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ファンダメンタルズ超基礎~良いインフレと悪いインフレ~

2011年01月10日 17:29

前回の予告通り、金利も上がり貨幣価値も上がる状態のインフレについて説明したいと思います。よろしければ前回のファンダメンタルズ超基礎~インフレ・デフレの為替に与える影響~もお読みください。





まず、そもそもFXで通貨の値段が上がったり下がったりするのは、何故でしょうか?





それは、その通貨が多くの人から欲しがられるからです。通貨というのは相対取引ですから、買われれば買われるほど値段も上がりますし、逆に売られれば売られるほど値段も下がります。





では、どういうときにその通貨をほしいと思うでしょうか?それはおそらく皆同じで、

1 その通貨を買えば高い金利がもらえる
2 その国の経済が安定していて、今後も成長を続けそう



という状況ではないでしょうか?





もちろんテクニカル的な要因も売買に影響を与えてきますが長期的に為替に大きなインパクトをもたらすのは、テクニカルではなくファンダメンタルズ的な要因となります。それについてはユーロが安くなったのもテクニカルではなくEU経済への不安視ですし、ドルが安くなったのもリーマン・ショックに始まる米経済の停滞です。また、短期的にも米国の経済指標がテクニカル以上に価格変動要因になることからもわかると思います。





つまり、長期的に安定して成長しそうで、かつ金利が高いとその通貨の値段はどんどん上がっていくということですね。




では、それとインフレ・デフレに何の関係があるのか。




まず、基本的に、インフレについては「緩やかなインフレ」というのが、実は一番望ましいとされます。というのも、緩やかなインフレというのは、「少しずつものの値段が上がっていくと思うから、圧倒的ではないけど皆適度に物を買うことについて刺激を受けている」という状態であり、みんな物を買えば企業が儲かる→倒産やリストラが減って雇用安定→消費安定という好循環ができるからです。





前回「適正なインフレの数値は国によって違う」と書きましたが、少なくともインフレ目標地をマイナスにしているところは私は知りませんし、おそらくないと思います。このように、適度なインフレというのが一番望ましい状態なんです。そして、そういう時であれば「高い金利と高い成長率」を両立することができ、スワップポイントも通貨価値も両方上昇するという、まさに「買えば儲かる」という状態になっているわけです。







ただ、これもいきすぎると問題になってきます。というのも、

皆今後も色々物の値段が上がると思う→今のうちに買おうと思う→需要と供給の原則で、需要が多いものは当然値上がりする→皆さらに物の値段が上がると思う→みんなさらに今のうちに買おうと思う→無限ループ


という、いわゆるインフレスパイラルになるからです。




これの問題点は具体的には2つあり、



1 物の値段はあがっても、それにあわせて賃金は基本的には上がらず、そのまま据え置かれることが多い。また、年金受給者なども同様に、物の値段があがってるのに、もらえるお金はそのままという状態になる。そのため、生活が苦しくなる。極端な例だと、第二次世界大戦前のドイツのハイパーインフレみたいに、カートいっぱいの札束がないと買い物にいけず、国民の生活が苦しくなったというのがあります



2 1の効果で実質的に生活が苦しくなる→消費を控えるという実需の側面や、あるいはそもそも値上がりが永遠に続くなんて誰も思い続けないので、いずれインフレは終わります。が、その時の暴落がハンパなく、大変なことになります。日本の不動産バブルの崩壊とかを考えてもらえればわかるんですが、こうなるとかなりしゃれにならない暴落が起こります。そして当たり前ですがそのダメージは、インフレで過剰評価された分が大きければ大きいほどダメージもでかくなります。





このように、インフレが高くなりすぎても経済が悪化してしまいます。ですから、「適度なインフレ率を超えたインフレ」というのはたとえ金利が高くても経済の成長に限界が見えるので、むしろ売られやすく、それによって通貨価値も下がっていくということです。





ちなみに参考までに、デフレの問題は上と全く逆で、


物が値下がりするとおもう→じゃあもうちょっとまとうと思って買い控える→需要と供給の関係で、売れないものは値下がりする→さらに物が値下がりすると思う→無限ループ


というように、いわゆるデフレスパイラルで、物がどんどん売れなくなって企業が倒産します。





こうなってくると、「この国は長期的にも経済がだめになる」と思われて、むしろその国の通貨は売られますし、2000年初頭の「ゼロ金利政策」というのを思い出してもらえればわかるように、金利も下がります。





そして、一般的にデフレでは企業倒産や人々の所得の減少の方が値下がり以上に大きな影響をもたらすため、「物の値段が下がったからだから買おう」という反発が起こりづらく、これがデフレを脱却しにくい理由になります。






一方インフレの場合、中央銀行による徹底的な利上げにより、インフレ自体を収めることはできますが、その場合反動で大きなデフレになってしまいやすく、そのためあまり激しい政策をとりにくいということもあります。







こんなところでしょうか。






最近しばらくファンダメンタルズ的な話が続いたので、次回はテクニカル的な話をしたいと思います。次回もよろしくお願いします。







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ファンダメンタルズ超基礎~インフレ・デフレの為替に与える影響~

2011年01月05日 22:31

今日は前回の予告通り、ファンダメンタルズの超基礎として、インフレ・デフレのメリット・デメリットについて説明したいと思います。




インフレとは物価が上がり続けることで、消費者物価指数(CPI)と呼ばれるものによって測定されます。国によって「適正なインフレ率」というのが異なるため一概には言えませんが(例えば日本なら0~2%を適正なインフレとしている一方、中国では3%以上が適切とされています)、基本的には1~3%がいいとされています。




FX投資に直接的な関係があることから書くと、




一般的にインフレが起こると

・金利が上昇(つまり、スワップポイントが増える)
・通貨価値は下落

と言われています。



デフレならその逆で、

・金利が下落(つまり、スワップポイントが減る)
・通貨価値は上昇


となります。



それぞれの理由を書くと、

① 金利の上昇

物の値段が上がるなら、今のうちに物(例えば金など)への投資が集まる→投資するためにはお金が必要だから金を借りる。これについて「自前のカネじゃないの?」と思われるかもしれませんが、普通の投資家でもレバレッジは使いますし、また、機関投資家は当然のように借入でお金をまかなおうとします。このように、金を借りる需要が高まる→そうなると銀行としては高い金利を設定してもうけられるので、金利をあげる



というのがその理由です。理由も含めて書いたので見難くなってますが、ようは

投資のために金が必要になる→そんなに金が欲しいならと銀行が高い金利で貸す
ってことです。





② 通貨価値の下落


例えば1ドル=100円=りんご1個としましょう。かなり極端な例ですが、日本でインフレがおこり、そのせいでりんご1個=200円になるというものです。このときドルに特に変動要因がなければ、りんご1個1ドルのままなので、1ドル=200円=りんご1個となります。つまり、日本でインフレが起こったことで1ドル=200円(=円安ドル高)になったということができます。ここでは円がインフレを起こして円が安くなっているように、インフレを起こした通貨の価値が下がるということですね。



デフレのときはこの逆です。






ただ、ここで注意していただきたいのが、これはあくまで「一面にすぎない」ということです。





例えばインフレ→金利上昇→金利目当てで投資が集まる→通貨高というロジックも全然ありえます。インフレが危険なものではなく、景気が好調だから起こっていると思われたときにはこうなることの方がむしろ多いです(ドルが大幅に下落するまでドルのキャリートレードが大流行していたのもこれが理由です)し、また、逆にデフレが原因で通貨安が起こることもあります。




ですから、そういう「良いインフレ」のときにはその通貨に投資すれば、金利でも売買差益でもどちらでも儲かるということです。




では、「危険なインフレ、危険でないインフレ」をどうやってみわけるのか?ということです。





それについては次回書きたいと思います。次回は1週間以内に更新する予定です。今後もよろしくお願いします。








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