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メキシコペソ見通し予想2019年5月 | メキシコ経済・為替今後の見通し

2019年05月24日 18:01

メキシコ_convert_20171105184742





メキシコペソは、政策金利8.25%の高金利通貨でありながら、南アフリカランドやトルコリラといった他の高金利通貨と比べると、


  • メキシコは世界最強の国であるアメリカの隣国であり、アメリカの成長に伴って成長が期待される

  • メキシコ自体も今後人口の増加が予想されており、経済成長も期待されている

  • 高い失業率、債務残高、インフレ率といった新興国ではよくある問題がない

  • メキシコは産油量世界6位、銀生産量世界2位等、世界有数の資源大国



  • と、高金利通貨の中では比較的リスクが低い通貨として人気が高く、実際に、格付会社による格付けも、他の高金利通貨の国と比べると一段階高くなっております。




    ムーディーズS&Pフィッチ
    メキシコA3BBB+BBB+
    南アBaa3BB+BB+
    トルコBa1BBBB+
    ブラジルBa2BB-BB-






    このようにメキシコペソは高金利通貨の中で信頼性が高い割りにスワップポイントも非常に高く、高いところだと10万通貨で1日160円(セントラル短資FXのレート)、つまり年間58,400円、メキシコペソのレートが今大体5.7円くらいなので、利回り換算するとレバレッジ1倍でも年利回り10%近くにもなり、FXトレーダーの間でも、高金利通貨の中では優等生な通貨としてどんどん人気が高まっております。





    そこで、今回はこのメキシコペソについて、今後の見通しを予想していきます。結論を要約すると、



  • メキシコは、アメリカとの強い関係、人口動態、豊富な資源から、2050年に世界有数の経済大国になると予想されている

  • 高金利通貨の国によくある、失業率、インフレ率、債務残高といった点に問題がなく、比較的低リスク

  • 2018年の最大の懸念点であったNAFTA再交渉についても、無事新協定が結ばれた(USMCAに改称)

  • 短期的にはそろそろ買い時が来そうな感じで、私も5.6円くらいから買い下がりたい(2019年内は5.1-6.2円で予想)

  • 中長期的には、アメリカの成長に伴って成長することが予想され、上昇すると考えられる




  • となっており、メキシコペソの見通しは、中長期的には一時下落することはあってもかなり安定した見通しとなっております。





    メキシコペソは、南アフリカランド、トルコリラといった他の高金利通貨と比べると、財務面や経済面から比較的低リスクで、世界最強の国であるアメリカの隣国として、将来的にも安定した成長が期待できて、さらに1万円以内の少額からも投資できることから、最近どんどん人気が高まっている通貨なので、是非試してみてほしい通貨です。





    なお、メキシコペソをFXで取引する場合のおすすめのFX会社は、


  • 2-3年くらいまでの保有であれば、セントラル短資FXがおすすめ

  • それ以上の長期保有であれば、みんなのFXかLight FXがおすすめ



  • となります。





    まずセントラル短資FXについては、


  • スワップポイントがトップクラス

  • スプレッドも原則固定の中で一番狭い

  • 1,000通貨取引可能なため1万円以内からの少額投資もできる



  • と三拍子そろっており、多くの人にとって、メキシコペソのトレードではセントラル短資FXがまずおすすめです。





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    このFX投資戦略マニュアルでは、「何故貯金だけだと危険なのか」ということについて、「日本が破綻するというのは、実際のところどこまで本当なのか?」ということも含めて分かりやすく解説し、その解決策として、初心者でもやりやすい、長期で堅実に投資する方法を紹介したものです。





    FXをまだやったことないという人や、初心者で、「FXで安全に長期投資ってどうやればいいんだろう?」という人、さらには「投機」ではなく「長期投資」をしたい人には、是非読んでほしい内容です。





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    button2.png


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    一方で、長期投資で考える場合、みんなのFXやLight FXがおすすめです。





    この2社は、どちらも運営しているのがトレイダーズ証券で、スプレッド、スワップポイント、取引単位等、条件は全て同一となっておりますが、スワップポイントはトップクラス1,000通貨取引も可能となっております。





    その一方で、スプレッドはセントラル短資FXが0.4銭に対して、みんなのFXとLight FXは1.8銭と、そこで見るとセントラル短資FXの方が優位なのですが、みんなのFXと、Light FXには、未決済のポジションのスワップポイントに課税されないという、セントラル短資FXにはないメリットがあります。





    この未決済ポジションのスワップに課税されか否かについては、未決済ポジションのスワップポイントに税金が課されるか否かは重要か?数字で検証で詳しく書いているのですが、結論を要約すると、2-3年以内ではあまり変わらないが、そこを超えて5年、10年と経つと非常に大きな差になるという感じで、長期保有を考える場合、一つ考えるべきポイントではあります。





    実際に、この未決済ポジションに課税されるか否かはかなり多くの方が気にされているようで、私の質問箱にも多く質問が来たので、そういう点を重視する場合、スワップポイントが高く、かつ決済するまで課税されないみんなのFXやLIGHT FXがおすすめです。





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    長期保有のポジションは、他のポジションと同じ会社で取引をすると、何かが起こったときに一瞬下落して全部まとめてロスカットというリスクがあり、また、どの通貨で利益が出てどの通貨で損失が出ているのかの損益管理も面倒になるため、これからメキシコペソへの投資をはじめる場合、今使っていない口座をメキシコペソ専用口座にするのがおすすめで、その点同じスペックの会社が2つあるのは、大変ありがたい状況となっております。





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    口座開設は、



    みんなのFX
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    以下の順番で詳細に書いていきます。



  • メキシコ経済の基本

  • 何故メキシコペソは高金利通貨の中で低リスクと言われているのか?

  • メキシコペソ過去の為替相場の推移とその理由

  • USD/MXN(ドルメキシコペソ)の2018年、2019年の推移とその理由

  • メキシコペソ今後の為替相場の見通しを予想

  • (参考)野村證券、ゴールドマンサックス、モルガンスタンレーのメキシコペソ見通し

  • メキシコペソスワップポイント比較 と、FXおすすめ業者(当サイト別記事)






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    メキシコ経済の基本







    メキシコ経済については長期的に大きな成長が予想されており、例えば2050年時点のGDP予想では、ゴールドマンサックスの予想では世界5位、PWCの予想でも世界7位(購買力平価ベース)となっているように、今後大きく成長することが期待されています。





    何故このようにメキシコ経済が成長すると予想されているかというと、アメリカという世界最大の大国の隣の国でアメリカ経済に伴って成長することに加え、今後人口の増加が見込まれること、さらには産油国であり、資源国としての性格も兼ね揃えているということがあげられます。





    まずメキシコはアメリカと隣接した国で、輸出の約8割がアメリカというように、アメリカ経済と密接な関係を持っております。





    そのアメリカ経済はリーマンショックのあった2008年、2009年を除けば、かなり長い期間プラス成長になっており、その結果、GDPの規模は、他の国を置き去りにして圧倒的な伸び方となっております。





    【主要国名目GDP推移】
    主要国名目GDP推移





    アメリカでは、GoogleやApple等のIT企業の好調であったり、シリコンバレーに優秀な企業や人が集まることで、さらに世界中から優秀な人が集まるというような状態になっており、経済成長がさらなる経済成長を呼ぶという好循環となっております。





    このように経済成長が続いているアメリカの隣国であり、経済的なつながりも大きいメキシコでは、21世紀に入ってからは、実質GDPについてリーマンショックの影響があった2009年を除いて全てプラス成長となっており、経済成長が続いております。





    【メキシコ名目GDP推移】
    メキシコ名目GDP推移





    アメリカ、メキシコ、カナダの3国は、NAFTAと呼ばれる自由貿易協定(今はUSMCAと改称)があり、そのため、メキシコはアメリカの安価なシェールガス(ヨーロッパや日本で使っている天然ガス価格の3分の1の価格とも言われます)を利用することができ、また、輸出する際もアメリカに対して原則関税がかからず、このこともメキシコの経済成長の要因となっております。





    そして、このNAFTAは再交渉が行われ、果たしてこの枠組みが継続されるのか心配されましたが、2018年9月末に無事にアメリカ、メキシコ、カナダの三国で貿易協定が結ばれ、USMCAと名称変更されたうえで、継続されました。





    メキシコの輸出については、主要な輸出品は自動車・自動車部品、電子機器等及び原油であり、豊富な人口を活かした工業と産油国としての側面の双方を持ちます。その輸出の相手先は大部分がアメリカであり、最近ではアメリカのトランプ大統領が「メキシコの工場に雇用が奪われている」と批判しているのや、「NAFTA離脱も含めて見直す」といった発言は、こうした背景があります。





    このように、メキシコ経済はアメリカ経済との関係が非常に密接であるため、アメリカ経済の見通しや、メキシコのアメリカとの政治的な関係性が経済に大きくかかわります(そうしたアメリカの要因も含めて今後どうなるかは、今後の見通しのところで後述します)





    次の人口という点ではメキシコでは、現在人口は継続的に増加しており、今後も増加が見込まれます





    【メキシコ人口推移】
    メキシコ人口推移





    また、人口が増加している中でも、上で書いたようにアメリカ向けの輸出等で経済が好調であることから、新興国にしては珍しく、失業率も低い水準にあり、2016年は3.88%、2017年も3.61%となっております。





    このように、世界最大の国であるアメリカの隣国であり、国力の源泉である人口も増加しており、その中でもきちんと就業機会があって失業率も低いということから、メキシコは今後も経済成長が期待されております。





    最後の資源国であるということについては、メキシコは産油量世界6位、銀生産量世界2位、また、世界一の広さの天然塩田があること等から、世界有数の資源大国とされております(出典:外務省





    このように、メキシコの特徴としては、

  • 世界最強国であるアメリカとの関係が非常に強く、アメリカの成長に伴い成長すると期待される

  • メキシコ自体も人口が今後増加し、経済成長が期待される

  • 天然資源も豊富


  • となっております。




    何故メキシコペソは高金利通貨の中で低リスクと言われているのか?







    高金利通貨というと、「南アフリカランド」「トルコリラ」あたりが人気ですが、最近はメキシコペソの人気が高まっております





    メキシコペソのスワップポイントは、高いところで1日160円(10万通貨)、365日で58,400円であり、メキシコペソのレートが約5.7円であることを考えると、レバレッジ1倍でもスワップ収益率が10%近くと、非常に高くなっております。(スワップ1日160円というのは、スワップが高いセントラル短資FXの数値)





    これを他の通貨ペアと比べると、一番スワップが高い会社で、南アフリカランドは150円(みんなのFXの執筆時点の数値)で365日で54,750円、1南アフリカランドが5.7円なのでスワップ収益率約9%、トルコリラだと1日110円(みんなのFXの執筆時点の数値)で365日で40,150円、1トルコリラが約18円なので、スワップ収益率22%なので、スワップ収益率だけで見ているとトップではないものの、それでも十分高利回りと言える水準なのが分かると思います。





    そして、その中でメキシコペソは高金利通貨の中で比較的低リスクということが、メキシコペソが最近人気が高まっている大きな理由となります。失業率、インフレ率(名目消費者物価指数)、政府債務残高対GDP比を、比較してみると、以下のようになります。





    単位は全てパーセント
    失業率インフレ率債務残高対GDP比率
    メキシコ3.44.5554.18
    トルコ10.617.953.2
    南アフリカ27.44.551.57
    (参考)日本2.50.6236.3






    このように、あくまで参考として並べた日本の政府債務残高対GDP比率が一番悪いのはご愛嬌として(笑)、メキシコは、失業率、インフレ率、債務残高に特段の問題がなく、高金利通貨の中で比較的「優等生」と言えるのが分かります。





    そして、この「低リスク」ということは、格付け機関からも評価されており、他の高金利通貨の国よりメキシコの格付けは良いです。





    ムーディーズS&Pフィッチ
    メキシコA3BBB+BBB+
    南アBaa3BB+BB+
    トルコBa1BBBB+
    ブラジルBa2BB-BB-
    (参考)日本A1A+A






    こうした安定性から、メキシコペソは高金利は欲しい、でもそこまでリスクが高い通貨は嫌という人から人気が高まっております。





    では、本当にメキシコペソにリスクはないのか?ということや、今後メキシコペソはどうなるかを見ていきたいと思います。まずは、メキシコペソの過去の値動きと、その上下した理由を分析していきます。





    メキシコペソ過去の推移とその理由







    それでは、メキシコペソのこれまでの推移と、何故そのような動きになったのかを分析したいと思います。まず長めに10年のチャートを見てみましょう。





    【メキシコペソ円10年チャート】
    MXN chart1905_2008





    このように、メキシコペソは、


  • 2008年にリーマンショックで大きく下落

  • 2011年には円高の進行でメキシコペソ円も下落

  • 2012年末より、アベノミクスによる円安でメキシコペソ円も上昇

  • 2015年から2016年は基本的に下落基調

  • 2017年半ばまでは上昇

  • それ以降下落基調だったが、2018年6月下旬から上昇

  • 2018年10月から下落

  • その後2019年に入って上昇




  • となっております。それぞれ何があったか詳細に見て行きましょう。





    メキシコペソ、2008年のリーマンショックから2015年半ばまでの推移の理由







    まず、リーマンショックでは、ほぼ全ての通貨でリスクオフから円高が進行しましたが、メキシコペソも例外ではなく、大きく下落しました。





    その後少しずつ戻す傾向にあったのですが、円高を容認する姿勢をとっていた民主党政権下では、2011年にはドル円も80円を割って70円台の期間が長く続くなど、円高が進行し、それによって2011年にはメキシコペソ円は一段安となりました。





    その後2012年12月に自民党が政権をとり、アベノミクスによる金融緩和が行われたことで円安が進み、その中でメキシコペソ円も上昇しました。





    メキシコペソ、2015年8月から2016年にかけて下落した理由







    このように上昇基調にあったメキシコペソ円ですが、2015年8月、2016年年始に、再び大きく下落します。これは中国の上海総合指数が大きく下落したことに伴うもので、2015年8月にはそれまでずっと120円台をキープしていたドル円が120円割れを起こし、世界中の株式市場で株安が起こる等の混乱があったり、2016年始には年始早々上海総合指数が暴落し、「サーキットブレーカー(一定以上の下落が起こった時に取引を停止する仕組み)」が発動し、ここでも世界的な円高・株安が進んだことが原因でした。





    その後、上海総合指数は底を打ち、落ち着きを取り戻したのですが、2016年の間は、メキシコペソは低調な状態にありました。2016年以降のチャートを見てみましょう。





    【メキシコペソ円2016年以降チャート】
    MXN chart1905_2016week





    2016年は、アメリカで大統領選があり、そこで大統領候補であったトランプ氏(現大統領)が「不法入国」「メキシコとの国境に壁」等の発言を繰り返しており、対米関係の悪化を懸念してメキシコペソは売られ、その後、実際にトランプ大統領の就任が決定すると、メキシコペソは一時期急落しました。この時メキシコペソは、史上最安値の4.9円をつけました。





    しかし、その後は、トランプ大統領の減税や公共投資といった政策を市場が評価し、全体的に「リスクオンによる円安」となり、その結果、メキシコペソ円も上昇しました。ただし、この時は、あくまで円安によるメキシコペソ円の上昇であって、ドルストレートで見た時は、まだメキシコペソは下落基調が続いておりました。





    2017年のメキシコペソの推移の理由







    2017年に入ると、対円でも対ドルでもメキシコペソは上昇しました。





    これは、大きく2つ要因があり、一つは「メキシコ中銀の利上げ、為替介入による効果」で、もう一つが「アメリカでのトランプ大統領の影響力低下」です。





    まず前者のメキシコ中銀の利上げ、為替介入については、上でも書いたように、メキシコはこうしたメキシコペソ安に対抗するため、継続的に利上げを行い、また、為替介入も行うことで、メキシコペソの価値を保つことに成功しました。





    また、もう一つのトランプ大統領の影響力低下については、3月に医療保険制度改革(オバマケアの撤廃と新制度の導入)が否決されたことにより、トランプ政権の実行力に疑問が呈されたことや、ロシア疑惑等もあって支持率も34%まで低下したという報道もあるように、メキシコを目の敵にしていたトランプ大統領のアメリカ議会での影響力への疑問が高まり、メキシコペソは買い戻されました。




    こうしたトランプ大統領の影響力低下は、ほとんどの通貨に対して「リスクオフによる円高要素」となるのですが、それ以上に目の敵にされていたメキシコにとっては「マイナス要素の減少」という側面が強く、対ドルでも対円でもメキシコペソは上昇しておりました。




    しかし、2017年9月下旬からは、NAFTAの見直しについての不透明感から、メキシコペソは下落しました。こうした不透明感からのメキシコペソの下落傾向は、しばらく続き、2018年も「明確に下落とはいえないが、全体的に軟調」なものとなっておりました。





    メキシコペソの2018年の推移の理由







    2018年に入ってもメキシコペソは上で書いたNAFTAの不透明さ、2月以降のNYダウの下落や米中貿易対立による円高、対米強硬派のオブラドール氏が大統領選で有利などの情報から軟調な推移となっていたのですが、6月に入ると、一転上昇しました。2018年以降のチャートを見てみましょう。





    【メキシコペソ円 2018年以降チャート】
    mxn chart1905_2018





    2018年6月に上昇したのは、メキシコが利上げし、政策金利を7.5%→7.75%にしたことによる影響でした。





    また、7月には大統領選でオブラドール氏が実際に当選し、「Buy the rumor, sell the fact(噂で買って、事実で売る)」の逆の動きをしたこともあり、メキシコペソは上昇基調にあります(オブラドール氏の当選は、選挙前から確実視されていました)





    8月終わりには、メキシコとアメリカのNAFTA再交渉で2国間合意が締結されたことで、メキシコペソは上昇し、9月に入ると新興国通貨不安から一時的に下落したものの、その後トルコで利上げが行われて新興国通貨不安が後退したことから、再び上昇に戻しました。





    また、これは現時点でそこまで相場に影響を与えていないと考えられますが、アメリカとの二国間合意の中には、通貨安を目指さないという為替条項が含まれております(出典:日経新聞 9/5





    この記事にもあるように、メキシコは元々通貨安を目指さないことを国際的に約束しており、また、中銀のこれまでの行動もどちらかというと「通貨防衛」の観点が多かったことから、現時点ではそこまで影響を与えておりませんが、中長期的にはメキシコペソ安の一つの歯止め材料となる可能性があります。





    しかし、10月に入ると、メキシコペソは下落しました。これはNYダウの急落からのリスクオフでの円高と、オブラドール次期大統領が新空港建設の中止を決めたことが主な原因でした。





    まずNYダウについては、9月終わりには27,000到達が時間の問題と思われたいたのが、10月に入って急落し、一時は24,000近くまで下落しました。これによって、リスクオフの円高が進行し、メキシコペソ円についても例外ではなく、下落しました。





    もう一つの新空港の建設中止については、オブラドール次期大統領(12月から就任)は、選挙段階から「金の無駄」として反対していたのですが、10月28日に住民アンケートをとって、その反対を理由に中止を決定しました。この問題がどう深刻かというと、



  • 元々メキシコの空港の発着数は23%もキャパシティーオーバーしており、利用者の安全や航空機の安全の観点から問題視されていた

  • その問題を解決するために新空港を建設していたのが、オブラドール大統領が市民の反対を理由に中止

  • その市民の反対自体も、法的に適正な手続きではなく、中立性も疑わしい

  • 空港建設の中止自体によって、1兆円弱の損失や、4万人以上の雇用が喪失が起こる

  • 中止を表明した10月29日の1日だけで、代表的な株価指数のIPCは4%下落。通貨ペソの対ドル相場も3%下がった。



  • というような形で、決定のプロセスにも、決定されたこと自体にも疑問が残ることとなっております。





    このように、10月終わりにメキシコペソは大きく下落し、その後メキシコ中銀の利上げもあったものの、それは「下落を止める」という効果はあったものの、戻す程の力もなく、2018年の間は、メキシコペソは下も固いものの、上昇に戻っていないというもみ合い相場になっておりました。





    メキシコペソが2019年に入って上昇した理由







    メキシコペソは、2019年に入ると、上昇基調にあります。2019年以降のチャートを見てみましょう。





    【メキシコペソ 2019年以降チャート】
    MXN chart1905_2019





    これは大きく3つ理由があり、


  • アメリカが利上げを停止したことで、高金利通貨に資金が流れやすくなった

  • 2019年予算が、基礎的財政収支が対GDP比+1.0%の黒字が見込まれるなど、財政規律を重視した内容であった

  • 円安が進行していた



  • ということです。





    まず1つめのアメリカの利上げ停止は、アメリカという世界最大の経済・軍事大国が利上げをしていると、「じゃあ利回りの良い米国債やアメリカドルを買おう」ということになりやすく、アメリカの利上げは基本的に新興国通貨にとってマイナス要因となります。





    2018年の間は利上げが続いており、12月のFOMCでも2019年には2回の利上げと言われていたのですが、2019年に入ってからFRBが一転して利上げをやめたことで、アメリカから資金が出て行って、メキシコペソにもプラスに働きました。





    もう一つのメキシコの予算については、下でも書きますが、オブラドール大統領はいわゆる「ポピュリスト(人気取りの政治家)」と考えられており、財政支出を増やしてバラマキで人気取りをしようとするのではないかと市場から懸念されておりました。





    それが、2019年の予算としては、それなりに財規律を守ったものが出てきたので、その安心感からメキシコペソは買われ、上昇しました。





    最後の円安については、メキシコペソ円で見ると一貫して上昇して見えますが、実はUSD/MXNで見るとそこまで一本調子には上昇しておらず、円安による影響も大きくあることが分かります。





    【2019年のUSD/MXNチャート】
    USD MXN chart1905_2019





    このように、2018年以降の値動きには円高・円安といった要因もかなり絡んできているため、メキシコペソの強さを別の視点から見るため、USD/MXN(ドル/メキシコペソ)の2018年以降のチャートを参考に見てみましょう。





    USD/MXN(ドルメキシコペソ)の2018年、2019年の推移とその理由







    まず、USD/MXNの2018年のチャートを見てみましょう。(メキシコペソが上昇するとチャートとしては下落、逆にメキシコペソが下落すると上昇に見えます)





    【USD/MXN 2018年以降チャート】
    USD MXN chart1905_1018






    このように、ドルストレートで見ると、

  • 4月半ばまでは緩やかなメキシコペソ高ながら、そこまで大きな動きではない

  • 4月半ばから、NAFTA再交渉や、メキシコ大統領選でオブラドール氏優勢との見通しから、下落(USD/MXNチャートで見ると上昇)

  • 6月に政策金利引き上げによって、メキシコペソ高に

  • その後はレンジであったが、10月末の新空港建設中止決定で急落

  • 2018年末から2019年始にメキシコペソ高に

  • 最近は19-19.5のレンジ相場ながら、何度か19を割って下がっているように、若干の下落基調


  • となっていることが分かります。




    2019年始に下落(メキシコペソが上昇)したのは、上でも書いたようにアメリカの利上げ停止観測や、また、メキシコの予算が財政規律を重視したものであったためでした。





    しかし、2月に入ると、ペメックス社の財政悪化が懸念され、メキシコペソは下落(USD/MXNは上昇)しました。





    ぺメックスというのは、メキシコの国営石油会社で、ここが2018年の業績が約64億ドルの純損失、格付もジャンク債寸前まで落ち込んでおり、こうした財政状態の悪化が原因で、新しい油田開発ができず、生産量も減少しております。





    メキシコにとって、石油などの資源は重要であるため、メキシコ政府も当然支援を行っておりますが、格付会社のフィッチは、「年間12億~17億ドルの追加支援が必要」というように、支援が不十分だと見ており、このぺメックス問題が原因で、メキシコ国債の格下げも検討されているという状態です(実際に、最近もS&PがBBB+からBBB+ネガティブへの格下げを行いました)





    3月に入ると、オブラドール大統領の就任100日演説で、改めて大統領の人気の高さや、経済成長4%への自信を見せたことでメキシコペソは一度戻します。





    しかし、3月の下旬には、フランス、ドイツ、アメリカのPMIが悪かったことが立て続けに発表され、新興国通貨はリスクオフから大きく売られ、メキシコペソもUSD/MXNで19.5近辺まで上昇(メキシコペソは下落)しました。





    その後4月に入ると、中国経済の持ち直し、アメリカ企業の好決算等もあってリスクオフの空気は後退し、メキシコペソも上昇基調にありますが、果たして今後どうなるか・・・・というようになっております。





    以上がメキシコペソのこれまでの為替推移の分析でした。





    なお、上の分析でも使ったUSD/MXNのチャートは、サクソバンク証券のものを使っております。





    為替相場は基軸通貨であるドルをベースに取引されるので、USD/MXNは、テクニカル的には非常に重要なチャートであるのですが、FX会社で取り扱いが少なく、なかなか見ることができません。





    その中で、サクソバンク証券ではUSD/MXNだけでなく、トルコリラや南アフリカランド等も対米ドルでチャートを表示することができるので、それらのチャートを見たい場合、サクソバンク証券でも口座を持っておくことをおすすめします。





    また、サクソバンク証券については、当サイト限定キャッシュバック4,000円もあるので、口座開設は、当サイトから行うのがおすすめです。





    サクソバンク証券
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    メキシコペソ今後の為替相場の見通しを予想







    それでは、今後のメキシコペソの為替推移の見通しを予想したいと思います。





    結論から言うと、短期的には頭打ちも、中長期的には一時的に下落しても上昇と予想します。





    具体的には、為替研究所では、2019年は5.1円から6.2円、5年以内に8円超えを予想しており、私も5.6円くらいから、最悪3円くらいまでの下落も考慮に入れつつ、徐々に買いで入っていこうと思っております。





    メキシコペソの短期的な見通し予想(2019年まで)







    メキシコペソ円の短期見通しについては、さすがに今後上値が重くなり、このまま上昇を続けるとは想定しづらいと考えております。





    チャートとしては、ドルストレートで見た時に意識されやすいポイントに来ており、トレンドラインを引いてもそのあたりが堅そう(=メキシコペソにとっては上値が重そう)になっております。





    【USD/MXN日足チャート】
    USD MXN chart1905_day





    このように、日足はいわゆる「ペナント」の形になっており、水平線で見ても再び19を明確に割れるかというのがポイントですが、では、そこでさらにメキシコペソ高が進むかというと、その可能性はそこまで高くないと考えており、その理由としては、


  • メキシコの成長にはアメリカの成長が不可欠だが、アメリカの景気拡大は一旦頭打ちと予想されている

  • メキシコ自体も、上で書いたぺメックス問題で格下げリスクまで抱えている



  • といったことで、これらを考えると、今の水準から短期的に上がり続けることはあまり想定できず、いったとしても少しオーバーシュートして18.5くらいまでかなと予想し、その時ドル円を115円としても6.2円くらいと考え、上値を6.2円と予想します。





    では逆に下値としてはどこまでいくかというと、2018年のNAFTA再交渉が不透明で、オブラドール氏(当時は大統領選挙の最有力候補)が「反米の危ないポピュリスト」くらいに思われていた時期につけたUSD/MXNで21を超えることはないと予想し、その時ドルが108円として5.14円なので、おおよそ5.1円くらいと予想します。





    以上から、2019年内は5.1円から6.2円で、予想します。





    私個人としては、5.6円くらいから徐々に買いでエントリーしていき、仮に何かリーマンショック級の自体が起こって急落しても耐えられるように、最悪3円くらいまでの下落を見ながら徐々に入っていこうと思っております。





    メキシコペソの中長期的な見通し予想(5年程度)







    次に中長期的な見通し予想を行います。メキシコペソに大きな影響を与える要素として、

  • アメリカ経済の見通し

  • アメリカとの関係

  • オブラドール次期大統領の政策

  • トランプ政権の動向

  • 世界的なリスクオフの動向


  • があります。





    まずアメリカ経済の見通しについては、世界最大の経済大国としてアメリカは成長が続いているものの、2019年は鈍化するというのがコンセンサスとなっており、これまでほどの成長性はなくなると予想されます。





    ただし、アメリカ経済が鈍化することについては、市場でもある程度織り込まれており、また、アメリカ以外の中国や欧州といった方がより「危ない」状況にあることを考えると、アメリカが世界の中で相対的に強いということは変わらないと考えられ、そこまでネガティブに捉えなくて良いと思っております。





    次のアメリカとの関係については、NAFTA再交渉が無事終了し、USMCAとして貿易協定が結ばれたことから、今後オブラドール次期大統領やアメリカのトランプ大統領が余程の何かをしない限りは、そこまで大きな問題とならないと考えており、この二人の大統領は、予想外の動きをすることも多いながらも、お互いに相手国の重要性は理解していることを考えると、一時的に対立して下げることはあったとしても、そこまで致命的に関係を悪化させるような事態が発生する可能性は低いと思っております。





    トランプ大統領は2019年に入って「メキシコの壁」を蒸し返しておりますが、一番はじめに言っていたように「メキシコに費用負担させる」というようなことは言わなくなってきており、また、現実的にメキシコの壁建設というのはかなり困難と考えられ、さらにそんな中でもメキシコペソが上昇していたというように、これについてはそこまで気にしなくても良いと思います。





    次のオブラドール次期大統領の政権運営については、上でも書いたように新空港建設の中止や銀行手数料の一部廃止等、強権的かつ疑問の残る政策が出てきており、今後も動向を見る必要があります。ただし、オブラドール大統領は選挙中も「強い反米」を見せていたのが、実際に就任すると大人しくなったように、基本的に「アピール」が好きな人なので、こうした政策も単なる「アピール」なのか、「本気」なのかを見極める必要があります。





    次にトランプ大統領の動向ですが、2019年はしばらく大人しくしていたのが、最近はまた中国への圧力を強めるなど、やはり「ずっと大人しくしている」というような人ではなかったなという感じでした。





    こうした中でトランプ大統領の動きが警戒される状況が続く場合、リスクオフからメキシコペソが売られて下落する可能性があります。ただし、「対外強硬策」というのは、ずっとやり続けられるわけではなく、どこかで和解する必要があるため、中長期で見ると、余程の大ごとでもない限りは、影響が小さいと考えております。





    トランプ大統領も、株価の動向はかなり注意しており、そうした中で「緊張と緩和」を意図的に繰り返している節があるので、大きくリスクオフから株価が下げて、リスクオフからメキシコペソも下げてくるというような事態になった場合には、むしろ買いのチャンスになるのではないかと思っております。





    最後の世界的なリスクオフについては、中国経済、Brexit、世界の株安動向等、様々な「リスク」があります。





    こうしたものについては、「今後リスクはそこまで拡大しない」ということになれば新興国通貨であるメキシコペソも上昇すると考えられる一方、逆に「中国経済への悲観論が広まる」「Brexitによる実体経済面での打撃が見え始める(EU参加国での脱EU路線の強化等も含む)」「世界的な株安が起こる」等が起これば、下落するリスクもあります。





    中国経済については、経済のけん引役の不動産の上昇がバブルである可能性があり、バブルが崩壊した場合中国経済に大打撃となるというように、リスクとしてあるだろうと言えます。





    2019年に入ってからは景気刺激策を積極的に打ち出し、最近では指標も良い結果が散見されるようになり、上海総合指数も上がっておりますが、この「景気回復が本物なのか」ということについては疑問があり、例えば、Three Reasons To Question China's Blockbuster Economic Dataでは、

    「もし本当に景気が回復しているとすると、

    ・土地の売上が減少している
    ・輸入量が減少している
    ・エネルギー消費量が減少している

    ということが考えづらく、真実性に疑問がある」「ただし、こうした公式発表をした以上、金融緩和を抑える方向で政策が行われる可能性がある」(管理人の意訳)


    というように書かれており、中国経済が本当に回復したのかどうかはいまだ疑わしく、今後も見ていく必要があると思っております。





    イギリスのEU離脱については、一旦10月までの延期が決まりましたが、とはいえこれまで3年近くかけてほぼ何も決まらないまま来たのが、あと半年で解決するのか、解決するとしてどのようにするのかといったことは全く不透明なままで、リスクは依然残ります。また、最近では


  • 2回目の国民投票でEU残留になるのではないか

  • メイ首相の後釜としてボリスジョンソン氏になるのではないかという見通しから、ハードBREXITの可能性が高まった


  • という感じで、EU離脱は相変わらず混迷を極めており、今後も動向に注目する必要があります。





    NYダウからの株安傾向は、最近は安定しているものの、上でも書いたように、アメリカの経済成長の減速が予想され、最近は指標も悪いものが散見されるようになってきたことを考えると、再び下落する可能性はあると思います。





    ただし、アメリカ経済や株価は、30年スパンで見ると、ITバブル崩壊やリーマンショック等、様々なことがあっても、結局は基本的に右肩上がりであることを考えると、中長期的にはあまり心配しなくても良いと考えてます。





    以上をまとめると、


  • アメリカ経済:減速見通しはあるものの、相対的に強さは維持できると考えられる

  • アメリカとの関係:NAFTA再交渉で無事アメリカ、メキシコ、カナダでUSMCAが締結され、基本的にそこまで心配していない

  • オブラドール大統領の動向:今後も要注目

  • トランプ大統領が、対外強硬策を続けるか融和策にいくか注目が必要だが、中長期的にはそこまで大きな影響はない

  • 世界的なリスクオフ:ふたを開けてみないと分からない



  • となり、上で書いたように、不透明ながら、一時的に下落しても中長期では上昇と予想します。





    中長期ではアメリカ経済が今後もトップであり、そのアメリカと隣接しているという地理的有利さ、人口が着実に増加していくという見通しからも、仮に一時的に下落することがあったとしても、メキシコが成長することはほぼ間違いないと考えており、こうしたことからメキシコペソについても上昇を予想します。





    (参考)野村證券、ゴールドマンサックス、モルガンスタンレーのメキシコペソ見通し







    最後に野村証券、ゴールドマンサックス、モルガンスタンレーといった有識者のメキシコペソの見通しをまとめます。結論から書くと、


  • 野村証券:向こう1年間で5.2円~6.0円と予想

  • ゴールドマンサックス:2019年8月にUSD/MXNを17.75と予想(ドル円110円とすると6.2円、105円なら5.9円程度)

  • モルガンスタンレー:売り推奨



  • と、見事に見解が分かれております。





    野村証券については、野村証券マーケットアウトルック3/25で、見通しを書いており、ここでは上記の通り向こう1年間で5.2円~6.0円という予想を出しております。





    ゴールドマンサックスとモルガンスタンレーについては、少し古いですが、Bloomberg 8/7の記事で記載があり、ゴールドマン・サックスは7%値上がりの後もまだ上昇余地があるとみる。モルガン・スタンレーは売りのポイントに近いとの見方だ。とあります。





    この記事はNAFTA再交渉でアメリカとメキシコが貿易協定合意前の見通しですが、両者ともにNAFTAで合意することを前提として予想しているので、今でもある程度はそれに近い予想となっていると考えられます。





    以上のように、メキシコペソについては、有識者の間でも見通しが割れております。とはいえ、メキシコペソのスワップポイントは、1日160円で、年間58,400円貰えることを考えると、2年後に1円下がっていても収支としてはプラスで、過去最安値でも今から1円下落はいかないレベルなので、下がった時にスワップポイントを貰いながら、少しずつ買っていく場合には、リスクは小さいと思います。





    そして、その後メキシコペソのレートが中長期的に上がっていけば、それまでのスワップポイント+そこでの為替差益を二重で取ることができるので、メキシコペソについては、短期的に下落する可能性があったとしても、基本的には買いが良いと思います。





    なお、メキシコペソをFXで取引する場合のおすすめのFX会社は、


  • 2-3年くらいまでの保有であれば、セントラル短資FXがおすすめ

  • それ以上の長期保有であれば、みんなのFXかLight FXがおすすめ



  • となります。





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