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豪ドル円今後の見通し予想2018年 | オーストラリア経済・為替見通し

2018年01月03日 22:13

AU.jpg






今回は、先進国トップレベルの金利がありながら、経済成長が続き、かつ、財務的にも安定していることからFXでも人気の高い豪ドル(オーストラリアドル)について、今後の見通しを予想したいと思います。(2018年1月更新!)






順番としては、

  • オーストラリア経済の基本

  • オーストラリアのインフレターゲット政策

  • 豪ドルという通貨の特徴

  • これまでの豪ドルの為替推移の理由

  • 豪ドル為替の今後の見通し予想


  • という感じで書いていきたいと思います。






    基本的に毎月更新することを予定しており、更新した際にはTwitterでお知らせしますので、よろしければフォローお願いします。









    オーストラリア経済の基本








    豪ドルはオーストラリアの通貨であり、その為替相場の見通しには、オーストラリア経済が今後どうなるか、ということも影響してくるため、まずは簡単にオーストラリア経済の基本について説明します。






    オーストラリア経済は、先進国でありながら、継続的に経済成長していて、公的債務比率が低い(=財政リスクが低い)という特徴があります。






    まず、オーストラリアの一人当たりGDPは、日本より高い51,8501ドル(日本は38,917ドル)というように、非常に豊かな国です。






    国内の産業構造としてはサービス産業等の第三次産業が70.4%、工業等の第二次産業が27.0%、農業等の第一次産業が2.4%というように、典型的な先進国型の経済となっております(先進国では第三次>第二次>第一次となるのが一般的です)






    国外への輸出としては、鉄鉱石(22.6%)、石炭(12.1%)、個人旅行サービス(9.0%)の順番であり、基本的に資源と観光サービスを輸出することに強みを持った国といえます。輸出の相手先としては、上位3か国が中国32.5%、日本15.4%、韓国6.8%というように、特に中国との結びつきが強くなっております。






    また、主要な輸出品である資源についても、中国が世界一の資源消費国であるため、資源価格は中国経済の影響を大きく受けることとなり、このように様々な面からオーストラリアは中国経済の影響を受けやすくなっております






    ただ、中国経済の影響を受けるとはいえ、2015年の8月や2016年はじめに中国株価の暴落が起こった時にもオーストラリア経済は安定して成長を続け、1991-1992年にかけての成長から25年連続で経済成長が続いております。






    この25年連続経済成長というのは、経済成長期間の長さとして、世界最長記録を現在進行形で更新しております、今後も2-3%で成長していく見通しとなっております。(出典:IMF World Economic Outlook Database)






    これは、オーストラリアが「中国だけに依存した国」というわけではなくなった証で、堅調な内需に支えられて成長を続けることができております。






    このように経済成長を続けているオーストラリア経済ですが、そういう成長を遂げている国にとっては珍しく、公的債務の残高が世界的に見ても非常に低いレベルであり、通貨危機のリスクが極めて低いという特徴もあります。






    政府純債務残高対GDP比は19%程度と、世界的に見ても非常に低い水準であり、その結果として、ムーディーズ、S&P、フィッチという代表的な格付け会社三社の評価すべてでAAAとされており、財政面での健全性については、世界的にも強い信頼があります。






    以上、まとめると、オーストラリア経済は、最近では中国経済や資源価格の低下の影響を受けつつも、それでも安定して成長しており、かつ、財務的にも非常に安定しているということができます。






    オーストラリアのインフレターゲット政策








    オーストラリアの金融政策(政策金利をどうするかということを含む)はインフレターゲットを採用しております。インフレターゲットというのは、消費者物価上昇率等のインフレ率の指標について、マイルドなインフレ率を目標値を決めて、その目標値に入るように金融政策を決めるもので、日本でも採用されております。






    インフレターゲットでは、今のインフレ率が目標より低ければ利下げ、逆にインフレ率が目標より高ければ利上げをすることが基本となり、オーストラリアの目標インフレ率は2~3%となっておりますが、最近まではしばらくインフレ目標である2~3%のレンジより低いインフレ率であったため、利下げ方向で金融政策が行われておりました。






    何故インフレ率が低いと利下げをするかというと、簡単に説明すると、インフレ率が低いというのは、物が売れにくくなって値段が下がるということで、それを直すためには、政策金利の引き下げ(=銀行への貸付金利の低下)によって、銀行が金を借りやすくなる→企業や消費者が銀行から金を借りやすくなる→金が市中に回って使われるようになる→物が売れてインフレ率が上がるというようなロジックです。






    このように、インフレ率が目標値より低いことから最近までは豪ドルは利下げのトレンドにありました。






    しかしこの利下げのトレンドについては、インフレ率について、1-3月実績が前年同期比2.1%増、4-6月が同1.9%増、7-9月期が1.8%増と、目標である2-3%のレンジを概ね達成していること、及び、12月5日の声明でもRBAは今後しばらくの据え置きを示唆していることから、利下げトレンドは終了したと考えられており、例えば野村証券でも、2018年内は据え置きを予想しております。(出典:野村証券マーケットアウトルック)






    豪ドルという通貨の特徴








    豪ドルという通貨を語る上で欠かせないのが、まず、何より近年下がっているとはいえ、それでもなお先進国の中でもトップクラスの金利である、ということがあげられます。






    オーストラリアの政策金利は2018年1月現在1.5%で、例えば日本は0.1%、利上げしたアメリカが1.5%、イギリスも0.5%、EUにいたっては0.0%というように、金利が引き下げられたとはいえ、先進国の中ではかなり高い水準にあります。






    この高金利の旨味というのはFXでもスワップポイントを通じて得ることができて、スワップポイントの高い会社では1万通貨買いで1日50円、年換算すると18,250円になります。今豪ドルは88円くらいなので、レバレッジ1倍で外貨預金と実質的に同じような運用をしたとしても、この水準が続けばスワップだけで収益率2.1%に相当し、レバレッジ5倍で運用していればスワップだけで収益率10.3%にもなります(豪ドルについてのおすすめの取引方法や、どこの会社がスワップポイントが高いのかということについては、豪ドルFX取引、おすすめの投資方法とFX業者2017 | FX業者を豪ドルで比較で詳しく書いております)






    日本はマイナス金利で10年もの国債の利回りも0%前後であることを考えると、こうした高金利はかなり魅力的と言えます。






    もちろん、豪ドルより高い金利の通貨もありますが、そうした通貨は、NZドル円を除けば今後どうなるか読みづらい新興国であったり、財政リスクが高いなど、いわゆる「ハイリスクハイリターン」な通貨であり、それに対して豪ドルは、オーストラリア自体が安定して成長を続けている先進国で、かつ、債務残高も低く財政リスクも極めて低いというように、「ローリスクミドルリターン」な通貨というのが特徴と言えます(NZドル円は、ニュージーランドの経済状態がオーストラリアとかなり似ていることもあり、通貨としても豪ドルとかなり似たような動きをします)






    これまでの豪ドルの為替推移とその理由








    では、これまでの豪ドルの推移を分析し、何故動いたのか、ということから見ていきましょう。まずは、長めに、直近10年のチャートを見てみましょう。






    AUD chart1801_0






    このように、豪ドルの過去の推移としては、

  • 2008年のリーマンショック後急落

  • その後戻すも、2015年7月、8月に下落

  • 2015年9-12月終わりまでは戻す基調であったものの、2015年年末から2016年年始にかけて下落

  • その後はレンジであったものの2016年4、5月にふたたび下落

  • 2016年9月までは再びレンジに

  • 2016年10月以降は上昇トレンドになっているが、2017年に入ってから明確な上昇トレンドではなくなる

  • 2017年は方向性の乏しいレンジ相場


  • となっておりました。






    まず、2008年には、リーマンショックにより、豪ドルは大きく下落しました。





    リーマンショックではほぼ全ての通過で円高に振れているのですが、豪ドルは、「公的債務残高が少ない」「高金利」ということから、リーマンショック前は特に人気の強い通貨ペアだったのですが、2008年10月に政策金利を7%から6%と一気に1%ポイント引き下げ、その後の利下げも示唆したことから、それまでの人気の反動もあって豪ドルは大きく下落し、一時期100円超であったのが50円台と、なんと4割超も下落しました。(一般的に利上げにしても利下げにしても0.25%ポイントずつ行うのがほとんどで、1%ポイントと言うのは異例の下落幅です)






    しかし、その後は豪ドルの財務の安定性、経済成長、先進国の中での相対的な高金利といったことから、豪ドルは徐々に買い戻され、一時的に上下することはあれど、2015年7月くらいまでは全体としては上昇トレンドにありました。






    2015年7月、8月に下落した理由








    2015年7月、8月に下落した理由としては、中国の株価の下落によるものです(中国経済の動いた要因や今後の見通しについては、中国株価(上海総合指数)・中国経済の今後の見通し予想2017年で詳しく書いております)






    皆さんの中にも「いきなりドル円が120円を切った」「日経平均が2万円を割り、1日で895円安になった」ということを覚えている人もいるかもしれませんが、特に8/24に、中国株が大きく下落し、それが世界的な株安、新興国通貨安に繋がりました。






    このように、中国経済の減速傾向により、豪ドルは7月から8月にかけて大きく下げることになります。






    2015年9月以降回復基調にあった理由








    7月、8月に豪ドルが下がった理由が中国経済の停滞観測であったように、9月以降に回復する理由も、また中国経済への観測の変化によるものでした。






    9月以降は、中国経済が底を打ち、安定的に推移するとの見通しから、豪ドルも買い戻され、徐々に回復傾向を見せておりました。上海総合指数も安定的に推移していたことが見えると思いますが、このように、中国経済への見通しは、豪ドルに大きな影響を与えます。






    2015年末から2016年年初にかけての下落の理由








    豪ドルは2015年末から2016年年初にかけて下落しました。






    その理由としては、2015年末については世界的なリスクオフ、2016年年始については、リスクオフに加え、中国株価への懸念が再び出たことがあげられます。






    まず12月に大きく下がったのは、原油価格が大きく下落したことや、ロシアとトルコの関係悪化、イスラム国の活動に対してロシアが核ミサイルの使用を示唆する発言をする等、世界的にリスクオフの動きが大きく広がったことが原因となっております。






    このあたりでは、豪ドルだけではなく、ほとんどすべての通貨で円高に振れました。






    また、2016年1月に入ってからは、上海総合指数の大きな下落(年始早々連日サーキットブレイカーの発動したことはなんとなく記憶にあるかと思います)や、イランとサウジアラビアの国交断絶とそれに伴う中東情勢への懸念の高まりといったリスクオフの動きにより、やはり円が強くなってしまい、その結果、下落しました。直近2年間のチャートを見てみましょう。





    AUD chart1801_02






    その後しばらくは80円から86円のレンジ相場となっておりました。しかし、4月末から5月にかけて、レンジの下限を割り、下落しました。






    2016年4月末から5月にかけての下落の理由








    4月末まではレンジ相場でいったり来たりを繰り返していたのですが、4月末から5月にかけて大きく下落しました。






    これについては、まず4月末の下落については、単なるレンジの中の値動きで、その下限に行っていただけにすぎなかったのですが、5月3日にRBA(オーストラリア準備銀行)が0.25%ポイントの金利引き下げを発表したこと、及び、5月6日には、中国経済への懸念から、インフレ目標を2-3%から1-2%に引き下げることを発表するなどもあり、レンジの下限であった81円を破り下落しました。






    とはいえ、その一方で、住宅建設許可件数(住宅需要の動向が分かる指標)、貿易収支、小売売上高等の指標は市場予想よりも良い等、オーストラリアの実体経済面の強さもあり、下値も78円でとまり、こうした実体経済の強さと、金融政策の動向が拮抗した結果、5月以降は78円から80円の間で、小幅なレンジ相場となっておりました。






    2016年6月末に大きく落ちて、その後戻した理由








    2016年6月末には大きく下落しました。これはご存じのように、日本時間で6/24にイギリスのEU離脱の国民投票の結果、まさかの離脱派勝利によるもので、このときには全面的に円高になりました。






    しかし、その後実体経済への影響は今のところ大きく見られず、また、7月10日にあった日本の参院選の結果、自民党が圧勝したことで今後も引き続きアベノミクス(追加緩和等)がより力強く継続されるという見通しから、ポンドやユーロ以外の通貨については、元の水準に戻りました。






    ただ、その一方で、この自民党勝利による円安傾向は長続きせず、徐々に円高に戻してきたことに加え、豪ドルについては8月に利下げをするのではないかという観測が強まり、実際に8月2日に利下げを実施したことにより、明確に上昇基調を取ることもなく、結果レンジ相場となりました。






    10月から12月の半ばまで上昇した理由








    10月から11月上旬にかけて若干の上昇基調を見せ、一度大きく下落して、その後節目の80円を上抜けしまし、2017年中ごろまでは上昇基調になっておりました。






    これについては、10月の上昇と、11月~12月半ばまでの上昇で若干理由が異なるので、分けて説明します。






    まず、10月には、アメリカの大統領選挙において、クリントン優勢と伝えられ、これによって全体的に円安トレンド(=豪ドル円については豪ドル高)になっておりました。






    これは、トランプ氏というのが政治経験が全くなく、様々な問題発言もあったトランプの大統領就任はマーケットでリスク要因と認識され、トランプ氏有利ならリスクオフの円高、クリントン氏有利ならリスクオンの円安、というような動きになるためです。






    そんな中、日本時間で11月9日、市場の事前予想に反し、アメリカの大統領選挙でトランプ氏が大統領に選ばれました。






    これに対しての市場の反応は、上で書いたように「定石通り」一時的に大きく下落しましたが、その後トランプ氏もしばらくは「おとなしく」していたことや、保守的な政策よりも財政支出や減税等の「ドルを強くする」政策が強調されたこともあり、米ドルが強くなり、逆に「安全資産」である円は売られ、対円ではほとんどの通貨が上昇することとなり、豪ドルも例外ではなく12月半ばまで上昇トレンドとなりました。






    2016年末以降の動きの理由








    2016年12月以降は、その時その時で見るといくつかの材料によって動いておりますが、全体としての動きは小さく、レンジ相場となりました。直近1年のチャートを見てみましょう。





    AUD chart1801_1






    3月の終わりからの下落の理由は、トランプ大統領の医療保険制度改革(オバマケアの撤廃と新制度の導入)が否決されたことにより、トランプ政権の実行力に疑問が呈され、上で書いたのと逆のロジックでドル安・円高が進んだことによるものです。また、4月に入ると北朝鮮問題が大きくクローズアップされるなど、世界的にリスクオフの動きを見せ、そのことが為替相場にも影響を与えました。






    しかし、6月に入ると、オーストラリアの小売り、雇用統計等の指標が好調で、7月に入るとRBAが議事録でも「ポジティブ」という表現を多用する等、オーストラリア経済については、かなり良い状態にあることが分かり、それによって上昇しました。






    また、このように好調になってくると、今度は逆に「景気の過熱」、特にその中でも住宅市場に資金が集まりすぎてバブルが発生することを防ぐことから、「利上げ」の可能性も一部で指摘され始め、たとえば6月にはRBAの元理事であるジョン・エドワーズ氏が「18年と19年に0.25ポイントの利上げが計8回行われる明確な可能性があるように私には思われる」とコメントする等もありました。






    8月に入ると、上昇材料についてもある程度織り込まれ、また北朝鮮情勢やインフレ率、資源価格等、その時の材料を拾って上下するも、全体としてトレンドになるほどの材料もなく、レンジが続きました。直近半年のチャートを見てみましょう。





    AUD chart1801_2






    このように、豪ドルについては明確な材料がない中で、その場のちょっとした材料で売買が行われ、全体としてのトレンドがないまま2017年は終了し、では2018年はどうなるか・・・・・というのが現状です。






    以上がこれまでの豪ドルの推移と、その理由の分析でした。それでは、今後どうなるかということを、次に見ていきたいと思います。






    豪ドル為替の今後の見通し








    さて、それでは、豪ドルの今後の見通しを説明したいと思います。






    結論から書くと、2018年の間は84円-92円の間でレンジ形成、中長期的には一時的に下げることもあるかもしれないが、最終的には100円超えの水準に戻ると考えており、「ある程度広めにレンジをとって下がったら買って上がったら売る」もしくは、「安い時に買いを入れて、長期でスワップをもらう」というのが良いと思います。その理由を説明していきます。






    まず、「基本的には買い」というスタンスの理由として、オーストラリアは一番はじめにも書いたように、債務残高が小さく、GDP成長率も安定してプラスで成長している、住宅需要や貿易収支、景気指標も好調というように、基本的にはプラス要素が多く、また、オーストラリア経済自体から「リスク」が発生することはあまりなく、外部要因(中国経済、アメリカ経済、資源価格等)による影響を、金融政策でいかに調整していくか(豪ドル金利がどうなるかを含む)、ということにかかっているためです。






    過去10年間のチャートを見てもらっても分かるように、元々は100円超えの水準の通貨であり、それが下がったのもオーストラリアの経済自体に何か大きな欠陥があったというよりは、世界的なリスク状況によるものなので、長期的にはリーマンショック前の水準である100円超えの水準に戻すと考えております。






    その外部要因についても、現時点では中国経済の底堅さや、オーストラリアでの消費の堅調さからオーストラリア経済は2018年も堅調に推移することが予想されております。






    このように、オーストラリア経済は中長期で見た時に安定感があり、短期的にも基本的には底堅い動きが予想され、金利動向も利下げの可能性が大きく減少したことから、基本的には買いポジションで、下がれば買い、上がれば売り、ロスカットまでいかない範囲の下げ幅であればスワップをもらいながら上がるのを待つ、というのが良いと思います。






    では、次「一時的に下げる可能性がある」ということについて説明したいと思います。






    こうした下落リスクとして出る可能性があるものにどういうものがあるかというと、先ほどの分析でも、豪ドルが動いた要因は、ほとんどが中国経済とリスクオフの流れ、そして金利動向ということであったように、そこで何が起こるか、ということがポイントになるかと思います。






    それぞれのリスク要素についてみていくと、結論から言うと、リスク要素はあり、そこで一時下落する可能性はあると考えられます。






    中国経済については、中国株価(上海総合指数)・経済の今後の見通し2017年で詳しく書いているのですが、結論を要約すると、現在好調であるものの、不動産バブルの崩壊等のリスクがあると考えております。






    その理由としては、先ほどの記事の要約をすると、中国経済は現在不動産業にかなり頼っているが、それはバブルである可能性が高いこと、買い支え等の人為的な要素は平時には耐えられてもこうしたショック時には耐えきれないといったことがあげられます。






    このように、中国経済にダメージがいった場合、それ自体もさることながら、再び利下げ等によって対応される可能性があり、そうなった時には豪ドルは下落することも考えられます。






    次に、「世界的なリスク動向」という点については、北朝鮮動向、世界各国でのテロ、Brexit、トランプ大統領等、様々な「リスク」が出ています。






    こうしたものについては、基本的には「ふたを開けてみないとわからない」ものなのですが、「今後リスクはそこまで拡大しない」ということになれば徐々に戻していくと考えられる一方、逆に「北朝鮮情勢が悪化する」「中東情勢が悪化する」「原油価格に大きな影響がある」「Brexitによる実体経済面での打撃が見え始める(EU参加国での脱EU路線の強化等も含む)」等、より大きなことが起これば、再び下落するリスクもあります。







    最近ミサイル発射や核実験を行っている北朝鮮については、北朝鮮のミサイル発射問題 | 米朝戦争の可能性と日本での被害想定で詳しく書いておりますが、要約すると「12月現在リスクが高まっており、また今回回避されたとしても中長期的なリスクは変わらない」というように考えております(先月までの見通しは「短期的にはリスクは高くない」だったのですが、ICBMの実験により、アメリカの対北朝鮮先制攻撃の可能性が高まっているので、リスクの見通しを引き上げております)






    そのため、リスクとしては認識しておくべきポイントだと思います。なお、上の記事でも書きましたが、「戦争」というともう為替どころではない、日本が終わるのではと考えている人もおりますが、そうした可能性も確かにないとは言えませんが、現実的には日本でそこまで被害が大きくなる可能性はそこまで高くなく、そのため仮に戦争が起こったとしても自暴自棄になる必要はないと考えております。






    イギリスのEU離脱については、離脱交渉がついに開始しましたが、経済への実体的な打撃は「実際に離脱してみないと分からない(離脱するまではイギリスも従来通りの条件でEUとの交易や往来が可能)」上に、その影響もポジティブに予想する人もいれば、ネガティブに予想する人もいて、見通しは極めて難しい状態になっております。






    最近では、イギリスとEUでイギリスの離脱の際の分担金について6~7兆円で折り合いがついたという報道がなされ(出典:NHK 11/29)、そうしたことが若干好感されるというように、今後も動向を見る必要があります。






    最後の豪ドルの金利動向については、利下げ観測は大きく後退しており、すぐの利上げはないと考えられるものの、上で書いたような大きな事件が起きなければ、年内の利上げの可能性は十分にあると考えられるレベルとなっております。(この点については上で紹介した野村証券の見通しと私の見通しが異なっております)






    元々オーストラリアは住宅市場への融資の締め付けをしたいという考え(=金利の引き上げ要素)があったものの、一方でインフレ率が目標値に届いていなかったことから、全体としては利下げをするものの、ただ住宅市場への牽制も行うというスタンスを取っておりました。






    それが、下限とはいえインフレ率が目標値に入ったことから、何か事件でもない限りは今後利下げを続ける理由はなくなり、むしろ「いつ利上げをして金利水準を元に戻すか」というのが次の論点となってくることが考えられます。






    このように、オーストラリアの金融政策についての見通しは、ここ半年程度は現状維持、中長期的にはほぼ確実にどこかのタイミングで利上げ、そしてそのタイミングは年内のどこかになる可能性もある、と考えております。






    一方で、アメリカの利上げや日本の金融緩和については、一瞬影響を与えることはあれど、その影響は数日でおさまるのではないかと考えております。なので、逆にそうしたことが材料で動いた時には、逆張りをするとよいのではないかと思っております。






    まずアメリカの利上げについては、最近ではそこまで為替相場においてアメリカの利上げが材料にならなくなってきております。今月もFRBが利上げを決定しましたが、そこまで大きな影響を与えませんでした。






    これは、「中長期的にアメリカが利上げする」ということ自体は既に織り込み済みで、「いつ、どの程度行うか」という点が焦点になっているためで、今後どのくらい利上げが続くかという点が焦点になっているためです。






    そのため、「目の前で利上げがどうなったか」ということよりも、「雇用、消費、物価等、アメリカ経済の状況がどうか」という点で注目するべきで、目先の「利上げ観測」については、逆張り要素と考えてもよいと思っております(もちろんロスカットを入れる・取引単位を無理のない範囲にするというのは大前提です)






    また日本の追加緩和については、「緩和を今後も続けていく」という姿勢を日銀が明確にしたことによって、市場が緩和を織り込み、影響を与えることがなくなっており、実際に参院選や先日の衆院選で自民党が勝利に終わった後も、一時的にご祝儀相場で少しだけ上昇したものの、すぐに元の水準に戻ったように、日本の金融政策が大きく変更されるということでもない限り、しばらく日銀の緩和動向によって為替相場が動くことはないと考えられます。






    なので、日本の緩和動向も、一時的な動く要因にはなれど、数日で元の水準に戻る要素だと考えております。






    以上が今後豪ドルに影響を与えそうな要素の分析です。まとめると、リスクはあるものの、それが逆にプラスになる可能性もあり、全体的には良好な経済環境と安定した財務環境から上がるとというのが妥当かと思っております。






    オーストラリアは世界でも珍しい公的債務残高の少ない低リスクな投資先でありながら、成長性もあり、今は価格が落ちているとはいえ資源もあるというように、非常に安定感のある投資先であり、こうした安定性について中長期的には必ず注目を浴びる機会が来て、その時には大幅に値上がりすることが期待でき、その値上がりするまでも高い金利(FXではスワップ)をもらえるので、安い間に買って持っておくのが良いと考えております。






    ですから、取引をするなら、安くなった時に買い、中長期で保有するか、もしくは短期でロスカットを入れながら売る、というのが良いと考えております。






    なお、例えば今後のオーストラリア経済の動向、中国経済の動向、様々な国での事件等をどうやって今後もウォッチすればいいかということについては、無料でFX関係の為替ニュースをリアルタイムに集める方法で解説しているので、よかったらそちらもご覧ください。






    また、豪ドルをFXで取引する場合の注意点や、どこで取引するのがいいかということについては、豪ドル取引おすすめFX業者2017 | スプレッド・スワップ・自動売買で比較で書いているので、こちらもよかったらご覧ください。





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