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南アフリカランド見通し2018年11月 | ランド円為替相場の今後の予想

2018年11月09日 17:32

南アフリカ





南アフリカランドは、政策金利6.5%とFXでも高金利通貨として非常に人気ですが、その南アフリカランドが今後どうなるかについて、昨年12月に高騰した理由や、2018年に入って下落しながらも9月や11月頭に上昇した理由を分析し、そのうえで今後の見通しはどうなのかを予想していきたいと思います。





結論から言うと、短期的には若干下落(7.2円程度までは想定内)するも、中長期では南アフリカの高い成長性や今年就任したラマポーザ大統領の手腕が基本的には良さそうなことから上昇が期待され、そのため、基本的には長期保有前提で、レバレッジも低め(できれば2倍以内)にしてスワップを貰いながら待つのが良いと思っております。





なお、南アフリカランドをFXで取引する場合には、スワップポイントがFX業者の中で一番高く1日170円(年間62,050円、年利回り7.8%!)安定しており、取引単位も千通貨単位で可能(=南アフリカランドなら1万円なくても取引可能)な、みんなのFXがおすすめです。





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この記事の要旨は以下の通りです。




【南アフリカ経済】

  • 南アフリカは、今後成長していくアフリカ大陸を代表する国であり、中長期的に大きな成長が期待される

  • 2017年までは非常に評判の悪い大統領だったが、2018年2月に大統領が交代し、その大統領は非常に評判が良い

  • GDPは2四半期連続マイナスでリセッション入りしているが、第二四半期のマイナスの大きな要因は、非常事態宣言も出た100年に1度レベルの大干ばつの影響(現在非常事態宣言は解除済み)





  • 【南アフリカランドの値動きの原因と見通し】

  • 2018年に下落しているのは、アメリカの利上げ、南アフリカのGDPが悪かったこと、トルコリラ急落からの新興国通貨不安等が原因

  • 9月上昇の主な理由は、トルコ利上げ等による世界的リスクオンと、ラマポーザ大統領による景気刺激策の影響

  • 短期的には、ムーディーズ格付への警戒感などから、短期的には下落(7.2円程度までは想定内)

  • 中長期的には、一時的に下落しても南アフリカの成長、高金利通貨としての強い需要から10円以上になる可能性が高い





  • 【今後1か月の注目要素】

  • チャート的には、USD/ZARが14.0を下抜けるかどうか

  • 米中貿易戦争問題や、日米貿易協議、アメリカの中間選挙後のトランプ政権の動向等のアメリカ発のリスク要因がどう働くか(主に円の要因)

  • ムーディーズの格付けがどうなるか(南アフリカランドの要因)

  • 南アフリカの利上げはあるか(南アフリカランドの要因)

  • 白人土地収用問題、GDPのマイナス等はどう進展するか(南アフリカランドの要因)





  • 最近では2つのFX業者を使ってポジションを両建てにして、為替リスクを相殺してスワップポイントの差額を貰うサヤ取り(アービトラージ)という手法もかなり流行っておりますが、南アフリカランドは、このサヤ取り(アービトラージ)に向いている通貨で、為替リスクを抑えた上で年収益率4.8%くらいを期待できます。

    (詳しくは、【FXスワップサヤ取り】両建てにおすすめの高金利通貨はどれか?で書いております)





    そのため、しばらくはレバレッジを低くして様子を見るか、あるいは、両建てをおすすめします。





    詳細について、以下のような順で書いていきたいと思います。


  • 南アフリカ経済の基本

  • 南アフリカの財政は悪いのか?

  • 南アフリカランドという通貨の特徴

  • 今年就任したラマポーザ大統領はどういう人?

  • 南アフリカランド、これまでの為替推移とその理由

  • 南アフリカランド、ドルストレート(USD/ZAR)2018年の推移分析

  • 2018年に南アフリカがリセッション入り(GDPマイナス成長)した理由は何か?

  • 南アフリカランドの今後の見通し予想

  • (参考)野村證券、ゴールドマンサックスの南アフリカランドの見通し予想

  • 南アフリカランドおすすめの投資方法とFX業者(当サイト別記事)






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    南アフリカ経済の基本







    まず、南アフリカという国の経済的なポテンシャルや、経済の基本について説明します。アフリカの労働人口が2040年には中国やインドを上回ると予想されることや、経済の伸び代などから、「21世紀はアフリカの時代」と言われることもありますが、そのアフリカ経済をけん引しているのが南アフリカです。





    南アフリカは、1996年に金融政策・貿易の自由化や規制の撤廃等の自由化をすすめた結果、経済成長をしてきており、IMFによれば、サブサハラアフリカ(サハラ砂漠より南のアフリカ。下の地図を見てもらえれば分かるように、アフリカのほぼ全域)の全GDPの26.9%を占めるに至っております。





    【サブサハラアフリカの地図】
    sub_sahara.jpg
    (画像出典:外務省 外交青書2010)





    GDPも、21世紀に入ってから、リーマンショックの影響のあった2009年を除き常にプラス成長となっております。





    ZAR_gdp.png
    (IMF World Economic Outlook Databasesより管理人作成)





    そのGDPの内訳は、農業2.6%、鉱工業21.7%、サービス業75.7%と、鉱工業とサービス業がメインとなっております。





    鉱工業が強いのは、南アフリカが資源大国であるためで、例えば金については世界の産出量の1/4は南アフリカで、当然世界一の産出量をほこり、また、白金、マンガン、クロムといった、工業製品で不可欠なレアメタルも多く産出しております。





    こうした資源が主要な輸出商品であるため、輸出先は中国、アメリカ、日本、ドイツといった、レアメタルを多く消費する先進国が中心となっており、世界的に景気が良い時はこうした資源も多く求められるため南アフリカ経済は好調に、逆に世界的に景気が悪ければ不調になります。





    また、サービス業の中では特に金融関係に強みを持っており、GDPの21.5%を金融・保険が占めております。





    以上をまとめると、南アフリカは、レアメタルを産出する資源国家として強みに加えて、自由化による金融を中心としたサービス業によって成長しており、サブサハラアフリカのGDPの26.9%を占めるようになった、ということです。





    一方で、GDPが成長している中で、経常収支では赤字が続いており、「財政健全化への見通し」もよく話題にあがります。





    GDPと経常赤字の関係について、誤解を恐れずに噛み砕いて説明すると、一般企業で言うと「売上」と「利益」の違いのようなものと考えてもらうと分かりやすく、GDPは成長(=売上が成長)しながらも、費用がかさんで経常赤字(=利益は出ない)と考えていただけると分かりやすいかと思います。





    新興国では、インフラや社会保障の拡充等の支出の必要も大きくなるため、GDPが成長しながらも経常赤字というのはよくあることなのですが、これについては最近格付けについて話題になることも多いので、少し詳細に説明したいと思います。





    南アフリカの財政状態は悪いのか?







    南アフリカというと、前大統領のズマ氏の時代には、「財政健全化への道のりが遠ざかった」「格付けの下落」等、財政状態について言及されることが多く、それが為替に影響を与えてきました。





    では、実際に南アフリカの財政状態はどれくらい悪いのかを見てみたいと思います。まず、経常収支については、2003年以降連続して赤字が続いております。





    ZAR syushi
    (IMFレポートを基に管理人作成)





    このように、経常赤字が続いているため、それを減らすために緊縮財政を行うべきではないかと考えられており、その緊縮財政を積極的に行おうとしていたネネ財相やゴーダン財相が更迭された際には、格付けの見直しが行われたり、為替にも影響を与えるといったことがありました。また、2017年11月にはムーディーズ等の格付け会社が格下げを検討している中で、ズマ大統領(前大統領)が教育の無償化を検討しているという報道がなされ、その報道でも財政への悪影響を懸念して、南アフリカランドは下がりました。





    zuma.jpg
    教育無償化を打ち出したズマ元大統領(青枠画像は日経新聞社より引用部分)





    何故経常赤字が続いているかというと、発展途上国ではよくあることですがインフラ投資や社会保障等の拡充に投資が必要であり支出が大きいこと、また、リーマンショック後は資源の売上低迷等により景気が悪化して税収が減少したこと等があり、現在も赤字が続いております。





    しかし、では南アフリカが財政的に悪く、デフォルト(財政破綻)に陥るかというと、それは論点が異なります





    まずそもそもデフォルトとは何かというと、ざっくりというと、「国が借金を返せなくなる状態」であり、ここ数年話題になっているギリシャ等でも、国債の償還期限が近づくたびにデフォルトの論点が出てくるのはそのためです。





    つまり、デフォルトという論点については、経常収支以上に、債務残高の方が重要ということです(もちろん、赤字が続けば債務を増やさざるを得なくなるので、赤字がどれだけ続いても大丈夫というわけではありませんが、デフォルトが近い将来起こるかどうかという観点からは、今債務がどのレベルであるかという方がより重要ということです)





    では、南アフリカの債務がどうかという点について見ていくと、これについては、政府総債務残高対GDPという比率でみると、増加傾向にあるものの、今後は50%程度で推移していくと予想されております。





    ZAR saimu
    (IMFレポートを基に管理人作成。2017年以降はIMF予想値)





    この50%前後という値をどう見るかというと、例えば日本は239.2%、ギリシャは181.3%、アメリカでも107.4%、ドイツが67.7%ということを考えると、そこまで高い水準ではなく、今すぐにデフォルトリスクを意識するようなレベルではないことが分かります。





    なお、トルコリラやアルゼンチンペソ等が通貨下落→対外債務の返済が滞るのではないかということで、経済不安にもつながっておりますが、南アフリカについては、格付機関のムーディーズも、それらの国と異なり、通貨安から企業の信用不安にはつながりにくいとレポートしております(News24(英語記事)





    ただし、格付がどうなるかというと話がまた別であり、ムーディーズは現在南アフリカランド債を投資不適格に格下げする可能性があり、市場はこれがどうなるかについて注目しております。(Kagiso Media Ltd10/26(英語))





    以上のように、南アフリカは直近でいきなりデフォルトリスクがあるかというと、その段階ではまだないが、格付が下げられる可能性はあるというのが現状です。




    南アフリカランドという通貨の特徴







    南アフリカランドという通貨は、「高金利」「単位当たり価格が安い」「レンジ相場がかなり多い」というのが投資家にとって大きな魅力となっております。





    一番はじめにも書いたように、南アフリカの政策金利は6.5%もあり、他の国では、例えば日本は0.1%、利上げしたアメリカでも2.0%、イギリスも0.75%、EUにいたっては0.0%、高金利として有名な豪ドルやNZドルでもそれぞれ1.5%、1.75%と、非常に高金利と言えます。





    南アフリカランドのスワップポイントが一番高いみんなのFXでは、スワップが10万通貨あたり1日200円ですが、これは365日で73,000円となります。南アフリカランドは1通貨7.7円程度なので、10万通貨で77万円分のポジション、つまり、この水準が続けば、年換算すると、レバレッジ1倍でも収益率9.5%と、非常に高い収益率となっております。





    もちろん、先進国通貨と比べると、値動きが荒かったり、リスクオフの際にはより売られやすいということもありますが、逆に言うと、「為替の変動でもスワップでもどちらでも利益が出る可能性もある」ということで、是非一度はトライしてみてほしい通貨といえます。





    次の「1単位が安い」というのは、先ほども述べたように、1ランド8円程度なので、1万通貨持っても8万円分、10万通貨でも8万円と、かなり細かい単位で投資ができます。例えば米ドルでは114円くらいなので、1万通貨持つと114万円程度のポジションになりますが、南アフリカランドでは、10万通貨持っても米ドル1万通貨より少ないポジションになります。




    南アフリカランドランドについて一番スワップポイントの高いみんなのFXでは、1,000通貨単位で取引が可能、つまり8,000円分のポジション単位で取引できるため、少額からでもはじめることができるので、興味があれば是非どうぞ。





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    最後のレンジ相場が多いというのは、南アフリカランドについてはかなり多くの期間でレンジ相場になり、そのレンジの中での値動きとなっております。これは、南アフリカは新興国なので下がるときは下がる一方、政策金利の高い通貨であるため、「下がりすぎたら金利差を狙って買われる」という特徴があり、その結果として、レンジ相場となりやすいためです。





    また、南アフリカ自体も、自国通貨防衛(通貨が安くなり過ぎないようにする)という発想を持った国であるため、南アフリカランドが大きく下げそうな事態になると、金利を上げるなどで対抗措置をとることが多く、それによって、「下がってもその時に金利狙いで買われる」ことが起こりやすいのもその理由となります。





    このレンジ相場の多いことの何が良いかというと、レンジの幅を広くとりつつ、きちんとロスカットさえ入れておけば、ほとんどの場合レンジ相場なので、下がった時に買い、上がった時に利確すれば利益を上げられる可能性が高いということです。





    以上のように、高金利かつ、1単位を非常に小さく取引できる、相場がレンジ相場になりやすいのが、南アフリカランドのFXでの魅力と言えます。





    なお、具体的なおすすめの投資方法や、どこで投資をしたらいいかについては、南アフリカランドFX取引、大損を防ぐおすすめの投資方法とFX業者2018年で書いておりますので、こちらもご覧ください。





    ラマポーザ大統領はどういう人?市場での評価や、ネルソン・マンデラ元大統領との関係







    先ほど「ラマポーザ大統領になって、市場からの信頼が回復した」という話を少し書きましたが、このラマポーザ大統領がどういう人なのかについて、簡単に説明したいと思います。





    ラマポーザ大統領は、2017年12月のANC(南アフリカの与党)の総裁選挙で党首に就任した人で、2018年2月にズマ大統領が辞任したことで、大統領に就任しました。





    ラマポーザ
    党首選に勝利したラマポーザ氏(2017年9月25日撮影、(c)AFP PHOTO / Glyn KIR)





    ラマポーザ氏は、元々はネルソン・マンデラ元大統領の側近で、南アフリカのアパルトヘイト(人種差別思想に基づいた様々な法律)の廃止にも尽力した人です。





    ネルソン・マンデラ元大統領といえば、このアパルトヘイトの廃止によってノーベル平和賞なども受賞した伝説的な南アフリカの大統領ですが、この人が右腕として重宝したのが現大統領のラマポーザ氏であり、ネルソン・マンデラ元大統領が自身の後継者となることを望んだとも言われております。(出典:毎日新聞 2017/12/20





    しかし、当時は党内で支持が集まらず、実業家に転身しましたが、そこでも大成功を収め、コカ・コーラやマクドナルドの株を保有するなどして財をなし、推定資産は4億5千万ドル(約480億円)とも言われております(出典:産経新聞 2018/2/15





    そのようにビジネスの世界でも大成功を収めたラマポーザ氏は、2012年にANC副議長として南アフリカの政界に復帰し、昨年末のANC党首選では満を持してANC党首となり、今年2月には大統領となりました。





    ラマポーザ氏は、就任に際して、反汚職と経済の再建を宣言し、実際に財務相に財政改革を断行しようとしてズマ大統領に嫌われて退任させられたネネ氏を起用し、また、同じような理由で財務相を退任させられたゴーダン元財務相も閣僚として登用する等、人事面でも財政再建に積極的な人を重用しております。





    そうした背景もあって、ズマ大統領時代は「格下げ」「ジャンク級になって資金が流出するのでは」等といわれていた南アフリカ国債についても、最近では投資家からも高い人気となっております。(出典:ロイター6/8 アングル:南ア国債、マイナス成長でも新興国市場で輝き失せず)





    このように、ラマポーザ大統領は非常に優秀で市場からも高く評価されている人なのですが、とはいえすぐに全ての問題が解決するものでもなく、実際に南アフリカの赤字は解決するのか、今後どのように成長していくのか、汚職等の問題は解決していくのかということについて、注目が集まっております。





    経済については、最近では7月に中国の習近平主席が南アフリカに1.6兆円超の投資を約束する、9月にはGDPのマイナスに対して500億ランドの景気刺激策を行い市場から評価を受けるなど、早速ラマポーザ大統領の手腕が発揮されつつあります。





    ラマポーザ大統領の政策の中で、一つ不安の種があるとすると、白人から土地を補償なしで収容し、貧困対策に使おうとしているという政策を行おうとしていることがあります(出典:ロイター 4/2





    これは、南アフリカでは黒人が8割を占めておりますが、その黒人の貧困問題が南アフリカの高い失業率や治安といった問題を引き起こしており、その解決策として、裕福な白人から土地を収用し、黒人に再配分をすることで貧困問題の解決を図るというものです。




    この白人から土地を収用して黒人に再配分するという方法は、かつて南アフリカの隣国であるジンバブエで失敗した手法であり、また、人種差別的な手法でもあるため、投資家からは心配されている部分でもあり、最近ではアメリカのトランプ大統領も8月23日に問題視してわざわざ言及する等、注目が高まっております。





    ただし、白人土地収用問題については、まだ検討段階であり、また、トランプ大統領も言及することはあっても、さすがにこれを理由に制裁等までやるとは考えづらいため、注意する必要はあるものの、そこまでクリティカルにマイナス材料とはならないと考えております。





    それでは、次に南アフリカランドはこれまでどのように推移して、今後どうなるかということについて見ていきたいと思います。





    南アフリカランド、これまでの為替推移とその理由







    南アフリカランドの推移をまずみましょう。まずは期間を長めにとって、過去10年間分見てみましょう。





    【過去10年間 南アフリカランド円チャート 月足】
    ZAR chart1811_10year





    これを見ると、



  • 基本的に南アフリカランドは値動きが大きく、レンジ相場になりやすい

  • ただし、下落するときはガクンと下がるので、レバレッジを抑えるか、ロスカットを入れてリスク管理は必要

  • リーマンショックや米国債格下げ、2015年8月や2016年1月のチャイナショックなど、世界的なリスクオフに反応した時に大きく下げる

  • 最近は比較的値動きが小さいが、2018年は下落基調





  • といったことが分かります。では、次に、それぞれの時期に何が起こって変動していたのか見ていきましょう。





    2014年までの南アフリカランドの推移とその理由の分析







    まず、2007年のアメリカにおけるサブプライムローン問題、2008年のリーマンショックによって、2008年中は南アフリカランドは大きく下落しております。





    これは、こうしたリスクオフに対して、日本円が円高になった(円は安全資産として、リスクオフの流れが強くなった時に買われやすい)ということに加えて、2007年まで南アフリカランドのような高金利通貨を買い持つキャリートレードが流行し、それが一転してリスクオフによって売られたということもあり、大きく下落しました。





    その後、南アランドの高金利が好感されて少し戻すものの、2011年の8月から9月にかけては、米国国債の格下げ、9月にスイス中銀によるスイスフラン為替相場への介入(ユーロに連動するように為替介入を行い、大幅にスイスフラン安となった)等もあり、下落しました。





    一方で、逆に言うとそうしたリスクオフが発生していないときは、基本的にレンジ相場を形成し、2015年8月までは上がったり下がったりを繰り返しておりました。





    2015年の南アフリカランドの推移とその理由の分析







    2015年8月には、上海総合指数が大きく下落し、中国経済への見通しが悪化したことで、世界的にリスクオフが高まり、全体的に円高となりました。そして、その中でも、中国への輸出割合が大きい南アフリカについては、他の通貨と比べても大きく下落しました(南アフリカの貴金属類の多くは中国に輸出され、南アフリカの輸出の相手先として1番大きいのは中国となっております)





    2015年9月から11月にかけては、中国経済への見通しが底打ちしたこともあって南アフリカランドも戻す動きを見せましたが、2015年末から2016年始にかけて再び下落しました。





    2015年12月の下落は、12/10に世界的な原油安や、ロシアがイスラム国に対して核ミサイルの使用の可能性を言及など、世界的にリスクオフが強まったことによるものでした。





    また、ネネ財務相(緊縮財政派の財相)が更迭されたことにより政局が不安視され、「リスク資産の中でも特に南アフリカランドが売られやすい」という状態になり、南アフリカランドは、新興国通貨の中でも大きく下落することとなりました。





    2016年の南アフリカランドの推移とその理由の分析







    2016年以降の値動きをチャートで見てみましょう。




    【2016年以降 南アフリカランド円チャート 週足】
    USD ZAR1811_3year





    2016年の年始は、為替相場は全体的に円高傾向にあり、南アフリカランドも例外でありませんでした。これは、年始いきなりの上海総合指数の大幅下落、サウジアラビアとイランの国交断絶とそこから伴う中東情勢の悪化懸念、北朝鮮の核実験等、世界的にリスクオフの動きが広まりやすい環境となっており、そうしたことが円高の原因となり、南アフリカランドも下落しました。





    特に、1/11には一時的に6円台前半まで暴落し、その後また元に戻すように非常に荒い動きをし、市場を驚かせました。これについては、「ロスカット売りがさらなるロスカット売りを巻き込み、それに自動売買(今の為替の世界では、ニュースや為替の動きから自動売買するソフトが当たり前のように使われております)での売りにもつながり、一時的に暴落した」と言われております。





    この日の暴落については、1/11中に7円台に戻し、終わってみれば始値と終値がそこまで変わらなかったように、「市場の暴走」が原因で、何か大きな事件があったわけではないという、かなり珍しいケースと言えます。





    2月以降は10月までは6.9円から7.7円の間をいったりきたりしつつ、6月の終わりに一瞬大きく下落しておりますが、すぐにレンジ相場に戻りました。6月に一時的に大きく下落したのは、イギリスのEU離脱国民投票で離脱派の勝利(いわゆるBREXIT)によるものです。ただ、このBREXITについては、その後、「ではいつ離脱の交渉をはじめるのか」すら決まっていない中でのもので、また、特に目立った実体経済面でのダメージもなく、市場はポンドやユーロ以外は、元の水準に戻りました。





    このようにレンジ相場が続いていたのですが、10月以降は上昇トレンドになります。





    10月は全体的に世界のリスクオフの流れが緩和し、円安傾向にありました。その中で、南アフリカランドも例外ではなく上昇しているのですが、10月に一つ大きな陰線があり下落しているところは、10月11日に今の財務相でありズマ大統領と財政健全化をめぐって対立のあるゴーダン財相が警察に出頭を命じられ、「政局が不安定」「財政健全化への道のりが遠ざかった」という観測によるものでした。





    しかし、10月31日にゴーダン財相への捜査の打ち切りが発表され、それによってレンジの上限となっていた7.8円にタッチするくらい上昇するも、そこを上抜けすることもなく、再びレンジ相場に戻りました。





    その後、11月に入って、トランプ大統領当選直後に一時的に下げるも、その後はご存じ「トランプ相場」による円安の影響で、南アフリカランドについても上昇基調となり、8円の節目も突破し、8.6円まで上昇しました。





    市場はトランプ大統領決定までは「トランプ大統領と言う何をするか分からない存在(彼に政治経験はなく、また、選挙中のお騒がせ発言については、皆さんご存知かと思います)」に対する警戒心が強く、トランプ氏優勢と伝わるたびに円高、クリントン氏が盛り返したときには円安というような展開になっておりましたが、トランプ大統領が決定すると、その後は円安の方向にシフトしました(「リスクオフ」としての性質が強い円は、リスクが高まった時に買われて円高に、逆に下がった時に円安になります。これは対南アフリカランドでも同様です)





    2017年の南アフリカランドの推移とその理由の分析







    2016年は年末に上昇し、2017年も3月くらいまでは9円近くまで上昇するなど、順調に推移していたのですが、3月末から4月上旬にかけて大きく下落します。




    これは二つの下げ要因があり、一つはアメリカでのトランプ大統領が医療保険制度改革について、共和党の支持を得られず法案提出を撤回したこと、もう一つが3月31日に緊縮財政派のゴーダン財相が辞任させられたことにより、政局が混乱したことです。





    まず前者の医療保険制度改革の失敗については、トランプ大統領はオバマケアの撤廃・新制度の導入を目指していたものの、これが共和党(トランプ氏は共和党)の支持を得られず、可決できない見通しになったため法案撤回となりました。これはトランプ大統領の政策の中でも重点政策であり、これに議会がNoを突きつけたことで、トランプ大統領の議会運営に疑問視され、ドル高・円安の大きな要因となっていた減税・公共投資といった政策も実現可能性に疑問符が付いたことにより、為替相場全体がリスクオフで円高になりました。





    もう一つのゴーダン氏の退任は、上でも書いたように元々財政再建について、積極的に財政再建を進めたいゴーダン氏と先送りにしたいズマ大統領の間には対立があったのですが、そのズマ大統領のストッパーとなっていたゴーダン氏の退任によって、南アフリカの政局の混乱・財政再建の遅れを問題視されたものです。





    これによって、4月3日に、格付け機関のS&Pは南アフリカ国債の格下げを行い、その結果南アフリカ国債は「投資適格級」から「投機的水準」となりました。





    こうした要因によって、4月の上旬まで南アフリカランドは下落基調にありました。





    その後は、南アフリカランド特有の「特に明確な材料がない時にレンジ相場」という状態が続いておりましたが、年末に大きく上昇しました。





    11月下旬に入ると、12月16-20日にあるアフリカ民族会議の党首選でラマポーザ氏(現在の大統領)が選出される可能性が高いと見られズマ大統領の財政赤字拡大路線が修正されるのではないかと言う期待から、若干戻す動きを見せ、実際に党首選でラマポーザ氏が選出されたことにより、南アフリカランドは大きく上昇しました。





    2018年の南アフリカランドの推移とその理由の分析







    2018年の南アフリカランドは、2017年末のラマポーザ氏当選の勢いもあって、年始は上昇基調にありました。2018年に入ってからのチャートを見てみましょう。





    【2018年 南アフリカランド円チャート 日足】
    ZAR chart1809_2018_0923





    ANC党首選でラマポーザ氏が当選したことで、ズマ大統領がいつ辞任するのかということに注目が集まっておりましたが、2月14日、ついにズマ大統領の辞任が発表され、ラマポーザ氏が大統領に就任しました。





    しかし、その後南アランドは下落基調にあります。





    この2018年の動きについては、対円で見るより、対ドルで見たほうが、値動きの理由が分かりやすいので、USD/ZARで分析していきます。





    南アフリカランド、ドルストレート(USD/ZAR)2018年の推移の分析







    それでは、まず、USD/ZARの2018年のチャートを見てみましょう。(USD/ZARなので、南アランドが上昇するとチャートでは下落、逆に南アランドが下落するとチャートでは上昇に見えます)





    【2018年以降 USD/ZAR 日足】
    USD ZAR1811_2018





    これを見るとわかるように、3月までは南アフリカランドは対ドルで堅調であったのが、4月後半から軟調となり、8月まではUSD/ZARは右肩上がり(南アフリカランドの下落)、ただしその後9月に上昇、11月にまた上昇というのが分かります。





    2018年の3月までは、南アフリカランドは、ラマポーザ氏への期待もあって、NYダウの急落などのリスクオフ要因で為替相場が全体的に円高になる中で、南アフリカランドは堅調に推移し、対ドルでは上昇し、対円でもレンジ相場となっておりました。





    しかし、4月に入ると、アメリカの長期金利が上昇したことで、「高金利」目的での投資が米国債に集中したことで、高金利通貨である南アランドは下落します。





    また、6月に入ると、南アフリカの2018年1-3月のGDPが2.2%のマイナス成長となったことで南アフリカランドは大きく売られました(出典:ロイター 6/11





    これによって、南アフリカランドは、対円では8.5円を割り、対ドルでも13.00や13.50の節目をあっさり突破し、米中貿易問題によるリスクオフからの全面的な円高もあって、8円を割る水準となりました。





    さらに、8月に入ると、トルコリラが年初から40%超下落と暴落したことによって、新興国通貨全般に対して売りが入り、USD/ZARも14を超えて上昇しました(南アフリカランドにとっては下落。なお、トルコリラの急落の理由や今後の見通しについては、トルコリラ16円台まで急落の原因は?2018年の暴落が異常な理由で詳しく書いております)





    8月の中頃に一本異様にヒゲの長い陽線がありますが、これは8月10日の「トルコ・ショック」の翌営業日の8月13日のことで、新興国通貨が投機筋から狙われ、一瞬大きく売られたことが原因でした。(南アフリカランド円は、一瞬だけ7円を割りました)。これは当日中に戻しましたが、その後も下落基調は続きます。




    9月に入ると、まずは4-6月期のGDPが前四半期と比べて-0.7%と、マイナスとなったことが発表され、2四半期連続でマイナスとなって景気後退局面に入ったことから、大きく下落します。(4-6月期のGDPがマイナスになった理由と、今後の見通しについては次のところで詳しく書きます)





    しかし、そこで南アフリカランドはいったん悪材料出尽くしとなって買い戻され、そんな中で、9月13日にはトルコが政策金利を17.75%→24%に大幅利上げしたて新興国通貨不安がマシになったこと、さらに先日9月21日には、ラマポーザ大統領が500億ランドの景気刺激策を優先すると発表したこともあって、南アフリカランドは上昇しました。




    また、11月には、トランプ大統領が「中国との貿易協定の合意草案作成指示」という報道があったことで、全体的にリスクオンの空気になり、高金利通貨が全般的に上昇し、その中で南アフリカランドも上昇しております。





    なお、次の節目はどこなのかということを、USD/ZARの過去3年間のチャートで確認してみましょう。





    【USD/ZAR 2016年以降チャート】
    USD ZAR1811_3year





    これを見ると、上値が再び15を超えるか、下値は13.5を抜けるかということがおおよそのポインだとわかりますが、ドル円が108円とすると、USD/ZAR15.0は7.2円、USD/ZAR13.5は8円、ドル円が115円ならUSD/ZAR15.0が7.6円、USD/ZAR13.5は8.5円なので、そのあたりが一つの節目となると考えられます。





    以上が南アフリカランドのこれまでの推移です。なお、上の分析でも使ったUSD/ZARのチャートは、サクソバンク証券のものを使っております。





    為替相場は基軸通貨であるドルをベースに取引されるので、USD/ZARは、テクニカル的には非常に重要なチャートであるのですが、FX会社で取り扱いが少なく、なかなか見ることができません。





    その中で、サクソバンク証券ではUSD/ZARだけでなく、トルコリラやメキシコペソ等も対米ドルでチャートを表示することができるので、それらのチャートを見たい場合、サクソバンク証券でも口座を持っておくことをおすすめします。





    また、サクソバンク証券については、当サイト限定キャッシュバック3,000円もあるので、口座開設は、当サイトから行うのがおすすめです。





    サクソバンク証券
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    4-6月期の南アフリカのGDPマイナス成長の理由は何か?







    上でも書いたように、南アフリカの4-6月期のGDPは前四半期比-0.7%のマイナスとなり、2四半期連続マイナスで景気後退(リセッション)入りしました。




    このGDPがマイナスになった大きな要因は、農業部門が-30%の成長と、著しくマイナスになった影響です。部門別の前四半期比の増減を見てみましょう。




    【南アフリカ 部門別GDP】
    SA GDP

    (出典:Business Day 9/4(英語)





    これを見るとわかるように、一番大きなマイナス要因は農業であり、ここが大きなマイナスとなったことが市場予想に反してのマイナス成長となった最大の要因です。





    では、何故農業部門が大きなマイナスになったかというと、これは過去100年の歴史で最悪と言われる干ばつによる影響ですが、この干ばつについては、6月に峠を越し、非常事態宣言も解除されました(AFP 6/14





    干ばつの影響による農業のマイナスがどこまで続くかは若干見通しが難しい面もありますが、とはいえ、マイナスの最大の要因は100年に1度というレベルの天災であり、その天災もある程度収束しているというのは、一つポジティブな材料となります。





    ただし、それ以外でも運輸や家計消費などもマイナス基調にあり、これらについても干ばつの影響はあったと考えるのが自然ではあるものの、では、それがどの程度回復するかというと、見通しが難しい面もあり、今後も引き続きGDPについては注意が必要です。




    以上が今回の南アフリカランドの急落の原因となった、4-6月期のGDPがマイナスになったことの理由でした。では、それ以外の要因も含めて、南アフリカランドの今後の見通しを予想します。





    南アフリカランドの今後の見通し予想






    さて、それでは、南アフリカランドの今後の見通しを説明したいと思います。




    結論から書くと、



  • 短期的なポイントは、USD/ZARが14.0を明確に下抜けられるかであるが、そこを抜けるとは考えづらく、一度7.6円程度まで下落

  • 2018年の間は、7.2円から8.4円程度で推移と予想

  • 2019年末のレートはラマポーザ氏の政策手腕にもよるが、9円超えが基本線

  • 中長期的には上値余地は大きく、12円以上になると期待される




  • と予想しております。





    南アフリカランドの短期的な見通し(年内)







    まず短期的には、ファンダメンタルズ要因としては、米中貿易戦争の動向、日米貿易協議の行方、利上げを行うのか、ムーディーズの格付け等、様々な要素がありますが、USD/ZAR14.0はかなり固そうで、ボリンジャーバンドの2σも近く、それを広げてまで南アフリカランドが上がる理由が今のところないことを考えると、短期的には下落の可能性が高いと予想します。





    【USD/ZAR日足 移動平均線(5日、25日)、ボリンジャーバンド、一目均衡表】
    USD ZAR day1811





    下落目安としては、まず14.4がターゲット(ドル円114円なら7.9円)、次が14.5の節目(ドル円114円なら7.85円)、その次は14.8(7.7円)で、もしドル円が110円まで下落すると、7.4円程度まで下落する可能性はあると予想しております。





    ファンダメンタルズ面では短期の要因で特に重要なのは、

  • ムーディーズの格付け

  • 今月22日に発表される政策金利で、利上げがあるか

  • 米中首脳会談で貿易問題が解決に向かうか


  • だと考えております。





    特に、ムーディーズの格下げがあった場合は、南アフリカ国債がFTSE世界国債インデックス等の指数から外されて、南アフリカ国債から機関投資家の大量の資金が流出→南アフリカランド急落という可能性があります。





    この格下げによる資金流出のインパクトは、昨年話題になった時は100億ドル以上の資金流出とも言われたものなので、かなり大きな材料となると考えられます。





    南アフリカランドの中長期的な見通し(今後1年~3年程度)







    次に、南アフリカランドを中長期的な視点で見る場合、まずは南アフリカが基本的には今後成長が期待される資源大国であり、PWCの2050年までの世界情勢を予想したレポートでも、2050年までの平均年間GDP成長率5.8%と予想されているほどの伸び代のある国であることから、基本的には上昇が期待できます。(PWCレポート 2050年の世界)





    しかしその一方で、南アフリカランドは「リスクオフ」の際には大きく売られやすい通貨でもあるので、何か大きな事件が起こった場合には一時的に大きく下落する可能性はあります。そうした点から、「レンジを広めにとる」「ある程度取引単位を大きくするのであれば、ロスカットをしっかりと入れる」といったことは必要と考えられます。(南アランドのような新興国通貨には「全財産を投資」というのはおすすめせず、投資先の一つとして長期で持つのが良いです)





    では、南アフリカランドに影響を与えそうな要素について、それぞれどうなるか、どういう点に注目していけばいいのかということを書いていきたいと思います。南アランドに影響を与えるものとして、以下のものを考えております。




    南アフリカの動向

  • ラマポーザ氏の政策手腕が実際どうか

  • GDPや経常赤字はどうなるか





  • 南アフリカ以外の情勢

  • NYダウ安からはじまる世界の株安傾向

  • アメリカのトランプ大統領の動向

  • 中国経済

  • EUの動向

  • 日本の金融緩和がどうなるか

  • 世界的なリスクオフの動き






  • それぞれについて簡単に説明していきます。まず南アフリカの動向から見ていきましょう。





    南アフリカについてみると、「ラマポーザ大統領が何をするか」「それによってGDPや経常赤字は改善されるのか」「利上げは行われるのか」という点がポイントになります。





    まず前提として、2017年に辞任したズマ大統領については、汚職疑惑や、財政再建に積極的であったゴードン氏を退任させたこと、財政赤字が続いている中で教育無償化を打ち出す等、財政規律を高めるということへの意識は低く、こうした点が格付け会社等からも懸念されておりました。





    その中で、脱ズマ路線を打ち出したラマポーザ氏がANC(南アフリカの与党)の党首選で勝利したことにより、昨年末に南アランドは大きく上昇しました。





    このラマポーザ氏は、上でも書いたとおり、脱ズマ路線を打ちだしたというだけではなく、南アフリカのアパルトヘイト政策(人種隔離)を廃止したネルソン・マンデラ大統領の右腕として活躍し、その後ビジネスの世界でも大成功を収めた人でもあり、その実力は政財界から非常に高く評価されている人であるため、そのラマポーザ氏が党首に選ばれたとき市場は好感したのですが、では、実際にどこまで脱ズマ路線を実現できるのか、経常赤字改善の見通しをきちんと示せるか、というのが重要となります。





    その中で、経常赤字の改善という点について、ラマポーザ大統領は、かつて緊縮財政を行おうとして退任に追い込まれたネネ氏やゴーダン氏も閣僚として重用しており、財政健全化についても、積極的に取り組むことが期待されます。





    ラマポーザ大統領は、実業家としても大成功を収めたように、基本的には経済に明るく、また、海外の有力な実業家とのコネクションや交渉力も強い人でもあるので、中長期的には南アフリカの経済状況は好転するものと思われます。





    実際に、上でも書いたように、7月には中国の習近平主席から1.6兆円超の投資の約束を取り付ける、9月に判明した南アフリカのリセッション入りについても、迅速に景気刺激策を行い、南アフリカランドを回復させるなど、早速ラマポーザ大統領の経済手腕が発揮されております。





    その一方で、ラマポーザ大統領の政策で気になるのは、やはり白人土地収用問題で、これを本当に行うのか、行うとしてどうなるかということについては、注目が必要です。





    最近では、トランプ大統領が問題視したり、また、実際に土地を収用した場合に経済にどのような悪影響を及ぼすのかは強く懸念されております(例えば、ジンバブエのように白人の農業技術が失われることで農業が衰退することや、また、土地を担保にしたローンがある場合などには、金融機関への影響等も懸念されております)





    次に、南アフリカ以外の情勢で南アフリカランドに影響を与えそうなものを見ていきましょう。





    まずNYダウ安からはじまった世界的な株安状況については、NYダウ見通し予想2018年(毎月更新)で詳しく書いておりますが、要約すると、現在もまだ割高水準にはあるため、再び下落調整が起こってもおかしくはない状態にあります。





    最近はNYダウも安定感がなく、まだ「戻す」とも「さらに下落する」とも言い切れない状態が続いており、今後もどうなるか注目する必要があります。





    ただし、上の記事でも詳しく書いておりますが、NYダウは世界のトップ中のトップ企業を集めたものであり、何かファンダメンタルズ的に悪材料があったわけでもなく、数十年以上基本的には右肩上がりで伸びていることから、長期的にはこうしたリスクオフの動きは解消されると考えております。





    次にトランプ大統領の動向ですが、11月の中間選挙で下院が民主党が過半となり、いわゆるねじれとなったことによって、今後トランプ大統領がどのように政権運営を行うかに注目する必要があります。




    これは、

  • 下院が関係ない政策で今まで以上に対外強硬策を行い、次回大統領選に向けてアピールを続ける可能性

  • 予算等は下院でも承認される必要があることから、民主党に歩みより、対外強硬策を和らげる可能性


  • のどちらもありえて、このどちらを選ぶのかを、注目する必要があります(今だと日米貿易交渉や、米中首脳会談等がトランプ政権の動向を見る一つのポイントとなると思っております)




    トランプ大統領が対外強硬策を続ける場合、リスクオフから南アフリカランドは売られて下落する可能性があります。ただし、「対外強硬策」というのは、ずっとやり続けられるわけではなく、どこかで和解する必要があるため、中長期で見ると、余程の大ごとでもない限りは、影響が小さいと考えております。





    次の中国経済については、経済のけん引役の不動産の上昇がバブルである可能性があり、バブルが崩壊した場合中国経済に大打撃となるというように、中長期的にはリスクとしてあるだろうと言えます。





    また、最近では米中貿易問題から大きく上海総合指数は下落しており、中国経済へのネガティブな見通しが今後出てくる可能性はありえて、その場合、南アフリカランド円にとってはネガティブな影響を与えると考えております。





    EU動向については、来年3月には、実際にイギリスがEUからの離脱が行われますが、その時期が近づいてくれば、本当のBrexit後への見通しから、上下する可能性が高いです。





    日本の緩和動向については、自民党総裁選で安倍首相が再任され、また、日銀も緩和の継続を明言しているため、当面は意識しなくてもよいと考えられますが、物価上昇率が2%に近づいてきた際には、再び大きな論点となり、その時には円高が進むと考えられます。





    最後のテロや戦争などの世界的なリスク要因については、正直「起こってみないとわからない」面がありなんともいえませんが、ここれについては、「何かがあった時に下がるリスク」として認識しておいて、買う場合はある程度余裕を持った投資を行い、売る場合はタイミングを見計らって、しっかりロスカットを入れて行うことが良いと思います。





    このように、ある程度中長期で影響しそうな南アフリカランドのリスクとしては、


  • 白人土地収用問題の顛末

  • 中国経済

  • EUの動向

  • (数年後には)日銀の引き締め



  • 等があり、これらには注意する必要があります。





    ただし、人口動態や成長余地を考えると、基本路線としては、中長期的にアフリカが伸びていくのは間違いなく、その時にはその成長の中心である南アフリカも成長できると考えられ、何より、今後工業で需要が確実に見込まれるレアメタルを安定して産出できるという強みがあることから、中長期ではプラスとなることを予想します。





    また、高金利という強みもあり、FXでも南アフリカランドのスワップポイントは1日200円で、年換算73,000円、今南アランドがおおよそ7.8円なので、レバレッジ1倍でも年収益率約9.5%となるため、下がっている間も高い収益率で運用できます。

    ※ スワップポイントが執筆時現在一番高いみんなのFXのスワップで計算。みんなのFXでは、南アフリカランドやトルコリラ、メキシコペソのスワップがずっと同じ金額で変わらない状態が続いているので、そのまま365日をかけて計算しております。





    南アフリカランドは、歴史的には高値を付けていた時には20円台のときもあり、また直近5年間でもほとんどの時が10円台だったことを考えると、今の水準であればまだまだ伸びる余地は大きく、それまではスワップをもらいじっくり投資をして、大きく伸びたら売ることで、二重に利益を上げることが期待できます。





    そのため、FXで南アフリカランドを取引する場合、基本的にはみんなのFXで買いポジションを持って、下がった時に買い足すというのがおすすめです。





    みんなのFXの口座開設は、



    application_orange_b_320_100.png



    からできます。





    (参考)野村證券、ゴールドマンサックスの南アフリカランドの見通し予想







    最後に、有識者が南アフリカランドをどう見ているのかということについて、野村證券とゴールドマンサックスの見解を紹介します。結論から言うと、



  • 野村証券の予想は、向こう1年間1ランド=7.4~9.4円

  • ゴールドマンサックスの予想は、USD/ZARで13.0まではいく(ドルを114円とすると8.8円程度)、11.0まで行っても不思議ではない(同条件で10.4円



  • となっております。





    野村証券の南アフリカランド円の今後の見通し予想






    野村証券は、10月29日更新のマーケットアウトルックで、南アフリカランドについて、以下のように書いております。




    2018年10月26日15時現在、南アフリカランドは対米ドルで14ランド台後半、対円では7.6円台半ばで推移しています。向こう1年間の南アフリカランドの対円相場レンジを1ランド=7.4~9.4円と予想します(従来予想は同7.3~8.9円)。(※無登録格付)

    野村証券マーケットアウトルック




    この前の文章も読んだのですが、この予想の根拠は特に書いておらず、理由は分かりませんでしたが、結論としては、このくらいのレンジ感で野村證券は想定しているようです。





    ゴールドマンサックスの南アフリカランドの今後の見通し予想






    次にゴールドマンサックスの予想ですが、これは、News24(英語)の記事で書かれておりました。




    英語なのでざっくりと要約すると、

  • USD/ZARが13.0よりも弱ければ、南アフリカランドは過小評価されている。11まではスコープとして見る

  • ラマポーザ大統領の9月に発表した景気刺激策を評価

  • ラマポーザ大統領が構造改革を効果的に実施する


  • と、要するにラマポーザ大統領を高く評価しているのがその理由です。




    このように、ゴールドマンサックスは、南アフリカランドについて、かなりポジティブな見解を持っております。





    以上が南アフリカランドの見通しについての説明でした。より詳細な南アフリカランドへのおすすめの投資方法や、どこで投資をしたらいいかについては、南アフリカランドFX取引、大損を防ぐおすすめの投資方法とFX業者で書いておりますので、こちらもご覧ください)





    最近では2つのFX業者を使ってポジションを両建てにして、為替リスクを相殺してスワップポイントの差額を貰うサヤ取り(アービトラージ)という手法もかなり流行っておりますが、南アフリカランドは、このサヤ取り(アービトラージ)に向いている通貨で、為替リスクを抑えた上で年収益率4.8%くらいを期待できます。

    (詳しくは、【FXスワップサヤ取り】両建てにおすすめの高金利通貨はどれか?で書いております)





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