソが上昇するとチャートとしては下落、逆にメキシコペソが下落すると上昇に見えます)




    【USD/MXN 2018年チャート】
    USD MXN chart1811_2018




    このように、ドルストレートで見ると、

  • 4月半ばまでは緩やかなメキシコペソ高ながら、そこまで大きな動きではない

  • 4月半ばから、NAFTA再交渉や、メキシコ大統領選でオブラドール氏優勢との見通しから、下落(USD/MXNチャートで見ると上昇)

  • 6月に政策金利引き上げによって、メキシコペソ高に

  • その後はレンジであったが、10月末の新空港建設中止決定で急落


  • となっていることが分かります。USD/MXNで見ると、メキシコペソ円と違って、かなり見やすい動きになっていることが分かります。





    そして、NAFTA再交渉については既に決着がついたので、今後大きな論点となるのは、オブラドール新大統領が、一体何をするかということになってきます。





    そこで、次に、今後メキシコペソの動向にも大きく影響すると考えられる、12月から就任予定の新大統領オブラドール氏がどういう人なのか見ていきましょう。





    なお、上の分析でも使ったUSD/MXNのチャートは、サクソバンク証券のものを使っております。





    為替相場は基軸通貨であるドルをベースに取引されるので、USD/MXNは、テクニカル的には非常に重要なチャートであるのですが、FX会社で取り扱いが少なく、なかなか見ることができません。





    その中で、サクソバンク証券ではUSD/MXNだけでなく、トルコリラや南アフリカランド等も対米ドルでチャートを表示することができるので、それらのチャートを見たい場合、サクソバンク証券でも口座を持っておくことをおすすめします。





    また、サクソバンク証券については、当サイト限定キャッシュバック4,000円もあるので、口座開設は、当サイトから行うのがおすすめです。





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    メキシコの新大統領のオブラドール氏はどういう人か







    メキシコは、今月大統領選挙が行われ、元メキシコ市長のオブラドール氏が当選しました。これによって、今年の12月1日からオブラドール大統領が誕生します。




    このオブラドール氏(本名であるアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドールを略して、AMLO(アムロ)とも呼ばれております)がどういう人かというと、

  • メキシコ市の殺人件数を14.5%、車の盗難を32.7%減少させた実績あり

  • いわゆるポピュリスト(大衆迎合主義)

  • 中銀の独立性を尊重

  • 汚職の撲滅、緊縮財政を支持

  • トランプ大統領に反発している


  • といった特徴があります(出典:ハーバービジネスオンライン7/6ロイター 4/2





    これらについて、それぞれ


  • 犯罪の減少:メキシコに外資や観光客が入ってきやすくなり、プラス要素

  • ポピュリズム:減税やバラマキ、不必要な規制等の国家財政に悪影響ある政策をすればマイナス要素、そうでなく単純に良い政策で国民から受けがいいものであればプラス要素

  • 中銀の独立性:メキシコのような新興国にとって、中銀は通貨安を恐れるため、通貨防衛がしやすく、基本的にプラス要素

  • 汚職の撲滅、緊縮財政:財政健全性が高まるメリットがある一方、景気に悪影響を与えるデメリットもあり、影響は限定的

  • アメリカへの反発:メキシコ経済にとってリスク要因



  • となっており、プラスにもマイナスにも働きえます。





    ただし、上でも書いたように、メキシコにとってアメリカとの経済関係は輸出の8割を占めるなど、必要不可欠なものであり、オブラドール氏も選挙前はトランプ大統領への反発は述べていた一方で、実際に当選後は「アメリカと友好関係を築きたい」と述べたり、ポンぺオ国務長官との会談でも友好的な雰囲気で行われたりするなど、そこまで反米色の強いことをしておらず、経済界からの評価も上がっております(出典:産経ニュース 8/4





    この記事でも、ばらまき的な政策への言及を控え、対立してきた経済界との協調をアピール。大統領選での勝利から1カ月が過ぎ、対米関係では過激な発言を封印するなど、従来の「左派」とは異なる現実路線へカジを切りそうだ。とあるように、大統領就任後実際にどうなるかはまだ誰にも分りませんが、オブラドール新大統領は現時点ではバラマキや対米関係を悪化させるようなことは自重しております。




    ただし、それ以外のところで、

  • 上でも書いた新空港建設の中止

  • 油田開発民営化の延期

  • 銀行のATMの現金引き出しおよび残高要求に対する手数料の廃止


  • 等、経済に悪影響を与えかねない疑問符が残る政策も行っており、今後も注意して見る必要があります。





    以上がオブラドール氏についての説明でした。では、今後それも踏まえて、メキシコペソがどうなるか、見通しを予想したいと思います。





    メキシコペソ今後の為替相場の見通しを予想







    それでは、今後のメキシコペソの為替推移の見通しを予想したいと思います。





    結論から言うと、短期的には不透明ながら、一時的に下落しても中長期的には上昇と予想します。





    具体的には、為替研究所では、2018年中は5.2円から6.0円、5年以内に8円超えを予想しております。





    メキシコペソの短期的な見通し予想(2018年内)







    メキシコペソについては、途中までは「まっとう」であったオブラドール新大統領が最近は新空港建設の中止など、「怪しさ」が出てきており、今後どのようなことをするか、また、アメリカの中間選挙で民主党が下院の過半数を占め、いわゆる「ねじれ」状態になったトランプ大統領がどのような政権運営をするか等、かなり不透明な部分が大きく、短期的な見通しがかなり難しい状況にありますが、あまりポジティブな材料が出る様子はなく、短期的にはどちらかというと下落の可能性の方が高いと思います。





    また、チャートで見ても10月に入ってからの下落トレンドは今もまだ続いており、どちらかというと下落の可能性の方が高いように見えます。




    【メキシコペソ円 日足】
    MXN chart1811_day





    では、どこまで下げるかを考えると、上で書いたようにオブラドール大統領の動向やトランプ大統領の政権運営等、見通しが難しい面はあれど、NAFTA再交渉が不透明で、オブラドール氏(当時は大統領選挙の最有力候補)が「反米の危ないポピュリスト」くらいに思われていた時期につけた5.25円を明確に割るほどのことはないと考え、2018年内は5.2円が下限と予想します。





    一方で、今月の16日にもあるメキシコの政策金利発表で、利上げが行われることがあり、かつ、アメリカのトランプ大統領やメキシコのオブラドール次期大統領がよほどのことをしなければ、下落トレンドからは脱却できると考え、その場合は、6円くらいまで上昇してもおかしくないと考えております。





    以上から、短期的には5.2円から6.0円で、予想します。




    メキシコペソの中長期的な見通し予想(2019年以降、5年程度)







    次に中長期的な見通し予想を行います。メキシコペソに大きな影響を与える要素として、

  • アメリカ経済の見通し

  • アメリカとの関係

  • オブラドール次期大統領の政策

  • トランプ政権の動向

  • 世界的なリスクオフの動向


  • があります。





    まずアメリカ経済の見通しについては、NYダウ、アメリカ経済今後の見通しでも書いておりますが、世界最大の経済大国としてアメリカは成長が続いており、今後もこの状況はしばらく変わらないと考えられることから、基本的にポジティブな見通しとなります。





    ただし、アメリカ経済の強さについては、市場ではある程度織り込まれているため、短期的なプラス材料というよりは、中長期的にじっくりと上げる材料と考えております。





    次のアメリカとの関係については、NAFTA再交渉が無事終了し、USMCAとして貿易協定が結ばれたことから、今後オブラドール次期大統領やアメリカのトランプ大統領が余程の何かをしない限りは、そこまで大きな問題とならないと考えており、この二人の大統領は、予想外の動きをすることも多いながらも、お互いに相手国の重要性は理解していることを考えると、一次的に対立して下げることはあったとしても、そこまで致命的に関係を悪化させるような事態が発生する可能性は低いと思っております。





    次のオブラドール次期大統領の政権運営については、上でも書いたように最近になって新空港建設の中止や銀行手数料の一部廃止等、強権的かつ疑問の残る政策が出てきており、今後も動向を見る必要があります。





    次にトランプ大統領の動向ですが、11月の中間選挙で下院が民主党が過半となり、いわゆるねじれとなったことによって、今後トランプ大統領がどのように政権運営を行うかに注目する必要があります。





    これは、

  • 下院が関係ない政策で今まで以上に対外強硬策を行い、次回大統領選に向けてアピールを続ける可能性

  • 予算等は下院でも承認される必要があることから、民主党に歩みより、対外強硬策を和らげる可能性


  • のどちらもありえて、このどちらを選ぶのかを、注目する必要があります(今だと日米貿易交渉や、米中首脳会談等がトランプ政権の動向を見る一つのポイントとなると思っております)




    トランプ大統領が対外強硬策を続ける場合、リスクオフからメキシコペソが売られて下落する可能性があります。ただし、「対外強硬策」というのは、ずっとやり続けられるわけではなく、どこかで和解する必要があるため、中長期で見ると、余程の大ごとでもない限りは、影響が小さいと考えております。





    最後の世界的なリスクオフについては、中国経済、Brexit、世界の株安動向等、様々な「リスク」があります。





    こうしたものについては、「今後リスクはそこまで拡大しない」ということになれば新興国通貨であるメキシコペソも上昇すると考えられる一方、逆に「中国経済への悲観論が広まる」「Brexitによる実体経済面での打撃が見え始める(EU参加国での脱EU路線の強化等も含む)」「世界的な株安が起こる」等が起これば、下落するリスクもあります。





    中国経済については、経済のけん引役の不動産の上昇がバブルである可能性があり、バブルが崩壊した場合中国経済に大打撃となるというように、中長期的にはリスクとしてあるだろうと言えます。





    また、最近では米中貿易問題から大きく上海総合指数は下落しており、中国経済へのネガティブな見通しが今後出てくる可能性はありえて、その場合は相場にネガティブな影響を与えると考えております。





    イギリスのEU離脱については、ついに来年3月に離脱が来ますが、経済への実体的な打撃は「実際に離脱してみないと分からない(離脱するまではイギリスも従来通りの条件でEUとの交易や往来が可能)」上に、その影響もポジティブに予想する人もいれば、ネガティブに予想する人もいて、見通しは極めて難しい状態になっております。





    NYダウからの株安傾向は、NYダウ見通し予想2018年 | ダウ急落の理由と今後の値動き予想レンジで詳しく書いておりますが、結論としては、最近は戻す動きを見せながらも、リスク要素はまだ残っており、今後も調整で一時的に下落することはあると考えております。ただし、上の記事でも書いたように、アメリカ経済は非常に堅調であるため、中長期的にはこうした問題は一時的な誤差の範囲内で終わると思っております。





    以上をまとめると、


  • アメリカ経済:堅調に成長し、中長期的な上昇材料となる

  • アメリカとの関係:NAFTA再交渉で無事アメリカ、メキシコ、カナダでUSMCAが締結され、基本的にそこまで心配していない

  • オブラドール大統領の動向:今後も要注目

  • 中間選挙で「ねじれ」になった後のトランプ大統領が、対外強硬策を続けるか融和策にいくか注目が必要だが、中長期的にはそこまで大きな影響はない

  • 世界的なリスクオフ:ふたを開けてみないと分からない



  • となり、上で書いたように、短期的には不透明ながら、一時的に下落しても中長期では上昇と予想します。





    中長期ではアメリカ経済が今後もトップであり、そのアメリカと隣接しているという地理的有利さ、人口が着実に増加していくという見通しからも、仮に一時的に下落することがあったとしても、メキシコが成長することはほぼ間違いないと考えており、こうしたことからメキシコペソについても上昇を予想します。





    このように、メキシコペソの為替についても、様々なものが関係しており、じゃあどうやってそんなに色々と情報を集めればいいの?と思われるかもしれません。これについては、無料でFX関係の為替ニュースをリアルタイムに集める方法で詳しく解説しているので、よろしければこちらの記事もどうぞ。





    (参考)野村證券、ゴールドマンサックス、モルガンスタンレーのメキシコペソ見通し







    最後に野村証券、ゴールドマンサックス、モルガンスタンレーといった有識者のメキシコペソの見通しをまとめます。結論から書くと、


  • 野村証券:向こう1年間で5.6円~6.2円と予想

  • ゴールドマンサックス:2019年8月にUSD/MXNを17.75と予想(ドル円110円とすると6.2円、115円なら6.5円程度)

  • モルガンスタンレー:売り推奨



  • と、見事に見解が分かれております。





    野村証券については、野村証券マーケットアウトルック10/29で、見通しを書いており、ここでは上記の通り向こう1年間で5.6円~6.2円という予想を出しております。ただし、実際には5.55円まで下落しているので、5.6円が下限というのは、今となると少し厳しいかなと思っております(実は私も少し前までは5.6円くらいを下限と予想しておりましたが、空港建設中止を見て下方修正しました)





    ゴールドマンサックスとモルガンスタンレーについては、少し古いですが、Bloomberg 8/7の記事で記載があり、ゴールドマン・サックスは7%値上がりの後もまだ上昇余地があるとみる。モルガン・スタンレーは売りのポイントに近いとの見方だ。とあります。





    この記事はNAFTA再交渉でアメリカとメキシコが貿易協定合意前の見通しですが、両者ともにNAFTAで合意することを前提として予想しているので、今でもある程度はそれに近い予想となっていると考えられます。





    以上のように、メキシコペソについては、有識者の間でも見通しが割れております。とはいえ、メキシコペソのスワップポイントは、1日150円で、年間54,750円貰えることを考えると、2年後に1円下がっていても収支としてはプラスで、過去最安値でも今から1円下落はいかないレベルなので、下がった時にスワップポイントを貰いながら、少しずつ買っていく場合には、リスクは小さいと思います。





    そして、その後メキシコペソのレートが中長期的に上がっていけば、それまでのスワップポイント+そこでの為替差益を二重で取ることができるので、メキシコペソについては、短期的に下落する可能性があったとしても、基本的には買いが良いと思います。




    なお、メキシコペソを買う場合には、スワップポイントが一番高く、かつ、千通貨単位で取引可能(=1万円なくても取引可能!)なみんなのFXか、全く同じ条件のLIGHT FXがおすすめなので、もし興味があれば是非どうぞ。(この2社は運営会社が同じで、取引条件は全く同じなので、取引する通貨ペアや、短期と長期などで使い分けると良いと思います)





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    【関連記事】

    メキシコペソFXスワップポイント比較2018年 | おすすめ業者は?

    トルコリラ今後の見通し2018 | 為替・経済の見通し予想

    南アフリカランド見通し予想2018 | 経済・為替今後の見通し






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    南アフリカランド見通し2018年11月 | ランド円為替相場の今後の予想

    2018年11月09日 17:32

    南アフリカ





    南アフリカランドは、政策金利6.5%とFXでも高金利通貨として非常に人気ですが、その南アフリカランドが今後どうなるかについて、昨年12月に高騰した理由や、2018年に入って下落しながらも9月や11月頭に上昇した理由を分析し、そのうえで今後の見通しはどうなのかを予想していきたいと思います。





    結論から言うと、短期的には若干下落(7.2円程度までは想定内)するも、中長期では南アフリカの高い成長性や今年就任したラマポーザ大統領の手腕が基本的には良さそうなことから上昇が期待され、そのため、基本的には長期保有前提で、レバレッジも低め(できれば2倍以内)にしてスワップを貰いながら待つのが良いと思っております。





    なお、南アフリカランドをFXで取引する場合には、スワップポイントがFX業者の中で一番高く1日170円(年間62,050円、年利回り7.8%!)安定しており、取引単位も千通貨単位で可能(=南アフリカランドなら1万円なくても取引可能)な、みんなのFXがおすすめです。





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    この記事の要旨は以下の通りです。




    【南アフリカ経済】

  • 南アフリカは、今後成長していくアフリカ大陸を代表する国であり、中長期的に大きな成長が期待される

  • 2017年までは非常に評判の悪い大統領だったが、2018年2月に大統領が交代し、その大統領は非常に評判が良い

  • GDPは2四半期連続マイナスでリセッション入りしているが、第二四半期のマイナスの大きな要因は、非常事態宣言も出た100年に1度レベルの大干ばつの影響(現在非常事態宣言は解除済み)





  • 【南アフリカランドの値動きの原因と見通し】

  • 2018年に下落しているのは、アメリカの利上げ、南アフリカのGDPが悪かったこと、トルコリラ急落からの新興国通貨不安等が原因

  • 9月上昇の主な理由は、トルコ利上げ等による世界的リスクオンと、ラマポーザ大統領による景気刺激策の影響

  • 短期的には、ムーディーズ格付への警戒感などから、短期的には下落(7.2円程度までは想定内)

  • 中長期的には、一時的に下落しても南アフリカの成長、高金利通貨としての強い需要から10円以上になる可能性が高い





  • 【今後1か月の注目要素】

  • チャート的には、USD/ZARが14.0を下抜けるかどうか

  • 米中貿易戦争問題や、日米貿易協議、アメリカの中間選挙後のトランプ政権の動向等のアメリカ発のリスク要因がどう働くか(主に円の要因)

  • ムーディーズの格付けがどうなるか(南アフリカランドの要因)

  • 南アフリカの利上げはあるか(南アフリカランドの要因)

  • 白人土地収用問題、GDPのマイナス等はどう進展するか(南アフリカランドの要因)





  • 最近では2つのFX業者を使ってポジションを両建てにして、為替リスクを相殺してスワップポイントの差額を貰うサヤ取り(アービトラージ)という手法もかなり流行っておりますが、南アフリカランドは、このサヤ取り(アービトラージ)に向いている通貨で、為替リスクを抑えた上で年収益率4.8%くらいを期待できます。

    (詳しくは、【FXスワップサヤ取り】両建てにおすすめの高金利通貨はどれか?で書いております)





    そのため、しばらくはレバレッジを低くして様子を見るか、あるいは、両建てをおすすめします。





    詳細について、以下のような順で書いていきたいと思います。


  • 南アフリカ経済の基本

  • 南アフリカの財政は悪いのか?

  • 南アフリカランドという通貨の特徴

  • 今年就任したラマポーザ大統領はどういう人?

  • 南アフリカランド、これまでの為替推移とその理由

  • 南アフリカランド、ドルストレート(USD/ZAR)2018年の推移分析

  • 2018年に南アフリカがリセッション入り(GDPマイナス成長)した理由は何か?

  • 南アフリカランドの今後の見通し予想

  • (参考)野村證券、ゴールドマンサックスの南アフリカランドの見通し予想

  • 南アフリカランドおすすめの投資方法とFX業者(当サイト別記事)






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    南アフリカ経済の基本







    まず、南アフリカという国の経済的なポテンシャルや、経済の基本について説明します。アフリカの労働人口が2040年には中国やインドを上回ると予想されることや、経済の伸び代などから、「21世紀はアフリカの時代」と言われることもありますが、そのアフリカ経済をけん引しているのが南アフリカです。





    南アフリカは、1996年に金融政策・貿易の自由化や規制の撤廃等の自由化をすすめた結果、経済成長をしてきており、IMFによれば、サブサハラアフリカ(サハラ砂漠より南のアフリカ。下の地図を見てもらえれば分かるように、アフリカのほぼ全域)の全GDPの26.9%を占めるに至っております。





    【サブサハラアフリカの地図】
    sub_sahara.jpg
    (画像出典:外務省 外交青書2010)





    GDPも、21世紀に入ってから、リーマンショックの影響のあった2009年を除き常にプラス成長となっております。





    ZAR_gdp.png
    (IMF World Economic Outlook Databasesより管理人作成)





    そのGDPの内訳は、農業2.6%、鉱工業21.7%、サービス業75.7%と、鉱工業とサービス業がメインとなっております。





    鉱工業が強いのは、南アフリカが資源大国であるためで、例えば金については世界の産出量の1/4は南アフリカで、当然世界一の産出量をほこり、また、白金、マンガン、クロムといった、工業製品で不可欠なレアメタルも多く産出しております。





    こうした資源が主要な輸出商品であるため、輸出先は中国、アメリカ、日本、ドイツといった、レアメタルを多く消費する先進国が中心となっており、世界的に景気が良い時はこうした資源も多く求められるため南アフリカ経済は好調に、逆に世界的に景気が悪ければ不調になります。





    また、サービス業の中では特に金融関係に強みを持っており、GDPの21.5%を金融・保険が占めております。





    以上をまとめると、南アフリカは、レアメタルを産出する資源国家として強みに加えて、自由化による金融を中心としたサービス業によって成長しており、サブサハラアフリカのGDPの26.9%を占めるようになった、ということです。





    一方で、GDPが成長している中で、経常収支では赤字が続いており、「財政健全化への見通し」もよく話題にあがります。





    GDPと経常赤字の関係について、誤解を恐れずに噛み砕いて説明すると、一般企業で言うと「売上」と「利益」の違いのようなものと考えてもらうと分かりやすく、GDPは成長(=売上が成長)しながらも、費用がかさんで経常赤字(=利益は出ない)と考えていただけると分かりやすいかと思います。





    新興国では、インフラや社会保障の拡充等の支出の必要も大きくなるため、GDPが成長しながらも経常赤字というのはよくあることなのですが、これについては最近格付けについて話題になることも多いので、少し詳細に説明したいと思います。





    南アフリカの財政状態は悪いのか?







    南アフリカというと、前大統領のズマ氏の時代には、「財政健全化への道のりが遠ざかった」「格付けの下落」等、財政状態について言及されることが多く、それが為替に影響を与えてきました。





    では、実際に南アフリカの財政状態はどれくらい悪いのかを見てみたいと思います。まず、経常収支については、2003年以降連続して赤字が続いております。





    ZAR syushi
    (IMFレポートを基に管理人作成)





    このように、経常赤字が続いているため、それを減らすために緊縮財政を行うべきではないかと考えられており、その緊縮財政を積極的に行おうとしていたネネ財相やゴーダン財相が更迭された際には、格付けの見直しが行われたり、為替にも影響を与えるといったことがありました。また、2017年11月にはムーディーズ等の格付け会社が格下げを検討している中で、ズマ大統領(前大統領)が教育の無償化を検討しているという報道がなされ、その報道でも財政への悪影響を懸念して、南アフリカランドは下がりました。





    zuma.jpg
    教育無償化を打ち出したズマ元大統領(青枠画像は日経新聞社より引用部分)





    何故経常赤字が続いているかというと、発展途上国ではよくあることですがインフラ投資や社会保障等の拡充に投資が必要であり支出が大きいこと、また、リーマンショック後は資源の売上低迷等により景気が悪化して税収が減少したこと等があり、現在も赤字が続いております。





    しかし、では南アフリカが財政的に悪く、デフォルト(財政破綻)に陥るかというと、それは論点が異なります





    まずそもそもデフォルトとは何かというと、ざっくりというと、「国が借金を返せなくなる状態」であり、ここ数年話題になっているギリシャ等でも、国債の償還期限が近づくたびにデフォルトの論点が出てくるのはそのためです。





    つまり、デフォルトという論点については、経常収支以上に、債務残高の方が重要ということです(もちろん、赤字が続けば債務を増やさざるを得なくなるので、赤字がどれだけ続いても大丈夫というわけではありませんが、デフォルトが近い将来起こるかどうかという観点からは、今債務がどのレベルであるかという方がより重要ということです)





    では、南アフリカの債務がどうかという点について見ていくと、これについては、政府総債務残高対GDPという比率でみると、増加傾向にあるものの、今後は50%程度で推移していくと予想されております。





    ZAR saimu
    (IMFレポートを基に管理人作成。2017年以降はIMF予想値)





    この50%前後という値をどう見るかというと、例えば日本は239.2%、ギリシャは181.3%、アメリカでも107.4%、ドイツが67.7%ということを考えると、そこまで高い水準ではなく、今すぐにデフォルトリスクを意識するようなレベルではないことが分かります。





    なお、トルコリラやアルゼンチンペソ等が通貨下落→対外債務の返済が滞るのではないかということで、経済不安にもつながっておりますが、南アフリカについては、格付機関のムーディーズも、それらの国と異なり、通貨安から企業の信用不安にはつながりにくいとレポートしております(News24(英語記事)





    ただし、格付がどうなるかというと話がまた別であり、ムーディーズは現在南アフリカランド債を投資不適格に格下げする可能性があり、市場はこれがどうなるかについて注目しております。(Kagiso Media Ltd10/26(英語))





    以上のように、南アフリカは直近でいきなりデフォルトリスクがあるかというと、その段階ではまだないが、格付が下げられる可能性はあるというのが現状です。




    南アフリカランドという通貨の特徴







    南アフリカランドという通貨は、「高金利」「単位当たり価格が安い」「レンジ相場がかなり多い」というのが投資家にとって大きな魅力となっております。





    一番はじめにも書いたように、南アフリカの政策金利は6.5%もあり、他の国では、例えば日本は0.1%、利上げしたアメリカでも2.0%、イギリスも0.75%、EUにいたっては0.0%、高金利として有名な豪ドルやNZドルでもそれぞれ1.5%、1.75%と、非常に高金利と言えます。





    南アフリカランドのスワップポイントが一番高いみんなのFXでは、スワップが10万通貨あたり1日200円ですが、これは365日で73,000円となります。南アフリカランドは1通貨7.7円程度なので、10万通貨で77万円分のポジション、つまり、この水準が続けば、年換算すると、レバレッジ1倍でも収益率9.5%と、非常に高い収益率となっております。





    もちろん、先進国通貨と比べると、値動きが荒かったり、リスクオフの際にはより売られやすいということもありますが、逆に言うと、「為替の変動でもスワップでもどちらでも利益が出る可能性もある」ということで、是非一度はトライしてみてほしい通貨といえます。





    次の「1単位が安い」というのは、先ほども述べたように、1ランド8円程度なので、1万通貨持っても8万円分、10万通貨でも8万円と、かなり細かい単位で投資ができます。例えば米ドルでは114円くらいなので、1万通貨持つと114万円程度のポジションになりますが、南アフリカランドでは、10万通貨持っても米ドル1万通貨より少ないポジションになります。




    南アフリカランドランドについて一番スワップポイントの高いみんなのFXでは、1,000通貨単位で取引が可能、つまり8,000円分のポジション単位で取引できるため、少額からでもはじめることができるので、興味があれば是非どうぞ。





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    最後のレンジ相場が多いというのは、南アフリカランドについてはかなり多くの期間でレンジ相場になり、そのレンジの中での値動きとなっております。これは、南アフリカは新興国なので下がるときは下がる一方、政策金利の高い通貨であるため、「下がりすぎたら金利差を狙って買われる」という特徴があり、その結果として、レンジ相場となりやすいためです。





    また、南アフリカ自体も、自国通貨防衛(通貨が安くなり過ぎないようにする)という発想を持った国であるため、南アフリカランドが大きく下げそうな事態になると、金利を上げるなどで対抗措置をとることが多く、それによって、「下がってもその時に金利狙いで買われる」ことが起こりやすいのもその理由となります。





    このレンジ相場の多いことの何が良いかというと、レンジの幅を広くとりつつ、きちんとロスカットさえ入れておけば、ほとんどの場合レンジ相場なので、下がった時に買い、上がった時に利確すれば利益を上げられる可能性が高いということです。





    以上のように、高金利かつ、1単位を非常に小さく取引できる、相場がレンジ相場になりやすいのが、南アフリカランドのFXでの魅力と言えます。





    なお、具体的なおすすめの投資方法や、どこで投資をしたらいいかについては、南アフリカランドFX取引、大損を防ぐおすすめの投資方法とFX業者2018年で書いておりますので、こちらもご覧ください。





    ラマポーザ大統領はどういう人?市場での評価や、ネルソン・マンデラ元大統領との関係







    先ほど「ラマポーザ大統領になって、市場からの信頼が回復した」という話を少し書きましたが、このラマポーザ大統領がどういう人なのかについて、簡単に説明したいと思います。





    ラマポーザ大統領は、2017年12月のANC(南アフリカの与党)の総裁選挙で党首に就任した人で、2018年2月にズマ大統領が辞任したことで、大統領に就任しました。





    ラマポーザ
    党首選に勝利したラマポーザ氏(2017年9月25日撮影、(c)AFP PHOTO / Glyn KIR)





    ラマポーザ氏は、元々はネルソン・マンデラ元大統領の側近で、南アフリカのアパルトヘイト(人種差別思想に基づいた様々な法律)の廃止にも尽力した人です。





    ネルソン・マンデラ元大統領といえば、このアパルトヘイトの廃止によってノーベル平和賞なども受賞した伝説的な南アフリカの大統領ですが、この人が右腕として重宝したのが現大統領のラマポーザ氏であり、ネルソン・マンデラ元大統領が自身の後継者となることを望んだとも言われております。(出典:毎日新聞 2017/12/20





    しかし、当時は党内で支持が集まらず、実業家に転身しましたが、そこでも大成功を収め、コカ・コーラやマクドナルドの株を保有するなどして財をなし、推定資産は4億5千万ドル(約480億円)とも言われております(出典:産経新聞 2018/2/15





    そのようにビジネスの世界でも大成功を収めたラマポーザ氏は、2012年にANC副議長として南アフリカの政界に復帰し、昨年末のANC党首選では満を持してANC党首となり、今年2月には大統領となりました。





    ラマポーザ氏は、就任に際して、反汚職と経済の再建を宣言し、実際に財務相に財政改革を断行しようとしてズマ大統領に嫌われて退任させられたネネ氏を起用し、また、同じような理由で財務相を退任させられたゴーダン元財務相も閣僚として登用する等、人事面でも財政再建に積極的な人を重用しております。





    そうした背景もあって、ズマ大統領時代は「格下げ」「ジャンク級になって資金が流出するのでは」等といわれていた南アフリカ国債についても、最近では投資家からも高い人気となっております。(出典:ロイター6/8 アングル:南ア国債、マイナス成長でも新興国市場で輝き失せず)





    このように、ラマポーザ大統領は非常に優秀で市場からも高く評価されている人なのですが、とはいえすぐに全ての問題が解決するものでもなく、実際に南アフリカの赤字は解決するのか、今後どのように成長していくのか、汚職等の問題は解決していくのかということについて、注目が集まっております。





    経済については、最近では7月に中国の習近平主席が南アフリカに1.6兆円超の投資を約束する、9月にはGDPのマイナスに対して500億ランドの景気刺激策を行い市場から評価を受けるなど、早速ラマポーザ大統領の手腕が発揮されつつあります。





    ラマポーザ大統領の政策の中で、一つ不安の種があるとすると、白人から土地を補償なしで収容し、貧困対策に使おうとしているという政策を行おうとしていることがあります(出典:ロイター 4/2





    これは、南アフリカでは黒人が8割を占めておりますが、その黒人の貧困問題が南アフリカの高い失業率や治安といった問題を引き起こしており、その解決策として、裕福な白人から土地を収用し、黒人に再配分をすることで貧困問題の解決を図るというものです。




    この白人から土地を収用して黒人に再配分するという方法は、かつて南アフリカの隣国であるジンバブエで失敗した手法であり、また、人種差別的な手法でもあるため、投資家からは心配されている部分でもあり、最近ではアメリカのトランプ大統領も8月23日に問題視してわざわざ言及する等、注目が高まっております。





    ただし、白人土地収用問題については、まだ検討段階であり、また、トランプ大統領も言及することはあっても、さすがにこれを理由に制裁等までやるとは考えづらいため、注意する必要はあるものの、そこまでクリティカルにマイナス材料とはならないと考えております。





    それでは、次に南アフリカランドはこれまでどのように推移して、今後どうなるかということについて見ていきたいと思います。





    南アフリカランド、これまでの為替推移とその理由







    南アフリカランドの推移をまずみましょう。まずは期間を長めにとって、過去10年間分見てみましょう。





    【過去10年間 南アフリカランド円チャート 月足】
    ZAR chart1811_10year





    これを見ると、



  • 基本的に南アフリカランドは値動きが大きく、レンジ相場になりやすい

  • ただし、下落するときはガクンと下がるので、レバレッジを抑えるか、ロスカットを入れてリスク管理は必要

  • リーマンショックや米国債格下げ、2015年8月や2016年1月のチャイナショックなど、世界的なリスクオフに反応した時に大きく下げる

  • 最近は比較的値動きが小さいが、2018年は下落基調





  • といったことが分かります。では、次に、それぞれの時期に何が起こって変動していたのか見ていきましょう。





    2014年までの南アフリカランドの推移とその理由の分析







    まず、2007年のアメリカにおけるサブプライムローン問題、2008年のリーマンショックによって、2008年中は南アフリカランドは大きく下落しております。





    これは、こうしたリスクオフに対して、日本円が円高になった(円は安全資産として、リスクオフの流れが強くなった時に買われやすい)ということに加えて、2007年まで南アフリカランドのような高金利通貨を買い持つキャリートレードが流行し、それが一転してリスクオフによって売られたということもあり、大きく下落しました。





    その後、南アランドの高金利が好感されて少し戻すものの、2011年の8月から9月にかけては、米国国債の格下げ、9月にスイス中銀によるスイスフラン為替相場への介入(ユーロに連動するように為替介入を行い、大幅にスイスフラン安となった)等もあり、下落しました。





    一方で、逆に言うとそうしたリスクオフが発生していないときは、基本的にレンジ相場を形成し、2015年8月までは上がったり下がったりを繰り返しておりました。





    2015年の南アフリカランドの推移とその理由の分析







    2015年8月には、上海総合指数が大きく下落し、中国経済への見通しが悪化したことで、世界的にリスクオフが高まり、全体的に円高となりました。そして、その中でも、中国への輸出割合が大きい南アフリカについては、他の通貨と比べても大きく下落しました(南アフリカの貴金属類の多くは中国に輸出され、南アフリカの輸出の相手先として1番大きいのは中国となっております)





    2015年9月から11月にかけては、中国経済への見通しが底打ちしたこともあって南アフリカランドも戻す動きを見せましたが、2015年末から2016年始にかけて再び下落しました。





    2015年12月の下落は、12/10に世界的な原油安や、ロシアがイスラム国に対して核ミサイルの使用の可能性を言及など、世界的にリスクオフが強まったことによるものでした。





    また、ネネ財務相(緊縮財政派の財相)が更迭されたことにより政局が不安視され、「リスク資産の中でも特に南アフリカランドが売られやすい」という状態になり、南アフリカランドは、新興国通貨の中でも大きく下落することとなりました。





    2016年の南アフリカランドの推移とその理由の分析







    2016年以降の値動きをチャートで見てみましょう。




    【2016年以降 南アフリカランド円チャート 週足】
    USD ZAR1811_3year





    2016年の年始は、為替相場は全体的に円高傾向にあり、南アフリカランドも例外でありませんでした。これは、年始いきなりの上海総合指数の大幅下落、サウジアラビアとイランの国交断絶とそこから伴う中東情勢の悪化懸念、北朝鮮の核実験等、世界的にリスクオフの動きが広まりやすい環境となっており、そうしたことが円高の原因となり、南アフリカランドも下落しました。





    特に、1/11には一時的に6円台前半まで暴落し、その後また元に戻すように非常に荒い動きをし、市場を驚かせました。これについては、「ロスカット売りがさらなるロスカット売りを巻き込み、それに自動売買(今の為替の世界では、ニュースや為替の動きから自動売買するソフトが当たり前のように使われております)での売りにもつながり、一時的に暴落した」と言われております。





    この日の暴落については、1/11中に7円台に戻し、終わってみれば始値と終値がそこまで変わらなかったように、「市場の暴走」が原因で、何か大きな事件があったわけではないという、かなり珍しいケースと言えます。





    2月以降は10月までは6.9円から7.7円の間をいったりきたりしつつ、6月の終わりに一瞬大きく下落しておりますが、すぐにレンジ相場に戻りました。6月に一時的に大きく下落したのは、イギリスのEU離脱国民投票で離脱派の勝利(いわゆるBREXIT)によるものです。ただ、このBREXITについては、その後、「ではいつ離脱の交渉をはじめるのか」すら決まっていない中でのもので、また、特に目立った実体経済面でのダメージもなく、市場はポンドやユーロ以外は、元の水準に戻りました。





    このようにレンジ相場が続いていたのですが、10月以降は上昇トレンドになります。





    10月は全体的に世界のリスクオフの流れが緩和し、円安傾向にありました。その中で、南アフリカランドも例外ではなく上昇しているのですが、10月に一つ大きな陰線があり下落しているところは、10月11日に今の財務相でありズマ大統領と財政健全化をめぐって対立のあるゴーダン財相が警察に出頭を命じられ、「政局が不安定」「財政健全化への道のりが遠ざかった」という観測によるものでした。





    しかし、10月31日にゴーダン財相への捜査の打ち切りが発表され、それによってレンジの上限となっていた7.8円にタッチするくらい上昇するも、そこを上抜けすることもなく、再びレンジ相場に戻りました。





    その後、11月に入って、トランプ大統領当選直後に一時的に下げるも、その後はご存じ「トランプ相場」による円安の影響で、南アフリカランドについても上昇基調となり、8円の節目も突破し、8.6円まで上昇しました。





    市場はトランプ大統領決定までは「トランプ大統領と言う何をするか分からない存在(彼に政治経験はなく、また、選挙中のお騒がせ発言については、皆さんご存知かと思います)」に対する警戒心が強く、トランプ氏優勢と伝わるたびに円高、クリントン氏が盛り返したときには円安というような展開になっておりましたが、トランプ大統領が決定すると、その後は円安の方向にシフトしました(「リスクオフ」としての性質が強い円は、リスクが高まった時に買われて円高に、逆に下がった時に円安になります。これは対南アフリカランドでも同様です)





    2017年の南アフリカランドの推移とその理由の分析







    2016年は年末に上昇し、2017年も3月くらいまでは9円近くまで上昇するなど、順調に推移していたのですが、3月末から4月上旬にかけて大きく下落します。




    これは二つの下げ要因があり、一つはアメリカでのトランプ大統領が医療保険制度改革について、共和党の支持を得られず法案提出を撤回したこと、もう一つが3月31日に緊縮財政派のゴーダン財相が辞任させられたことにより、政局が混乱したことです。





    まず前者の医療保険制度改革の失敗については、トランプ大統領はオバマケアの撤廃・新制度の導入を目指していたものの、これが共和党(トランプ氏は共和党)の支持を得られず、可決できない見通しになったため法案撤回となりました。これはトランプ大統領の政策の中でも重点政策であり、これに議会がNoを突きつけたことで、トランプ大統領の議会運営に疑問視され、ドル高・円安の大きな要因となっていた減税・公共投資といった政策も実現可能性に疑問符が付いたことにより、為替相場全体がリスクオフで円高になりました。





    もう一つのゴーダン氏の退任は、上でも書いたように元々財政再建について、積極的に財政再建を進めたいゴーダン氏と先送りにしたいズマ大統領の間には対立があったのですが、そのズマ大統領のストッパーとなっていたゴーダン氏の退任によって、南アフリカの政局の混乱・財政再建の遅れを問題視されたものです。





    これによって、4月3日に、格付け機関のS&Pは南アフリカ国債の格下げを行い、その結果南アフリカ国債は「投資適格級」から「投機的水準」となりました。





    こうした要因によって、4月の上旬まで南アフリカランドは下落基調にありました。





    その後は、南アフリカランド特有の「特に明確な材料がない時にレンジ相場」という状態が続いておりましたが、年末に大きく上昇しました。





    11月下旬に入ると、12月16-20日にあるアフリカ民族会議の党首選でラマポーザ氏(現在の大統領)が選出される可能性が高いと見られズマ大統領の財政赤字拡大路線が修正されるのではないかと言う期待から、若干戻す動きを見せ、実際に党首選でラマポーザ氏が選出されたことにより、南アフリカランドは大きく上昇しました。





    2018年の南アフリカランドの推移とその理由の分析







    2018年の南アフリカランドは、2017年末のラマポーザ氏当選の勢いもあって、年始は上昇基調にありました。2018年に入ってからのチャートを見てみましょう。





    【2018年 南アフリカランド円チャート 日足】
    ZAR chart1809_2018_0923





    ANC党首選でラマポーザ氏が当選したことで、ズマ大統領がいつ辞任するのかということに注目が集まっておりましたが、2月14日、ついにズマ大統領の辞任が発表され、ラマポーザ氏が大統領に就任しました。





    しかし、その後南アランドは下落基調にあります。





    この2018年の動きについては、対円で見るより、対ドルで見たほうが、値動きの理由が分かりやすいので、USD/ZARで分析していきます。





    南アフリカランド、ドルストレート(USD/ZAR)2018年の推移の分析







    それでは、まず、USD/ZARの2018年のチャートを見てみましょう。(USD/ZARなので、南アランドが上昇するとチャートでは下落、逆に南アランドが下落するとチャートでは上昇に見えます)





    【2018年以降 USD/ZAR 日足】
    USD ZAR1811_2018





    これを見るとわかるように、3月までは南アフリカランドは対ドルで堅調であったのが、4月後半から軟調となり、8月まではUSD/ZARは右肩上がり(南アフリカランドの下落)、ただしその後9月に上昇、11月にまた上昇というのが分かります。





    2018年の3月までは、南アフリカランドは、ラマポーザ氏への期待もあって、NYダウの急落などのリスクオフ要因で為替相場が全体的に円高になる中で、南アフリカランドは堅調に推移し、対ドルでは上昇し、対円でもレンジ相場となっておりました。





    しかし、4月に入ると、アメリカの長期金利が上昇したことで、「高金利」目的での投資が米国債に集中したことで、高金利通貨である南アランドは下落します。





    また、6月に入ると、南アフリカの2018年1-3月のGDPが2.2%のマイナス成長となったことで南アフリカランドは大きく売られました(出典:ロイター 6/11





    これによって、南アフリカランドは、対円では8.5円を割り、対ドルでも13.00や13.50の節目をあっさり突破し、米中貿易問題によるリスクオフからの全面的な円高もあって、8円を割る水準となりました。





    さらに、8月に入ると、トルコリラが年初から40%超下落と暴落したことによって、新興国通貨全般に対して売りが入り、USD/ZARも14を超えて上昇しました(南アフリカランドにとっては下落。なお、トルコリラの急落の理由や今後の見通しについては、トルコリラ16円台まで急落の原因は?2018年の暴落が異常な理由で詳しく書いております)





    8月の中頃に一本異様にヒゲの長い陽線がありますが、これは8月10日の「トルコ・ショック」の翌営業日の8月13日のことで、新興国通貨が投機筋から狙われ、一瞬大きく売られたことが原因でした。(南アフリカランド円は、一瞬だけ7円を割りました)。これは当日中に戻しましたが、その後も下落基調は続きます。




    9月に入ると、まずは4-6月期のGDPが前四半期と比べて-0.7%と、マイナスとなったことが発表され、2四半期連続でマイナスとなって景気後退局面に入ったことから、大きく下落します。(4-6月期のGDPがマイナスになった理由と、今後の見通しについては次のところで詳しく書きます)





    しかし、そこで南アフリカランドはいったん悪材料出尽くしとなって買い戻され、そんな中で、9月13日にはトルコが政策金利を17.75%→24%に大幅利上げしたて新興国通貨不安がマシになったこと、さらに先日9月21日には、ラマポーザ大統領が500億ランドの景気刺激策を優先すると発表したこともあって、南アフリカランドは上昇しました。




    また、11月には、トランプ大統領が「中国との貿易協定の合意草案作成指示」という報道があったことで、全体的にリスクオンの空気になり、高金利通貨が全般的に上昇し、その中で南アフリカランドも上昇しております。





    なお、次の節目はどこなのかということを、USD/ZARの過去3年間のチャートで確認してみましょう。





    【USD/ZAR 2016年以降チャート】
    USD ZAR1811_3year





    これを見ると、上値が再び15を超えるか、下値は13.5を抜けるかということがおおよそのポインだとわかりますが、ドル円が108円とすると、USD/ZAR15.0は7.2円、USD/ZAR13.5は8円、ドル円が115円ならUSD/ZAR15.0が7.6円、USD/ZAR13.5は8.5円なので、そのあたりが一つの節目となると考えられます。





    以上が南アフリカランドのこれまでの推移です。なお、上の分析でも使ったUSD/ZARのチャートは、サクソバンク証券のものを使っております。





    為替相場は基軸通貨であるドルをベースに取引されるので、USD/ZARは、テクニカル的には非常に重要なチャートであるのですが、FX会社で取り扱いが少なく、なかなか見ることができません。





    その中で、サクソバンク証券ではUSD/ZARだけでなく、トルコリラやメキシコペソ等も対米ドルでチャートを表示することができるので、それらのチャートを見たい場合、サクソバンク証券でも口座を持っておくことをおすすめします。





    また、サクソバンク証券については、当サイト限定キャッシュバック3,000円もあるので、口座開設は、当サイトから行うのがおすすめです。





    サクソバンク証券
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    4-6月期の南アフリカのGDPマイナス成長の理由は何か?







    上でも書いたように、南アフリカの4-6月期のGDPは前四半期比-0.7%のマイナスとなり、2四半期連続マイナスで景気後退(リセッション)入りしました。




    このGDPがマイナスになった大きな要因は、農業部門が-30%の成長と、著しくマイナスになった影響です。部門別の前四半期比の増減を見てみましょう。




    【南アフリカ 部門別GDP】
    SA GDP

    (出典:Business Day 9/4(英語)





    これを見るとわかるように、一番大きなマイナス要因は農業であり、ここが大きなマイナスとなったことが市場予想に反してのマイナス成長となった最大の要因です。





    では、何故農業部門が大きなマイナスになったかというと、これは過去100年の歴史で最悪と言われる干ばつによる影響ですが、この干ばつについては、6月に峠を越し、非常事態宣言も解除されました(AFP 6/14





    干ばつの影響による農業のマイナスがどこまで続くかは若干見通しが難しい面もありますが、とはいえ、マイナスの最大の要因は100年に1度というレベルの天災であり、その天災もある程度収束しているというのは、一つポジティブな材料となります。





    ただし、それ以外でも運輸や家計消費などもマイナス基調にあり、これらについても干ばつの影響はあったと考えるのが自然ではあるものの、では、それがどの程度回復するかというと、見通しが難しい面もあり、今後も引き続きGDPについては注意が必要です。




    以上が今回の南アフリカランドの急落の原因となった、4-6月期のGDPがマイナスになったことの理由でした。では、それ以外の要因も含めて、南アフリカランドの今後の見通しを予想します。





    南アフリカランドの今後の見通し予想






    さて、それでは、南アフリカランドの今後の見通しを説明したいと思います。




    結論から書くと、



  • 短期的なポイントは、USD/ZARが14.0を明確に下抜けられるかであるが、そこを抜けるとは考えづらく、一度7.6円程度まで下落

  • 2018年の間は、7.2円から8.4円程度で推移と予想

  • 2019年末のレートはラマポーザ氏の政策手腕にもよるが、9円超えが基本線

  • 中長期的には上値余地は大きく、12円以上になると期待される




  • と予想しております。





    南アフリカランドの短期的な見通し(年内)







    まず短期的には、ファンダメンタルズ要因としては、米中貿易戦争の動向、日米貿易協議の行方、利上げを行うのか、ムーディーズの格付け等、様々な要素がありますが、USD/ZAR14.0はかなり固そうで、ボリンジャーバンドの2σも近く、それを広げてまで南アフリカランドが上がる理由が今のところないことを考えると、短期的には下落の可能性が高いと予想します。





    【USD/ZAR日足 移動平均線(5日、25日)、ボリンジャーバンド、一目均衡表】
    USD ZAR day1811





    下落目安としては、まず14.4がターゲット(ドル円114円なら7.9円)、次が14.5の節目(ドル円114円なら7.85円)、その次は14.8(7.7円)で、もしドル円が110円まで下落すると、7.4円程度まで下落する可能性はあると予想しております。





    ファンダメンタルズ面では短期の要因で特に重要なのは、

  • ムーディーズの格付け

  • 今月22日に発表される政策金利で、利上げがあるか

  • 米中首脳会談で貿易問題が解決に向かうか


  • だと考えております。





    特に、ムーディーズの格下げがあった場合は、南アフリカ国債がFTSE世界国債インデックス等の指数から外されて、南アフリカ国債から機関投資家の大量の資金が流出→南アフリカランド急落という可能性があります。





    この格下げによる資金流出のインパクトは、昨年話題になった時は100億ドル以上の資金流出とも言われたものなので、かなり大きな材料となると考えられます。





    南アフリカランドの中長期的な見通し(今後1年~3年程度)







    次に、南アフリカランドを中長期的な視点で見る場合、まずは南アフリカが基本的には今後成長が期待される資源大国であり、PWCの2050年までの世界情勢を予想したレポートでも、2050年までの平均年間GDP成長率5.8%と予想されているほどの伸び代のある国であることから、基本的には上昇が期待できます。(PWCレポート 2050年の世界)





    しかしその一方で、南アフリカランドは「リスクオフ」の際には大きく売られやすい通貨でもあるので、何か大きな事件が起こった場合には一時的に大きく下落する可能性はあります。そうした点から、「レンジを広めにとる」「ある程度取引単位を大きくするのであれば、ロスカットをしっかりと入れる」といったことは必要と考えられます。(南アランドのような新興国通貨には「全財産を投資」というのはおすすめせず、投資先の一つとして長期で持つのが良いです)





    では、南アフリカランドに影響を与えそうな要素について、それぞれどうなるか、どういう点に注目していけばいいのかということを書いていきたいと思います。南アランドに影響を与えるものとして、以下のものを考えております。




    南アフリカの動向

  • ラマポーザ氏の政策手腕が実際どうか

  • GDPや経常赤字はどうなるか





  • 南アフリカ以外の情勢

  • NYダウ安からはじまる世界の株安傾向

  • アメリカのトランプ大統領の動向

  • 中国経済

  • EUの動向

  • 日本の金融緩和がどうなるか

  • 世界的なリスクオフの動き






  • それぞれについて簡単に説明していきます。まず南アフリカの動向から見ていきましょう。





    南アフリカについてみると、「ラマポーザ大統領が何をするか」「それによってGDPや経常赤字は改善されるのか」「利上げは行われるのか」という点がポイントになります。





    まず前提として、2017年に辞任したズマ大統領については、汚職疑惑や、財政再建に積極的であったゴードン氏を退任させたこと、財政赤字が続いている中で教育無償化を打ち出す等、財政規律を高めるということへの意識は低く、こうした点が格付け会社等からも懸念されておりました。





    その中で、脱ズマ路線を打ち出したラマポーザ氏がANC(南アフリカの与党)の党首選で勝利したことにより、昨年末に南アランドは大きく上昇しました。





    このラマポーザ氏は、上でも書いたとおり、脱ズマ路線を打ちだしたというだけではなく、南アフリカのアパルトヘイト政策(人種隔離)を廃止したネルソン・マンデラ大統領の右腕として活躍し、その後ビジネスの世界でも大成功を収めた人でもあり、その実力は政財界から非常に高く評価されている人であるため、そのラマポーザ氏が党首に選ばれたとき市場は好感したのですが、では、実際にどこまで脱ズマ路線を実現できるのか、経常赤字改善の見通しをきちんと示せるか、というのが重要となります。





    その中で、経常赤字の改善という点について、ラマポーザ大統領は、かつて緊縮財政を行おうとして退任に追い込まれたネネ氏やゴーダン氏も閣僚として重用しており、財政健全化についても、積極的に取り組むことが期待されます。





    ラマポーザ大統領は、実業家としても大成功を収めたように、基本的には経済に明るく、また、海外の有力な実業家とのコネクションや交渉力も強い人でもあるので、中長期的には南アフリカの経済状況は好転するものと思われます。





    実際に、上でも書いたように、7月には中国の習近平主席から1.6兆円超の投資の約束を取り付ける、9月に判明した南アフリカのリセッション入りについても、迅速に景気刺激策を行い、南アフリカランドを回復させるなど、早速ラマポーザ大統領の経済手腕が発揮されております。





    その一方で、ラマポーザ大統領の政策で気になるのは、やはり白人土地収用問題で、これを本当に行うのか、行うとしてどうなるかということについては、注目が必要です。





    最近では、トランプ大統領が問題視したり、また、実際に土地を収用した場合に経済にどのような悪影響を及ぼすのかは強く懸念されております(例えば、ジンバブエのように白人の農業技術が失われることで農業が衰退することや、また、土地を担保にしたローンがある場合などには、金融機関への影響等も懸念されております)





    次に、南アフリカ以外の情勢で南アフリカランドに影響を与えそうなものを見ていきましょう。





    まずNYダウ安からはじまった世界的な株安状況については、NYダウ見通し予想2018年(毎月更新)で詳しく書いておりますが、要約すると、現在もまだ割高水準にはあるため、再び下落調整が起こってもおかしくはない状態にあります。





    最近はNYダウも安定感がなく、まだ「戻す」とも「さらに下落する」とも言い切れない状態が続いており、今後もどうなるか注目する必要があります。





    ただし、上の記事でも詳しく書いておりますが、NYダウは世界のトップ中のトップ企業を集めたものであり、何かファンダメンタルズ的に悪材料があったわけでもなく、数十年以上基本的には右肩上がりで伸びていることから、長期的にはこうしたリスクオフの動きは解消されると考えております。





    次にトランプ大統領の動向ですが、11月の中間選挙で下院が民主党が過半となり、いわゆるねじれとなったことによって、今後トランプ大統領がどのように政権運営を行うかに注目する必要があります。




    これは、

  • 下院が関係ない政策で今まで以上に対外強硬策を行い、次回大統領選に向けてアピールを続ける可能性

  • 予算等は下院でも承認される必要があることから、民主党に歩みより、対外強硬策を和らげる可能性


  • のどちらもありえて、このどちらを選ぶのかを、注目する必要があります(今だと日米貿易交渉や、米中首脳会談等がトランプ政権の動向を見る一つのポイントとなると思っております)




    トランプ大統領が対外強硬策を続ける場合、リスクオフから南アフリカランドは売られて下落する可能性があります。ただし、「対外強硬策」というのは、ずっとやり続けられるわけではなく、どこかで和解する必要があるため、中長期で見ると、余程の大ごとでもない限りは、影響が小さいと考えております。





    次の中国経済については、経済のけん引役の不動産の上昇がバブルである可能性があり、バブルが崩壊した場合中国経済に大打撃となるというように、中長期的にはリスクとしてあるだろうと言えます。





    また、最近では米中貿易問題から大きく上海総合指数は下落しており、中国経済へのネガティブな見通しが今後出てくる可能性はありえて、その場合、南アフリカランド円にとってはネガティブな影響を与えると考えております。





    EU動向については、来年3月には、実際にイギリスがEUからの離脱が行われますが、その時期が近づいてくれば、本当のBrexit後への見通しから、上下する可能性が高いです。





    日本の緩和動向については、自民党総裁選で安倍首相が再任され、また、日銀も緩和の継続を明言しているため、当面は意識しなくてもよいと考えられますが、物価上昇率が2%に近づいてきた際には、再び大きな論点となり、その時には円高が進むと考えられます。





    最後のテロや戦争などの世界的なリスク要因については、正直「起こってみないとわからない」面がありなんともいえませんが、ここれについては、「何かがあった時に下がるリスク」として認識しておいて、買う場合はある程度余裕を持った投資を行い、売る場合はタイミングを見計らって、しっかりロスカットを入れて行うことが良いと思います。





    このように、ある程度中長期で影響しそうな南アフリカランドのリスクとしては、


  • 白人土地収用問題の顛末

  • 中国経済

  • EUの動向

  • (数年後には)日銀の引き締め



  • 等があり、これらには注意する必要があります。





    ただし、人口動態や成長余地を考えると、基本路線としては、中長期的にアフリカが伸びていくのは間違いなく、その時にはその成長の中心である南アフリカも成長できると考えられ、何より、今後工業で需要が確実に見込まれるレアメタルを安定して産出できるという強みがあることから、中長期ではプラスとなることを予想します。





    また、高金利という強みもあり、FXでも南アフリカランドのスワップポイントは1日200円で、年換算73,000円、今南アランドがおおよそ7.8円なので、レバレッジ1倍でも年収益率約9.5%となるため、下がっている間も高い収益率で運用できます。

    ※ スワップポイントが執筆時現在一番高いみんなのFXのスワップで計算。みんなのFXでは、南アフリカランドやトルコリラ、メキシコペソのスワップがずっと同じ金額で変わらない状態が続いているので、そのまま365日をかけて計算しております。





    南アフリカランドは、歴史的には高値を付けていた時には20円台のときもあり、また直近5年間でもほとんどの時が10円台だったことを考えると、今の水準であればまだまだ伸びる余地は大きく、それまではスワップをもらいじっくり投資をして、大きく伸びたら売ることで、二重に利益を上げることが期待できます。





    そのため、FXで南アフリカランドを取引する場合、基本的にはみんなのFXで買いポジションを持って、下がった時に買い足すというのがおすすめです。





    みんなのFXの口座開設は、



    application_orange_b_320_100.png



    からできます。





    (参考)野村證券、ゴールドマンサックスの南アフリカランドの見通し予想







    最後に、有識者が南アフリカランドをどう見ているのかということについて、野村證券とゴールドマンサックスの見解を紹介します。結論から言うと、



  • 野村証券の予想は、向こう1年間1ランド=7.4~9.4円

  • ゴールドマンサックスの予想は、USD/ZARで13.0まではいく(ドルを114円とすると8.8円程度)、11.0まで行っても不思議ではない(同条件で10.4円



  • となっております。





    野村証券の南アフリカランド円の今後の見通し予想






    野村証券は、10月29日更新のマーケットアウトルックで、南アフリカランドについて、以下のように書いております。




    2018年10月26日15時現在、南アフリカランドは対米ドルで14ランド台後半、対円では7.6円台半ばで推移しています。向こう1年間の南アフリカランドの対円相場レンジを1ランド=7.4~9.4円と予想します(従来予想は同7.3~8.9円)。(※無登録格付)

    野村証券マーケットアウトルック




    この前の文章も読んだのですが、この予想の根拠は特に書いておらず、理由は分かりませんでしたが、結論としては、このくらいのレンジ感で野村證券は想定しているようです。





    ゴールドマンサックスの南アフリカランドの今後の見通し予想






    次にゴールドマンサックスの予想ですが、これは、News24(英語)の記事で書かれておりました。




    英語なのでざっくりと要約すると、

  • USD/ZARが13.0よりも弱ければ、南アフリカランドは過小評価されている。11まではスコープとして見る

  • ラマポーザ大統領の9月に発表した景気刺激策を評価

  • ラマポーザ大統領が構造改革を効果的に実施する


  • と、要するにラマポーザ大統領を高く評価しているのがその理由です。




    このように、ゴールドマンサックスは、南アフリカランドについて、かなりポジティブな見解を持っております。





    以上が南アフリカランドの見通しについての説明でした。より詳細な南アフリカランドへのおすすめの投資方法や、どこで投資をしたらいいかについては、南アフリカランドFX取引、大損を防ぐおすすめの投資方法とFX業者で書いておりますので、こちらもご覧ください)





    最近では2つのFX業者を使ってポジションを両建てにして、為替リスクを相殺してスワップポイントの差額を貰うサヤ取り(アービトラージ)という手法もかなり流行っておりますが、南アフリカランドは、このサヤ取り(アービトラージ)に向いている通貨で、為替リスクを抑えた上で年収益率4.8%くらいを期待できます。

    (詳しくは、【FXスワップサヤ取り】両建てにおすすめの高金利通貨はどれか?で書いております)





    【関連記事】 

    米ドル円為替・アメリカ経済の今後の見通し予想2018年と、FXおすすめ業者

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    ドル円予想2018年10月 | 米ドル円見通しと今後のレート予想

    2018年10月14日 15:50

    星条旗




    今回は、FXトレーダーにとっては基本中の基本であり、最近では政策金利2.25%の高金利通貨としての側面も持つようになってきている、米ドル円について見通し(今週や来週といった短期のものから、10年後のような長期のものまで)を予想し、米ドル円に投資するおすすめの投資方法を紹介します。





    その中で、過去10年間の米ドル円チャートを見て、米ドル円はどのようなことがあると値動きするのかということや、2018年に入ってから年初はしばらく下落基調で、4月以降は何故少しずつ戻しているのかの分析等も含めて説明していきます。





    また、ドルを分析する前提条件として、「アメリカ経済が好調」とか、「アメリカは世界一の経済大国」というようなことは皆さんも聞いたことあるかと思いますが、実際の数字を用いて「どのくらい好調なのか」、「何故好調なのか」について分析し、「そんなに好調なのに何故米ドル円は上がらないのか」ということを説明したり、トランプ大統領の今後の動向も予想もしていきますので、是非最後までお付き合いいただければと思います。





    結論から先に書くと、

  • 米国経済は、世界の中で圧倒的に強く、その地位が揺らぐ気配はない

  • 米ドルの金利は、基本的にしばらく右肩上がりと予想される(9月にも利上げ実施)

  • 2018年内は、米国経済の好調さというプラス材料がある反面、アメリカの中間選挙、米中貿易戦争、日米貿易問題等のマイナス材料もあり、レンジ相場の継続

  • 米ドルが本格的に上昇基調に入るのは、2019年以降と予想



  • と予想しており、

  • 10月中は110円から115円のレンジ

  • 2018年内は108円から115円のレンジ

  • 2019年末には120円程度

  • 2020年以降の長期見通しも、一時的に上下することはあれど、基本的には上昇方向


  • と見ております。





    そのため、FXで米ドル円を取引する場合、米国経済は安定しており長期的にかなり高い確度で上がると予想され、また高金利でスワップポイントも高いことから、基本的には今の比較的安い価格帯で買って、今後さらに下がることがあれば押し目買いで、値下がりしている間はスワップ金利をもらうという、いわゆるキャリートレードがおすすめです。





    米ドルは、今スワップの高いところでは1万通貨あたり1日87円、つまり1万通貨持っていると何もしなくても年間31,755円貰うことができ、今ドル円が大体112円なので、レバレッジ1倍でもスワップ年収益率2.8%と、豪ドルやNZドル以上にスワップの高い高金利通貨となっております。

    (スワップポイントは、執筆時現在一番高い外為オンラインのくりっく365のレートで計算。基本的に米ドル円のスワップでは、くりっく365が一番高いです)





    米ドルのように、世界の基軸通貨で、円以上に将来性も安全性もある通貨を持っているだけでこれだけ利回りが出るので、やはり基本的には米ドル円は買い目線で入った方が良いと思います。





    なお、おすすめ投資方法についての詳細は、FX米ドル円のおすすめ投資方法と、FX業者比較2018年で書いているので、よかったらそちらもご覧ください。





    以下、ドル円予想の根拠について、より詳細に、

  • ドル円予想の基礎知識 | アメリカ経済の基本

  • 米ドルという通貨の特徴

  • ドル円予想の前提 | これまでの米ドル円の推移を分析

  • ドル円予想 短期見通し10月14日時点(今週の予想と、2018年内まで)

  • ドル円予想 長期見通し(2019年から5年後、10年後まで)

  • FX米ドル円のおすすめ投資方法と、FX業者比較(当サイト別記事)


  • という順番で書いていきたいと思います。





    Twitterでも、FXや資産運用についての有益な情報や、様々な通貨の見通し、重要イベントや経済指標の結果予想、経済政策へのコメント等をつぶやいておりますので、是非フォローしてください。







    ドル円予想の基礎知識 | アメリカ経済の基本







    アメリカは、皆さんご存知のように世界最大の経済大国・軍事大国であり、もっとも世界に影響を与える国であります。





    具体的な数字で説明すると、IMFのWorld Economic Outlook Databaseによると、アメリカのGDPは2017年実績で19兆3,906億USDで、世界全体のGDPの79兆7,666億ドルに対して、たった1国で世界全体のGDPの24.3%を占め、軍事費については、ストックホルム国際研究所のデータ(英語)によると、アメリカの軍事支出は、6,112億ドルで、世界全体の軍事支出1兆6,866億ドルに対して、たった一国で世界の軍事費の36.2%を占めるというように、文字通り桁違いの経済大国・軍事大国です。





    ちなみに、GDP、軍事費ともに世界2位は中国であり、GDPが12兆146億ドル、軍事支出が2,152億ドルとなっており、2位の中国に対してGDPでは1.6倍、軍事費では2.8倍というように、アメリカがいかに圧倒的かということが分かるかと思います。





    また、世界全体の経済成長が鈍化する中で、アメリカ経済はリーマンショックのあった2008年、2009年を除けば、安定して1.5%から2.5%の成長を続けております。2%の経済成長というと、「安定した成長」くらいにしか思えないかもしれませんが、アメリカの場合、分母となる元々のGDPが大きいため、2%成長すると、絶対値としては非常に大きなものとなり、その結果、GDPの規模は、他の国を置き去りにして圧倒的な伸び方となっております。





    US growth
    (出典:世界経済のネタ帳




    さらに、7月27日には2018年4-6月のアメリカのGDP成長率が、年換算して4.1%という途方もない数値であることが発表されており、上の図で見ると、さらに大きな差が開いているはず・・・・・という、とてつもない状態になっております。





    何故アメリカ経済がここまで好調なのかというと、いくつか要因はありますが、代表的なものとしては、


  •  量的緩和に対して、すぐにお金を借りて投資をしようとする国民性

  •  シリコンバレーのIT企業を中心に、好調な企業に優秀な人が集まってさらに成長する好循環

  •  シェール革命による大量の安価なエネルギー資源の獲得



  • といったことがあげられます。





    まず、はじめの国民性の話ですが、アメリカは国民性として、「リスクをとってリターンをとる」というような志向を持つ人が多く、金融緩和に対して、反応が大きいということがあげられます。金融緩和をした場合、「金利が下がる→企業や投資家はお金を借りやすくなる→借りたお金を使って投資や雇用の拡大をする→景気が回復する」という効果が期待されますが、これがうまくいくためには、「金利が下がったからお金を借りて、それを投資に回す人」というのが不可欠となります。





    アメリカは、「フロンティア・スピリット」などの言葉にも表れるように、こうした時にリスクを恐れずお金を借りて投資する人が多いため、2009年の金融緩和以降、急速に経済が回復しました。





    このように、経済が回復してくると、今度は逆に「経済が過熱しすぎてインフレやバブルのリスクが高まる」ということから、利上げが検討されるようになりますが、それがまさに今アメリカで起こっていることで、「今後どういうペースで利上げをしていくか」という議論が出ているのもそのためです。





    次のIT企業を中心に人が集まってさらに成長というのは、GoogleやAppleの成長を見れば分かるように、「優秀な企業に優秀な人が集まって、さらに成長する」という好循環が働いております。シリコンバレーは「世界中のITを志す人」にとってあこがれの場所であり、ここに世界中から優秀な人が集まり、そうした人たちが協力して良い企業を作り、さらにまた人が集まる・・・・・というような状況になっています。





    最後のシェール革命については、一昔前ですと、「原油生産量の世界一位はサウジアラビア」「天然ガス生産量の世界一位はロシア」というイメージだったかと思いますが、今では原油生産量・天然ガス生産量の世界一位はどちらもアメリカになっており、価格は従来の天然ガスと比べて3分の1というように、アメリカは「資源大国」ということもできる状況になっております。





    シェール革命というのは、ものすごく簡単に説明すると、シェールと呼ばれる岩を砕いて、その中にある天然ガスや石油を取れる技術が開発されたことによって、天然ガスや石油を採れる量が「革命的なレベルで」増加したことと、そこからの社会的な影響(エネルギー資源が安くなったり、それを使って色々な技術が実現可能になること)のことです。





    2008年から2010年にかけてリーマンショックの影響で870万人もの雇用が失われたのですが、こうした経済成長の結果、それ以降は毎月大体20万人くらいずつ回復し、2014年にはリーマンショック前の水準まで雇用状態を戻し、2015年からは賃金の上昇も見られたため、「では、そろそろ金融緩和もやめるか」ということになり、ご存じのように2016年12月、2017年3月、6月、12月、2018年3月、6月に利上げを行い今後この利上げペースはどうなるか、ということに焦点が移るようになってきました(現時点の基本路線は年内にあと2回の利上げで、2018年末には政策金利2.5%というのが市場予想です)





    以上をまとめると、アメリカは金融緩和による景気拡大、IT企業を中心とした成長、シェール革命等によって、安定的に経済成長を続け、その結果、世界経済の中で文字通り桁違いの位置づけとなっており、さらには資源生産量でも世界一位になる等、圧倒的な大国となっております。





    なお、こうしたアメリカ経済により直接的に投資したい場合、Appleやディズニー、ゴールドマンサックスなどの世界的なアメリカ企業に、まとめて投資できるNYダウ取引もおすすめしているので、よろしければこちらの記事もご覧ください。

    NYダウ今後の見通しとおすすめ業者





    米ドルという通貨の特徴







    米ドルという通貨の特徴としては、現在では


  • 相対的な安全資産としての米ドル

  • 先進国通貨トップの高金利通貨で、今後も利上げが期待される



  • というのがあげられます。





    まず前者の相対的な安全資産としての米ドルという点では、「有事のドル買い」と言われるように、世界で何かリスク(テロ、戦争、中国株安等)があると、ドルが買われるという動きがあります。





    これは、世界の基軸通貨であるドルは、アメリカの圧倒的な経済力・軍事力といった要素もあるため、有事に買われやすく、逆に新興国通貨などは、そうした「リスク」があったときに売られ、ドルが買い戻される傾向にあります。





    ただし、「米ドル円」という観点で見た時には、「円」の方が安全資産として買われやすいため、有事にはドル安(=円高)となります





    これが何故かというと、その説明は人によって色々な説がありますが、

  • 日本は国の借金は多いものの、対外的な債権も多く、世界最大の対外純債権国(外国向け債権>外国向け債務の国)だから

  • 治安が良くて政治リスクが低いため(アメリカはテロが起こったり戦争をすることがありますが、日本はほぼない)

  • リーマンショックによってドルへのイメージが悪化し、当時の名残


  • などが代表的なものです。





    このどれが本当の理由かということは正直分かりませんが、いずれにしても、市場が「リスクがあったらドルより円を買う」という方向になっているのは間違いなく、例えば東日本大震災の時でさえ「リスクオフの円買い」が進みました。





    ですので、米ドル円で投資する場合、「有事のドル買い」といった言葉にまどわされないのが大切かと思います(一方で、例えばユーロ/ドル、ポンド/ドル、豪ドル/ドル等で投資する場合は、「有事のドル買い」で問題ありません)





    もう一つの「先進国通貨トップレベルの高金利通貨で、今後も利上げが期待される」という点については、米ドルの政策金利は2.0%と単独トップとなっております(他に先進国通貨の中で高金利通貨として有名な豪ドル1.5%、同じく高金利通貨として有名なNZドルも1.75%です)






    この高金利通貨という特徴は、FXではスワップを通じてメリットを享受でき、例えば今一番スワップが高いのは外為オンラインのくりっく365で1日87円(執筆時時点)ですが、これは年換算すると31,755円で、レバレッジ1倍でもスワップ年収益率2.8%、レバレッジを3倍にしたらスワップ年収益率8.4%と、非常に高い収益率となります。





    外為オンラインのくりっく365 口座開設ページはこちら
    application_orange_b_320_100.png





    なお、くりっく365では、全ての会社でスワップが同じですが、外為オンラインは自動売買も可能、手数料も無料ということで、くりっく365の中でも特に使いやすいので、外為オンラインとしました。詳しくは、くりっく365比較2018年版 | 店頭FXとの違い、会社間の違いとおすすめ業者をご覧ください。





    また、豪ドルやNZドルは利下げトレンドからはようやく脱却しましたが、それでも利上げまではある程度期間が空くとみられている中、米ドルについては年内にあと1回さらに利上げが見込まれているというように、2018年末には「先進国でダントツでのトップの高金利」となっている可能性も高いです。





    そもそも、アメリカはリーマンショック前の2006年には政策金利が5.25%だったように、元々は高金利通貨であり、そのため、昔はFXと言えば、「ドルを買って、下がったらスワップをもらい、上がったら売って為替差益をとる」という、キャリートレードをする人がほとんどでした。





    アメリカが利上げを検討しているのも、こうした「リーマン以前のように金融を正常化」させることを目的としたもので、このように経済成長が続き、雇用が堅調であれば、その時期がいつになるかということはともかくとして、「高金利通貨」としての側面も出てきて、その時にはまた「キャリートレード」が主流になる時代が来るのではないかと考えております。





    ドル円予想の前提 | これまでの米ドル円の推移を分析







    それでは、これまでの米ドル円がどのように推移してきたか見てみましょう。まずは、直近10年間のチャートを見てみましょう。




    【米ドル円 10年間チャート】
    USD chart1810_10year





    このように、
  • リーマンショック後の下落や、その後日本の民主党政権の下で円高が続いた

  • 2012年12月に安倍内閣が成立して以降、2015年8月までは一貫して「ドル高、円安」の傾向

  • 2015年8月以降は下落トレンドに変わって2016年に入り一段と下落

  • 2016年11月の米大統領選挙後は上昇基調だったが、2017年始に上げ止まる

  • 2017年は近年まれに見るレンジ相場

  • 2018年に入ってからは3月まで下落して、4月から戻しつつある


  • となり、では、今後はどうなるか・・・・・という状態になっております。




    2008年から2014年までの米ドル円の推移とその理由







    まず2008年にはリーマンショックによって、米ドル円は大きく下落し、100円割れを起こし、その後もじりじりとドル円は下落を続け、2011年には75円台という史上最安値をつけます。





    これは、当時日本の与党であった民主党が、「円高による輸入品価格の低下」という状態を基本的に良しとしていたため、たまに円売り介入をするだけで、全体的な金融緩和をせず、投機筋から「一時的に介入してきても、そこでまた売りポジションを持てばまた下がる」というような通貨として見られたため起こったことで、これによって歴史的な円高水準となっておりました。





    その流れが変わるのは2012年末に自民党が政権奪取し、アベノミクスによって大幅な金融緩和を宣言し、実際に実行したこと、また、アメリカの経済について述べたように、アメリカ経済も順調にリーマンショックのダメージから抜けてきて、「米ドルの利上げ」という機運もあったことにより、2012年末から2015年半ばまでは基本的に右肩上がりで上昇しました。





    2015年に米ドル円が下落した理由






    このように、アベノミクスによって上昇基調にあったドル円ですが、2015年8月に中国株価暴落からのいわゆる「チャイナショック」で大きく下落し、その後一時戻すも、12月以降また下落トレンドに入りました。





    2015年8月に米ドル円が大きく下落したのは、中国の株価が大幅に下落したことが原因で、特に8月24日には、米ドル円が120円を切り、日経平均が2万円を割るなど、大きな動きとなりました。こうしたことが起こると、上でも書いたような「リスク回避の円買い」が起こるため、米ドル円についても、円高(=ドル安)ということになりました。




    その後中国株価は9月から12月までは安定して推移し、こうした底打ち見通しや、また、利上げ観測の高まりもあり、米ドル円は12月までは戻す動きを見せておりました。





    しかし、12月に入ると、また米ドル円は下落しました。12月に米ドル円が下落した理由は、原油価格が大きく下落したことや、ロシアとトルコの関係悪化、イスラム国の活動に対してロシアが核ミサイルの使用を示唆する発言をする等、世界的にリスクオフの動きが大きく広がったことが原因となっております。





    このあたりでは、リスクオフによってほとんどの通貨で円高に振れており、米ドル円も例外ではなく、円高に振れました。





    アメリカは2015年12月に利上げを実施したのですが、このこと自体は市場が完全に織り込んでいたため特に為替相場に影響を与えることはなく、まさに相場の格言である「噂で買って事実で売る」というようなことになりました。このあたりは、市場に対して利上げの空気を浸透させ、その中で為替相場にショックを与えずに利上げを実施したFRBの手法がうまかった、ということも可能です。





    2016年の米ドル円の推移とその理由






    2016年に入ると、年始にまず急落し、しばらくは下落基調となりました。2016年以降の米ドル円チャートを見てみましょう。





    【米ドル円チャート 2016年以降】
    USD chart1810_2016





    まず1月に大きく下がったのは、再び中国経済の影響や、サウジアラビアとイランの対立によるリスクオフが原因でした。中国株価(上海総合指数)は、例えば年始には「連日株価が7%下落したためサーキットブレーカーが発動した」というのを聞いたかと思いますが、1月にふたたび大きく下落しました。





    また、1月にはサウジアラビアとイランの対立、北朝鮮の水爆実験など、様々な「リスク要因」がクローズアップされ、それによって、米ドル円についても円高が進みました。





    そして、こうした下落傾向は続き、2016年3月の終わりから4月にかけて米ドル円は再び下落しました。





    これは、3/16のFOMCの声明発表で、アメリカの利上げペースを、元々の年4回というものから2回に引き下げられたこと、及び、4月に入ってからは安倍首相が「恣意的な為替市場への介入は慎まなければならない」と発言したことによるものです。





    その後は麻生大臣が「急激な変化は最も望まない」と述べて上がったり、米財務省が日本を為替介入の監視国としてあげたことによって下がったり、それに対して麻生大臣が「為替介入の用意は当然ある」と発言して上がったりというように、一進一退を繰り返し、レンジ相場となりました。





    また、6月に入ると、イギリスのEU離脱の国民投票でまさかの離脱派の勝利となり、それによるリスクオフから円高が進みました。





    このように、2016年は半ばまでは様々な「リスク」要因が顕在化したことで下落したのですが、11月に大きく上昇しました。これは、米大統領選挙で、トランプ氏が勝利を収めたことによるものです。





    トランプ大統領誕生の際の市場の反応は、選挙中にトランプ氏優勢と伝わったり、また選挙直後には「何をするか分からない」と思われていたことからリスクオフで円高に反応していたのですが、その後トランプ氏もしばらくは「おとなしく」していたことや、保守的な政策よりも財政支出や減税等の「ドルを強くする」政策が強調されたこともあり、米ドルが強くなり、逆に「安全資産」である円は売られました。





    その結果、市場の事前予想と異なり、トランプ大統領誕生でリスクオフによる円高・ドル安どころか、全面的な円安・ドル高となりました。





    2017年に入っての動き







    2017年に入ると、ドルの上昇は止まり、レンジ相場となりました。





    この2017年の相場というのは、実は過去20年間で3番目に値動きが少ないものであり、かなり珍しいレベルで動きのない相場でした。





    個々で見ると、長期金利の見通し、北朝鮮動向の見通し、トランプ大統領の公約実現可能性やロシア疑惑による支持率低下等、上下する要因はあったのですが、それでも2017年中はそれらも「決着」はつくことがなく、結果相場も「小さな範囲で上がったり下がったり」という状態に終始しました。




    何故そのようなことになったかというと、大きく「長期金利の伸び悩み」「トランプ大統領の政策実行能力に疑問がついた」という2つがありました。それぞれ細かく見ていきます。




    2017年に米ドル円が伸び悩んだ理由1 長期金利の伸び悩み







    まず2017年の長期金利から話します。前提として、「利上げ」と言われるものは政策金利(≒短期金利)で、長期金利とは別のものです。その長期金利は市場での長期国債の価格の影響も受けるもので、その影響は、長期国債価格が高くなると長期金利が下がるという、逆相関関係にあります。





    この国債価格と金利(正確に言うと国債利回り)が逆の関係になるというのは、ぱっとイメージしづらいかもしれませんので、ものすごくざっくりとした数値例で解説します。例えば、1年後に100もらえる国債を、今50で買えるとしましょう。するとその利回りはいくらでしょうか?





    その場合、100÷50 = 2 = 200%となるので、200%から元本の100%を引いて、利回り100%となります。そんな債権欲しいですね(笑)





    では、この債券価格が上がって、今99で買えるとしましょう。その場合、利回りは100÷99=1.01 = 101% となるので、利回り1%となります。このように、債券価格が上がれば、利回りが低下し、この利回りが多くのところで「金利」と言われるため、色々とややこしくなっております(純粋な「金利」は「表面利回り」などと呼ばれることもあります)





    つまり、長期金利が伸び悩んだというのは、長期国債が高止まりしたということなのですが、何故アメリカの長期国債が高止まりしたかいうと、世界的な金融緩和の中、先進国の国債の中では相対的に高利回りである米国債に資金が集まったことや、FRBによる国債の再投資(償還期限が来たものを買い替え)等により米国債の需要が強かったことによるものです。





    2017年に米ドル円が伸び悩んだ理由2 トランプ大統領の政策実行能力に疑問があった







    もう一つの2017年に米ドル円が伸び悩んだ理由であるトランプ大統領の政策実行力については、医療保険制度改革の失敗や、ロシア疑惑等による支持率低下もあり、2016年後半にドル円の上昇要因となったトランプ大統領の公約実現が難しいと見られました。





    そのため、「期待で買ったが、実際にはそこまでのことができないのではないか」と市場から疑問視され、米ドル円は伸び悩みました。





    このような理由で、2017年は伸び悩んでいたのですが、そうした疑念は2018年に入ると、

  • 長期金利は上昇基調にあり、3%を超えたこともある

  • トランプ大統領は2017年末に税制改革を実行したように、トランプ大統領のリーダーシップの高さは示された



  • というように、そうした問題は解決しました。しかし、2018年には、また別の問題が出てきた結果、まだ上昇局面には戻せておりません。





    2018年に入ってからの米ドル円の動きの理由







    2018年に入ると、年始は下落したものの、4月から持ち直し、結果的にレンジ相場が継続しております。2018年に入ってからのドル円のチャートを見てみましょう。




    【米ドル円チャート 2018年】
    USD cahrt1810_2018





    2月に入ると、2017年のレンジの下限であった108円を割り、3月には次の節目であった105円を割りましたが、4月以降は戻す動きを見せ、10月に入って一時114.5円をつける等もあったものの、その後少し下落して、執筆時現在112.2円程度の水準となっております。





    まず、年始に何故このように下落したかと言うと、一番大きな要因はNYダウ下落による世界的なリスクオフが原因です。





    2月までは、下落しているとはいえ、108円に近づくと反発する動きも見せ、あくまでレンジ内での値動きであった中、NYダウが急激に下落した後には、108円を割り、3/22にはNYダウの下落に伴って、ついに105円の節目も割りました。





    上でも書いたように、世界的にリスクオフが進行すると、米ドル以上に円が買われ、円高ドル安となりますが、まさにそのような状態となっておりました。





    その後はNYダウも上下しながらも安定してきて、上でも書いたアメリカの長期金利の上昇に伴ってドル円は上昇基調でしたが、米中貿易戦争懸念や、トランプ大統領の利上げやドル高けん制発言などもあって、今一つ伸びきれない中で、10月に入ると、NYダウが一時急落したことに伴い、米ドルも114円前後から一時112円割れするなど、若干下落しております。





    以上がこれまでの米ドル円の値動きの分析でした。では、今後どうなるかを次に予想していきます。





    ドル円予想 短期見通し10月14日時点(今週、2018年内まで)







    それでは、まずは短期的なドル円見通し予想から行いたいと思います。結論から言うと、



  • 今週(10月15日からの週)は、110円から113円のレンジで推移だが、今よりは円高方向と予想

  • 2018年末のレートは、ある程度現状の「心配事」が解消して、115円程度と予想



  • しております。その理由を説明します。




    ドル円の今週、来週の予想の根拠






    先週は、NYダウの急落もあって112円台前半まで下落したドル円でしたが、このような場合、株価は一気に回復してまた右肩上がりに、とは考えづらく、また、決算発表や中間選挙も控えていることから、しばらくは神経質に上下を繰り返すと予想しております。





    ドル円も、株価急落局面では上昇は難しく、また、今も下がったとはいえ、一目均衡表の雲より上にあり、かつ、RSIも50を少し下回ったくらいで、まだ下落余地があることから、今週のドル円は下落を予想します。





    【ドル円チャート 日足 一目均衡表】
    USD chart1810 day itimoku





    【ドル円チャート 日足 RSI】
    USD chart1810_day rsi





    ただし、米国経済の堅調さや、日米で金利格差が開いていることを考えると、雲を下抜けして下落することまでは考えづらく、また、雲の下限の近くに110円という節目もあることから、レンジの下限は110円と考えます。





    ドル円予想、2018年末が115円の根拠







    アメリカの中間選挙は11月6日に行われます。ここで、上院での共和党の敗北はさすがに考えづらいものの、下院での敗北はありえます(上院は一部の改選、下院は全部の改選で、上院の改選対象者から考えて、上院での敗北は考えづらい)





    その中で、共和党勝利、敗北のケースを考えてみると、


  • 共和党勝利:トランプ大統領の対外強硬策の最大の原因のイベントが終わることから、ある程度強硬姿勢も緩和する(むろんいきなり全て解決に向かうわけではなく、少しずつ穏便に片付いていくというイメージ)

  • 共和党敗北:政権運営が停滞することを懸念して、一時的にリスクオフで円高が進むも、中長期的にはトランプ大統領の「強権政策」を抑止する効果もあり、少しずつ戻す



  • と予想しており、いずれにしても現時点より円安方向に向かうと予想してます。





    また、仮に2018年内には上がらないにしても、アメリカの経済が好調なことや、日米の金利差が開いているのは変わりないので、いずれにしてもどこかのタイミングではドル円は上昇に向かうだろうと考えております。





    ドル円予想 長期見通し(2019年から5年後、10年後まで)







    それでは、次にもう少し長めのスパンで、2019年末や、2020年末、また、さらにその後5年後、10年後どうなるか、という点で予想します。





    結論としては、上でも書いたように中長期的な方向性として、日米の金利差や経済格差から、ドル高円安方向に進むと考えており、2019年末には120円程度を予想しており、その後も短期的に上下するkとはあれど基本的には上昇を予想しており、ドル円については買いがよいと考えております。(おすすめ投資方法についての詳細は、FX米ドル円のおすすめ投資方法と、FX業者比較2018年で書いております)





    その理由を、以下、具体的に説明していきます。





    まず、米ドル円為替に影響を与える要因は、以下のようなものがあります。


    米国内

  • 米国経済の好調さが続くか

  • 利上げはどのくらい行われるか

  • 長期金利の動向はどうなるか

  • トランプ大統領の動向

  • NYダウの動向






  • 米国外

  • 中国経済

  • EU動向

  • 世界的リスクオフ(北朝鮮等)

  • 日本の金融緩和が続くか(森友問題による安倍政権の動向含む)






  • まず米国経済については、アメリカのGDP成長、雇用の拡大は続いており、また、減税や米国回帰での税制優遇等もあり、実際に4-6月のGDPも4.1%成長であったように、しばらく米国経済は堅調に推移することが予想されます。





    また、アメリカの経済成長は、上でも見たように、基本的には何十年単位で続いているものであり、その強さもどんどん強まっていることから、5年後、10年後といった単位で考えてもポジティブな見通しとなります。もちろん、世界規模でのショック等があれば、米国経済もダメージを受けることはあると考えられますが、それは後の「米国外」のリスク要素として検討します。





    アメリカの利上げについては、2018年には、3月には1回目、6月には2回目、9月には3回目の利上げが行われ、その結果米ドルはNZドルを抜いて、先進国で最高の金利となり、この後も年内に1回の利上げが予定されております。





    ただし、この利上げについては、利上げのトレンド自体は変わらなくなっているため、最近ではそこまで相場に影響を与えることはなくなりつつあり(一般的に、為替相場は「緩和傾向が利上げ方向に」というようなトレンドの転換には大きく影響しますが、その後のペースはそこまで重要視されにくいです)、現在はむしろ次の「長期金利がどうなるか」という点に注目が移っております。





    また、利上げについては、FOMCの現在の予想では、2019年に3回、2020年に1回で、2021年は0回と予想となっており、政策金利の利上げという意味では、いったん2020年で打ちとめとなることが予想されております。





    次の長期金利については、基本的に政策金利の引き上げもあって上昇基調に向かうと考えております。





    上でも書いたように、2017年の長期金利の低迷要因は、

  • 世界的な緩和トレンドの中で、相対的に高利回りな米国債への資金の集まり

  • FRBによる再投資


  • というものでしたが、前者の世界的な緩和トレンドについては、EUが緩和の終了を予定し、オーストラリアやニュージーランドでも利下げのトレンドは終了しているように、2018年は緩和トレンドが終了すると考えられ、また後者のFRBによる再投資は、FRBのバランスシート縮小策によって縮小していくと考えらえるため、米国債の高止まりも終わり、長期金利は徐々に上昇していくと考えております。





    FRBのバランスシート縮小について簡単に説明すると、「今まで持っていた国債等について、償還期限が来た時に再投資するのをやめることで、徐々にFRBの資産保有残高を減らす」というものであり、それが昨年10月よりスタートしております。





    このFRBのバランスシート縮小は「徐々に行っていって最後に大きな金額となる」という性質のものであり、その方針自体は既に織り込まれているため、短期的な影響ではなく、中長期での長期金利上昇・ドル円上昇要因になると考えられ、その効果が徐々に出てくる2018年は、影響が出始めており、実際に、最近長期金利は上昇基調にあります。





    ただし、これもずっと上がり続けるものでもなく、上でも書いたように2020年で一度利上げは打ちとめと予想されていることから考えると、中長期では、「金利」だけで米ドルの上昇が続くとは考えづらいと思います。





    トランプ大統領の動向としては、最近では米中貿易問題であったり、様々な国への制裁関税、人事面でもティラーソン国務長官、マクマスター大統領補佐官が次々と辞任させられ、その後任は国務長官が対中強硬派として有名なポンぺオ氏、大統領補佐官としては北朝鮮、イランなどへの強硬派として有名なボルトン氏というように、外交面でのタカ派傾向が強まっております





    トランプ大統領は、中国への制裁等、対外強硬策が目立ちますが、こうした政策を支持するようなメンバーで政権を固めてきており、今後もしばらくこうした強硬策が続くと考えられます。





    何故最近こうした「対外強攻策」を行っているかというと、アメリカは2018年11月に中間選挙が行われ、そこに向けて「トランプ大統領の強さ」をアピールする必要があるためです。





    今年のはじめには、共和党(トランプ大統領も所属)勝利が予想されていたペンシルベニア州での補選でまさかの共和党敗北等もあって、トランプ大統領は焦りを感じており、それが最近の対外強攻策の大きな要因となっております。





    ただ、逆に言えば、中間選挙が終われば、そこまで強硬政策を続ける必然性が薄まることや、トランプ大統領の交渉術は「飴と鞭」を使い分けるタイプであることから、共和党が中間選挙で勝利した場合、こうした対外強硬政策は少しずつおとなしくなることを予想しております(逆に共和党が敗北した場合にも、これまでほど好き勝手はしづらくなると考えられます)





    次のNYダウについては、今年何度も「史上最大幅の下落」を起こし、世界中で株安を引き起こし、つい最近も下落しましたが、長期的に見ると、ほぼ確実に戻すと予想しております。





    これについては、NYダウの下落理由と今後の見通しで詳しく書いておりますが、端的に言うと、「アメリカ経済の強さを過剰に取り込んで割高となったNYダウに対して、調整の下落が起こった」ということで、特に明確な材料が下げ材料があったわけではなく、基本的に30年単位で見ても右肩上がりであることを考えると、いずれ戻すと考えられます。





    アメリカ経済の好調さや、NYダウ構成銘柄の「いざとなったら世界のルールを変えてでも利益を出せる」、「一時的に下落することはあれど、数十年単位で上昇が続いている」ということを考えると、NYダウが長期的に低迷するとは考えづらく、長期的に見た場合、こうした影響はあまり大きなものとならないと考えております。





    このように、アメリカ国内の状況としては、


  • 米国経済は引き続き好調を維持する

  • 長期金利については、2018年以降は少しずつ上昇するが、2020年以降は止まる

  • FRBのバランスシート縮小は、短期的な影響というより長期的な上昇要因であり、2018年から少しずつ影響が出ている

  • トランプ政権の動向については、対外強硬策によるリスクオフが懸念されるが、中間選挙後は少しおとなしくなる

  • NYダウは、調整による下落が続く可能性もあるが、長期的に低迷するとは考えづらい



  • と予想しており、しばらくは金利差を意識→ドル高ということから、中長期的には経済的な強さを意識という方向にシフトしていくとは思うものの、いずれにしても基本路線はドル高方向であると予想します。





    次に、アメリカ以外の情勢を考えてみます。まず中国経済については、中国株価(上海総合指数)・経済の今後の見通しで詳しく書いておりますが、結論的には中国の経済は底打ちしたように見えつつも、経済を支えている不動産業がかなりバブルに近い状態になっていることから、リスクはあると考えております。





    また、最近では米中貿易問題から上海総合指数はチャイナショックの時並みに下落しており、中国経済へのネガティブな見通しが、今後出てくる可能性はそれなりにあると考えております。その場合、米ドル円については、2015年や2016年始の時と同様、基本的に円高ドル安方向に向かうと考えられるため、これはドル円にとってのマイナス要素となります。





    北朝鮮情勢については、「実際に非核化に向かっているのか」という点については様々な疑問が出ておりますが、金正恩氏が「トランプ大統領の1期目のうちには非核化をしたい」と最近も発言する等(ロイター 9/6)、基本的にはおとなしくしており、しばらくはあまり材料にならないと考えられます。




    ただし、中長期的に考えた場合、北朝鮮が「アメリカから自国を守るために核とミサイルが必要」と考えていることが変わるとは思えず、再びどこかのタイミングで北朝鮮リスクが再燃する時はあると予想しております。とはいえ、北朝鮮が実際に核ミサイルを撃って大惨事というような展開は、余程追い詰めすぎない限り想定しづらく、一時的なリスクオフはあれど、中長期的にはそこまで影響しないと予想します。





    イギリスのEU離脱については、離脱交渉がついに開始しましたが、経済への実体的な打撃は「実際に離脱してみないと分からない(離脱するまではイギリスも従来通りの条件でEUとの交易や往来が可能)」上に、その影響もポジティブに予想する人もいれば、ネガティブに予想する人もいて、見通しは極めて難しい状態になっております。最近では「Hard Brexit」の可能性も出てきておりますが、その結果としてどうなるか、ということを予想することは困難で、どちらになるかと予想するよりは、「どちらにも転びうる」くらいで考えておくべきだと思います。





    来年3月にはついにBrexitが実際に行われ、その中で市場がどう反応するかは、要注目です。





    最近話題にあがっているイタリアの政局混乱は、再選挙が回避されましたが、反緊縮、反EUのスタンスを持つ2党が連立政権を樹立することが決まったことから、このことがBrexitともあいまって、再びEU離脱問題やEU債務危機を再び引き起こす可能性もあると考えており、リスク要因としてあると考えております。





    最後の日本の緩和動向については、日銀は緩和の継続を明言し、また、自民党総裁選でも安倍首相が再任されたことから、しばらくは緩和傾向が続くと予想されます。





    ただし、中長期的に考えると、いずれどこかのタイミングでインフレ率が上昇して利上げに転じるタイミングが来ることは間違いなく、その時には、円高・ドル安方向に動くことが予想されます。(今時点では、日本の利上げのタイミングがいつか、と考える段階にはまだありません)





    このように、米ドルについては、

  • アメリカ国内を見ると、基本的にはポジティブ

  • アメリカ以外の動向では、特に中国、EU動向がどうなるかが重要で、そこで一時的にリスクオフから円高の可能性はある/li>


    と予想しており、「基本路線としてはドルは上昇、ただしリスク要因が現実的になってきたら、その時はいったん円高方向にシフト」という展開を予想しております。





    とはいえ、長い目で見た時には、アメリカが経済的にも軍事的にも世界最強国であり、現在の経済状態も非常に良いことは間違いなく、一時的にリスクオフで円高になることはあっても、最終的にはドル円は上昇に向かうことが予想され、また、先進国最高金利ということもあって、安くなったら買って、上がらなければスワップを受け取り続けて上がるまで待つということが良いと思われます。





    上でも書いたように、例えば今一番スワップが高いのは外為オンラインのくりっく365で1日87円(執筆時時点)ですが、これは年換算すると31,755円で、レバレッジ1倍でもスワップ年収益率2.8%、レバレッジを3倍にしたらスワップ年収益率8.4%と、非常に高い収益率となるので、一時的に下がっている間も、ポジションを持っているだけで高い収益率で運用できます。

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    そのため、ドル円については、上でも書いたように、「短期でのナンピン買い、長期での買い」がよいと考えております。





    なお、この記事でも、「トランプ政権の動向」「FRBの金融政策」「NYダウの値動き」「中国経済」「北朝鮮情勢」「EUの状況」等、様々な要素が為替に影響すると書きましたが、為替については、様々なものの影響を受けるというのが予想を難しくする要因としてあります。





    では、こうした情報をどうやって集めて、どうやって分析していけばいいのか、ということについては、無料でFX関係の為替ニュースをリアルタイムに集める方法で詳しく書いておりますので、よろしければこちらもご覧下さい。





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  • トルコリラ今後の見通し2018年10月 | トルコリラはどこまで下がる?

    2018年10月10日 21:58

    トルコ





    政策金利が24%もあり、高金利通貨としてFXでも人気ながら、2018年に入って異常なレベルで暴落ているトルコリラについて、どこまで下がるのか?今後上がることはあるのか?ということも含めて、見通しを予想します。




    結論から書くと、



  • トルコ経済のポテンシャルは非常に大きい

  • トルコリラは高スワップで、1年間で4円くらいの下落までであればスワップでカバーできる(現在約18.5円)

  • 10月12日にブランソン牧師の解放があると予想し、20-22円程度まで遠からず戻すが、そこから先の上昇はしばらく先と予想

  • 逆に牧師が解放されなければ、16円を割るリスクもある

  • 中長期的には、2018年と2019年を耐えきれば、ポテンシャルや高い金利が好まれて40円くらいまでは回復する

  • ただし、相変わらず一時的な下落リスクはあるので、数か月単位のポジションでレバレッジ3倍、年単位で持ちたければ2倍以内にするべき




  • という感じで、今の見通しは10月12日のブランソン牧師の裁判や、10月25日の政策金利次第な面もあるものの、基本的には20-22円までは買い推奨、中長期的にも2018年や2019年に潰れなければ上がると考えております。





    そのため、トルコリラをこれからはじめるのであれば、そこまで単位を大きくせず、下がったら少しずつ買い増しで20-22円くらいまで持つか、数年単位での長期保有前提で、スワップの高いところで買いポジションを持つのが良いと思います。





    トルコリラ円は、スワップの高い会社で持っていれば1日118円、つまり年換算すると、年間43,070円(年収益率はなんと20%超!)ものスワップをもらえるため、4円くらいなら値下がりしても、スワップで持ちこたえることができます(執筆時現時点でスワップが一番高いサクソバンク証券のスワップで計算。なお、スワップが一番低いところだと1日60円)





    なお、このサクソバンク証券には、当サイトからの申し込み限定で、特別キャッシュバック3,000円もあるので、トルコリラ投資をしたいと思っている場合、当サイトから開設するのがおすすめです(もちろん、口座開設や口座維持は無料でできます)





    口座開設は、



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    からできます。





    今はトルコリラはかなり割安感が出ており、その一方でスワップは非常に高くなっているので、これからトルコリラを買ってスワップポイント投資をはじめたいという場合、リスクもありますが、その分リターンも大きいので、個人的には良いと思います。(これからトルコリラのスワップ投資をはじめる場合、トルコリラのスワップポイント投資をあえて今から始める | 月20万円のスワップ生活は本当に可能か?もご覧ください)





    トルコリラの見通しの詳細を、以下の順番で書いていきたいと思います。

  • トルコリラ見通しの基礎 | トルコ経済の基本を解説

  • トルコリラという通貨の特徴

  • トルコリラに大きな影響を及ぼす、トルコ政策金利の今後の見通し

  • これまでのトルコリラの為替推移とその理由の分析

  • USD/TRY(米ドル/トルコリラ)の推移の分析

  • 10月12日にブランソン牧師が釈放され、アメリカと関係改善する可能性は?

  • トルコリラはどこまで下がる?トルコリラ、今後の為替見通し

  • 有識者のトルコリラ見通し(エミンさん、野村證券、ゴールドマンサックス、大和証券)

  • トルコリラFX取引、おすすめ投資方法とFX業者2018年(当サイト内別記事)


  • (※ かなり長文になっているので、興味のある部分から読んだり、時間のある時にゆっくり読んでいただくことをおすすめします)





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    トルコリラ見通しの基礎 | トルコ経済の基本を解説







    まずは、トルコリラが最近では急落しているとはいえ、トルコという国の経済的なポテンシャルは非常に高いということから説明したいと思います。





    トルコリラは名前の通りトルコの通貨なのですが、トルコという国は、ヨーロッパとアジアを繋ぐ位置に存在しているため歴史的にも重要な役割を持った国で、その主要都市であるイスタンブール(旧コンスタンティノープル)は歴史的には東ローマ帝国、オスマン帝国という超大国の首都でした。





    【トルコの地理的な位置】
    turkey map






    今ではトルコに対して「大国」というイメージを持つ人はあまりいないと思いますが、ヨーロッパとアジアを繋ぐ地理的重要性は現代でも変わらず、また、トルコは労働力人口も多いことから、「欧州の工場」として経済成長が続いており、これからも経済成長が期待されております。






    以下、トルコの経済成長率のチャートを示しますが、リーマンショックの影響があった2009年を除けば、常にプラス成長で、その成長幅も大きなものとなっております。






    TRK growth rate






    現在のトルコの産業構成としてはサービス業が57.7%、工業が24.1%と、サービス業(その中でも観光業に強みを持っています)や工業を中心としたいわゆる「先進国型」の経済で、主な輸出品目も自動車が一番多く、11.5%となっております。(出典:トルコ基礎データ | 外務省Jetro トルコ情報)






    また、人口が8,000万人、若年人口も非常に多く今後も伸びていき、2018年にはドイツの人口を抜くことが予想され、その場合、ヨーロッパ最大の人口大国となることが予想されております。






    こうした環境の中、トルコ政府も2023年に世界10位の経済大国となることを目指しており、先ほど書いたような人口の多さ、及び、地理的にもアジアとヨーロッパをつなぐ位置にあることから、「欧州の工場」として、海外からの企業誘致を積極的に行っており、それが功を奏して、経済成長しております。(出典:三菱UFJリサーチ&コンサルティング)






    このように、トルコはアジアとヨーロッパを繋ぐという地理的優位、増加している内需や労働力といった要因を活かして中長期的な成長が期待されている国ですが、その一方で、トルコ経済にはリスクもあります。





    まずは、これは「トルコだから」というわけではなくどこの国でもリスク要素になることですが、アメリカや中国、欧米、日本等の先進国で経済が不調になると、そうした先進国への輸出や、先進国からの外資の流入が減少し、経済に悪影響を及ぼします。





    また、それ以外にもトルコ固有のリスク要素もあり、それは

  • エルドアン大統領による独裁状態

  • トルコとアメリカ、EUとの関係悪化

  • トルコの高いインフレ率

  • トルコは直近1年間で多額の対外債務の返済が必要


  • というものがあります。それぞれ見ていきましょう。





    エルドアン大統領による独裁状態







    まず、政治体制としては、実質的にエルドアン大統領の独裁状態にあります。





    エルドアン
    (エルドアン大統領の演説中の画像。出典はラジオ「スプートニク」





    このエルドアン大統領の特徴として、

  • 外資系企業の誘致・インフラの整備に積極的

  • 対外的には超強硬派(領空侵犯してきたロシアの戦闘機を撃墜、トランプ大統領と牧師の解放をめぐって争いを続ける等)

  • 民衆からの人気は高い一方、インテリ層からは嫌われている

  • トルコ中央銀行に利下げ圧力をかける


  • といったものがあり、トルコ国内でも好き嫌いが大きく分かれ、2016年7月にはトルコでクーデター未遂事件まで起きました。





    そのため、トルコリラの為替相場としては、このエルドアン大統領の動向にも大きく左右され、実際にこれまでもエルドアン大統領の動向で為替は大きく動きました(これまでの動きや今後の見通し予想は後述します)





    トルコとアメリカ、EUとの関係悪化







    2017年10月以降、トルコはアメリカやヨーロッパとの関係悪化についても不安視されております。





    アメリカとの関係では、昨年にはトルコの間でビザの発給を相互に停止したり、最近ではブランソン牧師というアメリカ人の牧師をトルコが拘束していることに対して、アメリカが釈放を求めて経済制裁を課すといったこともありました。




    また、対ヨーロッパについては、欧州連合首脳会議でトルコにおける人権問題(昨年のクーデター後の反政権派の逮捕・処刑等の弾圧)からトルコへの資金援助について削減が検討されたりするなど、トルコとヨーロッパの関係も、あまり良くないものとなっております。





    トルコの経済は、欧米への輸出、観光といったものや、また、国内にもヨーロッパの会社が人件費の安いトルコで生産するための工場が多いことから、欧米との関係悪化はトルコ経済への懸念材料となります。





    トルコの高いインフレ率







    高いインフレ率については、トルコは現在高いインフレ率に悩まされており、直近では2018年10月発表の数値で、前年同月比24.52%上昇となっております。





    トルコのインフレ率は、6月と7月発表数値では15%台だったのが、9月発表では17.9%、10月発表の数値で24.52%と、新興国であることを考えても非常に高い数値かつ現状右肩上がりで、市場でも注目が集まっていることから、トルコリラ相場に大きな影響を与えます。





    トルコは直近1年間で多額の対外債務の返済が必要







    トルコは、民間の銀行などを中心に、多額の対外債務があり、それらについて、直近1年内に20兆円、2018年の間でも3.2兆円もの対外債務を返済する必要があります。(出典:ロイター 8/31





    この大部分は外貨建てであると考えられ、外貨建て債務を返すためには、外貨を用意する(=トルコリラを売って返済用の外貨を入手する)必要があるため、トルコリラは実需面からも売り圧力がかかりやすくなっております。




    また、もし返しきれなかった場合は、銀行の倒産などを通じて、トルコ経済に悪影響を与え、さらにその上でトルコへの債権を多く持つヨーロッパの国にもダメージが波及し、トルコ発の欧州金融危機リスクまでありうるという人もおります。





    以上のように、トルコ経済は長期的には成長が期待され、実際に今でも経済成長は続けておりプラス要素があるという強みがある一方で、現在では政治面での暴走リスクや欧米との関係、経済的にはインフレや対外債務の返済というリスクもあり、その結果、トルコリラは2018年に入ってから下落基調にあります。





    トルコリラという通貨の特徴







    トルコリラという通貨自体の特徴としては、その非常に高い金利があげられ、政策金利はなんと24%にもなっております。





    他の高金利通貨では、南アフリカランドで6.5%、NZドルで1.75%、豪ドルで1.5%であることを考えると、非常に高い水準であることがわかります。





    そのためスワップポイントも非常に高く、高いところでは1万通貨持っていれば1日118円(執筆時現時点でスワップが一番高いサクソバンク証券)にもなります。これはこの水準が続けば年間で43,070円にも相当し、今18円程度なので、この水準が続くと、レバレッジ1倍でも収益率で換算して20%にもなります。また、他の考え方をすると、スワップで年間43,070円ということは、トルコリラが1年後4円下がっても収支はトントンということで、為替がよほどの落ち方をしない限り、プラス収支をとれるという魅力もあります。





    なお、サクソバンク証券には、当サイトからの申し込み限定で、特別キャッシュバック3,000円もあるので、口座開設をする場合、当サイトからするのがおすすめです。





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    このように、トルコリラはその金利の高さと、短期的にはリスクはあっても中長期的な成長が期待できるということから、長期保有を前提に投資する場合に人気の高い通貨となっております。





    なお、トルコリラをFXで取引する場合のおすすめの投資方法や、最近の暴落相場での売りのやり方や注意点、さらにはトルコリラがさらに下落することによる為替リスクをほぼ0に抑えたうえでスワップをとる方法等については、トルコリラFX取引、おすすめ投資方法とFX業者2018 | トルコリラFX比較で書いておりますので、よかったらそちらもご覧ください。





    トルコリラ見通しに大きな影響のあるトルコ政策金利の見通し







    トルコリラは、高金利通貨としての人気が高く、また、上でも書いたようにインフレが経済にとっての大問題となっているため、政策金利についての見通しが、トルコリラの見通しに大きな影響を及ぼします。





    トルコの政策金利については、


  • 激しいインフレが起こっているため、中銀としては利上げをしたい

  • エルドアン大統領は利上げに反対姿勢を出している



  • という状況にあります。





    本来であれば、政策金利というのは、中銀の意向によって上下するもので、大統領からは独立したものなのですが、トルコのような独裁国家の場合、大統領が反対しているとなかなか利上げは難しく、実際に今年の7月には、市場が利上げを期待している中で据え置きとしたことで、8月のトルコリラ大暴落の原因となりました。





    しかし、その後、9月には市場予想を超える6.25%ポイントもの大幅利上げを行い、その後エルドアン大統領も「利上げには反対だが、中銀の独立性は尊重する」という発言をしたことによって、10月10日現在、トルコの政策金利見通しは、以前と比べてポジティブなものとなっております。





    上でも書いたように、10月のトルコの消費者物価指数(インフレ率)はとてつもなく悪い数値となったので、次回は10月25日に発表されるトルコ政策金利の動向については、今後も要注目です。





    これまでのトルコリラの為替推移の分析







    では、次に、これまでトルコリラがどういう動きをしてきたのかについて、チャートも使いながら説明したいと思います。まずは、長期的な視点として、直近10年の動きを見てみましょう。





    【トルコリラ円 直近10年チャート】
    TRY chart1810_10year





    このように、トルコリラは過去10年間のチャートを見ると、全体的に下落基調にありますが、何故下落したのか(あるいはたまに上昇していたのか)について、それぞれ細かく見ていきたいと思います。





    2008年から2014年までのトルコリラの推移の理由







    まず、2008年に起こったリーマンショックでは、ほとんどの通貨がリスクオフから円高になりましたが、トルコリラも例外ではなく、2008年後半から2009年にかけて大きく下落しました。また、その後も2010年には欧州債務危機が起こり、ヨーロッパとの経済的なつながりの強いトルコリラは、さらに下落することとなりました。





    2012年末には日本で自民党が与党となり、「アベノミクス」で金融緩和が行われる中、為替相場は全体的に円安(=外貨が高くなる)となり、トルコリラも2013年半ばまでは上昇基調にありました。





    しかし、2013年に入ると、5月のトルコ国内での自爆テロ、6月の10万人以上の参加者が出た反政府デモとそれに対してのトルコ政府の強制排除、さらには2013年末にエルドアン大統領の親族による贈収賄疑惑等の治安・政治面での不安定さが嫌われ、全体的に為替は円安になる中でも、トルコリラは上昇しませんでした。





    2015年にトルコリラが下落した理由







    2015年1月には、トルコの予想外の利下げによって、トルコリラは下落します。この利下げについては、エルドアン大統領が中央銀行に利下げ圧力をかけたための利下げとも言われ、これも広い意味では「トルコの政治面への不安」による下落と言うことができます。





    その後は、2015年7月から下落し、9月から11月の終わりまで戻すも、2015年11月後半から再び下落します。





    2015年7月から下落した理由は、中国経済への懸念の高まりと、トルコの政治に対しての不透明性の高まりが原因でした。





    中国経済という点では、中国の株価である上海総合指数は、2015年6月から下落基調でありました。世界最大の消費国である中国経済が悪化すると、世界的にリスクオフが起こり、円のような安全資産は買われ、トルコリラのような「ハイリスク・ハイリターン」な通貨は売られることとなります。





    また、トルコ国内の事情としては、6月に実施した総選挙の結果、今の与党であるAKPの議席が過半数割れを起こし、再選挙が行われることになり、政治的に混乱が起こっていたというように、リスクオフの動きがある中で、さらにトルコ国内のごたごたもあり、トルコリラは下落することとなりました。





    その後、中国株価については、9月に底打ちして戻す様子を見せ、また、総選挙についても、11月1日に再選挙が行われ、与党が単独過半数の議席を無事獲得したこともあり、2015年の9月から11月終わりくらいまでは底打ちしたような動きを見せておりました。





    しかし、11月後半から再び下落します。これは、トルコの治安悪化を懸念したものでした。





    トルコはイスラム国の活動領域(シリアやイラク)と近接しており、イスラム国についての情勢が悪化したことで、トルコリラは売られました。しかも12月にはそれに加えさらに、ロシアの戦闘機がトルコ領以内に入ったことから撃墜され、ロシアとの関係が一時大きく悪化したということもありました(ロシアの主張としては領域外であるというもので、最終的にはトルコ側が謝罪することで解決しました)





    2016年にトルコリラが下落した理由







    2016年1月に入るとさらにトルコリラは大きく下落し、年始には41.2円前後であった水準が、一時38円前後と、3円近く下落しました。2016年以降のチャートを見てみましょう。





    【トルコリラ円チャート 2016年以降】
    TRY chart1810_2016





    これは、年始から上海総合指数が大幅に下落したこと、および、「トルコで景気回復のために利下げをするのではないか」という観測が流れたことが原因です。





    まず上海総合指数については、年始にいきなり上海総合指数が3,539から3,296まで大幅に下落(6.8%の下落。中国株全体では7%超の下落によって、サーキットブレーカー(一定以上下落した時に売買が停止する制度)が発動しました)というように、大波乱の幕開けとなりました。





    また、エルドアン大統領が景気高揚のために利下げを中銀に要求したことも、その前年の2015年年始にトルコが利下げをしていたことから、「トルコが再び利下げを行うのではないか」という観測につながり、それも原因として一段と安値を付けました。





    しかし、1/19発表の政策金利で、金利の据え置きが決定され、さらにその声明の中で「インフレの抑制が重要であり、そのために慎重に金融政策を行っていく」ということで、利下げどころかむしろ利上げを示唆(インフレを抑制するためには利上げを行うのが金融の世界では定石であるため)し、そのことによって、1月20日を底に、トルコリラは若干戻す動きを見せました。





    さらに、1/29には、日銀がマイナス金利導入も含むさらなる金融緩和を行うことを決定したことにより、円安が進み(マイナス金利ということは、原理原則論としては円を買えば利息がもらえるどころかむしろ払わなければならず、そのため円売りが進みます)、それも追い風となってトルコリラは40円台を回復しました。ただし、マイナス金利の効果については、一時的なものにすぎず、結局元の水準に戻ってしまいました。





    その後、しばらくはレンジ相場だったのですが、5/5にトルコの首相のダウトオール首相が辞任したことで、トルコリラは大きく下落しました。何故この人が辞任するとトルコリラが下落するかというと、この辞任劇が、エルドアン大統領からの辞任圧力に負けてのもので、エルドアン大統領の権力拡大を市場が嫌ったためです。





    エルドアン大統領が大統領権限のさらなる強化をもくろんでいたところ、それをとめていたのがダウトオール首相だったのですが、その人が結局政治圧力に負けて辞任したことにより、エルドアン大統領の権限がさらに強化され、最終的にはトルコの金利引き下げにつながるのではないか・・・・・ということになり、トルコリラは売られました。





    なお、後任はユルドゥルム首相でしたが、この人は完全にエルドアン大統領派の人間で、「大統領権限を強化するための憲法改正」を主張し、必要とあれば議会解散からの総選挙も辞さない、という人で、実際に2016年12月に憲法改正が国会に提案され、2017年1月には承認されました。





    こうした中、トルコリラについては警戒感からあまり手が出されず、動きが小さかったのですが、6/24にはイギリスのEU離脱の国民投票で離脱派勝利による全面的な円高(リスクオフ)、その後、ポンドやユーロを除いた通貨については、ある程度元の水準に戻ったのですが、トルコリラについては、7/15に起きたクーデター未遂事件によって、再び大きく下落し、こうした政治的混乱の影響もあって、下落基調が続きました。





    11月にはアメリカの大統領選挙でトランプ氏が勝利したことによるリスクオフの円買いで、選挙当日の11月9日(日本時間)では下落しましたが、ご存知のようにその下落はすぐに戻しました。ただ、為替では円安傾向がどの通貨に対しても続く中、トルコリラについてはほぼ横ばいというように、トルコについては、政治の不透明さから上昇基調とまでは言えない状態が続きました。





    2017年にトルコリラが下落した理由







    そのような中、2017年年始に大きく下落しました。これは、政治の不透明さやエルドアン大統領の利下げ圧力、中東情勢の不安といったものに加え、トルコの経常赤字が大きくなるのではないか、との懸念によるものでした。





    その後もトルコについては、テロが断続的に発生する治安情勢や、政治的不透明性の高さから下落し、4月18日には29.5円と当時の史上最安値を付けました(なお現在この史上最安値はとっくに更新されております)。





    このような中で、トルコ中銀が通貨防衛を目的に流動性引き締め措置を取ったことや、また、政治的にも改憲案が成立し、エルドアン大統領の権限が強化されたことで、「良くも悪くも不透明性が減少した」ということで、しばらく下げ止まりました。





    しかし、10月から再び下落基調になりました。トルコリラは10/9に一時的に急落し、その後戻したものの、23日以降再び下落し、11/3にも大きく下落しました。これは、


  • アメリカとの関係悪化

  • ヨーロッパとの関係悪化

  • トルコの高いインフレ率が嫌われた



  • という3つの要因があります。





    まず10/9の一時的急落については、トルコとアメリカで互いにビザの発給を停止し、関係が悪化したことが原因でした。これについては、簡単に整理すると



  • トルコが米総領事館の職員(トルコにいるトルコ人)をクーデターに関与した容疑で逮捕

  • アメリカ大使館がそれに反発してトルコ国民へのビザ発給を停止

  • トルコがそれへの対抗策でアメリカ国民へのビザ発給を停止



  • ということでしたが、その後アメリカとのビザの問題については、徐々に解決していく見通しとなり為替は元に戻す動きを見せました(実際にその後12/29にはビザ発給が正常化しました)





    しかし、次はヨーロッパとの関係が悪化し、EU首脳会議でドイツのメルケル首相が「トルコの人権問題は受け入れがたい」「資金援助の削減を強く求める」と発言し、削減の検討が決定されました。





    トルコの人権問題というのは、昨年のクーデター後トルコでは非常事態宣言が発令され、クーデターとの関連ということで反エルドアン派に対して逮捕・処刑等の弾圧が行われていることです。例えば、最近では国際人権団体であるアムネスティ・インターナショナルの幹部がクーデターとの関連の容疑で逮捕されることもありました。





    それに加え、トルコのインフレ率が予想+11.50% であったのが結果+11.90%、さらにトルコ中銀も年末のインフレ率の見通8.7%から9.8%に引き上げたこと等もあり、トルコリラはさらに下落します。(2018年9月現在もっと悪化しておりますが、それは後述)





    その後、12月に入ると、格下げ濃厚とみられていたS&Pの格付けが据え置きとなったことや、アメリカとのビザ発給が再開される等の好材料もあり、トルコリラは12月に動きを見せました。





    2018年にトルコリラが下落している理由







    2018年に入っても、トルコリラはまだ下落が続いております。2018年に入ってからのチャートを見てみましょう。





    【トルコリラ円 2018年以降のチャート】
    TRY chart 1810_2018





    これだけ見ると、単純にトルコリラ円が下落しているだけに見えるのですが、実際は2月までと3月以降で原因は異なり、

  • 2月までは、円高が原因

  • 3月に入ってからは、トルコリラ安が原因

  • 5月にはトルコリラ安が大きく進行したが、貸出金利、政策金利を相次いで引き上げたことで少し戻した

  • その後エルドアン大統領が再任され、最安値水準を何度も更新

  • 9月以降はトルコリラが盛り返している


  • となっております。それについては、USD/TRYで見た方が分かりやすいので、そちらを見ていきましょう。(後で書くように、トルコリラは今USD/TRY7.1というのが一つの重要な節目となっており、USD/TRYで見た方が良いです)





    USD/TRY(米ドル/トルコリラ)チャートの分析







    トルコリラ円というのは、為替市場では「USD/TRY」と「USD/JPY」を合成した合成通貨ペアであり、テクニカル分析的には、「TRY/JPY」で見るより、「USD/TRY」を見た方が意味があると言われております。また、2018年に入ってから2月までのトルコリラ円の下落は、トルコリラが原因と言うより、円高が原因なのですが、それについてもUSD/TRYのチャートを見てもらった方が分かりやすいので、USD/TRYについても、簡単に分析したいと思います。まず、2016年以降のチャートを見てみましょう。





    【USD/TRY 2016年以降のチャート】
    USD TRY1810_2016





    このように、


  • 2016年は、トルコの不透明さ(エルドアン大統領の権限強化、クーデター等)や、米ドル上昇もあってUSD/TRYは上昇(トルコリラは下落)

  • 2017年始は上昇するも、2月から9月まではUSD/TRYは下落(トルコリラが上昇)

  • 2017年10月に急上昇(トルコリラが下落)

  • 2017年11月から2018年2月までは下落基調(トルコリラは上昇)

  • 3月に4.00を超えると、そこからは一方的に上昇基調(トルコリラは下落)し、一時7.1超えも

  • 最近では利上げ期待と、実際に24%に利上げしたことで、6.0付近まで戻す



  • となっております。ちなみに、先ほどから何故7.1という中途半端な数値を出しているかというと、ゴールドマンサックスが、USD/TRYが7.1を超えるとトルコの銀行に大打撃を及ぼすという予想を出しており、市場もそれに注目しているからです(ロイター 8/8)





    2018年に入ってからのUSD/TRYのチャートをより細かく見てみましょう。





    【USD/TRY 2018年以降のチャート】
    USD TRY1810_2018





    このように、2018年以降では、2月まではトルコリラが悪いというより、円高ゆえのトルコリラ円の下落であったのが、3月に入ってから急激にトルコリラが下落したというように、2月までのトルコリラ安と3月のトルコリラ安では、事情が異なることが分かります。





    まず、2月まで何故円高が進んでいたかと言うと、NYダウの急落から、株式市場が全体的に下落しており、リスクオフの空気が高まっていることが原因でした。その一方でトルコリラ自体は、ドル/トルコリラのチャートを見ても分かるように、そこまで悪くなく、単純に円高が原因で下げておりました。





    しかし、3月に入ると、ムーディーズが高インフレや経常赤字を懸念して格下げを行ったことや、経常赤字額が市場予想より悪化していたことを嫌って、トルコリラが下落し、それ以降は基本的にはトルコリラは下落基調にあります。





    5月に入ると、

  • エルドアン大統領が中央銀行に利下げ圧力をかけはじめた→トルコリラ安要因

  • アメリカがイラン核合意から離脱等、中東情勢が怪しくなる→トルコリラ安要因

  • 格付け会社のフィッチがエルドアン大統領の中銀への介入に苦言を呈す→トルコリラ安要因

  • 5月にトルコ中銀が貸出金利、政策金利と相次いで利上げし、トルコリラは上昇→トルコリラ高要因

  • 6月7日に政策金利を17.75%までさらに引き上げた→トルコリラ高要因


  • と一進一退の様相を呈しておりました。





    とはいえ、市場はさらなる利上げを求めていることや、また、6月24日にトルコ総選挙を控えていることから、「上昇トレンド」にはいたりませんでした。





    そして、その後総選挙でエルドアン大統領が勝利したことによって、一時的にトルコリラ高になったものの、エルドアン大統領の利下げ発言を受けて下落し、その中で注目されていたエルドアン大統領再任後初の政策金利発表では、市場予想が1.0%ポイントの利上げであったのに対し、結果は据え置きとなり、そこで失望売りも起こりました。





    こうした背景の中、8月に入ると、これまでに見たことないレベルでの急落が起こります。





    8月2日には、ブランソン牧師の解放を求めるアメリカからの経済制裁(これについて詳しくは後述)によって、トルコリラはこれまでぎりぎりで耐えていたUSD/TRY5.0、TRY/JPY22の壁を突破し、その後も下落基調が続き、8/10にはTRY/JPYが20円から一気に16円台まで急落、8/13にもUSD/TRYが一時7.1を超え、TRY/JPY15円台前半をつけるなど、暴落と言ってもよいレベルの落ち方をしました。





    8/10と13の下落については、これまでのトルコリラの暴落を受けて、9月に予定されていた中長期経済計画発表を、8/10にわざわざ前倒しをして、エルドアン大統領とアルバイラク財務相が演説したにも関わらず、そこで利上げや為替介入等の通貨防衛策について一切言及がないまま、トルコ国民に対して「外貨建て資産を売ってトルコリラを買いなさい」というだけという、想像を超えた無策さによって、市場が失望売りしたことと、そのタイミングを狙って、トランプ大統領がトルコへの鉄鋼とアルミニウムの輸入関税引き上げを発表したことが原因でした。





    その後は定期的にブランソン牧師の解放見通しが出たり、また、トルコで外貨預金の税率を引き上げ、トルコリラ建て預金の税率を引き下げ等もあって、トルコリラは一進一退を繰り返す状態となりました。





    そんな中で、9/13にトルコ中銀の政策金利発表があったのですが、そこで17.75%→24%と大幅に利上げ(市場予想はバラバラだったものの、中央値は21-22%程度)したこともあって、トルコリラは大きく上昇し、USD/TRYは逆に6.0を目指す動きとなりました。





    10月に入ると、消費者物価指数が市場予想以上に悪い結果であったり、アルバイラク財務相がインフレに対しての重大な発表があると言いながら、ふたを開けると「野菜と果物の値段を下げるための対策を取る」といった内容で一時的に失望売りをされたりしながらも、10月12日にブランソン牧師の公判が行われ、そこでブランソン牧師の釈放が決定されるのではないかという期待もあって、トルコリラは底堅く推移しております。





    以上がUSD/TRYの分析でした。なお、上のUSD/TRYのチャートは、サクソバンク証券のものを使っております。USD/TRYは、上で書いたようにテクニカル的には一番重要なチャートであるのですが、FX会社で取り扱いが少なく、なかなか見れる機会がありません。





    その中で、サクソバンク証券ではUSD/TRYだけでなく、南アフリカランドやメキシコペソ等も対米ドルでチャートを表示することができるので、それらのチャートを見たい場合、サクソバンク証券でも口座を持っておくことをおすすめします。





    また、サクソバンク証券については、当サイト限定キャッシュバック3,000円ももらえるので、口座開設は、当サイトから行うのがおすすめです。





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    10月12日にブランソン牧師が釈放され、アメリカと関係改善する可能性は?






    次に、トルコリラにとっての最近一番大きなテーマである10月12日にブランソン牧師の釈放はあるのか?という論点について書いていきたいと思います。





    これらについては、私は、ブランソン牧師は釈放され、トルコリラは20-22円を目指す可能性が高いと予想しております。





    アメリカとの関係改善には、上でも書いたブランソン神父の解放が一つ重要な論点ですが、このブランソン牧師というのは、アメリカ人の牧師の方で、2016年のクーデター未遂事件を起こした反政府勢力を支援した罪でトルコで拘束されており、その牧師の釈放をアメリカが求めるも、トルコ側がそれを拒否している、ということがあります。





    何故トルコが拒否しているかというと、トルコがブランソン牧師をアメリカと交渉するための「人質」と考えている節があり、実際にエルドアン大統領は、牧師の釈放の代わりにクーデター首謀者でアメリカにいるギュレン師の引き渡しを求めたり(出典:毎日新聞 7/28)、最近ではトルコ国営ハルク銀行への捜査中止を要求(出典:産経ニュース 8/20)しております。





    このようにトルコがブランソン牧師の釈放を拒否し続けていることで、8月2日にはついに経済制裁を開始し、まずはソユル内務大臣とギュル法務大臣個人に制裁を科され、8月10日にはさらに鉄鋼とアルミニウムへの輸入関税を2倍にするとトランプ大統領が発表し、今後もブランソン牧師の解放が行われない場合、さらなる経済制裁が検討されており、予断を許さない状況にあります。





    とはいえ、トルコ側も様々な条件を出しているように、絶対に解放しないというよりは、あくまで取引材料としていること、さらにアメリカ側としては、中間選挙に向けて実績を作りたく、最終的には多少譲歩しても解放を優先すると予想しております。





    最近では、アメリカ側としては、中間選挙に向けて牧師解放などの実績をアピールしたいと考えられ、トルコ側もインフレや通貨安を改善するためにはアメリカに歩み寄らざるを得なくなっていると考えられることから、ブランソン牧師も解放され、アメリカとの関係も改善に向かうと予想しております。





    10月12日にはいよいよブランソン牧師の裁判が行われますが、そこは要注目です。





    ちなみに、この裁判について、エルドアン大統領としては、「あくまで司法の判断」と言っており、現時点で解放見通しは不明としております。





    エルドアン大統領はロイターのインタビューで「これは司法の問題だ。ブランソン牧師はテロ容疑で拘束されている。10月12日に新たに審理が行われる予定で、どんな判断が下さるかはわからない。政治家は裁判所の決定に関与しない」と述べた。

    出典:ロイター9/26





    とはいえ、トルコのような独裁国家で、ここまで政治的に重要な意味を持った裁判について、「司法が独立して判断を下す」というのは、ほぼ不可能なことだと考えられ、エルドアン大統領としても「司法の判断を尊重した」という建前が欲しいのではないかと考えており、実際には釈放の可能性が高いと予想します。





    以上のことから、ブランソン牧師解放でのアメリカとの関係改善があれば、トルコリラはまたもう一段階上昇(20-22円程度)すると予想しております。





    ただし、一点心配なのは、エミンさん(トルコ人エコノミストの方で、日本でおそらく最もトルコリラ相場に精通した人)が、最新の見通しで釈放の可能性後退と論じられている点があります。





    以前、当コラムでエルドアン大統領のドイツ訪問後にトルコ政府と欧米の関係改善を期待して、ブランソン牧師の釈放の可能性も高まったと書きましたが、マッキンゼーの解雇を受け、釈放への期待が後退しました。

    出典:トルコ中銀は年内にさらなる利上げが必要!?米国人牧師の釈放期待後退で相場要注意





    もしブランソン牧師の釈放がなされなかった場合のシナリオについては、次で詳しく説明しますが、かなり荒れた相場になり、予想が難しい状態になると考えております。





    以上がブランソン牧師の釈放可能性についての私の考えでした。では、次にトルコリラの今後の見通しを詳しく見ていきましょう。





    トルコリラはどこまで下がる?トルコリラ、今後の為替見通し







    それでは、今後トルコリラの為替の見通しがどうなるか、予想したいと思います。





    結論から書くと、


  • 短期的にはブランソン牧師解放などでアメリカとの関係改善があれば、20-22円まで戻す

  • ただし、インフレ問題や対外債務の返済などは残っており、そこから先の上昇に入るのはまだ先

  • 中長期的(3-5年程度)にはエルドアン大統領の独裁体制が解消(政権交代や、IMFの介入による強制的な失脚、そこに至るまでのエルドアン大統領の「改心」等を想定)し、周辺国との問題やインフレ問題などにきちんと手を付けられるようになれば、トルコのポテンシャルを考えると伸びない理由がない



  • と考えており、そのため、投資方法としては、スワップポイントの高いFX業者で買いポジションを持つのが良いと考えております。(詳細はトルコリラFX取引、おすすめ投資方法とFX業者 | トルコリラFX比較





    その根拠を書いていきたいと思います。





    トルコリラの今週、来週の見通し






    トルコリラの今週、来週の見通しとしては、何よりも10月12日に行われるブランソン牧師の裁判で、釈放の判決が出るかどうかという点に尽きると思います。





    ここで釈放の判決が出れば、トランプ政権としても「キリスト教徒に向けての大きなアピール材料」となり、対トルコの経済制裁の解除なども期待されることから、トルコリラは20円を超えての上昇も期待できると考えております。





    一方で、ここで釈放がなされない場合、今週から来週にかけてのトルコリラの見通しは、かなり荒れたものとなることが予想され、最悪16円くらいまで下落する展開もありうると思います。





    とはいえ、そうなると、今度は逆に通貨防衛の観点から10月25日の政策金利の見通しが改善することも考えられることから、ある程度下落すると買いも入ってくると考えられ、上でも書いたように「荒れた相場」となると考えられます。(後でまとめますが、大和証券がそのような予想をしております)





    上でも書いたように、管理人個人としてはブランソン牧師釈放を予想しているので、基本的には今週・来週のトルコリラの見通しはポジティブなものと考えておりますが、この釈放がなされなかった場合は、シナリオが変わるので、注意が必要です。





    トルコリラの2018年末から2019年末までの見通し







    2018年、2019年にかけてのトルコリラの見通しについては、9月に政策金利の利上げが行われ、政策金利の見通しが改善していることや、今後ブランソン牧師解放に向けて動くと予想することから、基本的には上昇を予想します。





    そのレートとしては、過去10年間のUSD/TRYの値動きを見ていても、1.0ポイント上昇したことすら2016年に一度あるくらいであり、既に最大3ポイント上昇、年初から2ポイント上昇という現在はさすがに上がりすぎ(トルコリラは下落しすぎ)であり、USD/TRYは5.0-5.5程度が妥当な水準と考え、ドル円110円で20-22円程度と予想しております。





    【USD/TRY 過去10年間チャート】
    USD TRY1810_10year





    とはいえ、トルコのインフレは利上げしてすぐ解決するような問題ではなく、また、対外債務の返済による実需も2019年にむしろ返済が本格化することを考えると、そこからさらに上昇するというのは難しいのではないかと予想しております。





    管理人個人としては、上で書いたように短期的には上昇、その後しばらく停滞ないし下落と予想しており、19.85円で一度ポジションの半分以上を利確し、その後値動きや状況の推移を見守りながら残りのポジションの調整や今後のトレードをすることを予定しております。





    トルコリラの長期見通し予想(10年後まで)







    これまでの直近の10年間での為替推移が動いた理由と同様、今後も注目ポイントは、やはり「中国経済」「トルコのインフレ率」「トルコと欧米の関係」「世界的なリスクオフ(NYダウの動向や、Brexitの影響やトランプ大統領の行動もここに含む)」「日本の緩和が続くか」の5点が主な要因となると考えられます。





    まず、中国経済については、中国株価(上海総合指数)・経済の今後の見通しで詳しく書いているのですが、結論を要約すると、中国経済は好調だとみられているものの、再び暴落するリスクはあると考えております。





    その理由としては、中国経済は現在不動産業にかなり頼っているが、それはバブルである可能性が高いこと、買い支え等の人為的な要素は平時には耐えられてもこうしたショック時には耐えきれないといったことがあげられます。





    また、最近では米中貿易問題から大きく上海総合指数は下落しており、中国経済へのネガティブな見通しが、今後出てくる可能性はそれなりにあると考えております。その場合、円高が進行することから、トルコリラ円にとってはマイナス要素となると考えております。





    次のトルコのインフレ率については、収まるのは当分先と考えられ、今後も注目の必要があります





    直近発表のトルコの消費者物価指数は、ついに政策金利を超えた17.9%と高い数値となっており、今後どうなるか注目が必要です。(仮に今すぐ利上げをしても、インフレが収まるにはしばらく時間はかかります)





    そして、このインフレについては、引き締めをしても2019年末くらいまでは続くと考えられます。

    関連記事:【トルコリラ暴落要因】トルコのインフレ悪化の原因と、今後の見通し





    トルコと欧米の関係という点について、まずアメリカとの関係については、上でも書いたように、ブランソン牧師解放後は、しばらく安定化すると考えられますが、エルドアン大統領は基本的に喧嘩っぱやく(アメリカ以外にも、2015年にはロシアの戦闘機を撃墜してプーチン大統領と非難合戦をしていたことも)、中長期的に見るとまた問題が再燃するリスクはあります。





    またドイツをはじめとしたヨーロッパとの関係については、今後も関係が悪化する場合、トルコの経済がヨーロッパとの関係によって成り立つ部分が多い(例えば輸出の最大の相手先はドイツ)ことから、トルコリラにとっても下落要因となります。





    とはいえ、ヨーロッパの国にとっても、債権を多額に保有しているトルコがデフォルトなどを起こすと、一気に債務危機などが広がりかねない状態にあるので、今の下落局面が続いている状態で、さらに「とどめを刺す」ようなことはしないと考えられます。





    実際に、ドイツのメルケル首相も、今のトルコに対しては、「支持を表明する」としているので、これは「当面のリスク」というより、当面の危機を乗り越えられたとして、その後の問題だと考えており、そこで上値を重くする材料となるのではないかと予想します。





    世界的なリスクオフについては、これは「世界的な株安」、「戦争」、「原油の暴落」、「イギリスのEU離脱の影響がどう波及していくか」、「トランプ大統領の政策」など、正直「起こってみないとわからない」ものであり何とも言えませんが、ただ、最近の世界情勢の不安定さを考えると、こうしたリスクによって急落するリスクに備える必要はあると考えられます。






    まず最近のNYダウ安からはじまった世界的な株安状況については、NYダウ見通し予想2018年 | 最近のダウ暴落の理由と今後の見通しで詳しく書いておりますが、要約すると、現在もまだ割高水準にはあるため、再び下落調整が起こってもおかしくはない状態にあります。





    ただし、NYダウは数十年単位で見るとほぼ右肩上がりであり、一時的に調整することがあっても、長期的に低迷する可能性は低いと考えられ、長期見通しではあまり気にしなくてよいと思います。





    昨年頻繁にミサイル発射や核実験を行った北朝鮮については、最近では国際社会への歩み寄りを強調しており、米朝首脳会談も友好的な雰囲気で終了しました。そんな中で、7月に入っても核開発が続けられているというような報道がなされたものの、現時点では基本的には大人しくしていることから、リスクとして認識されることはしばらくはないものと考えられます。





    ただし、中長期で見ると、北朝鮮にとってアメリカから国を守るために核とミサイルで反撃できる状態を作るという戦略を変えるとは到底考えづらく、再びどこかのタイミングでリスクとして出てくる可能性が高いと考えられます。





    イギリスのEU離脱については、来年にはいよいよ離脱が行われますが、経済への実体的な打撃は「実際に離脱してみないと分からない(離脱するまではイギリスも従来通りの条件でEUとの交易や往来が可能)」上に、その影響もポジティブに予想する人もいれば、ネガティブに予想する人もいて、見通しは極めて難しい状態になっております。





    最後の日本の緩和動向については、7月31日の日銀の金融政策発表では、「金融緩和の副作用を懸念して、緩和路線を弱める」という事前報道もありましたが、実際には緩和の継続が明言され、また、自民党総裁選も安倍首相の勝利が予想されていることから、しばらくは警戒する必要がないと思いますが、数年後にインフレが高まってきた時には、注意する必要が出てきます。





    以上のように、トルコリラについては、短期的には20-22円まで戻すと予想するものの、そこから先は重く、ただしそんな中でインフレの改善、他国との関係改善等が地道に続けば、中長期的にはトルコの高いポテンシャルへの期待から、40円を超えて戻すと予想しております。





    また、仮に11円まで下がっても、現在の17円からでは6円、スワップで2年ちょっとで利益が出るレベルであり、かつ、中長期的にはトルコ自体の持つ人口の多さや、中東と欧州をつなぐ位置にあるという地政学的な重要性があり、経済成長も続いているのは間違いないため、中長期的な成長は期待出来て、そうした意味で、短いスパンで売るか、中長期保有目的で買いを入れる、もしくは取引単位を大きくせず、安くなった時に買う、というナンピン戦略がおすすめとなります。





    トルコリラ円は、スワップの高い会社で持っていれば1日118円、つまり年換算すると、年間43,070円(年収益率はなんと20%超!)ものスワップをもらえるため、4円くらいなら値下がりしても、スワップで持ちこたえることができます(執筆時現時点でスワップが一番高いサクソバンク証券のスワップで計算。なお、スワップが一番低いところだと1日60円)





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    有識者のトルコリラ見通し(野村證券、ゴールドマンサックス、大和証券、エミンさん)






    上に書いたのが管理人のトルコリラ見通しですが、有識者の意見もまとめましたので、それも見てみましょう。




    ざっくりとまとめると、



  • トルコリラ見通し上昇予想:エミンさん、大和証券

  • トルコリラ見通し下落予想:ゴールドマンサックス、クレディ・アグリコル(フランスのメガバンク)

  • トルコリラ見通しを明示していない:野村證券



  • というように、有識者の間でもトルコリラの見通しは大きく割れております。




    トルコリラの上昇見通し:エミン・ユルマズさん






    エミンさんは、Zai FXで毎週トルコリラのコラムを連載されておりますが、その中で、ブランソン牧師解放で20円超えという予想をされてます。




    エルドアン大統領のドイツ訪問を受けて、10月12日(金)の裁判でブランソン牧師の釈放の可能性が高まったと考えています。引き続き、牧師の釈放が実現すれば、トルコリラは20円を超えると予想しています。

    出典:エルドアン大統領のドイツ訪問は好材料!米国人牧師釈放ならトルコリラ/円20円超え




    ただし、最新の見通しでは、トルコのマッキンゼーとの契約解除から、ブランソン牧師の解放見通しが悪化したと書かれており、その点については注意が必要です。




    以前、当コラムでエルドアン大統領のドイツ訪問後にトルコ政府と欧米の関係改善を期待して、ブランソン牧師の釈放の可能性も高まったと書きましたが、マッキンゼーの解雇を受け、釈放への期待が後退しました。

    出典:トルコ中銀は年内にさらなる利上げが必要!?米国人牧師の釈放期待後退で相場要注意





    トルコリラの上昇見通し:大和証券






    大和証券のトルコリラの今週・来週の見通しとしては、基本的にブランソン牧師の釈放や、アメリカとの関係改善を予想しており、ポジティブなものと考えられます。




    今週は10月12日にトルコの裁判所で行われる米国 人牧師の聴聞が注目されます。米国人牧師の拘束は 米国との関係悪化の主因の一つでしたが、エルドアン 大統領の体面を保ちつつ、司法判断の下で釈放に至 るのではないかと市場で期待されています。


    また直近で、米国を拠点にして自国を批判していた 著名なサウジアラビア人ジャーナリストがトルコのイスタ ンブールにあるサウジアラビア総領事館で失踪したと される事件について、トランプ米大統領が懸念を表明 していました。トルコ当局は積極的な捜査協力姿勢を 見せており、米国との関係改善が進むのではとの思惑 が浮上しそうです。経済指標では、経常収支が発表さ れます。

    出典:大和証券ウィークリーレポート10/10




    トルコリラの下落見通し:ゴールドマンサックス






    一方で、トルコリラの見通しをネガティブに予想している有識者としては、投資銀行のゴールドマンサックスがあります。ゴールドマンサックスでは、2019年8月末のトルコリラのレートをUSD/TRYで7.5と予想しており、これはドル円を110円とすると、トルコリラ円のレートとしては14.6円程度となります。




    米ゴールドマン・サックスは直近のリポートで、リラの安定には「大幅な利上げと包括的な財政計画、米国との緊張緩和が必要だ」と指摘。為替スワップ制限や、カタールが支援を表明した1兆6千億円規模の対トルコ直接投資の効果は疑問だとした。1年後のリラ相場の予想を従来の1ドル=5.5リラから7.5リラへ大幅に切り下げた。

    出典:日経新聞8/24




    トルコリラの下落見通し:クレディ・アグリコル(フランスのメガバンク)






    Bloombergの英語の記事でクレディ・アグリコルのストラテジストの予想が書かれていますが、この予想は、ゴールドマンサックスより下落の度合いが大きく、USD/TRYのレートで8.3までトルコリラが下落すると予想しております。





    クレディ・アグリコル(フランスのメガバンク)のストラテジストであるGuillaume Tresca氏が2018年末にUSD/TRYは8.3くらいまで弱まると予想している。

    出典:Bloomberg(英語) 9/13





    USD/TRYのレートが8.3ということは、ドル円を110円とすると、トルコリラ円のレートとしては13.2円までの下落という予想で、かなりネガティブな予想となっております。





    トルコリラ見通しを明示していない:野村證券







    野村證券は、多くの通貨に対して、今後1年間のレートの予想を書いているのですが、トルコリラについては、10/10現在レートの予想を行っておりません





    見通しについての文章も、以下のように「今後どうなるか様子を見ましょう」という感じのニュアンスで、「あまり予想をしたくないんだろうなあ」というのが、一目で分かる感じでした(笑





    市場では、大幅利上げ後の次回10月25日の会合においては、追加利上げ見送りを予想する向きもありますが、インフレリスクの高まりや対米関係悪化などで再びリラ安が加速する場合、追加利上げの可能性も考えられます。トルコ裁判所が10月12日の審理で米国人牧師の解放に向けて前向きな判断を下すかどうかは、トルコの対米関係およびリラ相場の行方を占う上でカギを握ります。

    出典:野村證券マーケットアウトルック 10/1更新





    このように、トルコリラの見通しについては、有識者の間でも意見が分かれてます





    そのため、トルコリラに投資する場合、買いにしても売りにしても、常に逆に動く可能性は考えて、ロスカットの設定や、余裕を持ったレバレッジでの運用が重要です(逆に、多少ギャンブル要素があっても大きく利益を出したいなら、ロスカット覚悟のうえでハイレバ取引という考え方もありますが、個人的にはあまりおすすめしません)





    なお、上で書いたように、トルコリラのスワップポイントが一番高く、レバレッジ1倍でもスワップ年利回り22%超を期待できるサクソバンク証券については、当サイト限定の3,000円の特別キャッシュバックもあるので、口座開設は当サイトからがおすすめです。





    色々と見通しが分かれるとはいえ、トルコリラはレバレッジ1倍で運用していれば、価値が0にでもならない限りはロスカットのリスクも低く、サクソバンクの最低単位である5,000通貨なら、レバレッジ1倍でも10万円以内で投資できるので、まずは小さい単位から少しずつ勉強して、その中で高いスワップを貰う感覚をつかんでいくのが良いと思います。





    口座開設は、



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    なお、もう少し詳しい投資方法や、どこで取引すればいいのかという点については、別記事で解説しているので、よろしければそちらもご覧ください。

    関連記事:トルコリラFX取引、おすすめ投資方法とFX業者 | トルコリラFX比較





    なお、今回の記事でも書いたように、トルコリラの動向を読むためには「中国経済」「アメリカの動向」「トルコと欧米の関係」「世界のリスクオフ」等、様々な要素が関係しており、こんなに色々な情報をどうやって集めたらいいのかと思われるかもしれませんが、それについては無料でFX関係の為替ニュースをリアルタイムに集める方法で解説しているので、よかったらそちらもご覧ください。





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    ドル円114.5円まで急上昇!その理由と今後の短期見通しを予想

    2018年10月04日 08:28

    ドル円は10/3の深夜から10/4の早朝にかけて、114.5円まで急上昇しました。





    【ドル円 1時間足チャート】
    USD JPY 1004 1hour





    10月1日と2日は、114円の上値が非常に重い印象でしたが、そこをあっさりと上抜けして、一時114.5円をつけるというように、強い上昇トレンドとなりました。





    日足で見ても、3月に底を打ってからは基本的には上昇トレンドとなっており、今後どこまで伸びるかということがポイントとなっております。





    【ドル円 日足チャート】
    USD chart 1004 day





    今回は、そのドル円の上昇の理由と、今後の見通しのポイントを予想します。





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    何故ドル円は10/3に114円を超えて上昇した?






    昨日から今朝にかけてのドル円の上昇は、9時過ぎに発表されたADP全国雇用者数、11時に発表されたISM非製造業指数の結果が非常に良かったことが原因で上昇をはじめ、米国長期金利が7年ぶりの高水準をつけたことでさらに勢いをつけたということが背景にあります。
















    上の時間足チャートを見てもらうとわかるように、昨日のドル円が114円を突破したのは23時台でしたが、そこはちょうどISM非製造業者指数が発表された後であり、この事前予想が58.0に対し、結果が61.6と、非常に良かったことから、アメリカ経済の堅調さがまた示されました(ISM非製造業指数は、50以上で好況という指標で、高い方がより好況感が強い指標です)





    ドル円今後の短期見通しとポイント






    ドル円の次のポイントは、昨年11月につけた高値114.7円を上抜けられるか、さらにその次は115円の節目を超えられるかという点にあります。





    【ドル円 週足チャート】
    USD chart1004 1week





    これを見るとわかるように、ここを超えてくると、いよいよ2017年のレンジの上抜けも期待できます。





    ただし、ではここを上抜けするかというと、短期的には管理人はやはりまだ若干懐疑的な面があり、それは



  • 米中貿易戦争問題がまだ片付いていない

  • 中間選挙を控えており、トランプ大統領もドル高を嫌っていることから、その動向が気になる



  • といったことがあります。





    そのため、短期ポジションとして買いエントリーするかと言われると、個人的には入りづらいなというのが正直なところです(もちろん、売りエントリーもしたくはないですが、そういう時に「ポジションを持たない」ということをできるのが、ノルマのない個人トレーダーの強みなので、そこは活かしていきたいと思っております)





    とはいえ、ドル円については、基本的にはアメリカの強い経済や、拡大していく金利差から今後上昇というのは、ずっと変わらず思っているので、いったん下げてもしばらく持っていけるレベルでのレバレッジであれば、今でもドルは強い買い推奨です。





    なお、アメリカ経済がいかに強いかとか、今後どういう要因で長期的に上下していくかということについては、以下の記事でかなりしっかりとまとめているので、よろしければこちらの記事もご覧ください。

    関連記事:米ドル円今後の見通し予想2018年9月 | 米ドル円レート予想





    また、FXでドル円に投資する場合のおすすめの投資方法や、その投資方法を行うためにおすすめのFX業者については、FX米ドル円のおすすめ投資方法と、FX業者比較2018年で書いてますので、よかったらそちらもどうぞ。





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    【トルコリラ】トルコ消費者物価指数24%超で下落も、すぐ戻した理由

    2018年10月03日 23:03

    本日10月3日に、9月のトルコの消費者物価指数(インフレ率)の発表がありました。





    その結果は、前年同月比24.52%上昇と、事前の市場予想が21%台であったことと比べても高く、さらに政策金利の24%よりも上ということで、正直かなり悪い数字でした。





    これを受けて、トルコリラは、19円弱くらいの水準だったのが、18.6円台まで下落しました。










    消費者物価指数というのは、端的に言うとインフレ率のことで、今トルコはインフレが大問題となっているので、この数字が高い方が悪い結果と言えます(これが日本のようにインフレ率が伸びなくて困っている国なら、高い方が良いのですが、トルコのようにインフレに困っている国にとっては消費者物価指数が高いのは悪材料です)





    このインフレの加速レベルは非常に深刻なもので、下で見ていただくとわかるように、前月から見ても大幅に悪化しております。










    さらに、生産者物価指数(消費者物価指数が消費者から見たインフレ率なのに対し、生産者物価指数は、生産者が卸売の際のインフレ率という違いがあります)も46.15%と尋常ではないレベルで高く、インフレの見通しはかなり厳しい状況と言えます。










    なお、生産者物価指数と今後のインフレ率の関係や、今後のトルコのインフレ見通しについては、こちらの記事もご覧ください。

    関連記事:【トルコリラ暴落要因】トルコのインフレ悪化の原因と、今後の見通し




    このように、トルコのインフレの状況が非常にまずいことが今日発表の消費者物価指数から分かり、最近のトルコリラ安の大きな原因の一つが「トルコのインフレ」であったため、この結果は、かなりまずいんじゃないかと思いました。





    ただ、実際には、こうしたことにも関わらず、その後すぐに戻し、トルコリラを日足でチャートを見ると、むしろ「何事もなかった」かのような状態となっております。





    【トルコリラ 日足チャート】
    TRY chart1003_day





    ちなみに、USD/TRYのチャートで見ても、、この印象は変わらず、USD/TRYの日足は、まだ雲の中におり、25日移動平均線にタッチすらしていないというように、トレンドは変わっておりません




    【USD/TRY 日足チャート】
    USD TRY chart1003 day





    何故こうなっているかを考えると、その背景には、先月トルコ中銀が大幅に利上げし、エルドアン大統領も中央銀行の独立性を尊重する旨の発言をしたことが、ここに来て非常に効いていると考えております。





    8月10日のいわゆる「トルコ・ショック」は、前月に利上げ期待がある中で政策金利を据え置きにしており、そんな中でエルドアン大統領やアルバイラク財務相がわざわざ演説したにも関わらず、その中で利上げについての言及が一切なく、「本当に何もしないのでは?」と市場が半ばパニック状態になった中で、アメリカによる経済制裁の追撃を食らったことによって起こりました。





    それに対して、今回はきちんと前月に利上げを行い、さらにエルドアン大統領も上記の通り中銀の独立性を尊重する発言をしていたことから、「利上げで対応するのでは?」という観測が、エコノミストの方からも多く聞かれました




















    このように、こうした悪いインフレ率という結果を受けて、絶望的な気持ちになるのではなく、むしろ逆に「次に利上げするかな?」というように期待できる程度には信頼を回復できていたというのが、かなり重要なポイントだったと思っております。





    為替市場というのは、需要と供給で決まり、「こいつらもうだめだ」と思われた場合大きく下落する一方で、「まだ何とかなる」と思う人が多ければそこまで下落しませんが、今回の値動きは、「利上げ」「中銀の独立性尊重」によって、トルコに対しての市場からの信頼が、ある程度回復していることが反映されている面もあり、ポジティブに捉えることも可能です。





    私はトルコリラは一度20円-22円程度まで回復すると予想しておりますが、どうなるか、今後もトルコリラの動向には要注目です。

    関連記事:トルコリラ今後の見通し2018年 | 最近の暴落の理由と、どこまで下がるかを予想





    なお、このように相場が大きく動いており、スワップ金利も高いトルコリラに投資したい場合のおすすめの投資方法などは、別記事でまとめておりますので、よろしければそちらもどうぞ。





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