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南アフリカランド今後の見通し予想2018/9 | 下落の理由は?どこまで下がる?

2018年09月05日 22:34

南アフリカ





南アフリカランドは、政策金利6.5%とFXでも高金利通貨として非常に人気ですが、その南アフリカランドが今後どうなるかについて、昨年12月に高騰した理由や、2018年に入って下落しつつある理由を分析し、そのうえで今後の見通しはどうなのかを予想していきたいと思います。





結論から書くと、



  • 南アフリカは、今後成長していくアフリカ大陸を代表する国であり、中長期的に大きな成長が期待される

  • 2017年までは非常に評判の悪い大統領だったが、2018年2月に大統領が交代し、その大統領は非常に評判が良い

  • 最近下落しているのは、アメリカの利上げ、南アフリカのGDPが悪かったこと、トルコリラ急落からの新興国通貨不安等が原因

  • 今後の見通しとしては、短期的に下落が続く可能性が高いが、遠からず底打ちする

  • 中長期的には、一時的に下落しても南アフリカの成長、高金利通貨としての強い需要から12円以上になる可能性が高い



  • と考えております。具体的なレンジとしては、9月中のレンジとして、6.8円から7.5円の推移と想定し、9月中に一度は7円割れを経験すると予想しております。





    なお、この南アフリカランドにFXで投資する場合のおすすめの投資方法(最近話題の両建てスワップサヤ取り手法のやり方や注意点、南アフリカランドでの収益率も書いてます)やどこで取引すればいいのかということについては、南アフリカランドのおすすめ投資方法と、FX業者スワップ比較2018で詳しく書いております)





    詳細について、以下のような順で書いていきたいと思います。


  • 南アフリカ経済の基本

  • 南アフリカの財政は悪いのか?

  • 南アフリカランドという通貨の特徴

  • 新しく就任したラマポーザ大統領はどういう人?

  • 南アフリカランド、これまでの為替推移とその理由

  • 4-6月期の南アフリカのGDPマイナス成長の理由は何か?

  • 南アフリカランドの今後の見通し予想

  • 南アフリカランドおすすめの投資方法とFX業者(当サイト別記事)





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    南アフリカ経済の基本







    まず、南アフリカという国の経済的なポテンシャルや、経済の基本について説明します。アフリカの労働人口が2040年には中国やインドを上回ると予想されることや、経済の伸び代などから、「21世紀はアフリカの時代」と言われることもありますが、そのアフリカ経済をけん引しているのが南アフリカです。





    南アフリカは、1996年に金融政策・貿易の自由化や規制の撤廃等の自由化をすすめた結果、経済成長をしてきており、IMFによれば、サブサハラアフリカ(サハラ砂漠より南のアフリカ。下の地図を見てもらえれば分かるように、アフリカのほぼ全域)の全GDPの26.9%を占めるに至っております。





    【サブサハラアフリカの地図】
    sub_sahara.jpg
    (画像出典:外務省 外交青書2010)





    GDPも、21世紀に入ってから、リーマンショックの影響のあった2009年を除き常にプラス成長となっております。





    ZAR_gdp.png
    (IMF World Economic Outlook Databasesより管理人作成)





    そのGDPの内訳は、農業2.6%、鉱工業21.7%、サービス業75.7%と、鉱工業とサービス業がメインとなっております。





    鉱工業が強いのは、南アフリカが資源大国であるためで、例えば金については世界の産出量の1/4は南アフリカで、当然世界一の産出量をほこり、また、白金、マンガン、クロムといった、工業製品で不可欠なレアメタルも多く産出しております。





    こうした資源が主要な輸出商品であるため、輸出先は中国、アメリカ、日本、ドイツといった、レアメタルを多く消費する先進国が中心となっており、世界的に景気が良い時はこうした資源も多く求められるため南アフリカ経済は好調に、逆に世界的に景気が悪ければ不調になります。





    また、サービス業の中では特に金融関係に強みを持っており、GDPの21.5%を金融・保険が占めております。





    以上をまとめると、南アフリカは、レアメタルを産出する資源国家として強みに加えて、自由化による金融を中心としたサービス業によって成長しており、サブサハラアフリカのGDPの26.9%を占めるようになった、ということです。





    一方で、GDPが成長している中で、経常収支では赤字が続いており、「財政健全化への見通し」もよく話題にあがります。





    GDPと経常赤字の関係について、誤解を恐れずに噛み砕いて説明すると、一般企業で言うと「売上」と「利益」の違いのようなものと考えてもらうと分かりやすく、GDPは成長(=売上が成長)しながらも、費用がかさんで経常赤字(=利益は出ない)と考えていただけると分かりやすいかと思います。





    新興国では、インフラや社会保障の拡充等の支出の必要も大きくなるため、GDPが成長しながらも経常赤字というのはよくあることなのですが、これについては最近格付けについて話題になることも多いので、少し詳細に説明したいと思います。





    南アフリカの財政状態は悪いのか?







    南アフリカというと、前大統領のズマ氏の時代には、「財政健全化への道のりが遠ざかった」「格付けの下落」等、財政状態について言及されることが多く、それが為替に影響を与えてきました。





    では、実際に南アフリカの財政状態はどれくらい悪いのかを見てみたいと思います。まず、経常収支については、2003年以降連続して赤字が続いております。





    ZAR syushi
    (IMFレポートを基に管理人作成)





    このように、経常赤字が続いているため、それを減らすために緊縮財政を行うべきではないかと考えられており、その緊縮財政を積極的に行おうとしていたネネ財相やゴーダン財相が更迭された際には、格付けの見直しが行われたり、為替にも影響を与えるといったことがありました。また、2017年11月にはムーディーズ等の格付け会社が格下げを検討している中で、ズマ大統領(前大統領)が教育の無償化を検討しているという報道がなされ、その報道でも財政への悪影響を懸念して、南アフリカランドは下がりました。





    zuma.jpg
    教育無償化を打ち出したズマ元大統領(青枠画像は日経新聞社より引用部分)





    何故経常赤字が続いているかというと、発展途上国ではよくあることですがインフラ投資や社会保障等の拡充に投資が必要であり支出が大きいこと、また、リーマンショック後は資源の売上低迷等により景気が悪化して税収が減少したこと等があり、現在も赤字が続いております。





    しかし、では南アフリカが財政的に悪く、デフォルト(財政破綻)に陥るかというと、それは論点が異なります





    まずそもそもデフォルトとは何かというと、ざっくりというと、「国が借金を返せなくなる状態」であり、ここ数年話題になっているギリシャ等でも、国債の償還期限が近づくたびにデフォルトの論点が出てくるのはそのためです。





    つまり、デフォルトという論点については、経常収支以上に、債務残高の方が重要ということです(もちろん、赤字が続けば債務を増やさざるを得なくなるので、赤字がどれだけ続いても大丈夫というわけではありませんが、デフォルトが近い将来起こるかどうかという観点からは、今債務がどのレベルであるかという方がより重要ということです)





    では、南アフリカの債務がどうかという点について見ていくと、これについては、政府総債務残高対GDPという比率でみると、増加傾向にあるものの、今後は50%程度で推移していくと予想されております。





    ZAR saimu
    (IMFレポートを基に管理人作成。2017年以降はIMF予想値)





    この50%前後という値をどう見るかというと、例えば日本は239.2%、ギリシャは181.3%、アメリカでも107.4%、ドイツが67.7%ということを考えると、そこまで高い水準ではなく、今すぐにデフォルトリスクを意識するようなレベルではないことが分かります。





    また、最近では、ズマ大統領が退任し、新大統領となったラマポーザ氏が財政健全化、経済の活性化に積極的であることもあり、格付け会社の格付けも維持される傾向にあります(ラマポーザ氏については、後で詳しく書きます)





    このように、南アフリカは経常赤字が続いており、これは確かに解決すべき問題ではありますが、では直近でいきなりデフォルトリスクがあるかというと、その段階ではまだないと考えられます。





    南アフリカランドという通貨の特徴








    南アフリカランドという通貨は、「高金利」「単位当たり価格が安い」「レンジ相場がかなり多い」というのが投資家にとって大きな魅力となっております。






    一番はじめにも書いたように、南アフリカの政策金利は6.5%もあり、他の国では、例えば日本は0.1%、利上げしたアメリカでも2.0%、イギリスも0.5%、EUにいたっては0.0%、高金利として有名な豪ドルやNZドルでもそれぞれ1.5%、1.75%と、非常に高金利と言えます。





    南アフリカランドのスワップポイントが一番高いみんなのFXでは、スワップが1万通貨あたり1日20円ですが、これは365日で7,300円となります。これだけ聞くとそこまで高そうに聞こえないかもしれませんが、南アフリカランドは1通貨7.2円程度なので、1万通貨で7.2万円分のポジション、つまり、この水準が続けば、年換算すると、レバレッジ1倍でも収益率10%と、非常に高い収益率となっております。







    もちろん、先進国通貨と比べると、値動きが荒かったり、リスクオフの際にはより売られやすいということもありますが、逆に言うと、「為替の変動でもスワップでもどちらでも利益が出る可能性もある」ということで、是非一度はトライしてみてほしい通貨といえます。






    次の「1単位が安い」というのは、先ほども述べたように、1ランド7.2円程度なので、1万通貨持っても7.2万円分、10万通貨でも72万円と、かなり細かい単位で投資ができます。例えば米ドルでは110円くらいなので、1万通貨持つと110万円程度のポジションになりますが、南アフリカランドでは、10万通貨持っても米ドル1万通貨より少ないポジションになります。






    最後のレンジ相場が多いというのは、南アフリカランドについてはかなり多くの期間でレンジ相場になり、そのレンジの中での値動きとなっております。これは、南アフリカは新興国なので下がるときは下がる一方、政策金利の高い通貨であるため、「下がりすぎたら金利差を狙って買われる」という特徴があり、その結果として、レンジ相場となります。






    また、南アフリカ自体も、自国通貨防衛(通貨が安くなり過ぎないようにする)という発想を持った国であるため、南アフリカランドが大きく下げそうな事態になると、金利を上げるなどで対抗措置をとることが多く、それによって、「下がってもその時に金利狙いで買われる」ことが起こりやすいのもその理由となります。






    このレンジ相場の多いことの何が良いかというと、レンジの幅を広くとりつつ、きちんとロスカットさえ入れておけば、ほとんどの場合レンジ相場なので、下がった時に買い、上がった時に利確すれば利益を上げられる可能性が高いということです。






    以上のように、高金利かつ、1単位を非常に小さく取引できる、相場がほとんどレンジで読みやすいのが、南アフリカランドのFXでの魅力と言えます。






    なお、具体的なおすすめの投資方法や、どこで投資をしたらいいかについては、南アフリカランドFX取引、大損を防ぐおすすめの投資方法とFX業者2018年で書いておりますので、こちらもご覧ください。






    ラマポーザ大統領はどういう人?市場での評価や、ネルソン・マンデラ元大統領との関係








    先ほど「ラマポーザ大統領になって、市場からの信頼が回復した」という話を少し書きましたが、このラマポーザ大統領がどういう人なのかについて、簡単に説明したいと思います。






    ラマポーザ大統領は、2017年12月のANC(南アフリカの与党)の総裁選挙で党首に就任した人で、2018年2月にズマ大統領が辞任したことで、大統領に就任しました。






    ラマポーザ
    党首選に勝利したラマポーザ氏(2017年9月25日撮影、(c)AFP PHOTO / Glyn KIR)






    ラマポーザ氏は、元々はネルソン・マンデラ元大統領の側近で、南アフリカのアパルトヘイト(人種差別思想に基づいた様々な法律)の廃止にも尽力した人です。






    ネルソン・マンデラ元大統領といえば、このアパルトヘイトの廃止によってノーベル平和賞なども受賞した伝説的な南アフリカの大統領ですが、この人が右腕として重宝したのが現大統領のラマポーザ氏であり、ネルソン・マンデラ元大統領が自身の後継者となることを望んだとも言われております。(出典:毎日新聞 2017/12/20





    しかし、当時は党内で支持が集まらず、実業家に転身しましたが、そこでも大成功を収め、コカ・コーラやマクドナルドの株を保有するなどして財をなし、推定資産は4億5千万ドル(約480億円)とも言われております(出典:産経新聞 2018/2/15





    そのようにビジネスの世界でも大成功を収めたラマポーザ氏は、2012年にANC副議長として南アフリカの政界に復帰し、昨年末のANC党首選では満を持してANC党首となり、今年2月には大統領となりました。





    ラマポーザ氏は、就任に際して、反汚職と経済の再建を宣言し、実際に財務相に財政改革を断行しようとしてズマ大統領に嫌われて退任させられたネネ氏を起用し、また、同じような理由で財務相を退任させられたゴーダン元財務相も閣僚として登用する等、人事面でも財政再建に積極的な人を重用しております。





    そうした背景もあって、ズマ大統領時代は「格下げ」「ジャンク級になって資金が流出するのでは」等といわれていた南アフリカ国債についても、最近では投資家からも高い人気となっております。(出典:ロイター6/8 アングル:南ア国債、マイナス成長でも新興国市場で輝き失せず)





    このように、ラマポーザ大統領は非常に優秀で市場からも高く評価されている人なのですが、とはいえすぐに全ての問題が解決するものでもなく、実際に南アフリカの赤字は解決するのか、今後どのように成長していくのか、汚職等の問題は解決していくのかということについて、注目が集まっております。





    経済については、最近では7月に中国の習近平主席が南アフリカに1.6兆円超の投資を約束するなど、早速ラマポーザ大統領の手腕が発揮されつつあります。





    ラマポーザ大統領の政策の中で、一つ不安の種があるとすると、白人から土地を補償なしで収容し、貧困対策に使おうとしているという政策を行おうとしていることがあります(出典:ロイター 4/2





    これは、南アフリカでは黒人が8割を占めておりますが、その黒人の貧困問題が南アフリカの高い失業率や治安といった問題を引き起こしており、その解決策として、裕福な白人から土地を収用し、黒人に再配分をすることで貧困問題の解決を図るというものです。




    この白人から土地を収用して黒人に再配分するという方法は、かつて南アフリカの隣国であるジンバブエで失敗した手法であり、また、人種差別的な手法でもあるため、投資家からは心配されている部分でもあり、最近ではアメリカのトランプ大統領も8月23日に問題視してわざわざ言及する等、注目が高まっております。





    ただし、白人土地収用問題については、まだ検討段階であり、また、トランプ大統領も言及することはあっても、さすがにこれを理由に制裁等までやるとは考えづらいため、注意する必要はあるものの、そこまでクリティカルにマイナス材料とはならないと考えております。





    それでは、次に南アフリカランドはこれまでどのように推移して、今後どうなるかということについて見ていきたいと思います。





    南アフリカランド、これまでの為替推移とその理由







    南アフリカランドの推移をまずみましょう。まずは期間を長めにとって、過去10年間分見てみましょう。





    【過去10年間 南アフリカランド円チャート 月足】
    ZAR chart1809_10year






    これを見ると、



  • 基本的に南アフリカランドは値動きが大きく、レンジ相場になりやすい

  • リーマンショックや米国債格下げ、2015年8月や2016年1月のチャイナショックなど、世界的なリスクオフに反応した時に大きく下げる

  • 最近は比較的値動きが小さいが、2018年は下落基調





  • といったことが分かります。では、次に、それぞれの時期に何が起こって変動していたのか見ていきましょう。





    2014年までの南アフリカランドの推移とその理由の分析







    まず、2007年のアメリカにおけるサブプライムローン問題、2008年のリーマンショックによって、2008年中は南アフリカランドは大きく下落しております。





    これは、こうしたリスクオフに対して、日本円が円高になった(円は安全資産として、リスクオフの流れが強くなった時に買われやすい)ということに加えて、2007年まで南アフリカランドのような高金利通貨を買い持つキャリートレードが流行し、それが一転してリスクオフによって売られたということもあり、大きく下落しました。





    その後、南アランドの高金利が好感されて少し戻すものの、2011年の8月から9月にかけては、米国国債の格下げ、9月にスイスフランへの介入(ユーロに連動するように為替介入を行い、大幅にスイスフラン安となった)等もあり、下落しました。





    一方で、逆に言うとそうしたリスクオフが発生していないときは、基本的にレンジ相場を形成し、2015年8月までは上がったり下がったりを繰り返しておりました。





    2015の南アフリカランドの推移とその理由の分析







    2015年8月には、上海総合指数が大きく下落し、中国経済への見通しが悪化したことで、世界的にリスクオフが高まり、全体的に円高となりました。そして、その中でも、中国への輸出割合が大きい南アフリカについては、他の通貨と比べても大きく下落しました(南アフリカの貴金属類の多くは中国に輸出され、南アフリカの輸出の相手先として1番大きいのは中国となっております)





    2015年9月から11月にかけては、中国経済への見通しが底打ちしたこともあって南アフリカランドも戻す動きを見せましたが、2015年末から2016年始にかけて再び下落しました。





    2015年12月の下落は、12/10に世界的な原油安や、ロシアがイスラム国に対して核ミサイルの使用の可能性を言及など、世界的にリスクオフが強まったことによるものでした。





    また、ネネ財務相(緊縮財政派の財相)が更迭されたことにより政局が不安視され、「リスク資産の中でも特に南アフリカランドが売られやすい」という状態になり、南アフリカランドは、新興国通貨の中でも大きく下落することとなりました。





    2016年の南アフリカランドの推移とその理由の分析







    2016年以降の値動きをチャートで見てみましょう。




    【2016年以降 南アフリカランド円チャート 週足】
    ZAR chart1809_2016






    2016年の年始は、為替相場は全体的に円高傾向にあり、南アフリカランドも例外でありませんでした。これは、年始いきなりの上海総合指数の大幅下落、サウジアラビアとイランの国交断絶とそこから伴う中東情勢の悪化懸念、北朝鮮の核実験等、世界的にリスクオフの動きが広まりやすい環境となっており、そうしたことが円高の原因となり、南アフリカランドも下落しました。





    特に、1/11には一時的に6円台前半まで暴落し、その後また元に戻すように非常に荒い動きをし、市場を驚かせました。これについては、「ロスカット売りがさらなるロスカット売りを巻き込み、それに自動売買(今の為替の世界では、ニュースや為替の動きから自動売買するソフトが当たり前のように使われております)での売りにもつながり、一時的に暴落した」と言われております。





    この日の暴落については、1/11中に7円台に戻し、終わってみれば始値と終値がそこまで変わらなかったように、「市場の暴走」が原因で、何か大きな事件があったわけではないという、かなり珍しいケースと言えます。





    2月以降は10月までは6.9円から7.7円の間をいったりきたりしつつ、6月の終わりに一瞬大きく下落しておりますが、すぐにレンジ相場に戻りました。6月に一時的に大きく下落したのは、イギリスのEU離脱国民投票で離脱派の勝利(いわゆるBREXIT)によるものです。ただ、このBREXITについては、その後、「ではいつ離脱の交渉をはじめるのか」すら決まっていない中でのもので、また、特に目立った実体経済面でのダメージもなく、市場はポンドやユーロ以外は、元の水準に戻りました。





    このようにレンジ相場が続いていたのですが、10月以降は上昇トレンドになります。





    10月は全体的に世界のリスクオフの流れが緩和し、円安傾向にありました。その中で、南アフリカランドも例外ではなく上昇しているのですが、10月に一つ大きな陰線があり下落しているところは、10月11日に今の財務相でありズマ大統領と財政健全化をめぐって対立のあるゴーダン財相が警察に出頭を命じられ、「政局が不安定」「財政健全化への道のりが遠ざかった」という観測によるものでした。





    しかし、10月31日にゴーダン財相への捜査の打ち切りが発表され、それによってレンジの上限となっていた7.8円にタッチするくらい上昇するも、そこを上抜けすることもなく、再びレンジ相場に戻りました。





    その後、11月に入って、トランプ大統領当選直後に一時的に下げるも、その後はご存じ「トランプ相場」による円安の影響で、南アフリカランドについても上昇基調となり、8円の節目も突破し、8.6円まで上昇しました。





    市場はトランプ大統領決定までは「トランプ大統領と言う何をするか分からない存在(彼に政治経験はなく、また、選挙中のお騒がせ発言については、皆さんご存知かと思います)」に対する警戒心が強く、トランプ氏優勢と伝わるたびに円高、クリントン氏が盛り返したときには円安というような展開になっておりましたが、トランプ大統領が決定すると、その後は円安の方向にシフトしました(「リスクオフ」としての性質が強い円は、リスクが高まった時に買われて円高に、逆に下がった時に円安になります。これは対南アフリカランドでも同様です)





    2017年の南アフリカランドの推移とその理由の分析







    2016年は年末に上昇し、2017年も3月くらいまでは9円近くまで上昇するなど、順調に推移していたのですが、3月末から4月上旬にかけて大きく下落します。




    これは二つの下げ要因があり、一つはアメリカでのトランプ大統領が医療保険制度改革について、共和党の支持を得られず法案提出を撤回したこと、もう一つが3月31日に緊縮財政派のゴーダン財相が辞任させられたことにより、政局が混乱したことです。





    まず前者の医療保険制度改革の失敗については、トランプ大統領はオバマケアの撤廃・新制度の導入を目指していたものの、これが共和党(トランプ氏は共和党)の支持を得られず、可決できない見通しになったため法案撤回となりました。これはトランプ大統領の政策の中でも重点政策であり、これに議会がNoを突きつけたことで、トランプ大統領の議会運営に疑問視され、ドル高・円安の大きな要因となっていた減税・公共投資といった政策も実現可能性に疑問符が付いたことにより、為替相場全体がリスクオフで円高になりました。





    もう一つのゴーダン氏の退任は、上でも書いたように元々財政再建について、積極的に財政再建を進めたいゴーダン氏と先送りにしたいズマ大統領の間には対立があったのですが、そのズマ大統領のストッパーとなっていたゴーダン氏の退任によって、南アフリカの政局の混乱・財政再建の遅れを問題視されたものです。





    これによって、4月3日に、格付け機関のS&Pは南アフリカ国債の格下げを行い、その結果南アフリカ国債は「投資適格級」から「投機的水準」となりました。





    こうした要因によって、4月の上旬まで南アフリカランドは下落基調にありました。





    その後は、南アフリカランド特有の「特に明確な材料がない時にレンジ相場」という状態が続いておりましたが、年末に大きく上昇しました。





    11月下旬に入ると、12月16-20日にあるアフリカ民族会議の党首選でラマポーザ氏(現在の大統領)が選出される可能性が高いと見られズマ大統領の財政赤字拡大路線が修正されるのではないかと言う期待から、若干戻す動きを見せ、実際に党首選でラマポーザ氏が選出されたことにより、南アフリカランドは大きく上昇しました。





    2018年の南アフリカランドの推移とその理由の分析







    2018年の南アフリカランドは、2017年末のラマポーザ氏当選の勢いもあって、年始は上昇基調にありました。2018年に入ってからのチャートを見てみましょう。





    【2018年 南アフリカランド円チャート 日足】
    ZAR chart1809_2018






    ANC党首選でラマポーザ氏が当選したことで、ズマ大統領がいつ辞任するのかということに注目が集まっておりましたが、2月14日、ついにズマ大統領の辞任が発表され、ラマポーザ氏が大統領に就任しました。





    しかし、その後南アランドは下落基調にあります。





    この2018年の動きについては、対円で見るより、対ドルで見たほうが、値動きの理由が分かりやすいので、USD/ZARのチャートを見てみましょう(USD/ZARなので、南アランドが上昇するとチャートでは下落、逆に南アランドが下落するとチャートでは上昇に見えます)




    【2018年以降 USD/ZAR 日足】
    USD ZAR chart1809_2018





    これを見るとわかるように、3月までは南アフリカランドは対ドルで堅調であったのが、4月後半から軟調となり、今はUSD/ZARは右肩上がり(南アフリカランドの下落)となっているのが分かります。





    2018年の3月までは、南アフリカランドは、ラマポーザ氏への期待もあって、NYダウの急落などのリスクオフ要因で為替相場が全体的に円高になる中で、南アフリカランドは堅調に推移し、対ドルでは上昇し、対円でもレンジ相場となっておりました。





    しかし、4月に入ると、アメリカの長期金利が上昇したことで、「高金利」目的での投資が米国債に集中したことで、高金利通貨である南アランドは下落します。





    また、6月に入ると、南アフリカの2018年1-3月のGDPが2.2%のマイナス成長となったことで南アフリカランドは大きく売られました(出典:ロイター 6/11





    これによって、南アフリカランドは、対円では8.5円を割り、対ドルでも13.00や13.50の節目をあっさり突破し、米中貿易問題によるリスクオフからの全面的な円高もあって、8円を割る水準となりました。





    さらに、8月に入ると、トルコリラが年初から40%超下落と暴落したことによって、新興国通貨全般に対して売りが入り、USD/ZARも14を超えて上昇しました(南アフリカランドにとっては下落。なお、トルコリラの急落の理由や今後の見通しについては、トルコリラ16円台まで急落の原因は?2018年の暴落が異常な理由で詳しく書いております)





    9月に入ってもさらに一段と南アフリカランドは下落しており、その理由は、次で詳細に書く4-6月期のGDPが前四半期と比べて-0.7%と、マイナスとなり、2四半期連続でマイナスとなって景気後退局面に入ったためです。(4-6月期のGDPがマイナスになった理由と、今後の見通しについては次のところで詳しく書きます)





    これによって、USD/ZARは15.0もあっさりと超え、今後どうなるか・・・・という状態となっております。なお、USD/ZARの2016年以降のチャートを見ると、以下のようになっており、上値のターゲットは16.0、今後南アフリカランドが戻していった場合、13.0が一つの節目となります。





    【USD/ZAR 2016年以降チャート】
    USD ZAR chart1809_2016





    ドル円が110円とすると、USD/ZAR16.0は6.875円、USD/ZAR13.0は8.46円なので、そのあたりが一つの節目となると考えられます。





    以上が南アフリカランドのこれまでの推移です。なお、上の分析でも使ったUSD/ZARのチャートは、サクソバンク証券のものを使っております。





    為替相場は基軸通貨であるドルをベースに取引されるので、USD/ZARは、テクニカル的には非常に重要なチャートであるのですが、FX会社で取り扱いが少なく、なかなか見ることができません。





    その中で、サクソバンク証券ではUSD/ZARだけでなく、トルコリラやメキシコペソ等も対米ドルでチャートを表示することができるので、それらのチャートを見たい場合、サクソバンク証券でも口座を持っておくことをおすすめします。





    また、サクソバンク証券については、当サイト限定キャッシュバック4,000円もあるので、口座開設は、当サイトから行うのがおすすめです。





    サクソバンク証券
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    4-6月期の南アフリカのGDPマイナス成長の理由は何か?







    上でも書いたように、南アフリカの4-6月期のGDPは前四半期比-0.7%のマイナスとなり、2四半期連続マイナスで景気後退(リセッション)入りしました。




    このGDPがマイナスになった大きな要因は、農業部門が-30%の成長と、著しくマイナスになった影響です。部門別の前四半期比の増減を見てみましょう。




    【南アフリカ 部門別GDP】
    SA GDP

    (出典:Business Day 9/4(英語)





    これを見るとわかるように、一番大きなマイナス要因は農業であり、ここが大きなマイナスとなったことが市場予想に反してのマイナス成長となった最大の要因です。





    では、何故農業部門が大きなマイナスになったかというと、これは過去100年の歴史で最悪と言われる干ばつによる影響ですが、この干ばつについては、6月に峠を越し、非常事態宣言も解除されました(AFP 6/14





    干ばつの影響による農業のマイナスがどこまで続くかは若干見通しが難しい面もありますが、とはいえ、マイナスの最大の要因は100年に1度というレベルの天災であり、その天災もある程度収束しているというのは、一つポジティブな材料となります。





    ただし、それ以外でも運輸や家計消費などもマイナス基調にあり、これらについても干ばつの影響はあったと考えるのが自然ではあるものの、では、それがどの程度回復するかというと、見通しが難しい面もあり、今後も引き続きGDPについては注意が必要です。




    以上が今回の南アフリカランドの急落の原因となった、4-6月期のGDPがマイナスになったことの理由でした。では、それ以外の要因も含めて、南アフリカランドの今後の見通しを予想します。





    南アフリカランドの今後の見通し予想






    さて、それでは、南アフリカランドの今後の見通しを説明したいと思います。




    結論から書くと、



  • 短期的にはしばらく下落基調が続き、9月中に7円割れを経験する

  • とはいえ、そこまで大きく下落することも想定されず、16.8円程度で底を打つと考えられる

  • 2018年の間は、円高要素が顕在化する可能性が高く、そこまで大きく上昇は期待しづらい

  • 2019年末のレートはラマポーザ氏の政策手腕にもよるが、9円超えが基本線

  • 中長期的には上値余地は大きく、12円以上になると期待される




  • と予想しております。





    上でも書きましたが、南アフリカランドは金利目当ての投資が多く、また成長性もあるため、「大きな事件がなければレンジ相場もしくは上昇」という傾向にあります。





    金利目当てという点で言うと、FXでも南アフリカランドのスワップポイントは1日20円で、年換算7,300円、今南アランドがおおよそ7.2円なので、レバレッジ1倍でも年収益率約10%となるため、下がっている間も高い収益率で運用できます。

    ※ スワップポイントが執筆時現在一番高いみんなのFXのスワップで計算。みんなのFXでは、南アフリカランドやトルコリラ、メキシコペソのスワップがずっと同じ金額で変わらない状態が続いているので、そのまま365日をかけて計算しております。




    南アフリカランドは、過去10年間でも10円以上の時の方が多く、また、年間の高値と安値の差額としておおよそ4円くらい動くことが多い通貨なので、基本的には今はまだ割安水準であり、今後さらに下がったら買い増して、高いスワップポイントを貰いながら、上がるまでポジションを持つのが正解と考えられます。(具体的なおすすめの投資方法や、どこで投資をしたらいいかについては、南アフリカランドFX取引、大損を防ぐおすすめの投資方法とFX業者で書いておりますので、こちらもご覧ください)





    最近はトルコリラの下落やGDPのマイナスで下落基調にあり、USD/ZARのチャートで見ても節目の14.5や15.0を上抜けし、しばらく上昇(南アフリカランドにとっての下落)が続くと予想されますが、その一方で、16.0の節目を超える程の悪材料はないと考え、6.8円程度が下値となると予想しております。





    一方で、南アフリカランドを中長期的な視点で見る場合、「リスクオフ」の際には大きく売られやすい通貨でもあるので、何か大きな事件が起こった場合には一時的に大きく下落する可能性はあります。そうした点から、「レンジを広めにとる」「ある程度取引単位を大きくするのであれば、ロスカットをしっかりと入れる」といったことは必要と考えられます。(南アランドのような新興国通貨には「全財産を投資」というのはおすすめせず、投資先の一つとして長期で持つのが良いです)





    では、南アフリカランドに影響を与えそうな要素について、それぞれどうなるか、どういう点に注目していけばいいのかということを書いていきたいと思います。南アランドに影響を与えるものとして、以下のものを考えております。




    南アフリカの動向

  • ラマポーザ氏の政策手腕が実際どうか

  • GDPや経常赤字はどうなるか






  • 南アフリカ以外の情勢

  • NYダウ安からはじまる世界の株安傾向

  • アメリカのトランプ大統領の動向

  • 中国経済

  • EUの動向

  • 日本の金融緩和がどうなるか

  • 世界的なリスクオフの動き







  • それぞれについて簡単に説明していきます。まず南アフリカの動向から見ていきましょう。





    南アフリカについてみると、「ラマポーザ大統領が何をするか」「それによってGDPや経常赤字は改善されるのか」という点がポイントになります。





    まず前提として、2017年に辞任したズマ大統領については、汚職疑惑や、財政再建に積極的であったゴードン氏を退任させたこと、財政赤字が続いている中で教育無償化を打ち出す等、財政規律を高めるということへの意識は低く、こうした点が格付け会社等からも懸念されておりました。





    その中で、脱ズマ路線を打ち出したラマポーザ氏がANC(南アフリカの与党)の党首選で勝利したことにより、昨年末に南アランドは大きく上昇しました。





    このラマポーザ氏は、上でも書いたとおり、脱ズマ路線を打ちだしたというだけではなく、南アフリカのアパルトヘイト政策(人種隔離)を廃止したネルソン・マンデラ大統領の右腕として活躍し、その後ビジネスの世界でも大成功を収めた人でもあり、その実力は政財界から非常に高く評価されている人であるため、そのラマポーザ氏が党首に選ばれたとき市場は好感したのですが、では、実際にどこまで脱ズマ路線を実現できるのか、経常赤字改善の見通しをきちんと示せるか、というのが重要となります。





    その中で、経常赤字の改善という点について、ラマポーザ大統領は、かつて緊縮財政を行おうとして退任に追い込まれたネネ氏やゴーダン氏も閣僚として重用しており、財政健全化についても、積極的に取り組むことが期待されます。





    ラマポーザ大統領は、実業家としても大成功を収めたように、基本的には経済に明るく、また、海外の有力な実業家とのコネクションや交渉力も強い人でもあるので、中長期的には南アフリカの経済状況は好転するものと思われます。





    実際に、上でも書いたように、7月には中国の習近平主席から1.6兆円超の投資の約束を取り付ける等、早速ラマポーザ大統領の経済手腕が発揮されております。





    このように、基本的にラマポーザ大統領の手腕にはかなり期待ができると考えられ、南アフリカ国内の状況としては、今後ポジティブな材料が増えていくものと考えられます。





    次に、南アフリカ以外の情勢で南アフリカランドに影響を与えそうなものを見ていきましょう。





    まずNYダウ安からはじまった世界的な株安状況については、NYダウ見通し予想2018年 | 最近のダウ暴落の理由と今後の見通しで詳しく書いておりますが、要約すると、現在もまだ割高水準にはあるため、再び下落調整が起こってもおかしくはない状態にあります。





    最近はNYダウも安定感がなく、まだ「戻す」とも「さらに下落する」とも言い切れない状態が続いており、今後もどうなるか注目する必要があります。





    ただし、上の記事でも詳しく書いておりますが、NYダウは世界のトップ中のトップ企業を集めたものであり、何かファンダメンタルズ的に悪材料があったわけでもなく、数十年以上基本的には右肩上がりで伸びていることから、長期的にはこうしたリスクオフの動きは解消され、南アフリカ自体の成長性から、南アランドは上昇すると考えております。





    トランプ大統領の動向ですが、最近では中国との通商問題や、追加関税等、タカ派色の強い政策を実行しておりますが、この傾向は、11月に行われるアメリカの中間選挙までは続くと考えられるため、今後もこうしたリスクオフからの円高はありうると思っております。





    南アフリカランドに関連するものとしては、上でも書いた白人土地収用問題についてトランプ大統領が言及したことなどもあり、これについても、「しいたげられた白人を救う」という、中間選挙に向けてのアピールの一つと考えられております。





    ただし、こうしたタカ派色の強いことを続けて、例えば中国と本気の貿易戦争になるなどの大きな事態になるかというと、それはアメリカ経済にも大打撃となることから、現実的なものではなく、実際にこれまでも「緊張」「緩和」を繰り返しているように、ある種の「茶番」にすぎないものであると考えられることから、しばらくは「思い出したようにリスクオフが発生し、戻す」くらいの認識でよいかと思います(逆に言えば、このようにしばらくは「思い出したようにリスクオフ」がありえることから、本格的な円安局面にもなりづらいと思っております)





    次の中国経済については、中国株価(上海総合指数)・経済の今後の見通し2017年で詳しく書いているのですが、結論としては、現在は好調であるものの、経済のけん引役の不動産の上昇がバブルである可能性があり、バブルが崩壊した場合中国経済に大打撃となるというように、中長期的にはリスクとしてあるだろうと言えます。





    また、最近では米中貿易問題から大きく上海総合指数は下落しており、中国経済へのネガティブな見通しが今後出てくる可能性はありえて、その場合、南アフリカランド円にとってはネガティブな影響を与えると考えております。





    EU動向については、来年3月には、実際にイギリスがEUからの離脱が行われますが、その時期が近づいてくれば、本当のBrexit後への見通しから、上下する可能性が高いです。





    日本の緩和動向については、今年初めに「緩和政策の出口戦略」などと言われていた時には、ありえないと思っていたのですが、3月に入って緩和政策を強く推し進めていた安倍政権が森友問題で動揺が走り、安倍首相・麻生財務相が退任に追い込まれるような事態になれば、一気に円高が進む危険があると考えておりました。





    ただし、この森友問題については、最近ではそこまで大きく報道されることもなくなり、また、安倍政権の状況については、自民党の有力派閥が基本的に安倍支持でまとまりつつあり、少し前までのように、「9月の自民党総裁選挙での3選は厳しい」という状況ではなくなってきております。





    また、7月31日の日銀の金融政策発表では、「金融緩和の副作用を懸念して、緩和路線を弱める」という事前報道もありましたが、実際には緩和の継続が明言され、その点についてもリスクは後退しております。





    最後のテロや戦争などの世界的なリスク要因については、正直「起こってみないとわからない」面がありなんともいえませんが、ここれについては、「何かがあった時に下がるリスク」として認識しておいて、買う場合はある程度余裕を持った投資を行い、売る場合はタイミングを見計らって、しっかりロスカットを入れて行うことが良いと思います。





    このように、新興国通貨危機、GDPマイナスによって南アフリカランドが下落基調にあることに加え、リスク要因として、


  • NYダウなどの株式市場の動向

  • 中国経済

  • EUの動向



  • 等があり、しばらくは下落が続くと予想し、7円割れがあると考えております。





    ただし、冒頭でも説明したように、人口動態や成長余地を考えると、中長期的にアフリカが伸びていくのは間違いなく、その時にはその成長の中心である南アフリカも成長できると考えられますし、何より、今後工業で需要が確実に見込まれるレアメタルを安定して産出できるという強みがあることが大きな要素になります。





    そのため長い目で見ると10円以上になる可能性が高く、南アフリカランドの投資戦略としては、やはり値下がりしたときに買っておいて、高いスワップをもらいつつ値上がりするまで待つというのが正解だと思います。





    歴史的には高値を付けていた時には20円台のときもあり、また直近5年間でもほとんどの時が10円台だったことを考えると、今の水準であればまだまだ伸びる余地は大きく、それまではスワップをもらいじっくり投資をして、大きく伸びたら売ることで、二重に利益を上げることが期待できます(具体的なおすすめの投資方法や、どこで投資をしたらいいかについては、南アフリカランドFX取引、大損を防ぐおすすめの投資方法とFX業者で書いておりますので、こちらもご覧ください)





    なお、例えば今後のNYダウの動向、トランプ大統領の動向、中国経済の動向、南アフリカの政局等をどうやって今後もウォッチすればいいかということについては、無料でFX関係の為替ニュースをリアルタイムに集める方法で解説しているので、よかったらそちらもご覧ください。





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    【トルコリラ暴落要因】トルコのインフレ悪化の原因と、今後の見通し

    2018年09月05日 18:36

    turkey inflation




    先日発表の9月のトルコの消費者物価指数(インフレ率)は17.9%と、前回発表の15.9%から比べても大きく悪化しました。そこで、「そもそも何故トルコはここまでひどいインフレが起こっているのか?」「今後インフレはどうなるのか?」という疑問を持つ人は多いと思いますが、そこに触れている記事は、日本語ではなかなか見あたりませんでした。





    そこで、今回は、海外の記事も含めて、色々な記事や自分の前提知識も合わせて書くことで、何故トルコでインフレが起きていて、今後どうなるのか、ということについてまとめていきたいと思います。





    以下の順番で書いていきます。




    1 トルコのインフレの原因は3つ

     1-1 AKPによる景気刺激策

     1-2 エネルギー価格の上昇

     1-3 トルコリラ安による輸入価格の上昇

    2 トルコのインフレの今後の見通し

    3 インフレ抑制のためにトルコに必要なことは?





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    1 トルコのインフレの原因は3つ






    トルコでは、2018年に入ってからインフレ率が大きく上昇しております。





    【トルコ消費者物価指数 2018年の推移】
    tukey infla





    トルコのインフレが起きている原因は、目次で既に書いておりますが、以下の3つが原因です。



  • AKP(エルドアン大統領も所属するトルコの与党)による景気刺激策

  • エネルギー価格の上昇

  • トルコリラ安による輸入価格の上昇




  • 以下、それぞれ詳細に見ていきましょう。





    1-1 AKP(エルドアン大統領も所属するトルコの与党)による景気刺激策






    英語でトルコリラのインフレの原因について調べると、まず出てきたのがこの論点でした。トルコは、クーデター後経済立て直しのため、経済を維持するためのインセンティブを与え、国内消費を刺激した結果、インフレが起きたというものです。(出典:Daily News1/8(英語))





    この景気刺激策というのは、具体的には、例えば家電や家具といった耐久消費財の購入に対する税の減免措置や、中小企業を対象として与信を拡大(=お金を借りやすくする)するための信用補償基金の拡充などがあります(出典:第一生命経済研究所





    こうした景気刺激策を行うと、国民は物を買ったり、中小企業がお金を借りてそのお金を投資や雇用拡大に回すことによって、物の値段が上がる(=インフレが起こる)ことになります。





    こうした景気刺激策は、デフレ不況などの時には有効な政策ですが、インフレの時にはインフレをより悪化させてしまう一方で、国民からは「税金が安くなった」「お金が借りやすくなった」と人気が出やすい政策でもあり、「バラマキ」と揶揄されることもあります。





    このように、トルコのインフレの一つの原因に、AKPによる景気刺激策(バラマキ)があります。





    1-2 エネルギー価格の上昇






    トルコの今月発表のインフレで、もう少し詳しい内容としては、


  • エネルギー指数 21.34%増加

  • 食料品価格 19.4%


  • となっており、また、トルコでは電気料金とガス料金の値上げが最近あったため、今後35bp(0.35%ポイント)の引き上げが予想されます。(出典:IrishTimes9/3(英語記事))





    2018年に入ってからの原油や天然ガス価格の上昇が、エネルギー価格の上昇を招き、それがインフレの大きな原因となっております。





    エネルギー価格の上昇は、単純に電気やガス、ガソリン等の値段が上がるというだけではなく、例えば何か製品を作ったり、それを運ぶためにもそれらのエネルギーを使う必要があることから、二重の意味でインフレ率を引き上げる要因となります。





    1-3 トルコリラ安による輸入価格の上昇







    トルコリラは、年始から比べると40%以上下落しております(詳しくは、トルコリラ今後の見通し2018年 | トルコリラはどこまで下がる?で書いております)





    トルコリラの下落は、輸入品価格の上昇を招き、日経新聞の8/29の記事によると、食料品から工業原材料まで多くを外国に頼るトルコでは、通貨安で輸入コストが大きく上昇し、街中では数週間で2~3割値上がりした商品も珍しくないという状態になっております。





    また、上で書いたエネルギー価格の上昇にもこのトルコリラ安は影響しており、トルコのエネルギー自給率は約30%程度なので、エネルギーについても輸入に頼る割合が大きく、トルコリラ安によって、ただでさえ上がっているエネルギー価格が、トルコリラ安の効果もあってより大きく上昇しているという側面もあります。





    そして、このようにトルコリラ安がインフレを起こし、インフレによってさらなるトルコリラ安を起こすという、負のスパイラルに陥っているというのが、トルコの現状です。





    以上がトルコのインフレの原因についての分析でした。では、次に今後どうなるかを見ていきましょう。





    2 トルコのインフレの今後の見通し






    次にトルコの今後のインフレの見通しを書きます。結論から言うと、仮に利上げ等の金融引き締めを行ったとしても、しばらくインフレは続く可能性が高いと考えられます。





    先ほどから書いている、17.9%のインフレというのは、消費者物価指数という、消費者にとってのインフレ率のことで、一般にインフレ率というと、これが使われます(CPIなのかコアCPIなのかコアコアCPIなのかといったマニアックな論点は今回は割愛します)





    実は、今回発表されたインフレ率は、消費者から見たインフレ率だけではなく、生産者が出荷した価格に基づいて算定される生産者物価指数という指標も発表されており、この結果は、32.1%の上昇となっております。





    何故消費者物価指数と生産者物価指数でここまで差が出るかというと、要因は様々あるのですが、ものすごく単純化して言うと、「生産者が卸に売ってから、消費者に届くまでの間のどこかでコストカットがされたか、誰かが価格転嫁できずに負担している」ということになります。





    そのため、どこかのタイミングでは消費者価格にも転嫁されると考えられ、インフレが今後加速すると考えるエコノミストもおります(出典:Bloomberg 9/3





    他の予想でも、基本的にはインフレが今後も続くと考える予想が多く、日経新聞 9/3では、地場銀行のエコノミストは「9月にはインフレ率が20%を超え、年末以降も高止まりする」と指摘する。「下降に向かうのは2019年後半になる」とみるが、それも中銀が十分な金融引き締めを実施するとの条件付きだ。とあります。






    こうしたことから、仮に中銀が適切に対処したとしても、しばらくインフレ傾向は続くと考えられます。





    3 インフレ抑制のためにトルコに必要なことは?






    上でも書いたように、トルコのインフレの原因は、


  • AKPによるバラマキ

  • エネルギー価格の上昇
  • トルコリラ安



  • が原因です。2番目のエネルギー価格については、世界情勢なども関係しており、トルコ一国でどうこうできる問題ではないので、ポイントは、AKPによるバラマキをやめることと、トルコリラ安を止めることです。




    トルコリラ安の大きな原因は、トルコリラ今後の見通し2018年 | トルコリラはどこまで下がる?でも書いているように、最近ではブランソン牧師を巡ってのアメリカとの対立と、利上げができない中銀というのが大きな要因となっております。





    そのため、


  • バラマキをやめて緊縮財政に移行する

  • 利上げを行う

  • 対米関係の改善に努める



  • といったことがトルコにできることであり、実際に、トルコについての専門家のエミン・ユルマズさんも最近そのようなことをおっしゃっております。









    トルコは来週9/13に政策金利発表があります。ここで利上げがあるのか、あるとしてどこまで利上げするのか、というのが、まず次の注目ポイントです。





    なんとかインフレを抑えて、トルコの経済も安定してほしいものです・・・・・





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    何故トルコは17.75%からまだ利上げが必要なのか?為替、政策金利、インフレの関係

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    何故トルコは17.75%からまだ利上げが必要なのか?為替、政策金利、インフレの関係

    2018年09月04日 22:22

    try kinri






    トルコの政策金利って、今でも17.75%と凄く高いのに、なんでまだ利上げが必要なの?





    7月24日、トルコ中銀が政策金利を発表し、そこで市場の利上げ予想に対して実際は据え置きとなり、その結果への失望売りでトルコリラは22円台に下落しましたが、そんな中、友人からそのような質問を受けました。




    これは面白い質問だと思ったので、マクロ経済学の観点も含めて、今回はそれについて簡単にまとめたいと思います。(分かりやすくするため、マクロ経済的には本来であれば通貨と書くべきところをお金と表現するなど、表現を緩めておりますが、その点はご容赦いただければと思います)





    9/4追記 その後案の定トルコリラは大きく下落、さらにはインフレ率も悪化しております・・・・・





    以下の順番で書いていきます。



    1 そもそも政策金利やインフレって何?

     1-1 政策金利って何?

     1-2 インフレって何?

     1-3 トルコリラ為替と政策金利、インフレ率の関係は?


    2 トルコに利上げが必要であった3つの理由

     2-1 インフレ率に金利が追いついていないことが疑われているため

     2-2 「インフレが収まるまで利上げ」という姿勢を示すことが大事なため

     2-3 中銀の独立性について、世界が注目していたため


    3 トルコリラの今後の投資方針について






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    1 そもそも政策金利やインフレって何?







    まずは、基本から復習ということで、FXでは当たり前のように使われている政策金利という概念や、インフレについて、どういうものなのかということ、それらがトルコリラ為替にどう影響するのか?ということから説明します。





    1-1 政策金利って何?






    政策金利とは、「中央銀行から一般の銀行にお金を貸し付ける時の金利」のことです。





    中央銀行は、お金(通貨)を発行するという大きな仕事がありますが、そこで発行したお金をどうやって市中に回すかというと、一般の銀行に中央銀行から貸し付けて、そこで借りた銀行が消費者であったり、企業であったりにお金を貸し付ける、というルートでまわします。





    銀行としては、中央銀行から借りたお金にも金利を支払わないといけないので、そこの金利より低い利率で貸してしまうとマイナス(逆ザヤと呼ばれます)になるので、基本的には政策金利より高い金利で消費者や企業にお金を貸すことになります。






    そのため、

    政策金利を上げる→銀行はより高い利息で貸し付ける→消費者や企業はお金を借りにくくなる

    政策金利を下げる→銀行は低い利息でも貸し付けられるようになる→消費者や企業はお金が借りやすくなる

    ということで、政策金利を上げることは金融引き締め(市中にお金を出にくくする)とも言われ、逆に政策金利を引き下げることは金融緩和(市中にお金を出しやすくする)とも言われます。





    1-2 インフレって何?






    次にインフレについて簡単に説明します。





    インフレというのは、物の値段がどんどん高くなるということです。





    そして、物の値段が高くなるということは、裏を返せばお金(通貨)の価値が下落しているとも言うことができます。





    経済学の世界では、お金(通貨)を交換価値として、相対的なものとみなすこともあり、その中ではお金の価値も相対化され、「物の値段が上がるということは、お金の価値が下がるということだ」という発想が必要になります。





    このインフレが何故起きるかというと、理由は様々ありますが、



  • 景気が良くて皆が積極的にお金を使うから

  • 通貨の価値が信用されなくなってきている

  • 「インフレが起こる」と思うことで、予言の自己実現的にインフレが起きる




  • などがあります。




    はじめの景気が良いとインフレが起きるというのは、景気が良くなって皆が物を買ったり投資したりすると、「そんなに皆が欲しいなら値上げしよう」となり、物の値段が上がります(いわゆる需要と供給の関係。皆が欲しがるものの値段が上がるというのは、コンサートチケットや人気の商品などをイメージしてもらうと分かりやすいかと思いますが、それのマクロ経済版だと思ってもらえれば大丈夫です)





    次の通貨の価値が信用されなくなってインフレというのは、通貨というのは信用がなければ単なる紙切れなので、価値はほとんどありません。そうなると、物と交換しようにも、「そんな紙切れいらない」となってしまうという状態になります。





    例えば第一次大戦後のドイツはそのような状態になり、当時買い物かごいっぱいのお札を持たないと買い物できなかったということもありました。





    ドイツインフレ
    第二次世界大戦前の、ドイツでハイパーインフレが起こった時の写真の普通の買い物の様子





    最後の「インフレが起こる」と思うことで、予言の自己実現的にインフレが起きるというのは、これは

    インフレになると予想する→物の価値が上がると思って早く物を買おうと思う→物の需要が増える→もっと物の価格が高くなる→もっとインフレになると予想する

    ということで、こうした状態をインフレスパイラルと呼びます(日本ではその逆の「デフレスパイラル」の方が馴染み深い言葉ですが・・・・・)




    このように、インフレとは「物の価値の上昇=通貨価値の下落」ということで、その原因としては「好景気」「通貨への信頼低下」「インフレ予想」等があります。




    1-3 トルコリラ為替と政策金利、インフレ率の関係は?







    それでは、次にトルコリラの為替と政策金利、インフレ率の関係について見て行きたいと思います。





    結論から言うと、政策金利の上昇がインフレ抑制、トルコリラ為替維持のために必要であるということです。





    まず、インフレ率と政策金利の関係については、利上げを行うことによって、インフレの抑制は可能です。





    これは上でも見たように、利上げには市中に出回るお金を減らす効果があり、それによって需要と供給の関係で「資金の供給」を減らすことで、お金の価値の上昇=インフレ抑制につながるからです。





    これは、むしろ「デフレに利下げが効く」という逆の効果を想像したほうが分かりやすいかもしれないので、そちらを例に出すと、

    利下げをする→銀行はお金を借りやすくなる→消費者や企業は銀行からお金を借りやすくなる→お金が市中に回る→皆お金を使うようになる

    という効果があり、デフレや不況には利下げというのが、金融の世界には鉄則となっております。





    そのため、逆に言うとインフレ抑制を考えるなら、利上げが鉄則となります。





    また、トルコリラ為替との関係で言うと、やはり利上げ=トルコリラの上昇につながります。





    これは、上で書いたように通貨価値の下落であるインフレを抑制するという効果に加えて、政策金利が上がることで、市中の金利も上がり、従ってFXでいうスワップに相当する金利相当額も上がることで通貨自体の魅力が上がるというのがその理由です。





    このように、トルコにとって深刻な問題であるトルコリラの下落、インフレの抑制という問題に対して、利上げというのが鉄則となります。




    2 トルコに利上げが必要であった3つの理由






    それでは、次に「トルコリラに何故利上げが必要なのか?」ということについて書きたいと思います。ここまで読んだ人なら、「そりゃ利上げが必要なんじゃないの?」と思われているかもしれませんが、冒頭にも書いた、「そもそも今の17.75%で不十分なの?」という疑問にも答えていくように、書いていきたいと思います。





    トルコが17.75%という高金利から、さらなる利上げをすべきだったと考える理由は3点あります。


  • インフレ率に金利が追いついていないことが疑われているため

  • 「インフレが収まるまで利上げ」という姿勢を示すことが大事なため

  • 中銀の独立性について、世界が注目していたため





  • 2-1 インフレ率に金利が追いついていないことが疑われているため






    金利の高い低いを論じる場合、単に金利の数字(名目金利)を見るだけではなく、金利とインフレ率との差異が重要になります(これを実質金利といいます)





    トルコの政策金利は17.75%なのですが、これでインフレ率が例えば1%であれば、その差分の16.65%分は丸々利益であり、大儲けできます。そのいっぽうで例えばインフレ率が100%であれば、いくら17%の利息をもらえたとしても、1年後に半分の価値になるので、何の意味もありません。





    では、トルコのインフレ率はいくらかというと、2018年6月実績で、前年同月比15.39%となっております。なお、5月は12.15%だったので、そこからさらに上昇してのこの結果です。(出典:日経新聞)





    これを見ると、17.75%という金利は一応インフレ率よりは高く、実質金利はプラスだとなりますが、5月から6月に3%ポイント以上上昇しているというように、インフレ率が上昇傾向であることを考えると、17.75%では不安、というのはお分かりいただけるかと思います。





    9/4追記 先日発表されたトルコの消費者物価指数は、17.9%と、ついに政策金利を超えて、実質金利もマイナスになってしまいました・・・・・





    また、さらにいうと、この公表されているインフレ率が怪しいという説もあり、実態は25%くらいあるのではないかとも言われております。








    (この引用した方は、トルコ出身の著名なエコノミストの方です)





    これが本当だとすると、実質金利はマイナスで、17.75%では全然足りていない、ということになります。





    2-2 「インフレが収まるまで利上げ」という姿勢を示すことが大事なため







    上でインフレが起こる理由に、「今後もインフレが起こると予想する」というのをあげましたが、ここに効いてくるのがこの話です。





    「インフレが起こる」と思うとインフレが起こるということは、インフレを止めるためには、その「インフレが起こりそうだ」という市場の期待(経済学的な意味であり、ポジティブなニュアンスだけではありません)を消すことが重要ということです。





    そして、インフレを止めるためには利上げが必要なので、その期待を消すためには、「インフレを何が何でも止める」「金利は今後どんどん上がる」という「市場の期待」を形成する必要があり、そのためにも、「利上げをして絶対に何が何でもインフレを止める」という姿勢を示すことが重要になります(これをコミットメントといいます)





    そのためには、やはりエルドアン大統領就任直後の今回の政策金利発表でも利上げをすることで、「利上げは続く」という姿勢を市場に示すことが、非常に重要でした。





    2-3 中銀の独立性について、世界が注目していたため







    トルコは先月6月に大統領選挙があり、そこでエルドアン大統領が再任されましたが、このエルドアン大統領は、「中央銀行に圧力をかける」「利下げを好む」という特徴があります(エルドアン大統領の政策や発言、これまでのトルコリラ為替に与えてきた影響はトルコリラ今後の見通し2018年7月 | トルコリラはどこまで下がる?で詳しく書いております)






    トルコ中央銀行は、5月に政策金利を8%→16.5%→17.75%と一気に引き上げてきておりましたが、エルドアン大統領はこの利上げ姿勢に不満を示し、選挙中も選挙後も一貫して「利下げしろ」と言い続けてきており、トルコ中銀がその中でも利上げができるのか、ということについて、世界が注目しておりました。





    建前上は、中央銀行というのは大統領から独立した機関なのですが、トルコでは選挙後に中央銀行の総裁の任命権を大統領が持つことにする法改正を行うなど、エルドアン大統領がトルコ中銀への干渉を強めており、その中で、中銀がどういう判断を下すかが注目されておりましたが、結果は残念ながらエルドアン大統領の意向を「忖度」したのか、利上げはできませんでした。





    以上の3点の理由から、今でも17.75%と高金利ではあるものの、トルコ中銀はやはり利上げすべきだったと考えております。





    3 トルコリラの今後の投資方針について






    私のトルコリラの投資方針は、トルコリラFX取引、おすすめ投資方法とFX業者2018年 | トルコリラFX比較で書いてある通りで、


  • 長期で自動売買でゆっくりと運用

  • 長期で昔から持っていたポジションの塩漬け+手動で気が向いたときに積立

  • 数日から長くても1ヶ月以内決済を前提に、買いエントリー

  • 短期のデイトレで売りエントリー



  • を組み合わせております(現在長期投資系が凄い含み損になっていますが・・・・・)





    トルコリラ円は、今16円台で、数年前は40円、50円だったことや、今のトルコの問題は、「エルドアン大統領の暴走」がほぼ全ての原因であることを考えると、長期ではそのくらいまでは戻すと考え、長期投資は継続します。(詳しい見通しはトルコリラ今後の見通し2018年 | トルコリラはどこまで下がる?をご覧ください)





    ただ、その一方で、短期トレードでやるなら圧倒的に売りエントリーがおすすめで、テクニカルで買われすぎ、上がりすぎの時に、売りを積み重ねていくと勝ちやすいです。(トルコリラ売りの注意点については、

    暴落中のトルコリラのショート(売り建て)は儲かるか?FXでの注意点

    でまとめております)





    短期トレードに長期のトレンドは不要という意見もたまに見ますが、長期トレンドが下がっているのであれば、短期のスパンでも上がるか下がるかで言えば下がる確率の方が当然高く、その点でいうと、トルコリラは現在分かりやすく暴落傾向にあるので、短期トレードでは売りエントリーがおすすめです。





    高金利通貨を売るというとマイナススワップのこともあって抵抗を感じる人も多いようですが、マイナススワップは日をまたがないと発生せず、また、1日2日マイナススワップが発生したところで、利益が出ればそのくらいは余裕で回収できるので、あまり気にせず売りエントリーしても良いと思っております。





    ただ、トルコは今通貨防衛の観点はかなり重視しており、「下がったら利上げ」という可能性もあり、その場合、急に上昇する可能性もあるので、ロスカットなどはしっかり入れるべきです。














    このことは、裏を返せば今後サプライズ利上げで積立分や自動売買分が上昇するかもしれないということで、その点には期待もしております。






    ちなみに、こうした取引をする場合、


  • 長期自動売買なら外為オンラインのiサイクル注文

  • 長期でのスワップ積立なら、スワップポイントが一番高いみんなのFXか、1通貨単位から取引可能なSBIFXトレード

  • 数日から1ヶ月程度での決済ならスプレッド、スワップの条件が一番良いみんなのFX

  • 短期トレードならスプレッドが原則固定で一番狭く、1,000通貨取引も可能なセントラル短資FX





  • がおすすめです(詳しくはトルコリラFX取引、おすすめ投資方法とFX業者2018年 | トルコリラFX比較もご覧ください)






    今は史上最安値を何度も更新している状態で、エルドアン大統領も通貨防衛の点についてはそろそろまずいと思っているようなので、今後のトルコリラの復活を見込むのであれば、今投資をはじめるのがおすすめです。(そうした長期での買いポジションであれば、自動売買の外為オンラインのiサイクル注文、スワップポイントが一番高いみんなのFX、1通貨単位から取引可能なSBIFXトレードあたりがおすすめです)





    以上がトルコリラの為替、政策金利、インフレ率の関係についての説明と、それを踏まえた私の投資方針でした。結論としては、トルコには早急に利上げをして欲しいですね・・・・・・





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    メキシコペソ今後の見通し予想2018年8月22日 | メキシコ経済・為替の見通し

    2018年08月22日 23:12

    メキシコ_convert_20171105184742






    今回は、6月の利上げで政策金利7.75%となり、為替相場も上昇してきたことで、FXトレーダーの間でも「知る人ぞ知る人気通貨」となってきたメキシコペソについて、今後の見通しを予想します。





    メキシコペソは、政策金利が高いこともあって、FXでもスワップポイントが高い通貨として人気で、そのスワップ収益率は、執筆時点でレバレッジ1倍でも年スワップ収益率約9.3%となっております。

    ※スワップポイントが一番高いみんなのFXの1日150円(10万通貨)×365日の54,750円を、執筆時のレート5.84円×10万通貨=584,000円で割って算定。





    また、メキシコペソは、南アランド、トルコリラといった他の高金利通貨と比べると、財務面や経済面から比較的低リスクでもあり、こうしたことも人気の要因となっております。





    メキシコやメキシコペソの今後の見通しとしては、要点だけ先に書くと、


  • メキシコは、アメリカとの強い関係、人口動態、豊富な資源から、2050年に世界有数の経済大国になると予想されている

  • 高金利通貨の国によくある、失業率、インフレ率、債務残高といった点に問題がなく、低リスク

  • その一方で、アメリカへの依存度が強いことから、NAFTA再交渉等の対米関係がリスク要因

  • ただし中長期的には、アメリカにとってもメキシコが不可欠であることから、そうした問題はむしろ逆張り要素



  • となっており、メキシコペソの見通しは、中長期的にはかなり安定した見通しとなっております。





    以下の順番で詳細に書いていきます。





  • メキシコ経済の基本

  • 何故メキシコペソは高金利通貨の中で低リスクと言われているのか?

  • メキシコペソ過去の推移とその理由

  • メキシコの次期大統領のオブラドール氏はどういう人か

  • メキシコペソ今後の為替見通しを予想

  • メキシコペソFXおすすめ業者






  • みんなのFX_メキシコペソ





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    メキシコ経済の基本







    メキシコ経済については長期的に大きな成長が予想されており、例えば2050年時点のGDP予想では、ゴールドマンサックスの予想では世界5位、PWCの予想でも世界7位(購買力平価ベース)となっているように、今後大きく成長することが期待されています。





    何故このようにメキシコ経済が成長すると予想されているかというと、アメリカという世界最大の大国の隣の国でアメリカ経済に伴って成長することに加え、今後人口の増加が見込まれること、さらには産油国であり、資源国としての性格も兼ね揃えているということがあげられます。





    まずメキシコはアメリカと隣接した国で、輸出の約8割がアメリカというように、アメリカ経済と密接な関係を持っております。





    そのアメリカ経済はリーマンショックのあった2008年、2009年を除けば、かなり長い期間プラス成長になっており、その結果、GDPの規模は、他の国を置き去りにして圧倒的な伸び方となっております。





    【主要国名目GDP推移】
    主要国名目GDP推移





    アメリカでは、GoogleやApple等のIT企業の好調であったり、シリコンバレーに優秀な企業や人が集まることで、さらに世界中から優秀な人が集まるというような状態になっており、経済成長がさらなる経済成長を呼ぶという好循環となっております。





    このように経済成長が続いているアメリカの隣国であり、経済的なつながりも大きいメキシコでは、21世紀に入ってからは、実質GDPについてリーマンショックのあった2009年を除いて全てプラス成長となっており、経済成長が続いております。




    【メキシコ名目GDP推移】
    メキシコ名目GDP推移





    アメリカ、メキシコ、カナダの3国は、NAFTAと呼ばれる自由貿易協定があり、そのため、メキシコはアメリカの安価なシェールガス(ヨーロッパや日本で使っている天然ガス価格の3分の1の価格とも言われます)を利用することができ、また、輸出する際もアメリカに対して原則関税がかからず、このこともメキシコの経済成長の要因となっております。





    メキシコの輸出については、主要な輸出品は自動車・自動車部品、電子機器等及び原油であり、豊富な人口を活かした工業と産油国としての側面の双方を持ちます。その輸出の相手先は大部分がアメリカであり、最近ではアメリカのトランプ大統領が「メキシコの工場に雇用が奪われている」と批判しているのや、「NAFTA離脱も含めて見直す」といった発言は、こうした背景があります。





    このように、メキシコ経済はアメリカ経済との関係が非常に密接であるため、アメリカ経済の見通しや、メキシコのアメリカとの政治的な関係性が経済に大きくかかわります(そうしたアメリカの要因も含めて今後どうなるかは、今後の見通しのところで後述します)





    次の人口という点ではメキシコでは、現在人口は継続的に増加しており、今後も増加が見込まれます




    【メキシコ人口推移】
    メキシコ人口推移





    また、人口が増加している中でも、上で書いたようにアメリカ向けの輸出等で経済が好調であることから、新興国にしては珍しく、失業率も低い水準にあり、2016年は3.88%、2017年も3.61%となっております。





    このように、世界最大の国であるアメリカの隣国であり、国力の源泉である人口も増加しており、その中でもきちんと就業機会があって失業率も低いということから、メキシコは今後も経済成長が期待されております。





    最後の資源国であるということについては、メキシコは産油量世界6位、銀生産量世界2位、また、世界一の広さの天然塩田があること等から、世界有数の資源大国とされております(出典:外務省





    このように、メキシコの特徴としては、

  • 世界最強国であるアメリカとの関係が非常に強く、アメリカの成長に伴い成長すると期待される

  • メキシコ自体も人口が今後増加し、経済成長が期待される

  • 天然資源も豊富


  • となっております。





    みんなのFX_メキシコペソ





    何故メキシコペソは高金利通貨の中で低リスクと言われているのか?







    高金利通貨というと、これまで「南アフリカランド」「トルコリラ」あたりが人気だったのですが、最近はメキシコペソの人気が高まっております





    メキシコペソのスワップポイントは、高いところで1日150円(10万通貨)、365日で54,750円であり、メキシコペソのレートが約5.84円であることを考えると、レバレッジ1倍でもスワップ収益率が9.3%と、非常に高くなっております。(スワップ1日15円というのは、執筆時現在、一番スワップが高いみんなのFXの数値)






    これを他の通貨ペアと比べると、一番スワップが高い会社で、南アフリカランドは1日20円(みんなのFXの執筆時点の数値)で365日で7,300円、1南アフリカランドが7.7円なのでスワップ収益率約9.5%、トルコリラだと1日100円(みんなのFXの執筆時点の数値)で365日で36,500円、1トルコリラが18円なので、スワップ収益率20.2%なので、スワップ収益率だけで見ているとトップではないものの、それでも十分高利回りと言える水準なのが分かると思います。





    そして、その中でメキシコペソは高金利通貨の中で比較的低リスクということが、メキシコペソが最近人気が高まっている大きな理由となります。失業率、インフレ率(名目消費者物価指数)、政府債務残高対GDP比を、比較してみると、以下のようになります。





    単位は全てパーセント
    失業率インフレ率債務残高対GDP比率
    メキシコ3.44.5554.18
    トルコ10.612.1553.2
    南アフリカ27.44.551.57
    (参考)日本2.50.6236.3






    このように、あくまで参考として並べた日本の政府債務残高対GDP比率が一番悪いのはご愛嬌として(笑)、メキシコは、失業率、インフレ率、債務残高に特段の問題がなく、高金利通貨の中で比較的「優等生」と言えるのが分かります。





    そして、この「低リスク」ということは、格付け機関からも評価されており、他の高金利通貨の国よりメキシコの格付けは良いです。





    ムーディーズS&Pフィッチ
    メキシコA3BBB+BBB+
    南アBaa3BB+BB+
    トルコBa1BBBB+
    ブラジルBa2BB-BB-
    (参考)日本A1A+A






    こうした安定性から、メキシコペソは高金利は欲しい、でもそこまでリスクが高い通貨は嫌という人から人気が高まっております。





    では、本当にメキシコペソにリスクはないのか?ということや、今後メキシコペソはどうなるかを見ていきたいと思います。まずは、メキシコペソの過去の値動きと、その上下した理由を分析していきます。





    メキシコペソ過去の推移とその理由







    それでは、メキシコペソのこれまでの推移と、何故そのような動きになったのかを分析したいと思います。まず長めに10年のチャートを見てみましょう。




    【メキシコペソ円10年チャート】
    MXN chart 1808_10year






    このように、メキシコペソは、


  • 2008年にリーマンショックで大きく下落

  • 2011年には円高の進行でメキシコペソ円も下落

  • 2012年末より、アベノミクスによる円安でメキシコペソ円も上昇

  • 2015年から2016年は基本的に下落基調
  • 2017年半ばまでは上昇

  • それ以降下落基調だったが、2018年6月下旬から上昇し、戻してきている




  • となっております。それぞれ何があったか詳細に見て行きましょう。





    メキシコペソ、2008年のリーマンショックから2015年半ばまでの推移の理由







    まず、リーマンショックでは、ほぼ全ての通貨でリスクオフから円高が進行しましたが、メキシコペソも例外ではなく、大きく下落しました。





    その後少しずつ戻す傾向にあったのですが、円高を容認する姿勢をとっていた民主党政権下では、2011年にはドル円も80円を割って70円台の期間が長く続くなど、円高が進行し、それによって2011年にはメキシコペソ円は一段安となりました。





    その後2012年12月に自民党が政権をとり、アベノミクスによる金融緩和が行われたことで円安が進み、その中でメキシコペソ円も上昇しました。





    メキシコペソ、2015年8月から2016年にかけて下落した理由







    このように上昇基調にあったメキシコペソ円ですが、2015年8月、2016年年始に、再び大きく下落します。これは中国の上海総合指数が大きく下落したことに伴うもので、2015年8月にはそれまでずっと120円台をキープしていたドル円が120円割れを起こし、世界中の株式市場で株安が起こる等の混乱があったり、2016年始には年始早々上海総合指数が暴落し、「サーキットブレーカー(一定以上の下落が起こった時に取引を停止する仕組み)」が発動し、ここでも世界的な円高・株安が進んだことが原因でした。





    その後、上海総合指数は底を打ち、落ち着きを取り戻したのですが、2016年の間は、メキシコペソは低調な状態にありました。2016年以降のチャートを見てみましょう。





    【メキシコペソ円2016年以降チャート】
    MXN chart1808_2016





    2016年は、アメリカで大統領選があり、そこで大統領候補であったトランプ氏(現大統領)が「不法入国」「メキシコとの国境に壁」等の発言を繰り返しており、対米関係の悪化を懸念してメキシコペソは売られ、その後、実際にトランプ大統領の就任が決定すると、メキシコペソは一時期急落しました。





    しかし、その後は、トランプ大統領の減税や公共投資といった政策を市場が評価し、全体的に「リスクオンによる円安」となり、その結果、メキシコペソ円も上昇しました。





    2017年のメキシコペソの推移の理由







    2017年に入ると、対円でも対ドルでもメキシコペソは上昇しました。





    これは、大きく2つ要因があり、一つは「メキシコ中銀の利上げ、為替介入による効果」で、もう一つが「アメリカでのトランプ大統領の影響力低下」です。





    まず前者のメキシコ中銀の利上げ、為替介入については、上でも書いたように、メキシコはこうしたメキシコペソ安に対抗するため、継続的に利上げを行い、また、為替介入も行うことで、メキシコペソの価値を保つことに成功しました。






    また、もう一つのトランプ大統領の影響力低下については、3月に医療保険制度改革(オバマケアの撤廃と新制度の導入)が否決されたことにより、トランプ政権の実行力に疑問が呈されたことや、ロシア疑惑等もあって支持率も34%まで低下したという報道もあるように、メキシコを目の敵にしていたトランプ大統領のアメリカ議会での影響力への疑問が高まり、メキシコペソは買い戻されました。





    こうしたトランプ大統領の影響力低下は、ほとんどの通貨に対して「リスクオフによる円高要素」となるのですが、それ以上に目の敵にされていたメキシコにとっては「マイナス要素の減少」という側面が強く、対ドルでも対円でもメキシコペソは上昇しておりました。





    しかし、2017年9月下旬からは、メキシコペソは緩やかに下落が続いております。直近1年のチャートを見てみましょう。




    【メキシコペソ円 直近1年チャート】
    MXN chart1808_1year





    2017年9月には、NAFTAの見直しについての不透明感から、下落しました。こうした不透明感からのメキシコペソの下落傾向は、しばらく続き、2018年も「明確に下落とはいえないが、全体的に軟調」なものとなっておりました。





    メキシコペソの2018年の推移の理由







    2018年に入ってもメキシコペソは上で書いたNAFTAの不透明さ、2月以降のNYダウの下落、米中貿易対立、対米強硬派のオブラドール氏が大統領選で有利などの情報から軟調な推移となっていたのですが、6月に入ると、一転上昇しました。これは、2018年6月にメキシコが利上げし、政策金利を7.5%→7.75%にしたことによる上昇でした。





    また、7月には大統領選でオブラドール氏が実際に当選し、「Buy the rumor, sell the fact(噂で買って、事実で売る)」の逆の動きをしたこともあり、メキシコペソは上昇基調にあります(オブラドール氏の当選は、選挙前から確実視されていました)





    そこで、次に新大統領のオブラドール氏がどういう人なのか説明します。





    メキシコの新大統領のオブラドール氏はどういう人か







    メキシコは、今月大統領選挙が行われ、元メキシコ市長のオブラドール氏が当選しました。これによって、今年の12月1日からオブラドール大統領が誕生します。




    このオブラドール氏(本名であるアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドールを略して、AMLO(アムロ)とも呼ばれております)がどういう人かというと、

  • メキシコ市の殺人件数を14.5%、車の盗難を32.7%減少させた実績あり

  • 中銀の独立性を尊重

  • 汚職の撲滅、緊縮財政を支持

  • トランプ大統領に反発している


  • といった特徴があります(出典:ハーバービジネスオンライン7/6ロイター 4/2





    これらについて、それぞれ


  • 犯罪の減少:メキシコに外資や観光客が入ってきやすくなり、プラス要素

  • 中銀の独立性:メキシコのような新興国にとって、中銀は通貨安を恐れるため、通貨防衛がしやすく、基本的にプラス要素

  • 汚職の撲滅、緊縮財政:財政健全性が高まるメリットがある一方、景気に悪影響を与えるデメリットもあり、影響は限定的

  • アメリカへの反発:メキシコ経済にとってリスク要因



  • となっており、プラスにもマイナスにも働きえます。





    ただし、上でも書いたように、メキシコにとってアメリカとの経済関係は輸出の8割を占めるなど、必要不可欠なものであり、オブラドール氏も選挙前はトランプ大統領への反発は述べていた一方で、実際に当選後は「アメリカと友好関係を築きたい」と述べたり、ポンぺオ国務長官との会談でも友好的な雰囲気で行われたりするなど、そこまで反米色の強いことをしておらず、経済界からの評価も上がっております(出典:産経ニュース 8/4





    以上がオブラドール氏についての説明でした。では、今後それも踏まえて、メキシコペソがどうなるか、見通しを予想したいと思います。





    メキシコペソ今後の為替見通しを予想







    それでは、今後のメキシコペソの為替推移の見通しを予想したいと思います。





    結論から言うと、短期的には好材料出尽くしとアメリカの対外強攻策で上値は重く、しばらくレンジから若干の下落、長期的には上昇を予想します。





    具体的には、為替研究所では、2018年中は5.4円から6.2円、5年以内に8円超えを予想しております。





    メキシコペソに大きな影響を与える要素として、

  • アメリカ経済の見通し

  • アメリカとの関係

  • 世界的なリスクオフの動向


  • があります。





    まずアメリカ経済の見通しについては、NYダウ、アメリカ経済今後の見通しでも書いておりますが、世界最大の経済大国としてアメリカは成長が続いており、今後もこの状況はしばらく変わらないと考えられることから、基本的にポジティブな見通しとなります。





    ただし、アメリカ経済の強さについては、市場ではある程度織り込まれているため、何か大きなプラス要素でもない限りは、これが理由でメキシコペソが上昇するとは言えないとも考えております。





    次のアメリカとの関係については、NAFTA離脱等があれば、インパクトは大きいが、そのリスク自体はそこまで高くないと考えております。アメリカ側、メキシコ側双方の立場から分析します。





    まずアメリカ側から分析すると、大前提として、アメリカの政治制度的に、いくら大統領が何かをやりたいと思っても、それを議会が許さなかったり、あるいは献金等を通じて影響力のある産業界からの強い反対があれば、その実行は難しくなるというものがあります。





    そして、共和党のメンバーはNAFTA維持を強く訴えており(ロイター2018/2/8、また、産業界もNAFTA離脱には反対している(日経新聞 2017/10/26)ことや、また、まず相手に呑めないくらい大きな要求を突き付けてから話し合っていくというのがトランプ大統領のいつもの交渉法であることを考えると、NAFTA再交渉の結果としてアメリカやメキシコに大きなダメージがおよぶほどの事態にはならないのではないかと考えております。





    ただし、アメリカは11月に中間選挙があり、それまでトランプ氏は「強いトランプ」をアピールしたがると考えられるため、NAFTAについても強気なスタンスで臨んできて、短期的にマイナス材料が出ることはあると予想しております。





    逆にメキシコ側としても、NAFTAの重要性は十分に理解しており、現時点ではオブラドール氏の大統領就任前までにNAFTAについては交渉を完了させようとしております。(出典:ハーバービジネスオンライン7/6

    NAFTAについては、メキシコに赴任している米共和党の代理人ラリー・ルビンによると、交渉の85%は既に進展が見られており、残り15%が9月には合意に至る模様だと述べている。よって、アムロが大統領に就任する12月1日までにはこの契約更新の問題は解決済みとなっているということを同氏はフランシスコ・セアによるニュース番組で語っており(後略)





    そして、最近では明日23日にも米国とメキシコの2国間協議の合意が発表されるとの報道もありますが(出典:時事通信8/22)、その一方で、USTRがまだ合意に至っていないと発表する等(Klug FX8/22 22時)、まだ不透明ではあるものの、いずれにしても合意に向けて前進していることは事実だと考えられます。





    最後の世界的なリスクオフについては、北朝鮮動向、世界各国でのテロ、Brexit、世界の株安動向等、様々な「リスク」があります。





    こうしたものについては、「今後リスクはそこまで拡大しない」ということになれば新興国通貨であるメキシコペソも上昇すると考えられる一方、逆に「北朝鮮情勢が悪化する」「中東情勢が悪化する」「原油価格に大きな影響がある」「Brexitによる実体経済面での打撃が見え始める(EU参加国での脱EU路線の強化等も含む)」等、より大きなことが起これば、再び下落するリスクもあります。





    昨年は何度もミサイル発射や核実験を行っていた北朝鮮については、今年に入ってからは米朝首脳会談等でも「大人しい」動きとなっており、しばらくはこうした傾向が続くと考えております。





    イギリスのEU離脱については、ついに来年3月に離脱が来ますが、経済への実体的な打撃は「実際に離脱してみないと分からない(離脱するまではイギリスも従来通りの条件でEUとの交易や往来が可能)」上に、その影響もポジティブに予想する人もいれば、ネガティブに予想する人もいて、見通しは極めて難しい状態になっております。





    NYダウからの株安傾向は、NYダウ見通し予想2018年 | ダウ急落の理由と今後の値動き予想レンジで詳しく書いておりますが、結論としては、最近は戻す動きを見せながらも、リスク要素はまだ残っており、今後も調整で一時的に下落することはあると考えております。ただし、上の記事でも書いたように、アメリカ経済は非常に堅調であるため、中長期的にはこうした問題は一時的な誤差の範囲内で終わると思っております。





    以上をまとめると、


  • アメリカ経済:堅調に成長すると思うが、為替に対してポジティブな影響を与える要素までではない

  • NAFTAの再交渉については注意する必要があるが、リスクはそこまで高くないと考えられる

  • ただし、11月の中間選挙まではトランプ大統領が対外強攻策を打ち出す可能性が高く、一時的リスクオフが起こりうる

  • 世界的なリスクオフ:ふたを開けてみないと分からない



  • となり、上で書いたように、短期的にはレンジ相場の継続から、好材料出尽くしでの若干の下落を予想します。






    ただし、中長期ではアメリカ経済が今後もトップであり、そのアメリカと隣接しているという地理的有利さ、人口が着実に増加していくという見通しからも、仮に一時的に下落することがあったとしても、メキシコが成長することはほぼ間違いないと考えており、こうしたことから長期的には上昇を予想します。






    このように、メキシコペソの為替についても、様々なものが関係しており、じゃあどうやってそんなに色々と情報を集めればいいの?と思われるかもしれません。これについては、無料でFX関係の為替ニュースをリアルタイムに集める方法で詳しく解説しているので、よろしければこちらの記事もどうぞ。





    メキシコペソFXおすすめ業者







    最後に、メキシコペソをFXで取引する場合のおすすめFX業者について紹介します。メキシコペソは現時点では「知る人ぞ知る通貨」であるため、そこまで多くのFX会社で取り扱っているわけではないので、メキシコペソを取り扱っているFX会社について、そのスプレッド、スワップ、取引単位、自動売買の可否をまとめて一覧表にしました。なお、表中の記載は、スプレッドは外為オンラインをのぞいて全て原則固定で単位は銭、スワップは執筆時点での1日あたりの円単位金額です。





    会社スプレッドスワップ取引単位
    外為オンライン(くりっく365)平均0.66※1210万
    みんなのFX1.815
    サクソバンク証券平均0.2510
    ヒロセ通商0.412
    FXプライムbyGMO1.913
    マネーパートナーズ0.511
    外為どっとコム0.510


    ※くりっく365とサクソバンク証券は変動スプレッドであり、この数字は平均スプレッドです





    このように、スプレッド、スワップ、自動売買の可否で、おすすめの会社が異なる結果となりました。





    まず、スプレッド、スワップがバランスよく高水準で、自動売買も可能、取引相手も東京金融取引所であり、信頼性が高いということから、メキシコペソ円取引の6割がくりっく365で行われているというように、FXトレーダーから一番人気が高いのはくりっく365です。





    click.png
    (出典:くりっく365公式ページ





    くりっく365というのは、東京金融取引所が運営しているFXで、その信頼性や、高金利通貨のスプレッド、スワップの条件のよさなどからFX投資家から人気となっております。





    くりっく365参加業者は現在17社ありますが、そのどこで取引をするにしても、最終的には取引相手は取引所であり、スプレッド、スワップ、信頼性(証拠金は全額取引所に預託されるため、どこのFX会社のくりっく365口座で取引しても、万一FX会社が倒産しても証拠金は保全されます)といった点は共通です。





    一方、取引手数料や取引ツール、自動売買等は各社様々であり、そこがくりっく365の会社間の違いとなっており、ここがくりっく365業者の中での比較ポイントとなります。(詳細はくりっく365の比較ポイントとは?店頭FXとの違いや手数料も比較2018年版をご覧ください)





    そして、そのくりっく365の中でも、原則的に手数料は無料、取引ツールもわかりやすさに定評があり、スマホや携帯電話からの取引も可能であり、さらに、自動売買もできるのが、外為オンライン(くりっく365)です。





    ここは、くりっく365の高水準なスプレッド、スワップや、信頼性に加えて、iサイクル注文という、自動売買機能を使うことができるという点が、他のメキシコペソ取扱いFX会社との大きな違いとなります。





    このiサイクル注文と言うのは、全自動で年間500万円稼ぐ戦略も!?iサイクル注文でFX自動売買!iサイクル注文の使い方と設定方法で詳しく書いてあるのですが、要は「下がったら買う、上がったら売る(もしくは上がったら売る、下がったら買うの取引も可能)」というのを自動売買してくれるものです。





    そして、iサイクル注文は、「長期的に上昇すると考えられる高金利通貨」との相性が特に良いと言われております。





    iサイクル注文は、下がれば買い、上がれば売りを繰り返す注文なので、短期的にレンジ相場から若干の下落相場となりやすい一方で、長期的には上がると考えられる新興国通貨とは、非常に相性が良いと考えられます。





    為替相場は、上がる時も、一本調子にあがるということはまずないので、その中で下がった時に買って利確できますし、iサイクル注文は「相場が上がっている時にはそれに追随できる」という特徴もあるので、その場合も利益を逃さず取引できます。





    一方、下がったとしても、その時には買いポジションが増えて、スワップがどんどん溜まり、その後上がるときには、今までのスワップも累積しながら、ポジションとしても利確される・・・・・・という夢のような状態になります。





    そして、メキシコペソは、長期的に上昇すると考えられる高金利通貨なので、iサイクル注文に合う通貨の条件をぴたりと満たしております





    このように通常取引は手数料無料、取引ツールも優れており、またiサイクル注文で自動売買できるという点で、外為オンラインをおすすめします。





    なお、このiサイクル注文は、口座開設から90日間は手数料無料で使え、かつ、それが過ぎても現在は期間限定キャンペーンで本来420円のところが210円の手数料で取引できるので、非常におすすめできます。





    口座開設は


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    外国為替証拠金取引の外為オンライン口座開設申込




    からできます。





    次に、スワップを重視する場合、みんなのFXがおすすめとなります。





    ここは、1日のスワップが15円と執筆時現在一番高く、また、1000通貨単位での取引もできるため、スワップで長期的に投資する場合、ここがおすすめです。





    1日15円ということは、この水準が続けば年間5,475円のスワップ収入ということで、これだけ聞くと大したことなく聞こえるかもしれませんが、メキシコペソが現在約5.8円であることを考えると、スワップだけで年収益利回り9.3%と、高金利通貨らしい高いスワップ利回りとなります。





    口座開設は、


    みんなのFX
    みんなのFX_メキシコペソ



    からできます。





    最後に、スプレッドを重視する場合、サクソバンク証券がおすすめです。





    ここは、「世界のプロ仕様の口座」として一部の人から非常に人気の高い会社なのですが、その人気の理由の一つに、高金利通貨などの、セミプロ向け通貨について条件が良いということがあります。





    何故サクソバンク証券のメキシコペソのスプレッドが良いかというと、ここは日本のFX会社では珍しく、NDD方式と呼ばれる、インターバンクに直結したレートを採用しており、その結果透明性の高い、公平なレートとなってるためです(多くのFX会社では、原則固定スプレッドにするため、メキシコペソのようにまだ比較的マイナーな通貨だと、FX会社の損にならないように、比較的広めのスプレッドになります)





    このNDD方式というのは、非常に簡単に説明すると、様々な銀行が提示してくるレートの中で、一番良いレート(銀行にとっての買い(こちらから見ると売り)はできるだけ高いレート、銀行にとっての売り(こちらから見ると買い)はできるだけ安いレート)を自動的に組み合わせるもので、その結果、インターバンク直結で公平性が高くなることに加え、マイナススプレッドや0スプレッドも発生することもあります。





    NDD.png





    上の表で見てもらっても分かるように、サクソバンク証券のメキシコペソスプレッドは非常に狭く安定しており、また、1,000通貨単位での取引も可能なので、スプレッドを重視する場合、まずここがおすすめです。





    サクソバンク証券で口座開設を行う場合、当サイトからの申し込み限定で特別4,000円のキャッシュバックがもらえますので、口座開設を考えている場合、当サイトから行うのがおすすめです。





    口座開設は



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    一方で、変動スプレッドが嫌で、原則固定スプレッドが良ければ、ヒロセ通商がおすすめとなります。





    ヒロセ通商は、トルコリラや南アランドなどでもトップレベルのスプレッド、スワップを誇るように、基本的に高金利通貨に強いFX会社でありますが、メキシコペソについても、業界最狭のスプレッド、トップクラスのスワップというように、高いスペックで、おすすめできる会社です。





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    【トルコリラ見通し】エルドアンは何故利上げをさせない?理由を解説

    2018年08月14日 22:56

    riage sinai




    トルコリラを持っている人のほとんどが今考えているであろう、「何故エルドアンは利上げを許さないのか?」ということについて、その理由と、今後の利上げの可能性について解説します。





    ただ、「解説」とは言っても、本当の理由は本人にしか分からないので、その理由について、いくつかの説を紹介し、その上で、「その説が正しい場合、今後利上げは行われるか?」ということをそれぞれ考察していきます。





    結論から言うと、いくつかの説はありますが、いずれにせよ、今の状況が続く限り、利上げはあまり期待できないのではないかと考えております。ただし、ロシアや中国、ドイツ等から資金が投入される等の事態があれば、利上げは行われると考えており、そうした「他国からの援助」というのが、焦点になると考えております。





    色々と調べてみて、ある程度納得のいく「エルドアンが利上げをさせない理由」は、以下の3つでした。



  • エルドアンの支持者が利上げを望んでいないため

  • トルコリラを安くしておきたいため

  • 外貨準備高が足りず、利上げしたくてもできないため




  • 以下、それぞれ詳細に見ていきましょう。




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    エルドアンの支持者が利上げを望んでいないため







    これは、最もよくトルコリラのFXトレーダーの間で言われている話ですが、一般的に、国民は、利上げよりも利下げを望みやすい傾向にあります。





    それは、政策金利というのは、要は国の中央銀行から市場に貸し付ける金利のことで、これが高いということは、一般企業や国民から見ると、「お金を借りにくい」ということなので、あまりありがたがられるものではありません。





    そのため、エルドアン大統領は、選挙中から一貫して「利下げ」を言い続けており、その利下げ発言が功を奏したのかはともかく、実際にそれで当選しております。





    このように、エルドアン大統領の支持者が利上げを望んでいない(とエルドアン大統領が解釈している)ことにより、利上げさせないように中央銀行に圧力をかけている可能性があります。





    ただし、トルコ国民は通貨安についても不満を持っており、それが原因でエルドアン大統領は選挙で苦戦したという側面もあるので(日経新聞 5/25(選挙前の記事))、今後通貨安が進み、国民もトルコリラの下落に不満を覚えるようなことになれば、いずれ「折れる」可能性があるということになります。





    とはいえ、その場合も、利上げを最小限にしようとする可能性が高いので、「申し訳程度の利上げ」ということになり、それによってトルコリラが一時的に上昇することはあれど、じりじり下げてきて、結局あまり効果が出ない可能性が高いのではないかと予想しております





    トルコリラを安くしておきたいため







    最近聞いた説の中で、面白いなあと思ったのが、この説です。











    あえて通貨安を引き起こしているというのが、ここで書かれている可能性です。





    この説が正しい場合、今のトルコリラの急落は、「狙い通りの結果」と言えるため、しばらくはこの水準か、さらに下落する可能性があり、あまり利上げは期待できないということになります。




    外貨準備高が足りず、利上げしたくてもできないため






    これは友人のFXトレーダーから聞いた説なのですが、個人的に一番ありそうだなあと思っているのがこの説です。




    焦点:トルコとアルゼンチン、なぜ新興国売りの中心なのか(ロイター)という記事の一部を引用すると、

    バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ(BAML)の分析によると、トルコの外貨準備高は今年償還期限を迎える債務に対する比率が既に90%を割り込んでおり、新規の借り入れ手段や外貨準備の積み増しがなければデフォルト(債務不履行)となる水準だ。

    というように、トルコは外貨準備高が不足しております。





    外貨準備高というのは、中央銀行や政府が保有している外貨のことで、これは外貨建ての借入金の返済、輸入代金の決済、為替介入などに使われるものです。




    外貨準備が足りないということは、為替介入であったり、借入金の返済負担が増加する利上げもしづらいということになります。





    この説が正しい場合、「利上げや為替介入をしない」のではなく、「できない」ということになり、現状が続く限り、利上げは期待でいないことになります。





    外国からのトルコへの資金注入が利上げのトリガーと考える理由






    上で書いたように、トルコが利上げをしない(あるいはできない)理由は、いくつか説があり、そのどれが正しいかは明確ではないものの、いずれにしても、現状が続く限り利上げはあまり期待できないということになります。




    その結果、トルコの5年物国債のCDS(債務不履行のリスクに対してのスプレッド)が一時582bpsと、金融危機並みであり、デフォルトを前提としたレベルの数値にまで上がりました。(Bloomberg 8/14





    エルドアン大統領としても、これ以上債務リスクが高まれば、IMFの管理下に入る可能性もあり、そうなれば、厳しい財政再建プランの実行を求められ、当然自分も権力を失うことから、これは避けたい事態と考えられます。





    そうなると、残る選択肢としては、自分の権力を残しつつ、外国に助けてもらうということになり、実際に、ロシアのプーチン大統領や、ドイツのメルケル首相に援助を依頼しているという話もあります。
















    これがうまくいく場合、当面のデフォルトリスクは低減することになります。





    ただし、貸す側も慈善事業でやるわけではなく、当然トルコに潰れられては困るため、利上げ等によって通貨防衛することは求められると考えられるので、そうなった場合には、デフォルトリスクの低減、利上げといった二重の要因でトルコリラが上昇する可能性もあります。





    例えば、ドイツのメルケル首相は、トルコが経済的に不安定になることは誰も望んでいない。中銀の独立性を保証するためにあらゆる手段を尽くす必要がある」とし、「ドイツはトルコが経済的に繁栄することを望んでいるロイター 8/14)というように、まさにそういった方向性の発言をしているなど、この可能性は、割と現実的に存在するのではないかと思っております。





    なんとかうまくいって、トルコリラも戻してほしいものですね・・・・・・







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    トルコリラ16円台まで急落の原因は?2018年の暴落が異常な理由

    何故トルコは17.75%からまだ利上げが必要なのか?為替、政策金利、インフレの関係





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    トルコリラ16円台まで急落の原因は?2018年の暴落が異常な理由

    2018年08月10日 23:50

    TRY kyuuraku





    最近トルコリラが急落したけど、いったい何が起こったの?





    こういう人のために、2018年に入ってからトルコリラが暴落している理由と、今後トルコリラはどこまで下がるのか、トルコリラを持っている場合、今後どうすればいいのか、といったことをまとめました。(今後どうすればいいのか、ということについては、トルコリラFX取引、おすすめ投資方法とFX業者2018年 | トルコリラFX比較で、詳しく書いております)





    8/12追記 トルコリラ売りについては、質問が多かったので、注意点や投資法を別記事にまとめました。

    暴落中のトルコリラのショート(売り建て)は儲かるか?FXでの注意点





    8/13追記 トルコリラのこれ以上の下落があっても損失が拡大しないように、ポジションを両建てして、FX業者間のスワップの差分だけ貰うという方法についての解説も、別記事にまとめました。

    FXの両建てに意味はないは本当か?ロスカットとの違いを解説




    トルコリラは、2018年8月に急落して史上最安値を更新し、トルコリラ円は16円台(16.1)、USD/TRYは6.8をつけました。その急落の原因と、この値動きがどれくらい異常なのかということについて、トルコリラ円のチャートや、USD/TRYのチャートも見ながら説明します。(8/10の大暴落を受けて追記しました)





    以下の順番で書いていきます。


    1 トルコリラ10年チャートで見る2018年の値動きの異常さ(8/10追記)

    2 2018年のトルコリラ急落の原因3つ

     2-1 とまらないインフレとエルドアン大統領の利下げ圧力による無策(8/10追記)

     2-2 海外からの信頼喪失による信用格付けの低下、直接投資の減少

     2-3 ブランソン牧師問題(8/10追記)

    3 今後トルコリラはどこまで下がる?(8/10追記)

    4 トルコリラを持っていて、含み損を抱えているけどどうしたらいいか?(8/10追記)

    5 参考 USD/TRYチャートを見る方法




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    1 トルコリラ10年チャートで見る2018年の値動きの異常さ







    まず、「最近トルコリラが急落している」ということについて、簡単に説明します。トルコリラは、10年間のチャートを見ても、全体として下落基調にありましたが、2018年の下落幅は異常なレベルとなっております。





    実は、日本人トレーダーは、「トルコリラが急落している」というところまで認識していても、「異常なレベルの落ち方である」ということは分かっていない人が多いので、まずそこから説明します。





    トルコリラ円のチャートと、USD/TRYのチャートを見てみましょう(なお、USD/TRYのチャートでは、トルコリラが下がったら上昇チャートに、上がったら下落チャートになりますので、そこはご留意ください)





    【トルコリラ円 10年チャート】
    TRY JPY0810 10year





    【USD/TRY 10年チャート】
    USD TRY0810 10year





    これを見ると、トルコリラ円で見るとリーマンショック時の方が下落幅が大きいが、対ドルで見ると2018年の下落幅の方が圧倒的に大きく、その下落幅が7か月ですでに40%超となっていることがわかります。





    リーマンショックの時は、安全資産である「円」が買われたため、トルコリラが下がったというより、円が上がったことによるものであったのに対し、2018年に入ってからのトルコリラの下落は、純粋にトルコリラが暴落しているというものです。





    そして、過去10年間でドルベースで見たときにトルコリラの一番下落幅が大きかったのは、2016年の約2.9→3.9という、約34%の下落であったため、その2016年のペースを半年で既に超え、トルコリラは、2018年に史上稀に見るレベルで急落していることが分かります。





    この「ドルストレートで見てトルコリラが急落している」というのが曲者で、日本人トレーダーにとって、普通トルコリラはクロス円で見るもので、トルコリラ円で見ると、「単純に下落基調が継続している」というくらいにしか見えません。(8/10追記:さすがに8/10の20円弱の水準から16円台までの急落は目立ちましたが・・・・・)





    ところが、世界の投資家からすると、トルコリラは対ドルで見るものなので、「今年に入ってから異常に下落している」というのが、ドルストレートで見る人にとっては2018年の急落はすさまじいものであり、これが、海外のトレーダーと、日本人トレーダーのトルコリラに対しての「見え方」の違いになっております。なお、このUSD/TRY等、ドルストレートでのチャートを見る方法については、最後のUSD/TRYチャートを見る方法で書いておりますので、気になる人はそちらも見てください。





    では、2018年に何故そこまで急落しているのかを次に見ていきましょう。





    2 2018年のトルコリラ急落の3つの原因







    まず、2018年のトルコリラのチャートを、トルコリラ円とUSD/TRYで見比べてみましょう。





    【2018年以降トルコリラ円チャート】
    TRY JPY0810 1year





    【2018年以降USD/TRYチャート】
    USD TRY0810 1year





    このように、日本円ではやはり2018年に入ってからだらだらと下落し、5月に激しく下落と見えますが、USD/TRYで見ると、2月までは特段トルコリラは落ちておらず、3月から下落しはじめ、5月と7月末から8月にかけて急落していることが分かります。何故ここまでトルコリラが下落しているかについて、理由を説明します。





    2-1 とまらないインフレとエルドアン大統領の利下げ圧力による無策(8/10追記)







    昨年末からトルコの高すぎるインフレ率は注目が集まっており、例えば、格付会社のS&Pは、トルコ経済について、輸出の増加や、比較的安価な労働力とインフラ整備が外国からの直接投資を誘引するとして、肯定的に評価する一方で、インフレ率について「よくなるようであれば安定的に、悪化するようであれば下方に修正する」としており、世界的に注目を集めておりました。





    インフレというのは、物の値段の上昇であり、言い換えれば通貨価値の下落でもあるので、一般的にインフレが起これば、通貨価値は下落します。





    そして、そのトルコのインフレ率については、特に最近悪化の一途をたどっております。





    TRY infla





    そのような中で、本来であれば利上げによってインフレを抑える必要があるのですが、エルドアン大統領は逆に「利下げ」を一貫して主張し続けており、実際に先月の政策金利発表では、市場予想が1.0%の利上げであったのに対し、実績は据え置きとなり、トルコリラは大きく下落しました。(トルコのインフレと政策金利の関係については、何故トルコは17.75%からまだ利上げが必要なのか?為替、政策金利、インフレの関係でも詳しく書いております)





    トルコは、5月と6月に相次いで利上げを行い、それによってトルコリラの下落は一時止まっていたものの、6月24日にある大統領選挙までは市場もトルコリラを積極的に買うことは難しいという状態になっていたのですが、6月の大統領選挙でエルドアン大統領が再選し、そのあとはじめての政策金利発表では、据え置きとなったことから、市場では「トルコはこれ以上の利上げが難しくなっているのではないか」と予想され、再び下落基調に入りました。





    エルドアン大統領が何故利下げを主張しているかについての理由は、エルドアン大統領の支持者が商工会や不動産等、「金利が低くて借り入れをしやすい方が有利な業種」に多いからだともいわれており、そのような背景もあって、エルドアン大統領は利下げを主張し続けております。





    トルコは、大統領の権限が非常に強く、実質的な「独裁者」ともいわれているため、そうしたエルドアン大統領の言動がトルコ中央銀行に影響を与え、インフレの中でも利上げがしづらくなっております。





    また、トルコの外貨準備高が足りていないということもあり、利上げを行うことで国債の利払い費用の増大を恐れているという可能性もあります。(トルコの外貨準備高については、トルコの外貨準備高は今年償還期限を迎える債務に対する比率が既に90%を割り込んでおり、新規の借り入れ手段や外貨準備の積み増しがなければデフォルト(債務不履行)となる水準という記事もあります(出典:ロイター5/21)





    このように、トルコの高すぎるインフレと、その一方でインフレを退治するための利上げもしづらくなっているというデッドロックが、トルコリラの下落の一番の要因となっております。





    (8/10追記)

    8/10には始値は19円台後半であったのが、一番低いときは16円台前半と、急落しました。トルコリラ円で見ると、最大3.8円くらいの下落なのですが、これは1日で19%下落したということで、ドル円で言うと1日で20円くらい下落というレベルの大事件でした(管理人も16.6でストップロスを設定していたポジションがあったので、かなりの額のダメージを食らっております・・・・・)





    これについては、これまでのトルコリラの暴落を受けて、9月に予定されていた中長期経済計画発表を、8/10にわざわざ前倒しをして、エルドアン大統領とアルバイラク財務相が演説したにも関わらず、そこで利上げや為替介入等の通貨防衛策について一切言及がないまま、トルコ国民に対して「外貨建て資産を売ってトルコリラを買いなさい」というだけという、想像を超えた無策さによって、市場が失望売りしたことが原因です。





    トランプ大統領のトルコへのアルミや鉄鋼の追加関税等もあったとはいえ、下落が一番大きいタイミングが演説が終わって「結局何もなかった」というところだったことを考えると、やはりこれが一番大きな原因だと考えられます。




    また、投機筋も完全にトルコリラ売りに走っており、その結果一瞬大きくマイナスに動いて少し戻してまた下落する・・・・というような荒い値動きが多くなっております。




    これも根本的には1番で書いた「高いインフレ率にも関わらず、エルドアン大統領が無策」ということと同じだと思うので、ここでまとめました。





    2-2 海外からの信頼喪失による信用格付けの低下、直接投資の減少







    トルコは、上で書いたように、高いインフレ率と、エルドアン大統領の利下げ圧力によって下落しております。





    この傾向については、2018年に入ってはじまったことではなく、2017年末から、上でも書いたように格付会社のS&Pもインフレ率について懸念しておりました。





    そのような中で、3月にムーディーズ(別の格付け会社)がトルコについて高いインフレ率と経常赤字を理由として格下げを行い、それ以降USD/TRYは4.0を超え、上昇基調に入りました(トルコリラにとっては下落基調)





    この経常赤字の大きな要因の一つにも、「海外からの直接投資が減った」というものがあり、トルコという国に対しての信頼性が下がる→実体経済に悪影響→さらに信頼性が下がる→実体経済に悪影響という、悪循環に陥っております。





    この悪循環を止められるチャンスが今年に入ってから2回はあったと考えており、

  • 6月の大統領選挙

  • 7月の政策金利発表


  • というものがあり、大統領選で野党が勝利していたり、あるいは7月の政策金利発表で、エルドアン大統領が再任されてもなお利上げトレンドが続く、ということが示されていれば、流れが変わっていた可能性はあります(実際、2017年の下旬はほぼ下落であったのが、2018年の年始には、あまり動かず、大統領選の様子見という状態になっていた時もありました)






    しかし、その2回の機会の両方とも「期待外れ」に終わった結果、最近トルコリラはさらなる下落基調にあり、7月末以降は明確な材料がない中で急落することが多く起こっております。





    2-3 ブランソン牧師問題(8/10追記)







    8月に入ってから注目される要因となっているのが、このブランソン牧師問題です。





    これは、トルコがブランソン牧師というアメリカ人の牧師を拘束(2016年7月のクーデター未遂に関わった容疑。本人は無罪を主張)していることに対して、アメリカが釈放を強く求めているもので、そのうえでトルコが拒否していることから、アメリカは8/2より経済制裁を科しております





    このブランソン牧師の釈放については、先日協議が行われましたが、トルコ側が相変わらず釈放の約束を行わないまま終了しました(出典:Bloomberg 8/8





    何故トルコが頑なにブランソン牧師の釈放を拒否するかというと、トルコは現在アメリカと交渉したいこととして、

  • トルコの国営銀行ハルクバンクが対イラン禁輸逃れに関与した疑いで米当局の捜査対象となり、米財務省から多額の罰金を科される見通しであること

  • クーデターの首謀者とみられるギュレン師の身柄引き渡し


  • 等、様々なことがあり、その交渉材料としての「人質」と見られております。





    このアメリカからの経済制裁については、現時点ではトルコの内務大臣と法務大臣個人に制裁を科したものであり、トルコ経済への影響という点ではそこまで大きくないと考えられますが、上でも書いたように、トルコリラは、とにかく今「売られる材料」が探されやすい状況にあり、また、今後別の企業や個人にも追加で制裁が科せられる可能性もあり、そのような中で、こうした問題も売りの材料として使われているというのが実際のところです。





    そのため、この問題が仮に解決したとしても、一時的にトルコリラが上昇することはあっても、そこまで大きく状況は改善しないのではないかと予想しております。





    (8/10追記)

    この問題に関連して、トルコに対して鉄鋼とアルミニウムへの輸入関税を2倍にするとトランプ大統領が発表しました。




    このトランプ大統領の発表がちょうどエルドアン大統領の演説中だったのですが、そこで18円割れをして17.5円前後まで下落するなど、トルコリラへの下落圧力を強めておりました。ただし、8/10のトルコリラが一番大きく下落したのは、「結局通貨防衛策が何もなかった」という瞬間であったので、8/10の下落の一番大きな要因というわけではないと考えております。





    3 今後トルコリラはどこまで下がる?(8/10追記)







    トルコリラは、上で書いたように、問題の根本にあるのは、インフレ率が改善していない中、利上げがしづらいという部分なので、ここが解決されない限りは、トルコリラはしばらく下落基調が続くと考えられます。





    ただし、トルコのインフレ率は16%弱であり、その一方でトルコリラの下落率の7か月で40%超というのは、さすがに下がりすぎであると考えられ、また、上でも書いたように、ブランソン牧師問題については、トルコ経済に大きな影響を与えるようなものでもないため、どこかで下げ止まるとは考えております。





    実際に、2017年末時点で、トルコリラは購買力平価ベースで相当程度割安であり、そこからインフレが進んでいるにせよ、それ以上のペースで下落していることから、トルコリラは現在、大幅に割安水準となっていると考えられます。





    try heika
    (出典:週刊東洋経済 1/19





    また、エルドアン大統領自身も、通貨安やインフレということ自体については問題意識を持っており、どこかのタイミングでは、折れて利上げの容認、IMF等への救済といったことがあるのではないかと考えられます。





    以上のように、為替研究所では、トルコリラはしばらく下落が続くと予想しており、それがどこまでいくかは投機筋の動向もあって読みづらいものの、さすがに今の水準は下がりすぎであるため、22円程度までは遠からず回復すると予想しております。(USD/TRY5.0の水準。詳細は、トルコリラ今後の見通し2018年8月 | 急落中のトルコリラはどこまで下がる?をご覧ください)





    ただ、明らかに異常に安い水準にあるのは事実ではあるものの、その一方で、ゴールドマンサックスが、「トルコリラが、対ドルで7.1まで下落した場合、同国内銀の余剰資本が大幅に消失する可能性がある」と指摘する等、トルコリラ安が進行し続けた場合、実体経済にもさらなる悪影響を与え、さらに下落・・・・・というような、悪循環に陥る可能性もあり、予断は許さない状態にあります(出典:ロイター 8/8





    このように、トルコリラは、利上げをしてインフレが解決にさえ向かえば今かなり割安であるため戻すと考えらえる一方で、これ以上トルコリラ安が続くと実体経済に致命的なダメージを与えてさらに下落のリスクもあるという、かなり「ハイリスク・ハイリターン」な状態となっております。





    4 トルコリラを持っていて、含み損を抱えているけどどうしたらいい?(8/10追記)







    では、トルコリラの含み損を抱えており、今後どうしたらいいか?と考えている人に対して、どうすればいいのかについて、私の意見を書いていきたいと思います(実際に、管理人も現在数百万円レベルでの含み損を抱えております・・・・)





    結論としては、

  • 資金が足りなくなる危険があるなら即ロスカット

  • まだ資金に余裕はあるが、トルコリラはもうだめだと思っているなら全部ロスカット

  • まだ資金に余裕があり、「戻るかも」と思うなら、塩漬け

  • まだ資金に余裕があり、トルコリラは戻ると思うなら、買い増し


  • がおすすすめです。




    「あまりに当たり前すぎるだろう!!!!」と思われるかもしれませんが、投資で重要なのは、

  • 一発退場を食らわないこと

  • 自分の相場観を信じて、その通りに投資すること


  • であるため、一発退場のリスクがある状態ならば、まだまだ下落の可能性があるので、ロスカット一択、そうじゃないのであれば、自分の見通しに従って取引するというのが正解になります。




    上でも書いたように、トルコリラは、今明らかに下落基調にあり、そのまま7.1を超えて戻ってこなくなってしまうリスクもある一方、今は明らかに割安であり、それが今後の利上げ等で少し是正されるだけで大きく戻す可能性もあるというように、「絶対にこうなる」とは言いづらい状態にあります。





    こういうときに大事なのは、自分なりの根拠を持って、そのルールに従って投資をすることです。




    なお、あくまで参考意見として、管理人の判断は、

  • トルコリラはスワップの高いところなら、1日110円(※)、年間4万円以上のスワップがもらえて、4円下落まではトントン

  • トルコリラは明らかに割安すぎであり、今後流れが変わると考えている


  • ことから、あえて買い増しを行っております。



    ※ 執筆時現時点でスワップが一番高いみんなのFXのレートで計算




    ただし、短期的には下落局面の方が明らかに多いと考えているので、一時的に上がった時に、短期での売りポジションを持ったり、一部のポジションについて、売りも持つことで、下落リスクも相殺しております(詳しくは、トルコリラFX取引、おすすめ投資方法とFX業者2018年 | トルコリラFX比較で書いております)





    この記事の中では、若干邪道ではありますが、「為替の値動きリスクをぎりぎりまで抑えて、スワップを少しだけもらう」というような裏技も書いてありますので、興味がある人は、是非そちらの記事もご覧ください。





    (8/10追記)
    本日の急落で、あらかじめ設定していた一部のストップロス(自分で設定した逆指値注文)を食らいましたが、上でも書いたように、今の水準は明らかに低すぎると考えているので、また少しずつ買い増しをしていく予定です。





    逆指値注文を食らうのは、「一度落ち着く」という意味でも重要で、もし上がると思うならまた買い増せばいいだけなので、こういうストップロス注文は、必ず入れることをおすすめします。





    5 参考)USD/TRYチャートを見る方法







    今回の記事でも、「トルコリラ円で見るのと、USD/TRYで見るのでは結構見え方が違う」「トルコリラについて、海外の投資家は、クロス円ではなくドルストレートで見ている」「ゴールドマンサックスが、USD/TRY7.1に至ったらトルコ国内の金融機関が危険な状態になる」と書いたように、トルコリラの値動きを見る場合、USD/TRYに注目する必要があります。





    トルコリラはFX業者の間でもそこまで取り扱いが多くなく、あってもほとんどの会社でトルコリラ円でしか取り扱いがないのですが、サクソバンク証券であれば、USD/TRYを取引することができて、当然そのチャートも無料で見ることができます(上で使っているチャートもサクソバンク証券のものです)





    また、サクソバンク証券ではUSD/TRYだけでなく、南アフリカランドやメキシコペソ等もドルストレートの通貨ペアが存在し、チャートも見ることができるので、それらのチャートを見たい場合、サクソバンク証券でも口座を持っておくことをおすすめします。





    FXでは口座開設は手数料無料で、口座維持手数料などもかからず、「とりあえず口座を持つ」というのも全然ありなので、サクソバンク証券の口座を持っていない場合、この機会に開設をおすすめします。(実際に、管理人は、20口座以上FX口座を持っており、その中の一部はほぼ使っておりませんが、特に何か問題が起きたことはありません)





    また、サクソバンク証券については、8月中の申し込みまで限定で、当サイト限定キャッシュバック4,000円ももらえるので、口座開設は、当サイトから行うのがおすすめです。





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    【トルコリラ見通し番外編】みらいチャートで急落後のトルコリラ相場を予想

    2018年07月26日 14:20

    未来予想





    前回6月の大統領選挙後にトルコリラの見通しをみらいチャートで予想する記事を書いたところ、なかなか反響が大きく、当日のデイリーアクセスは当サイトの記事の中で2番目にアクセスが多く、読者の方から「みらいチャートの見方が分かって勉強になりました」というメールを頂いたり、友人からも「毎月やって欲しい」「他の通貨ペアについても書いて欲しい」等のコメントを貰いました。





    さすがに全部の通貨ペアを載せたりしたら怒られると思うので、そこまではやりませんが(笑)、とはいえ、こんな形で不定期にみらいチャートを使っての予想や、それを見ての私のコメントを書くというのはやっていきたいと思います。





    今月も、政策金利据え置き決定で急落したトルコリラについて、今後の見通しをみらいチャートで見てみたいと思います。(先月の記事は、【トルコリラ見通し番外編】みらいチャートで大統領選後の推移を予想





    みらいチャートというのは、みらいチャートの精度と使い方をレビュー | 新機能の売買シグナル追加で詳しく書いておりますが、概要としては、



  • セントラル短資FXのFXダイレクトプラス口座で提供されるツール

  • 過去の為替相場についてのビッグデータを元に、今後の値動きを自動で予想する

  • 移動平均線、ボリンジャーバンド、一目均衡表、MACD、ストキャスティクス、RSIといったテクニカル指標から売り買いのシグナルを自動で判断




  • といったことができるツールで、ドル円、ユーロ円などの主要通貨だけでなく、トルコリラや南アランドの見通しも見ることもできます。





    そのみらいチャートを使って、7/24の政策金利発表で金利据え置きで急落したトルコリラを見ると、どうなっているのかを確認し、それをどう解釈するべきかについて、コメントしていくというのが今回の趣旨です。





    なお、みらいチャートを使いたい場合、セントラル短資FX 公式ホームページから口座開設すれば、大体1週間以内に使えるようになるので、みらいチャートを使いたい方は是非どうぞ。





    当サイトから口座開設を行うと、当サイトから申し込んだ方限定で、通常のキャッシュバックに加えて、5,000円のキャッシュバックももらえるので、口座開設は今行うのがおすすめです。(このページに貼ってあるリンクから飛んでもらえれば、当サイト限定キャンペーンの対象となります)





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    先月のみらいチャートの予想と2018年7月のトルコリラの推移を見比べる







    まず、先月のみらいチャートのおさらいから。先月の見通しでは、日足で1ヶ月前後の推移を見ると、



  • ほとんどの見通しで、当時の24円水準での推移を予想

  • 全通貨で見ると、一つだけ23円前半までの下落を予想したものがある




  • ということで、横ばいから若干の下落という見通しとなっておりました。





    実際には、ご存知のようにエルドアン大統領の「利下げをするべきだ」というような発言や、フィッチの格下げ等もあって下落基調にあり、執筆時現在、約23円前後の水準となっております。





    【2018年7月のトルコリラのチャート】
    TRY july





    正直、7月のトルコリラは、エルドアン大統領再任後初の政策金利発表ということもあり、「イベントをにらんだ動き」ということで、過去の相場からは読みづらい面もあったのかなと思う一方で、「横ばいないし下落」というものや、また、一つのチャートは「23円前後に収まる(しかも、そのチャートでは一時22.5円付近まで下がることも予想していた)」という点では参考になったと思います。





    【2018年6月28日時点 トルコリラ日足予想 全通貨を参照】
    TRY1806_mirai_all.png





    こうやって見ると、かなり似たような値動きになっていることが分かります。




    それでは、次に2018年7月26日現在、どのような予想が出ているかを見てみましょう。





    2018年7月時点で、みらいチャートでトルコリラの今後の見通しを予想







    それでは、次に今月の見通しに移ります。先月と同様、日足で今後1ヶ月強の予想を、週足で1年半くらいの予想を行います。





    まず、トルコリラを日足で見ると、このようになっております。





    【2018年7月26日 トルコリラ日足 同一通貨のみ】
    TRY mirai day1807





    【2018年7月26日 トルコリラ日足 全通貨ペア】
    TRY mirai day all1807





    これを見ると、

  • 6つのうち3つで23円後半くらいへの上昇を予想

  • 6つのうち1つで今とほぼ横ばいの水準を予想

  • 6つのうち2つで22円~22.5円くらいへの下落を予想


  • と、予想が完全にバラけております。





    このように予想がバラバラなときは、「難しい相場」ということで、身もふたもない言い方をすると、「上がっても下がってもおかしくない状態」といえます。





    トルコリラは、2018年に入ってから政策金利は大幅に上がっているにも関わらず、年始の30円前後の水準から23円前後の水準へと、たったの7ヶ月で25%近く急落しており、さすがに下がりすぎでそろそろ底を打つという見通しもある一方で、エルドアン大統領再任したことによって、大統領のさらなる暴走や、利上げができずにインフレ抑制ができない・・・・といったことでさらにもう一段階下落する可能性もありえて、短期的にはかなり難しい局面なので、そうした分析とも整合した結果だと思っております。





    このように、みらいチャートで見ても、今後1ヶ月のトルコリラの値動きというのは、なかなか予想しづらいということが分かりました。





    では、次に週足で見てみましょう。





    【2018年7月26日 トルコリラ週足 同一通貨のみ】
    TRY week 1807





    【2018年7月26日 トルコリラ週足 全通貨ペア】
    TRY week all1807





    このように、


  • 6つのうち3つが下落を予想し、そのうち一つは一時期20円にタッチを予想

  • 6つのうち2つはほぼ横ばいを予想

  • 6つのうち1つは28円への上昇を予想



  • となっており、1年半くらいで見ると、下落予想が一番多い結果になっております。




    なお、この28円まで上がった予想は、2009年のGBP/USDのチャートを参考にしたもので、近似率は99.52%でした。このときは、リーマン後の不況期でポンドもドルも大幅安になっていた時期で、その中で、ボラティリティの大きいポンドがより大きく下げたのが、少しずつ戻していった時期でした。





    同一通貨ペアで見ると、基本的には下落方向での予想となっており、特に第一近似が先月もあげた2016年3月から2017年2月の期間を見たもので、これはエルドアン大統領のブレーキ役であったダウトール首相が退任した時期の値動きで、先月と変わらず、一時20円にタッチしながら下落していくというものとなっております。





    テクニカル的に見て、エルドアン大統領の「暴走」が強まりそうな時期と一番似ているというのは、なかなか怖い結果になりました。





    こうしたことから、みらいチャートでの週足の分析結果としては、基本的に下落の確率が高いものと判断します。





    以上がみらいチャートで見たトルコリラの今後の見通し予想でした。




    なお、このみらいチャートは、セントラル短資FXのFXダイレクトプラス口座を持っていれば誰でも無料で使うことができて、トルコリラ以外にも主要な通貨ペアは見ることができるので、他の通貨ペア(ドル円、ユーロ円、ポンド円、豪ドル円、NZドル円や南アフリカランド円なども対応)も見たい場合、口座を持っておくことをおすすめします。




    セントラル短資FXには、当サイトから口座開設すると、通常のキャッシュバックに加えて5,000円の当サイト限定追加キャッシュバックも貰うことができるので、当サイトからの口座開設がおすすめです。




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    【関連記事】

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    2018年現在、NYダウ取引は店頭CFDとくりっく株365、どっちが良い?

    2018年02月14日 17:36

    hikaku.jpg







    現在大きく値動きしているNYダウに取引したいという声をよく聞くのですが、その中で「そもそもどうやってNYダウを取引したらいいか分からない」というのや、「CFDとくりっく株365って何が違うの?」というようなこともよく質問されます。






    実をいうと、去年までは、「NYダウを取引するなら、レバレッジも高く、配当相当額が年間5万円も発生するくりっく株365が一番おすすめです!」と自信を持って答えていたのですが、くりっく株365では去年の12月18日から金利調整額がマイナスで発生するようになって利回りが悪化したことや、今年に入ってからレバレッジが下げられたこと等もあって、どこで取引するのがいいのか、改めて検証する必要があると思ったので、今回記事にまとめました。






    その中で、くりっく株365では、金利調整額の発生額が大体見えてきたので、このままいくと、配当相当額から金利調整額を引いた後、大体どのくらいになるかも計算したいと思います。






    また、CFDの比較の中でも、「結局スプレッドっていくらなの?」というのが分からなかったり、あるいは「店頭CFDって配当相当額はあるの?」というのが分からなかったので、その点も踏まえて、今回調査してみました。






    以下のような順番で書いていきたいと思います。


  • そもそも何故NYダウに投資するのか?

  • NYダウに投資する方法一覧(ETF(投資信託)、先物、株365、CFD)

  • くりっく株365、金利調整後の配当相当額はいくら?

  • 店頭CFDとくりっく株365、おすすめ業者を比較







  • そもそも何故NYダウに投資するのか?








    NYダウとは、アメリカの経済情報を配信しているダウ・ジョーンズ社が、アメリカの中でも代表的な優良企業30社を選び、それらの株価を指数としたものです。






    このNYダウには、世界に名だたる大企業が多く含まれており、例えばApple、ディズニー、ゴールドマンサックス、マクドナルド、コカコーラ、キャタピラー等が銘柄として入っております。






    このように、NYダウに投資すれば、様々な業種の世界を代表する企業に、まとめて分散投資ができるというのが、NYダウを取引する最大の魅力です。






    投資の格言で、「卵を一つのカゴに入れるな」という言葉があるように、色々な業種の会社に分散投資を行うのが投資の鉄則ですが、実際に「ではどこにどれくらい投資すればいいのか」ということはかなり難しく、また、一つ一つ銘柄をチェックするというのは、忙しい人には困難だというのが現実だと思います。






    それを、まとめて世界の優良企業に分散投資してくれるのがNYダウへの投資です。






    また、NYダウは、ダウ・ジョーンズ社が時代の変化も勘案しながら、適宜銘柄の入れ替えも行っており、例えば最近では2015年にAppleが銘柄に加わっております。






    こうしたことから、NYダウは数十年単位で見ても右肩上がりに成長しており、今後も好調なアメリカ経済を背景に、成長していくことが期待されます。





    【30年チャート】
    NY chart1706_0





    【直近10年】
    NYD chart1802_0






    なお、2018年2月に入ってNYダウは急落と上昇を繰り返し、ニュースで見ない日はないというような状況になっておりますが、何故このように急落したのか、今後どうなるかということについては、NYダウ見通し予想2018年2月 | 最近のダウ暴落の理由と今後の見通しで詳しく書いているので、よろしければそちらもご覧ください。(簡単に要約すると、暴落の要因は株価が上がりすぎたことによる一時的な反動で、今後短期的には値下がりする可能性はあるが、長期的には高確率で上がると考えられるというものです)






    NYダウに投資する方法一覧(ETF(投資信託)、先物、株365、CFD)








    では、このNYダウにどうやって投資したらいいかということを、次に見ていきたいと思います。





    NYダウは、株価指数なので、NYダウに直接投資するということは、基本的にはできません。





    ただし、投資会社等が、NYダウと連動するように株式を売買することで、NYダウと連動するような投資信託をいくつも作っており、それに投資することでNYダウに投資するのと同じ効果を得ることができます。





    では、その上で、どうやって投資するのかというのが、いくつか方法があるので、それらの違いを簡単にまとめたいと思います。






    項目くりっく株365店頭CFDETF(上場投資信託)先物取引(参考)現物株式
    手数料数百円程度、スプレッドは広め無料数百円程度1,000円前後数百円程度
    信託報酬なしなしありなしなし
    配当金相当額ありありほぼ全ての会社でなしなしあり
    金利相当額(マイナス要素)ありありほぼ全ての会社でなしなしなし
    レバレッジ約32倍※10倍程度3倍程度約32倍※なし
    通貨円建てドル建て銘柄によるドル建てドル建て
    取引時間8:30~翌6:008:30~翌6:009:00~11:30

    12:30~15:00+G2
    9:00~15:10

    16:30~翌3:00
    9:00~11:30

    12:30~15:00
    休業日土日・元旦土日・元旦土日祝日土日祝日土日祝日






    これを見ると分かるように、NYダウに投資する方法は色々とありますが、「手数料」という観点で見ると手数料無料、信託報酬も無料の店頭CFDが一番よく、「レバレッジ」という点で見るとくりっく株365と先物の条件が良く、とはいえくりっく株365と先物を比べると、取引手数料や取引可能時間を考えるとくりっく株365の方が良いということになります。






    つまり、店頭CFDかくりっく株365のどちらかが良いと考えられますが、では、その中でどちらがいいのかということを、次により細かく比較していきたいと思います。





    くりっく株365、金利調整後の配当相当額はいくら?








    昨年の12月半ばまでは、くりっく株365では、配当相当額が5万円くらい入る一方で、金利調整額は0円で、つまり1年間NYダウを持っていれば、それだけで5万円近い配当が貰えるという、夢のような状態でした。しかし、それが12月18日から金利調整額がマイナスで毎日発生するようになり、NYダウのくりっく株365での利回りが悪化しました。





    その金利調整額が発生するようになって以降、約2か月経過し、大体どのくらい金利調整額でマイナスになるのかも見えてきたので、今回改めて記事にしました。





    まず、くりっく株365公式ページで、配当相当額、金利相当額を見ることができるのですが、2018年1月1日から、2月13日までの配当相当額と、金利相当額の合計は、それぞれ、6,148円と-6,980円となっております。






    ・・・・・なんと、配当相当額を金利調整額が上回っており、買いポジションを持っているとマイナスとなっております。





    これは正直かなり意外な結果でしたが、配当相当額は、月によっても発生額が異なるので、今年に入ってからの配当相当額と金利調整額だけで比較をするのはフェアではないかもしれないと思い直し、それを調整する必要があると考えました。





    金利調整額は、FXのスワップポイントと同じようなものなので、日によって変動することはあるものの、基本的にはそこまで大きく変わらない可能性が高いので、1年間トータルで、金利相当額がいくらになるかを計算し、それを去年1年間の配当相当額と比較を行えば、ある程度フェアな条件で比較ができると考え、それを調整してみましょう。その結果は、以下の通りです。





    配当相当額:51,576円(2017年実績)
    金利相当額:-57,902円(-6,980円÷44日(1/1~2/13)×365日)
    差額:-6,326円





    やはり赤字となっております。





    去年までくりっく株365で強調されていた「配当相当額」については、少なくともNYダウについてはくりっく株365のメリットとは言い難い状態になってしまったようです・・・・・






    今後、年内に3回アメリカは利上げを予定しているというように、金利相当額のマイナスは大きくなることはあっても小さくなることは現時点で期待しづらいことから、こうした傾向は今後も続く可能性が高いのではないかと思います。





    しかし、これは裏を返せば「売り建てる際に金利調整額が入ってきて有利」ということでもあり、買いポジションを持っている人にとっては不利な一方で、売りポジションを持つには有利な状態となったとみることも可能です。





    店頭CFDとくりっく株365はどっちがいいのか?







    このように、くりっく株365の配当相当額の条件がマイナスになってしまったということが分かりましたが、それでもくりっく株365には、高レバレッジが可能、また、会社によっては自動売買も可能と言ったメリットが残っております。そこで、NYダウを取引する場合に、結局店頭CFDとくりっく株365のどちらが有利なのかを改めて比較したいと思います。






    まず前提として、くりっく株365は、参加業者の中でスプレッド、配当相当額、金利相当額、レバレッジなどは全て共通(逆に言うと違いは手数料と取引ツールくらい)であるのに対し、店頭CFDでは、それらすべてが業者によって異なります





    そのため、「店頭CFD」と一言で言っても、業者によって千差万別なので、店頭CFDの中で条件が良いところと、くりっく株365の中でも手数料や取引ツールが良いところに絞って、条件がどうなっているのかを見ていきましょう。






    手数料、スプレッド、配当相当額、取引単位、レバレッジ、自動売買の有無で比較してみたのが、以下の表です。





    会社名コスト
    手数料+スプレッド
    調整額取引単位レバレッジ自動売買
    GMOクリック証券【CFD】約330円(3ドル)1,1610.110倍×
    DMM CFD約330円(3ドル)-43,3200.110倍×
    サクソバンク証券約265~330円(2.5~3ドル)非公表110倍×
    岡三オンライン証券約2,153円-6,3261約32倍※
    マネックス証券約2,152円-6,3261約32倍※×

    ※  レバレッジはNYダウ金額÷証拠金額で算定
    ※2 調整額は、GMOクリック証券、DMM CFDはNYダウ1単位あたりの2017年度実績、くりっく株365は上で算定。サクソバンク証券は、窓口に電話で問い合わせたところ、「配当があればその分払っている」との回答を得ておりますが、昨年度の実績等は非公開とのことでした。






    これを見ると、


  • 0.1単位で取引できるのは店頭CFDのGMOクリック証券【CFD】DMM CFD

  • 配当相当額がプラスなのはGMOクリック証券【CFD】

  • 手数料で有利なのはサクソバンク証券

  • 手数料は高く、配当相当額もマイナスだが、高レバレッジで自動売買ができるのは岡三オンライン証券



  • というように、見事に分かれておりますが、取引スタイル別におすすめの会社を紹介したいと思います。







    その上で、まずNYダウを買うのであれば、基本的には、配当相当額がプラス、0.1単位での取引も可能、手数料も最安値水準であるGMOクリック証券【CFD】がおすすめとなります。






    GMOクリック証券は、FXでは取引高世界1位と人気の高いところですが、CFDについても条件が良く、NYダウを買いで取引する場合、非常におすすめしやすい会社となっております。





    口座開設は


    GMOクリック証券【CFD】




    からできます。






    次に、とにかくスプレッドが狭いところで取引したい場合、サクソバンク証券がおすすめとなります。






    ここは、FXとCFDの口座開設が総合口座としてまとめて開設できるところで、FXでは158種類の通貨ペアが存在し、プロ向け通貨に強いこと、また、CFDでも米国の個別株や中国の個別株のCFDに投資ができる等、NYダウ以外でも様々なものを取引できるというのが強みとなっております。






    サクソバンク証券は、FXでは「知る人ぞ知る玄人向けの会社」として有名なところなので、色々なものに投資をしてみたい人は、ここの口座を持っていれば、選択肢が大きく広がります。






    口座開設は


    サクソバンク証券
    サクソバンク証券


    からできます。






    最後に、くりっく株365は、手数料、配当相当額という点では店頭CFDに大きく水をあけられてしまった感はありますが、とはいえレバレッジ30倍程度で取引可能で、自動売買が可能なところもあるという点についてはおすすめできます。







    その自動売買ができるのが、岡三オンライン証券です。






    ここの口座を持っているとe-profit株365という情報分析ツールが無料で使えるのですが、これがかなり凄いもので、取引所の取引データも用いていくらで買うのか(売るのか)ということも含めて分析したレポートが見れたり、岡三証券グループとして海外にも拠点があるがゆえに出せるニューヨークの現地情報を伝えるマーケットViewPointが見れるなど、投資情報が非常に充実しております。






    また、取引ツールとしては、エクセルを使った自動売買も可能であり、くりっく株365で取引可能なほぼ24時間全てで自動で取引することも可能です。






    NYダウは、NY時間に動くことが多いのですが、NY時間は日本時間で言うと深夜の時間帯なので、その時間にトレードをすることは難しいのですが、自動売買であれば寝ている間も自動で取引することが可能なので、そこで動いた時も取引機会を逃さずにすみます。






    そして、この「取引機会を逃さない」というのは非常に重要なことで、例えば50ドルの値幅で自動売買をするとして、1度取引機会を見逃すと5,000円の損となってしまいます。






    こうした損失をなくすためにも、自動売買も可能な岡三オンライン証券についても紹介しました。






    口座開設は、



    岡三オンライン証券
    岡三オンライン証券 くりっく株365




    からできます。






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    日経平均今後の見通し予想2018年 | 何故2月に暴落したのか?

    2018年02月06日 17:31

    株価






    2/6の執筆時現在、日経平均は一時的に1,600円超下落という、なかなか見ない暴落をしました。その暴落の理由と、今後どうなるかの見通し予想を行い、最後に日経平均に投資する場合のおすすめの投資方法を紹介します。






    順番としては、



  • そもそも日経平均とは何?どんな企業が入っているの?

  • 日経平均のPERやPBR、配当利回りはいくら?

  • 日経平均のこれまでの推移とその理由

  • 日経平均は何故2018年2月に暴落したのか?

  • 日経平均の今後の見通し予想(2018年末の予想値)

  • 日経平均のおすすめ投資方法と取引する際のおすすめ業者




  • という感じで書いていきたいと思います。





    基本的に毎月更新することを予定しており、更新した際にはTwitterでお知らせしますので、よろしければフォローお願いします。







    そもそも日経平均株価とは何か?どんな企業が入っているの?







    日経平均株価は日経225とも言われ、よく「日経平均が○○円上昇(下落)した」などと言われますが、これがそもそも何なのかをまず説明します。





    日経平均株価は、名前の通り日経新聞社が算定している株価指数で、東証1部上場銘柄のうち取引が活発で流動性の高い(=取引量の多い)225銘柄について、1960年4月の平均株価を100として、今の株価がいくらなのかを指数化したものです。






    「銘柄入れ替えの際は?」「株式を合併したり分割したら?」について算定式を書くときわめてマニアックになるので割愛しますが、そうした事象もある程度考慮した値が出るように計算されております(完全に影響を消し去ることができているわけではなく、特に銘柄入れ替えの時に値上がりする傾向は指摘されております。なお、詳しい算定方式については、日経平均株価算定要領に記載があります)





    この225社は、東証1部に上場している1,700社以上の中から、特に流動性が高い(=よく取引されている)銘柄であるため、日本を代表するような大企業で構成されており、例えばトヨタ、電通、ファーストリテイリング(ユニクロ)、ソニー、三井不動産、三菱地所、伊藤忠・・・・・・等、様々な業種のトップ企業で構成されております。





    こうした銘柄の中で、特にどの銘柄の値動きの影響が大きいかについては、2018年2月時点では以下となっております。





    会社名 割合
    ファーストリテイリング 7.55%
    ファナック 4.76%
    ソフトバンクグループ 4.31%
    東京エレクトロン 3.23%
    KDDI 2.73%
    京セラ 2.2%
    ダイキン工業 2.09%
    信越化学工業 1.91%
    テルモ日東電工 1.73%
    TDK 1.59%


    (※2018/2/6の執筆時点)




    何故ファーストリテイリング(ユニクロを運営している会社)が一番影響が大きいかというと、日経平均株価には単元株の価格が大きい、いわゆる値がさ株の影響を受けやすくなり、ファーストリテイリングは単元株が約44,000円(執筆時点)と、かなり高額なためです。





    このため、海外のヘッジファンドは、ファーストリテイリングと日経平均を両方取引することで、日経平均を一時的に操作しようとしており(例えば、日経平均先物を買ってから、ファーストリテイリングに買いを入れることで、日経平均をあげて利益を出す、または、逆に日経平均を売ってからファーストリテイリングを空売りする等)、このことが後述するように「日経平均はレンジの中でも値動きがある」という特徴の理由となります。





    日経平均株価のPERやPBR、配当利回りはいくら?







    日経平均は、ベースとなるのは「株価」なので、構成企業の業績や財政状態、配当の状況から、PERやPBR、配当利回りを算定することも可能です。





    FXを中心にやっている人にはなじみが少ない言葉かもしれないので簡単に解説すると、PERというのは株価収益率というもので、1株当たり利益÷1株当たり株価で算定し、要は、「今の利益水準が何年続けば株価の元をとれるか」というものです。ちなみに、逆に1÷PERで計算すると、期待されている収益率が分かります(例えば、PERが10倍なら、10年で株価の元がとれて、1÷10=10%の期待利回り、PERが20なら、20年で元がとれて、1÷20=5の期待利回りとなります)。





    PBRというのは、1株当たり純資産÷1株当たり株価で、こちらは純資産(会社の財産の内、株主の分)と株価の比率をあらわすものです。理論的には、1を下回ることはないとされておりますが、現実には下回ることもあります。この1を下回らないというのは、今すぐに会社を解散すれば、理論上は今の純資産を株主に配れるので、少なくともそれ以上の価値はあると判断されるためで、ただ、現実的には、株価はそうした実体経済面だけでなく、テクニカルや投機筋の思惑等もあるため、1を下回ることもあります。





    最後の配当利回りというのは、文字通り株を買った時の予想される配当利回りのことで、1株当たり配当額÷1株当たり株価で算定されるものです。





    ではそれがいくらなのかというと、これについては日経新聞社が公式で毎日更新しており、12/5現在では、PERが14.47倍(=期待利回り6.91%)、PBRは1.30倍とかなり割安な水準であり、配当利回りも1.66%となっております(出典:日経新聞社HP





    実は、このこのPER、PBRは、日経平均の適正値を求める上で非常に役に立つ指標であり、例えば以下のようなことが分かります。





    まず、PBRから見てみましょう。PBRは上で書いたように、「今持っている財産の何倍か」という意味なので、基本的には1倍を割ることがあったらおかしい指標です。






    そのため、1.30倍ということは、少なくとも理論上は損益が今後トントンであっても16,623円(現在21,610円÷1.30)くらいまでしか下落の余地はないということになります。






    PBR1倍割れというのは、理論的には「将来利益を上げられず損失を出すしかないから、今解散した方がマシ」という意味であり、日本を代表するような企業のみで構成されている日経225において、1倍割れを起こすのは異常事態であり、そういうことがあれば確実に買い増すことをおすすめできるレベルであるため、このPBR1倍水準は、日経平均の最低限の価格と考えて問題ないと思います。





    なお、このPBRについては、全世界平均で2.4倍、先進国平均でも2.4倍、アメリカでは3.4倍という指標なので、1.3倍というのは、世界標準からみて極めて割安な水準と言うこともできます。





    また、PER14.47倍ということは、期待利回りは6.91%ということで、マイナス金利時代の現在にとって、かなり割のいい投資先ということができます。






    ちなみに、このPERについても、全世界平均は20.3倍、先進国平均で20.8倍、アメリカの平均で25倍となっていることから、世界基準から見るとPERの観点でも十分割安ということができます。





    以上をまとめると、日経225は


  • 東証1部の中でも特に流動性の高い企業で構成されている

  • ファーストリテイリング等のいわゆる値がさ株の影響を受けやすい

  • 海外の機関投資家からも取引されており、値動きが激しい

  • PBRから考えて、理論的には下限は16,600円程度

  • 現在かなりの割安水準で、期待利回りが6.91%、配当利回りも1.66%ある



  • といった特徴があります。





    日経平均株価の今までの推移とその理由








    では、日経平均株価のこれまでの推移と、何故そのような値動きをしたのか見ていきましょう。まずは、長めに過去10年分のチャートから見てみましょう。






    nikkei chart1802_0






    このように、2008年にはリーマンショックの影響で大きく下落し、その後しばらく安値で推移していたのですが、2012年12月で自民党に政権交代し、そこでいわゆる「アベノミクス」が進められたことで、2015年8月までは基本的に右肩上がりで日経平均株価は推移しておりました。






    なお、2012年に一瞬あがっているのは、日銀がいわゆる「バレンタイン緩和」と呼ばれる緩和策を打ったのが原因ですが、その効果は長続きせず、すぐに9,000円弱という元の水準に戻しておりました。






    アベノミクスの影響で2015年8月では基本的に右肩上がりだったのですが、8月に大きく下落することになります。






    その具体的な日付としては、8月24日のことで、中国の上海総合指数を不安視したことからの世界同時株安によるもので、ドル円も120円を割り、全ての通貨に対して円高が進行し、日経平均もこの時久しぶりに2万円を割るという事態になって、大騒ぎになりました(中国株価が何故下がったのかということや、今後どうなると予想されるかというのは、中国株価(上海総合指数)・経済の今後の見通し2017年で詳しく書いているので、そちらもご覧ください)






    その後、中国株価に対しては底打ち観測が広まり、中国株価も回復したことで、日経平均も回復基調にあったのですが、2015年12月にふたたび下落します。12月から下落をしたのは、世界的な原油安や、ロシアがイスラム国に対して核ミサイルの使用の可能性を言及など、世界的にリスクオフが起こったことで、円高となり、それによって日本株が売られたことによるものです。






    円高になって日本株が売られる、というと違和感を覚える人もいると思いますが、日経225の銘柄は基本的に輸出産業が多く、円高が不利になるため、円高になると日経平均株価は下がるという逆の関係になりやすい傾向があります。






    そして、2016年1月には、中国経済についての懸念が再びとりあげられ、上海総合指数は連日下落、それによって、世界中の株価が再び下落し、日経平均も例外ではなくそれにそって下落することとなりました。






    その後は日銀の追加緩和、Brexitなど、一時的に動く要因はあれど、全体的にはおおむね横ばいで推移しておりましたが、米大統領選後に上昇トレンドに入り、ここ数日を除けば上昇しておりました。直近1年のチャートを見てみましょう。






    nikkei chart1802_1






    トランプ大統領についての市場の反応は、トランプ大統領が保守的な政策よりも財政支出や減税等の「ドルを強くする」政策が強調されたこともあり、米ドルが強くなり、逆に「安全資産」である円は売られ、円安になった結果、日経平均についても上昇しました。






    このように、トランプ相場で上昇し、2017年に入ってもその水準で推移していたのですが、3月下旬から4月上旬にかけて下落しました。






    3月から4月にかけて下落しているのは、3月には医療保険制度改革が議会で賛成を得られない見通しとなり、撤回したことが大きな要因となっております。






    これは、トランプ大統領が議会をコントロールできていないことを市場が嫌ったもので、医療保険制度改革以上に反対派も根強い減税・財政支出増加といった、「トランプ相場」の要因となっていたような政策を実行できるのかということについて、かなり大きな疑問がつけられたことにより、ドルが下がり、それに伴って日経平均も下落することとなりました。






    また、4月に入ると北朝鮮による挑発行為もあって、全体的に「リスクオフ」になり、日経平均についても下落しました。






    しかし、北朝鮮についても注目度が下がる中、日経平均は価格を戻し、10月に入ると16営業日連続上昇などもありました。直近半年のチャートを見てみましょう。






    nikkei chart1802_2






    10月には、日本企業の多くが9月の四半期決算で増益の見込みとなり、日経平均に大きな影響を与えるファーストリテイリングについても過去最高益を見込む等、日本企業の収益性の高さから株価が連日上昇しました。






    しかし、2018年2月に入って、ここ数日で大きく下落しております。その理由を見ていきましょう。






    日経平均は何故2018年2月に暴落したのか?








    本日2/6は、日経平均が一時的に1,600円安となるというように、大きく下落しました。






    日経平均の下落については、理由は明確で、NYダウ下落により世界的に株安となったというものです。






    では、何故NYダウは下落したのかというと、詳細はNYダウ見通し予想2018年2月 | 最近のダウ暴落の理由と今後の見通しで書いておりますが、簡単に言うと、「米国株がPER28倍と、明らかに高すぎる水準になったことによる調整」と考えられ、この調整局面は、しばらく続いてもおかしくないと考えております(逆に、アメリカ経済自体は引き続き好調なので、数日後に戻していても違和感はなく、短期的には見通しが難しい状態となっております)






    では、その上で、今後どうなるかの見通し予想を行いたいと思います。






    日経平均株価の今後の見通し予想








    では、次に日経平均株価の今後の見通しを書いていきたいと思います。






    結論としては、短期的に下落するリスクは存在するものの、基本的には日経平均は現在でも割安であり買い推奨だと考えております。2018年末の予想値として、基本的には23,000円~26,000円と予想します。その根拠を書いていきたいと思います。






    まず、2017年に上昇したのは、収益性の向上によって上がったものであり、実態のないバブルなどではありません。株価÷1株当たり利益から計算されるPERについて、2016年末が16.18倍に対して、現在は14.4倍と、NYダウとは異なり、2016年末に比べても割安感は高まっております






    また、今年の利益の見通しとしては、世界経済の好調感や、日本企業の好業績から、利益について昨年から8%増というのがアナリストのコンセンサスとなっております。






    そのため、そのコンセンサス通りに利益をあげることができて、PERも2016年末の水準である16倍になった場合、昨年の22,600÷14.9(現在PER)×16(予想PER)×108%=26,210円となり、26,500円程度を上値予想とし、逆に下値としては利益が2%しか増えず、PERも今と同程度の割安水準が続いた場合で22,600×102%=23,052円で23,000円と予想します。






    日経平均は、東証1部上場企業の中でも特に取引の多い銘柄で構成されており、基本的に「大手優良企業」のみで構成されているものであるため、基本的に上昇が見込まれるものであり、それが現在割安であるため、一時的に下がるリスクはあれど、長期で見れば上昇するものと考えられるため、基本的には買いで良いと思っております。(実際に上で見たように過去10年のトレンドで見ても基本的には上昇トレンドにあります)






    このように基本的に今より上がると考えられますが、しかしではリスクがないかというと、そうでもなく、現時点でリスクとして考えるべきなのは



  • NYダウからの株安が今後もしばらく続く

  • 中国経済のリスク

  • イギリスとEUの動向とそこからの世界経済への波及

  • 北朝鮮動向

  • トランプ大統領の今後の動向



  •  といったところかと考えております。





    それぞれ解説します。





    NYダウからの株安リスク








    NYダウ見通し予想2018年2月 | 最近のダウ暴落の理由と今後の見通しで詳しく書いておりますが、NYダウについては、まだPERも25倍と昨年同期の20倍や、世界平均から比べてもまだ割高水準であり、今後も調整が続いて、20%から30%程度安くなる可能性はあります。





    このようにNYダウが下落した場合、本日と同様、世界的に株式から債権等、別の資産への資金のシフトが起こる可能性が高いため、日経平均についても、つられて下落する可能性が高いと考えております。






    ただし、NYダウについては、アメリカ経済について何か大きな打撃があったというよりは、あくまで割高になったものが調整局面に入っているというのが現在の見通しであり、また、過去30年の動向を見ても、アメリカ経済は一時的にダメージを受けても、他の国との格差が強すぎて数年たてばすぐに戻ることから考えても、長期的に低迷するとは考えづらいと考えております。






    中国経済のリスク








    中国経済については、中国株価(上海総合指数)・経済の今後の見通し2017年で詳しく書いておりますが、要約すると中国経済は現時点では底堅く推移しているように見えるが、不動産バブルもあり、今後も注目が必要という感じで考えております。






    そのため、中国経済についてネガティブな見通しが出た場合、日経平均は一時的に下落すると考えられます。ただし、例えば2015年8月や2016年始の中国株価の下落、また、リーマンショックなどにおいても最終的には上昇トレンドに戻したように、こうしたものは一時的に大きく下がることはあれど、中長期で見た時には戻すと考えられます。






    イギリスとEUの動向とそこからの世界経済への波及








    イギリスのEU離脱については、経済への実体的な打撃は「実際に離脱してみないと分からない(離脱するまではイギリスも従来通りの条件でEUとの交易や往来が可能)」上に、その影響もポジティブに予想する人もいれば、ネガティブに予想する人もいて、見通しは極めて難しい状態になっており、したがって逆に言うと買うにしても売るにしてもリスクとして考慮すべきと思います。






    最近ではEUとイギリスで離脱の際の分担について折り合いがついたという報道がなされ、それによって世界的に若干緊張が緩和したこともありましたが、今後もどうなるかは注目する必要があります。






    北朝鮮動向








    核実験やミサイル発射等の挑発を繰り返す北朝鮮については、北朝鮮がさらに挑発を行ったり、アメリカが先制攻撃を行うというような事態になれば、世界的なリスクとして認識され、その際はリスクオフにより日経平均は下落すると考えられます。






    では、北朝鮮情勢は今後どうなるかというと、北朝鮮のミサイル発射問題 | 米朝戦争の可能性と日本での被害想定 で詳しく書いておりますが、結論を要約すると、現在リスクは高まっており、今回戦争が回避されたとしても中長期的にはリスクがあると考えております。






    そのため、リスクとしては認識しておくべきポイントだと思います。





    なお、仮に戦争になったとしても、上の記事でも書いたように「日本が壊滅的な打撃を受ける」可能性はそこまで高くないと考えられるため、災害などと同様、そうした事象で一時的に下がることはあったとしても、中長期では元に戻すものと考えております。(被害想定についても北朝鮮のミサイル発射問題 | 米朝戦争の可能性と日本での被害想定 で書いております)





    トランプ大統領の今後の動向








    トランプ大統領の動向については、「税制改革」「公共投資」など、米国景気にとってプラスとなる政策が現実に実行されることとなれば、それはプラス要素にも働きえます。ただし、実際にそれらを実現できるか、ということについてはきちんと考える必要となります。





    アメリカは大統領制とはいえ、大統領が好き勝手できるわけではなく、議会の協力が得られない場合、ほとんど大統領は何もできない状態になります。これは「レイムダック(死に体)」という言葉にも象徴されますが、大統領の支持率が落ちたり、あるいは任期終了間近になると、議会が大統領の指示に従わなくなり、結果法案どころか予算すら通らない、というような事態に陥ることもあります(最近予算が注目されているのもそれが原因です)





    最近では予算動向で与野党がもめて一時的に政府閉鎖に陥る等、トランプ大統領が今後どのようにリーダーシップを実現できるかというのは、注目する必要があります。





    以上まとめると、


  • NYダウからの株安は、しばらく続く可能性もある

  • 中国経済については、悲観論が再燃した場合、売り要素

  • Brexit関係は、どうなるかということも、そうなった時にどう転ぶかも見通しが極めて困難で、リスクとして考えるべき

  • 北朝鮮動向は、現在リスクが高まっており、今回回避されても中長期的にはリスクがある

  • トランプ大統領については、減税などの制作が実行できるかを今後も注目する必要がある


    と考えております。






    こうしたリスクが顕在化した場合、一時的にはPBR1倍を目指して下がる可能性があり、そうなった場合上で書いたように、16,000円程度まで下落する可能性はあります。






    その一方で、上でも書いたようにこうしたリスク要素が顕在化したとしても、日本が壊滅するというような事態でもない限りは中長期的には戻すと考えられ、そして現在PER14.4倍(世界平均20.3倍)、PBR1.3倍(世界平均は2.4倍)と非常に割安であることから、基本的には買い推奨と考えております。






    日経平均株価のおすすめ投資方法と取引する際のおすすめ業者







    では、次に日経平均のおすすめの投資方法と、その際どこで取引をするといいかというおすすめ業者を紹介します。





    ほとんどの投資商品と同じく、日経平均についても、取引するところが違えば数万円から数十万円の利益の差になってくるので、こうした取引方法の選び方は非常に重要になります。






    日経平均株価に直接投資する方法としては、日経225やNYダウ等の株価指数に取引する場合の各種方法とおすすめ業者を書いた記事で詳しく書いておりますが、日経225mini(先物)、ETF(上場投資信託)、店頭CFD等の方法がありますが、結論としては、買いであれば取引コストが安くて年間3万円近い配当相当額がもらえるくりっく株365が、売りであれば取引コストが安くて配当相当額を払わなくてよい店頭CFDがおすすめです。





    そこでも張っている比較表なのですが、各種条件を比較した表がこちらです。





    くりっく株365 先物取引 ETF(上場投信) 店頭CFD (参考)現物株式
    配当金 あり なし あり(利息、信託報酬控除後) ほぼ全ての会社でなし あり
    スプレッド 平均3.6円 5円会社による会社による(最安値で7円)なし
    レバレッジ 約67倍※ 約67倍※ 3倍程度 会社による(多くは10倍) なし
    取引時間 8:30~翌6:00 9:00~15:10
    16:30~翌3:00
    9:00~11:30
    12:30~15:00
    8:30~翌6:00 9:00~11:30
    12:30~15:00
    取引期限 なし あり(約3ヶ月) なし なし なし
    休業日 土日・元旦 土日祝日 土日祝日 土日・元旦土日祝日
    手数料 あり あり あり なし あり
    信託報酬 なし なし あり なしなし

    ※ 執筆時の日経平均×100÷必要証拠金で算定





    このように、狭いスプレッド、配当相当額をもらえる、ほぼ24時間取引可能、レバレッジが大きく効かせられるという点で、くりっく株365がおすすめで、一方で、売り建てる場合は、配当相当額が発生しない店頭CFDがおすすめとなります。





    買いの際には、配当相当額はくりっく株365では1単位(日経平均×100分のポジション。証拠金は78,000円より取引可能)で28,347円(2015年実績)というように、この配当相当額のあるなしだけで数万円から数十万円の差になります。逆に、売り建てるのであれば、こうした配当相当額がないところで売った方が有利というkとになります。日本企業では9月末と3月末時点の株主に配当を行う傾向にあるため、今から取引することを考えている場合、この差は非常に大きいです。





    また、取引手数料も、例えばETFでは数千円かかるように、こうしたものも積み重なると、数万円、数十万円の差になっていきます。





    このように、どこで取引するか、ということが非常に重要なのですが、ここについて、日経平均を買うか売るかに応じて、2パターン紹介したいと思います。





    まず買いで入る場合から。この場合、配当金が貰える方がよく、また、手数料も最終的にはくりっく株365の方が安くて済むことから、くりっく株365がおすすめです。では、そのくりっく株365対応の会社の中でどこがおすすめかについて、2つ紹介します。まず1つめ。




    ここはくりっく株365対応の中で手数料が最安値で、コストを最重視する場合にはおすすめできるところです。それはどこでしょう?





    それは、マネックス証券です。





    ここは手数料が141円(税抜、税込で152円)と、執筆日現在業界最安値の手数料となっており、その結果、日経225について、平均スプレッド3.6円×100+152×2=664円と、店頭CFDの最安値のスプレッド7円×100=700円と比較しても安くなります。ます。そのため、手数料で比較した場合、まずここがおすすめです。






    また、これはくりっく株365では全社共通なのですが、買いポジションでは配当金相当額がもらえるというのも非常に大きく、日経225でも2016年実績で31,745円、2015年実績で28,347円となっているので、買いポジションで持つ場合、まずここが一番おすすめです。






    口座開設は



    マネックス証券
    くりっく株365



    からできます。





    次に手数料はマネックス証券と比較して若干高くなるのですが、「日経平均の今日の予測」「おすすめストラテジー」等の投資情報や取引ツールという点からおすすめできる会社をもう一つ紹介したいと思います。それはどこでしょうか?





    それは岡三オンライン証券です。





    ここは手数料が税込153円と、業界最安値のマネックス証券と比較して、税込で1円ほど手数料が高くなっております。





    その一方で、ここでは口座を持っているとe-profit株365という情報分析ツールが無料で使えるのですが、これがかなり凄いもので、統計的に日経225の値動きを予想したり(上がる確率、どのくらい動くかを過去の統計から出すものです)、取引所の取引データも用いていくらで買うのか(売るのか)ということも含めて分析したレポートが見れたり、岡三証券グループとして海外にも拠点があるがゆえに出せるニューヨークの現地情報を伝えるマーケットViewPointが見れるなど、投資情報も非常に充実しております。





    このあたりは、現物株、先物、海外株などの扱いもある岡三証券グループであるがゆえの情報の充実ぶりであり、おすすめです。





    また、岡三オンライン証券ではエクセルを使った自動売買も可能です。くりっく株365では、相場はほぼ24時間動きますが、当然その間には仕事をしたり眠ったりと、相場に張り付いていられない時間もあります。そうした時に相場が動いたとしても、自動で取引して利益を逃さないということも自動売買であれば可能なので、自動売買をしたい場合、岡三オンライン証券がおすすめです。





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    最後に、売り建てる場合のおすすめを紹介します。この場合、配当があることはむしろデメリットになるので、配当のない店頭CFDの方がよいことになります。それでは、その店頭CFDで日経平均を取引する場合のおすすめはどこでしょうか?




    それはDMM CFDです。





    ここは、手数料無料、スプレッド原則固定7円と、くりっく株365と異なり、原則固定スプレッドである点もメリットとなります。また、配当金がないということは、裏を返せば「売り建てても配当相当額のマイナスはかからない」ということで、そういう点ではメリットともなります。





    DMM.com証券は、FXでも口座残高日本一位の会社と人気の高い会社ですので、店頭CFDで取引するならまずはここがおすすめです(2017年1月末時点。ファイナンス・マグネイト社調べ(2017年1月口座数調査報告書))




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  • 中国株価(上海総合指数)・中国経済の今後の見通し予想2017年3月

    2017年03月01日 15:51

    今回は、中国経済・中国株価(上海総合指数)の2017年の見通しについて、2017年3月時点の最新情報を基に予想したいと思います。







    最近は「中国経済への悲観論が後退してリスクオンの動き」等と分析されることも多くなってきておりますが、こういう言説で「何を持って悲観論が後退したと言えるのか」「何故悲観論は後退したのか」「本当に中国経済のリスクはなくなったのか」ということについてはあまり解説されていないので、これについても説明したいと思います。







    中国は世界2位の経済大国、世界1位の人口大国であり、そのため中国経済は、為替相場にも大きな影響を与えるため、中国株に直接投資したい、という以外の人も是非最後まで読んでください。







    以下、このようなアウトラインで書いていきます。


  • 中国経済の基本

  • 中国のシャドウバンキング(影の銀行)、不動産バブル問題とは?

  • 中国株価(上海総合指数)のこれまでの推移の分析

  • 上海総合指数の今後の見通し

  • 上海総合指数に直接投資する方法とおすすめ業者







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    中国経済の基本







    中国は、人口13.7億人で世界1位、国土面積も約960万平方キロメートルで世界4位という、文字通りの「大国」です。




    2010年に名目GDPにおいて、日本を抜いて世界2位となり、その時は名目GDPが5兆ドル弱だったのが、2015年には10兆ドルを超えるというように、非常に勢いのある成長を見せております。





    GDP.png
    (出展:世界経済のネタ帳






    最近「中国経済に陰りが見える」「上海総合指数が暴落」というように、中国経済が非常に悪くなっているように言われ、これはこれで正しいのですが、とはいえ中国の実質GDP成長率は、2015年は6.9%、2016年の6.7%であり、成長自体は続いているものの、そのペースが落ちている、というのがより正確な表現かと思います。





    6.7%というと、それでも十分な成長率のように感じる人もいると思いますが、このGDP成長率については、あくまで「中国が公表している数字」であり、実際にそこまで大きなものではないだろう、とも言われております。






    これは中国共産党自体が信頼されていないということだけではなく、そもそも算定方法からして一つの分野での成長が重複して複数の場所でカウントされてしまうというのや、また、そもそも提出してくる人たちが自分たちの評価を上げるため、高めに申告している可能性が高い、といったことがあげられます。






    この統計指標についての疑念は、中国経済の指導者である李克強首相自体が、中国のGDP統計は人為的であるため、信頼できないと公言しており、経済指標として信頼できるのは貨物輸送量、電力消費量、銀行融資残高の3指標だけであると言っており、その3指標に基づいて修正すると、中国のGDP成長率は2.8%程度と、半分以下の成長率になっております。






    中国経済の内訳としては、農業や水産業等の第一次産業の生産高は世界1位、工業等の第2次産業の生産高も世界1位、サービス業等の第三次産業の生産高も世界2位というように、どの分野でも強みを持っております。





    これについては、確かに中国は人口の多さと人件費の低さによって、「世界の工場」となっており、色々な食品や工業品が「Made in China」であることからも分かります。





    ただし、最近では中国でも人件費が上昇してきており、企業は生産拠点を中国から東南アジアやアフリカ等にシフトする動きも多くみられるようになってきております。





    以上をまとめると、中国経済は「世界の工場として経済成長を続けてきた一方、その成長には限界が来つつあり、今後どうなっていくのか、というのが現在の中国が直面している課題です。







    中国のシャドーバンキング(影の銀行)、不動産バブル問題とは?







    次に、中国経済について語るうえで、欠かすことができないシャドーバンキング問題と、不動産バブルについて説明したいと思います。これらの言葉は、新聞等でよく見ると思いますが、特に前者の「シャドーバンキング」というものについては、「言葉の雰囲気からとてつもなく悪いものだ」くらいで、あまりよくわかっていない方が多い印象ですので、簡単に解説していきたいと思います。






    シャドーバンキング(影の銀行)問題について







    まず、シャドーバンキングとは何かというと、ものすごくざっくりと説明すると、「銀行以外で金貸しをしている会社」のことです。ですので、この言葉自体に、アングラな闇資金とか、そういう意味はありません。






    これは、例えば証券会社などが、高い利回りを謳って投資家からお金を集め(「理財商品」とか「信託商品」といわれるものですが、要は「事業するために投資を集めてます。利回りはこれくらいなので、投資したい人はここに投資してください」ということですね)、それを例えば不動産開発や公共事業に貸し付けるというようなものです。





    何故こういうものが出てきたかというと、2010年以降、中国政府は金融引き締めを行おうとし、銀行から貸出を行うのが難しくなった一方、収益性の高い不動産開発や公共事業に投資するニーズや、そうした事業の資金需要も根強く、そのため、規制を潜り抜けるために大きくなっていったといわれております。





    そして、こうしたシャドーバンキングによる過剰な貸し出しが、中国の不動産バブルの一つの要因となっており、それについては、後で詳しく説明します。






    これの何が問題かというと、規制が効かないため、ある種「やりたい放題」であり、そのため例えば「約束していた利回りを払えなくて投資家に損失を出させる」といったリスクも高く、そうなった場合に、大きな経済危機を引き起こすのではないかといわれております。






    また、中国の場合、こうした理財商品や信託商品を銀行が売っており、こうした商品が破たんした場合に、誰が損失負担を行うのかということがあいまいであるため、破たんした場合投資家の損失にとどまらず、銀行が最終的に引き受ける羽目になり、金融危機に発展するのではないかという見方もあります。






    一方で、こうした理財商品や信託商品の破たんは、あまり金融危機に発展する可能性は低いという見方もあり、それは



  • そもそも理財商品や信託商品は、アングラなものでもなく、証券会社等のプロがきちんと考えたスキームで、そこまで破たんリスクが高いものは少ない

  • 仮に破たんしても銀行が損失を引き受ける必要はない(あくまで「あいまい」なだけで、銀行が必ずしも引き受けるとは限らない)

  • 中国の銀行は規制が厳しく、かなり財政状態が良いため、仮に損失を負担させられても耐えられる

  • 仮に銀行が耐えられなくなっても、中国政府は銀行に対して「暗黙の保証」を与えており、政府からの援助が入る




  • といったことがあげられます。





    これについて、私は金融危機には発展しないという見方の方が信ぴょう性が高いと考えており、スキームは商品によって差があるものの、そもそも銀行が引き受けなければならなくなることは可能性としてはあれど、あくまで可能性にすぎず、仮に引き受けたとしても中国の銀行は利益や自己資本比率も高く安定しているというのも事実で、そこでつぶれるかも不明であり、また、銀行の破たんによる金融危機は中国政府が最も恐れるところであり、なんらかの形で支援がはいるということも間違いないためです。






    これらは、一つ一つは、「発生する確率が0%になる」というようなものではありませんが、実際に金融危機が発生するためには、



    商品が破たんする確率×それを銀行が負担する確率×それで銀行がつぶれる確率×中国政府がそれを見過ごす確率





    というように、これらすべてが発生してはじめて起こるというようなものであるため、掛け算によって確率がどんどん低くなるタイプのものであり、そう考えると、発生する確率はそこまで高くないのではないかと考えられます。






    ですので、「シャドーバンキング」という非常に危険そうな言葉に騙されることなく、冷静に実態を見極めるのが重要と考えております。





    中国の不動産バブルについて







    一方で、もう一つの「不動産バブル」ということについては、こちらは現実に発生している問題であります。






    中国では、現在都心部で不動産価格が暴騰しており、その一方で、地方では供給過多となり、価格がどんどん下がるという、二極化が進んでおります。






    例えば都心部では、「販売金額は年初の急伸のあと8月まで前年比40%以上の増加ペースが続いている。政府が発表する新築住宅の価格動向を見ても、8月は主要70都市のうち64都市で値上がりし、7月の51から大きく増加。昨年2月までの約半年間がほぼゼロであったのと比べると様変わりだ。前月比の値上がり幅は6年ぶりの高さとなり、一年前に比べ南京と上海が30%以上、北京は24%など高騰が続いている」として、ゴールドマンサックスなどもバブルを警戒しております(ゴールドマン警告「中国の不動産バブル崩壊」懸念 ZUU Online 2016/10/16






    こうしたバブルの何が問題かというと、このような価格上昇は実際にはありえないことで、いずれは確実に価格が下落しますが、そうなると、不動産への投資が減る→景気の悪化ということにつながり、価格上昇を当て込んでプロジェクトを立ち上げていた会社がつぶれる等、景気に大きなダメージを与えます。





    また、金融機関への影響としても、投資家がお金を返せず、担保としてとっていた不動産が大した価値がなくなり、不良債権が増える(お金を返せない時のためにとっていた担保が大した価値がなくなれば、お金が返ってこない上に担保も大した価値がないため、大損となります)→金融危機というロジックも考えられますが、こちらはシャドーバンキングのところでも説明したように、中国の銀行の財政状態の良さや、中国政府による暗黙の保証等を考えると、金融危機、というよりは、景気へのダメージ、という観点からの問題の方がより深刻ではないかと考えております。






    日経新聞の5月19日の記事によると、16年1~3月期の不動産業の伸び率は9.1%。金融を逆転し、業種別の首位になった。国内総生産(GDP)の実質伸び率が6.7%にとどまるなか、不動産は成長維持に欠かせないエンジンになっているというように、中国経済において不動産業の成長がかなり大きな割合を占めていることを考えると、こうしたバブルの崩壊が発生した場合、中国経済には大ダメージとなることが考えられます。





    日経

    (出展:日経新聞 2016/5/19)






    以上、簡単に中国経済でよく出てくる論点について簡単に解説しましたが、このように、シャドーバンキング自体が大きな影響を与える可能性はそこまで高くないものの、それによって発生した不動産バブルの破たんというようなことがあれば、中国経済に大打撃となるリスクが高いということが言えます。






    中国株価(上海総合指数)のこれまでの推移の分析







    それでは、これまでの上海総合指数の動きを解説していきたいと思います。まずは、かなり長期で、直近5年のチャートを見てみましょう。





    shanghai chart1703_0







    これを見ると、よく言われる「2015年に中国株価が暴落した」というのが、何かが起こったというよりは、単純な上がりすぎたのが反動で下がっただけだということがわかると思います。





    これについては、過去に中国の株価下落の理由~バブル崩壊と為替への影響~で詳しく書いたことですが、かいつまんで言うと、「当時景況感が悪く、新規設備に投資することもできず、一方で不動産も当時価格が下がっていたので、不動産にも投資できない。そこで行き場を失ったお金が、株に流れた」ということで、さらに、中国政府も個人による株式投資を推奨したことによって、個人投資家のお金が株式市場にいきなり流れ込んだことが原因です。





    しかし、このように上がりすぎたものが長続きするわけもなく、6月から下落に転じました。これについては、ちょうどギリシャの問題や、中国当局の信用取引の規制などもあり、それが引き金になった可能性もありますが、いずれにしても「上がりすぎたものはいずれ下がる」という、市場原理によって、遅かれ早かれこうなることだったと思われます。






    このように、大局的には、もともとそこまでではなかったものが、一気にあがった反動減ということなのですが、では、ここ2年くらいではどういう動きをしているのか見てみましょう。






    shanghai chart1703_02







    このように、2015年6月から8月までは下がり続けたものの、9月からはいったん上昇し、12月までは戻す動きであったのが、2016年1月に再び大きく下落し、その後は動きが小さいながらも、少しずつ戻す動きを見せております。






    8月までの下落については、上述した様に、「上がりすぎたものが修正して下がっている」ということでした。しかし、9月に入ると、一気に落ちたことの反動や、あるいは「上場会社への株式の売却の禁止」「政府関係企業による株の買い支え」といったことによって、戻す動きを見せました。





    しかし、それも長続きせず、2016年1月に再び大きな下落を見せます。1月には、上海総合指数が3,539から3,296まで大幅に下落し、サーキットブレーカーが発動する(一定以上下落した時に売買が停止する制度。中国では7%超の下落によって発動)というように、大波乱の幕開けとなりました。






    これについては、PMI(製造業購買担当者景気指数)という景況を示す指数で、改善を見込んでいた市場予想に反して悪化し、3カ月ぶりの低水準となったことで、中国の景気に対して悲観的な見込みができたなか、1月8日には上場企業の大株主の株式売却の規制(8月に株価が暴落した時、株を売るのを規制するという大掛かりな手法で下落をとめておりました)が解除されることもあり、大幅に下落しました。




    これに対して

  • 政府系ファンドによる買い支え

  • 株式売却の解禁については、30社が保有株を売却しないことを表明

  • 中国政府も新たに株式売却規制を発表予定であると表明

  • インフラ投資、小型車への減税などの景気刺激策






  • といったように、対策を行い、その結果として、直近1年は景気も安定し、株価も緩やかに上昇基調となっております。






    【上海総合指数 2017年3月時点 1年 日足チャート】
    shanghai chart1703_1






    中国は景気についても、2017年2月のPMI(景況感を示す指標。50を超えれば好況)は51.7と、8カ月連続で50を上回り、さらに1月の51.0よりも上昇するというように、好況になっております。






    これは、政府によるインフラ投資、小型車減税による新規需要の増加、住宅市況の好調(住宅を作るためには様々な資材や機械が必要なため、住宅市況が良ければ製造業にはプラスになります)といったことが要因で、では、今後もこうした好況が続くのか、というのがポイントとなります。





    これを見ると中国経済というのは、基本的には政府による統制が強く、また株の売買も諸外国と比べて自由度が低いため、世界経済の影響を受けづらく、逆に「影響を与える側」であることがわかると思います。(とはいえ、逆にその分売られるときは売却を禁止される前に我先となって、大きく下落するのですが)













    上海総合指数の今後の見通し








    このように、中国株価は、買い支え、インフラ投資、住宅市況の好況等によって基本的に上昇基調にありますが、それでは、今後どうなるかということを考えたいと思います。






    結論としては、「いつ爆発するか分からない爆弾を抱えている」という状態で、しばらくは安定していると考えられる一方、そう遠くない未来に下落する可能性が高いと考えられます。また、トランプ大統領が就任したアメリカの政策がどうなるか、ということによってもリスクは存在します。





    ですから、中国株に投資する場合、きちんとロスカットを入れての売買をおすすめし、中国経済の影響を受ける株や通貨に投資する場合(円を絡ませるとほとんどの株や通貨が該当しますが)、中国経済をリスク要素と認識したうえで投資することをおすすめします。






    以下、根拠を書いていきたいと思います。






    中国の景気については、上でも説明したように、かなりの部分を政府によるインフラ投資、小型車減税、住宅市況に依存したものであります。






    それぞれについて説明すると、まず、公共投資については、2016年12月に開かれた中央経済工作会議で、2017年にさらに積極的な財政政策を採ると決定するなど、今後も継続的に実施されるものと考えられます。






    そのため、公共投資や株式の買い支え等の「中国政府による下支え」については、今後も継続されることが基本線となり、それによって中国株価もサポートされ、市場が大きな動きでもしない限りは、基本的には横ばいないし上昇基調になると考えられます。






    しかし、その一方で市場が悲観した時にはいくら中国政府と言えども買い支えをしきれない、というのは、2015年の6月以降や2017年1月の大幅な下落でも分かるように、中国市場が今後どうなるか、ということが重要となり、そこで市場要素を次に見てみましょう。




    まず、中国経済にもっとも大きな打撃を与えるリスクがあるのは、「不動産のバブル」ということだと考えております。






    上で書いたように、中国の都心部の住宅市況は高騰しており、これがバブル崩壊のような事態になると、中国経済に大打撃となります。





    そのことは中国政府も認識しており、そのため2017年については、「景気対策よりもバブルへの対策を重視する」というスタンスを取っております。





    しかし、このバブルへの対策というのが非常に難しいもので、そのため日本の不動産バブル、アメリカのドットコムバブル、世界的な原油バブル等、世界の様々な国で「バブルであり対策が必要」と言われながらも、結局はバブルが膨らんだあげくに崩壊し、経済に大打撃となっております。






    何故バブルへの対策が難しいかというと、不動産バブルであれば、不動産の価格が異常に上がることがきっかけとなるため、例えば「貸出の規制」といったことが対策として考えられますが、これをやると、市場の心理としてはまず「今後借りられなくなるかもしれないから早く借りて買っておこう」となって一時的にさらにバブルが膨らみ、その後「さすがにもう限界だと思うので売ろう」となり、「値崩れが激しくなってきたから一刻も早く売らないと」となり暴落する・・・・・というように、市場の心理をコントロールすることが難しいどころか、下手をすると逆効果となるためです。





    しかし、では常に逆効果かというと必ずしもそうではなく、うまくやれば「少しずつ適正価格に落ち着いていく」という、いわゆる「ソフトランディング」になるわけですが、とはいえ、「じゃあ何をすればうまくやったことになるのか」ということについては、市場心理も関係してくるため、結局は「うまくいくときもあれば、うまくいかないときもある」ということになってきます。





    バブルというのは、資本主義経済では付き物で、例えば400年近くも前のオランダでチューリップバブル(花のチューリップ価格が高騰した)というのがあるように、昔からあるものにも関わらず、今でも色々な国で発生しては崩壊しているように、非常に難しいものです。





    そのため、今の状態としては、「中国の都心部の不動産価格が異常なレベルで高騰している」という事実があり、それについては中国政府も注目しているもののバブル対策というのはそもそも非常に難しいもので、もしバブル崩壊のような事態になった時には大きなリスクとなる、という認識で良いと思います。






    また、小型車の減税による需要の増加については、減税自体は継続されるものの、2017年に入って減税幅が縮小しており、こうした効果は2016年と比べて小さくなるものと考えられます。






    最後のトランプ大統領が就任したアメリカという点では、トランプ氏の公約で大きな影響を与えうる政策としては、「雇用の国内回帰」「為替操作国としての認定と高関税の賦課」「軍事も含めた外交」等がありますが、それぞれ「本当に実現しようと考えているのか」、「実現しようとして現実に議会を通って実現されるのか」等あり、また外交政策については色々な点で矛盾があったり明確化されていない部分も多く、「どうなるか分からない」というのが実際のところです。





    ただ、トランプ大統領就任後のアメリカが何をするかというのが読めないことや、その影響の大きさについては、中国株価に限らずどのような投資であろうとも少なからず影響を受ける部分でもあり、「他の投資と同じようにアメリカの政策によってリスクがある」という認識で良いのではないかと思います。






    このように、中国経済の現状は、「基本的には政府による財政支出や買い支えによって好調であるが、住宅バブルという大きな爆弾がある。また、好調の要因の一つである小型車減税による需要増加は、今後は縮小すると考えられる」という状態であり、今後としては、不動産バブルや小型車減税の縮小の影響の見極めといったことが重要と考えられます。





    上海総合指数に直接投資する方法とおすすめ業者








    それでは、最後に上海総合指数を取引する方法と、おすすめ業者を書きたいと思います。




    上海総合指数そのものを取引することはできないのですが、それに近いものとして、上海A50というものをCFDで取引することができます。CFDは、FXと同様、成行きなら値段があって、それに対して買うか売るか決めてクリックすればポジションが持て、決済したい時もワンクリックで大丈夫、指値逆指値IFOなどの注文方法もあるというもので、要はFXの為替以外バージョンと思っていれば大丈夫です。




    この上海A50というのが何かというと、まず、そもそも上海総合指数というのは、上海A株と上海B株の株価の加重平均で求められます。この上海A株というのを取引できるのが上海A50です。




    では、このA株とB株の違いは何かというと、A株は中国国内でしか投資できないものであるのに対し、B株は外国人投資家も投資できる株で、今回は上でも書いたように「中国国内での影響」なので、A株の増減が上海総合指数に大きな影響を与えていますし、また、中国経済に影響を受けるという点でA株とB株はそこまで大きな動きの違いがないので、上海総合指数に投資するのと近い取引が可能です。




    また、CFDでは、FXと同様にレバレッジを効かせて取引することもできれば、売り建てることも可能なので、そういう点で、「今後また暴落はある」と考えて売り建てる取引も可能です。




    では、この上海A50をCFDで取引する場合、どこで取引するのがおすすめでしょうか?






    それは、GMOクリック証券です。





    実は、上海A50を取引できる会社はそう多くないのですが、その中で、ここはスプレッドが5pipsと、ダントツのトップです(ちなみに2位はIG証券の12pips)。ここはFXでも取引高世界一位で、かなりスプレッドの条件が良く、位ステム面でも使いやすいことで有名な会社ですが、CFDでもやはりスプレッドやシステムの使いやすさは健在です(はっちゅう君がCFDでも使えます)。





    他にもgoogleやappleなどの海外企業の株や、日経平均やNYダウなどの株価指数金や原油などの商品まで、幅広く取引できるところなので、もし口座を持っていなければ、今のうちに持っておくとよいと思います。





    口座開設は



    GMOクリック証券
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    からできます。





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    【参考記事】

    中国におけるシャドーバンキングの現状と課題

    中国が発表する経済成長率は本当に“偽り”なのか?

    日経新聞 2016年5月6日、5月19日




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