2018年09月24日 09:19

トライオートETFは、ETF(上場投資信託)を全自動売買できる唯一のツールで、最近有名ブロガーのイケダハヤトさんもはじめられたことで、一気に有名になったものでした。
通常の投信よりもハイリスク・ハイリターンな商品。放置度高いのでビジネスパーソンにおすすめ。 /【投資メモ】トライオートETFが恐ろしく好調。 : まだ仮想通貨持ってないの? https://t.co/B3HWq7FobX pic.twitter.com/wo7f6jTUak
— イケハヤ (@IHayato) 2018年6月5日
完全にタイミングが良かったのもありますが、仮想通貨より儲かってます。 /トライオートETF、運用開始して半月で利益10万円突破……。 : まだ仮想通貨持ってないの? https://t.co/Jb0GpQwQgt pic.twitter.com/2slz30HcyN
— イケハヤ (@IHayato) 2018年6月15日
トライオートETFでは、例えばNASDAQ(米国株の指数)や日経平均、MSCIワールド(世界株の指数)に連動した投資信託や、金(ゴールド)や原油といった資産にも個人で投資できることで、一部の投資家の間では非常に人気の高いサービスで、実際に私が参加した非公開の金融系セミナーでも話題になっておりました。
また、利益が出るかという観点でも、私も実際に自動売買で運用しており、6ヶ月経過時点で、確定収益ベースが元本の22%、含み損を入れても元本の15%の利益と、年換算するとそれぞれ年利回り44%、30%と、かなり好調な結果となっております。(9/24追記)
年利回り換算で約30%というのは、伝説の投資家であるウォーレン・バフェットでも平均20%前後、都心の不動産で各種費用控除後では4%から5%程度ということを考えると、非常に凄まじい数字で、自動売買でこれだけのリターンがあるというのが、トライオートETFが投資家から人気となっている大きな要因でもあります。(もちろん、こんな数字が続くとは思っておりませんが・・・・(笑))
また、「自動売買で年利回り○%」というのが重要なのは、複利の力で数年後、数十年後に大きな差になるためで、例えば年利回り5%でも、15年後には元本が2倍になり、50年後にはなんと11倍にもなっているというように、凄まじい差になります。
このように、投資は「複利でずっとやり続ける」ことが重要なのですが、自動売買はまさにそうした複利運用には最適な投資方法であり、そこでこれだけの利回りを出すことができるという点が、トライオートETFの大きな魅力です。
ただし、ではこのトライオートETFが本当に「手放しで素晴らしいと言える、ノーリスク・ハイリターンなものか」といわれると、決してそんなことはなく、上で紹介したイケダハヤトさんのツイートでも、「全自動で凄く儲かっている」と書いている一方で、「ハイリスク・ハイリターン」とも書かれているように、トライオートETFはまさに「ハイリスク・ハイリターン」なもので、実際に運用をしてみてもそのことは感じます。
※6/26追記 そのイケダハヤトさんも、ロスカットを食らったようです・・・・・
トライオートETF、損切り発動していた……w 利益が吹き飛んでる!わかってはいたけど、ハイリスク・ハイリターンですな〜。心臓に悪いので予算調整しますwhttps://t.co/8wjmx6pgRi pic.twitter.com/1IhTbvC5GT
— イケハヤ (@IHayato) 2018年6月25日
※7/10追記 その後相場が戻って含み損も解消されたようです。
朝の自動売買メモ。
— イケハヤ@ブロガーズギルド (@IHayato) 2018年7月9日
トライオートETFは稼働再開!損切りしたのは失敗だったなー。含み損消えました。
トライオートFXは豪ドルが動いたおかげで、+1,500円。建玉も溜まってきました。もうちょい設定増やそうかな〜。トライオートFX楽しい。https://t.co/kspggmDyqZ pic.twitter.com/Lw3rlcG63M
その一方で、最近はじめた人の中には、「世界中の資産に全自動で投資」「忙しいサラリーマンにもおすすめ」といった話から、なんとなく「長期安定投資」と思われているのか、「ローリスク」「デメリットはない」と認識している人も多いようなので、今回は、あえてトライオートETFのデメリットやロスカットのリスクという点に焦点をあてて解説していきたいと思います。
以下の順番で書いていきます。
トライオートETFの詳細を公式ページから見る
トライオートETFとは何か?簡単に概略を説明
トライオートETFは、上で書いたように、世界中の様々なETFに自動売買できるものなのですが、以下のようにもう少し具体的に特徴を説明します。
トライオートETFの対象資産は何があるか?
トライオートETFの対象資産には、株だけでなく、債権や原油・金といった商品もあります。
株式銘柄としては、
等の株価指数に投資でき、また、その中でも業種を選んだ
等もあります。
株式以外だと、
等にも投資可能です。
NYダウや日経225、金、原油等は、CFDでも投資できる場合がありますが、MSCIワールドや中国株、また、業界を選んだ株式や、社債などに投資できるものはほとんどありません。
このように、幅広い資産に全自動で投資できるというのがトライオートETFのメリットです(今回の記事のメインはデメリットですが、メリットについても一応書きます)
自動売買というのは、具体的にどのようなものか?
自動売買と一言でいっても、複雑なロジックを組んでやるものから、選ぶだけでできるものまでありますが、トライオートETFは、選ぶだけでの自動売買が可能なため、初心者にもやりやすいものです。

ここで「何を売買するか」というのは、リターン重視、リスク重視、バランス重視などから選ぶこともでき、さらには過去の実際の損益も見ることができます。



このように、「何を取引するか」さえ選べば、あとは全自動での売買が可能です。
逆に、自分で詳しくロジックを組みたい場合には、それも可能で、対象の銘柄、取引戦略、値幅、取引数量などを自分で決めて、全自動売買のロジックを組むことも可能です。
また、このトライオートETFを使ったマネーハッチというサービスも提供されており、これは
という特徴があります。
※ 初年度手数料無料、翌年度は1回でも使用すれば手数料無料となります
(マネーハッチの詳細はこちら)
1%のポイント付与というとと小さく聞こえるかもしれませんが、今のご時勢ではほとんどの固定費や大きな支出はクレジットカード払いに対応しているので、例えば年間150万円使うとすると、毎年1.5万円ずつ何もしなくても貯まる計算になり、もう少し消費水準が大きく、年間500万円だと毎年5万円と、意外と大きな違いになります。
また、このマネーハッチは、上で書いた元手ゼロという点が強調されることが多いため、私も最近まで知らなかったのですが、毎月一定額を貯金から引き落として積立投資として使用可能です。
(あさかぜ様より以下のツイートで教えていただきました)
今日の下落でこのリスクについてまざまざと痛感させられた人は少なくないのではないだろうか?
— あさかぜ@株 投信 CFD SL投資家🌶🥃 (@asakaze2425) 2018年6月25日
ただ「自動積立なし」となっているが、それが可能なマネーハッチという投資法もあることは補足しておきたい。カードポイントの他、銀行口座からの自動入金にも対応している(月1万円より)。 https://t.co/Qg5pYZf7aR
このように、幅広い商品に、選ぶだけで簡単に取引ができるというのがトライオートETFの強みであり、人気の秘密でもあるのですが、では、逆にデメリットやリスクはないのか?というと、実際にはトライオートETFも完璧なものではなく、デメリットも存在しているため、次にトライオートETFのデメリットについて見ていきたいと思います。
トライオートETFのデメリット1 下落すると一気に含み損が膨らむ
自動売買にはどうしてもついて回る問題なのですが、トライオートETFにもある弱点として、損失が膨らむときは一気に膨らむというのがあります。
自動売買は、「下がったときに買い、上がった時に売る」というものであるため、どうしても「上がっているときはポジションも利確されて小さくなる」「下がっているときにはどんどんポジションが溜まって大きくなる」ということが必然的に起こります。
そのため、調子が良い時は利益がどんどん確定されて気持ちよくいられる一方で、一度下落局面に入ると、加速度的に含み損が膨らむことになります。
また、トライオートETFでは、「ここまで下がったらロスカットを入れる」というようなルールを設定することができず、自分で手動でロスカットをしなければ、継続保有か強制ロスカットかの2択になっております。
強制ロスカットのルールとしては、レバレッジをかけて取引する場合、口座維持率が100%を切るという明確なルールがあるのですが、しかし、「ではいつ口座維持率が100%を切るか」というと、その計算は非常に難しく、「どこまで下がればロスカットになるか」ということが分からないまま、含み損が膨らみ、強制ロスカットというリスクがあります。(トライオートETFのロジックでは、特にライジングやトリプルカードなどのストラテジーを採用していると、「値上がりしたら、買っていく基準も上がっていく」という性質があるため、厳密にどこまで下がればロスカットになるかということを計算することがかなり難しいです。)
このように、調子が良い時は良い一方で、相場が下落してくると、一気にロスカットの危険も出てくるというのが、トライオートETFのデメリットです。
トライオートETFのデメリット2 推奨証拠金で取引すると危ない
デメリット1とも関連することなのですが、トライオートETFの弱点として、ここが一番大きなポイントだと思っているので、あえて独立した項目としました。
トライオートETFでは、購入する際に推奨証拠金というのが出ます。これは、過去の値動きから、「このくらいあればおそらく大丈夫だろう」という金額です。
実はこの「推奨証拠金」というのが曲者で、この推奨証拠金の範囲内で取引していても、ロスカットの危険があります。
実を言うと、私も推奨証拠金ギリギリで取引していてトライオートETFを運用していて、ロスカットギリギリのところまで追い込まれ、一部ポジションを手動でロスカットすることで、ギリギリ回避したということがあります.
「では推奨証拠金よりどれくらい多く持っておくべきなのか?」ということについては、「どのくらいリスクを許容して、リターンを増やしたいか」ということによっても違ってくるので一概には言えませんが、個人的な意見としては、資金額が推奨証拠金の2倍から3倍くらいになるポジションに抑えておくのがよいかと思います。
このように、トライオートETFは、下落相場では一気にロスカットまでいくリスクがあり、冒頭のイケハヤさんもおっしゃっていたように、ある程度「ハイリスク・ハイリターンな投資」と考えておくべきです。
ただし、「強制ロスカット」といっても、口座の資金全てが吹っ飛ぶということはなく、私がロスカット寸前に言ったときは、大体口座資金の30%程度下落すると危ないくらいの水準だったので、「ロスカットになったら一気に資金がなくなる」というようなものではありません。
トライオートETFのデメリット3 スプレッドが広い
これは手数料無料の自動売買である以上仕方のないことでもあるのですが、スプレッドは普通の取引と比べて広めになっております。
例えば、日経225のETFだと、先ほど確認すると28円のスプレッドとなっておりましたが、CFDでは、DMM CFDが7円程度であり、比較的広い水準となっております。
ただし、これを見ても分かるように、決して「法外に高い」という水準ではなく、ある程度利益が出ると「誤差」の範囲内ですむレベルではあるので、デメリットとしてそこまで大きなものではないと思っております。
トライオートETFのデメリット4 金利負担額(マイナススワップ)がある
トライオートETFは、スプレッドのほかに、金利負担もあり、そのレートはLibor+0.9%となっております。
Liborは上場市場がどこかによってレートが変わってくるのですが(通貨ごとにLiborが決まっているため)、一番人気の高いNASDAQだと米ドルなので、0.9%を足した後の金利費用は2.88246%と、約3%近い水準となっております(毎月の金利負担がいくらなのかについては、今月の金利から確認できます)
もちろん、自動売買なので、年間通して保有している可能性は低く、決済されれば決済されるまでの金利コストしかかからないのですが、とはいえ仮に1年間持っているとなると年3%なので、そこそこの負担額になります。
そうしたことから、トライオートETFは、長くても数ヶ月程度で決済できるレベルの利幅で取引するとよいと思います。
結局どうすればいいのか?
トライオートETFには、上で書いたように、
といったデメリットがあります。これらを踏まえてトライオートETFでどのように取引をしたらいいかということを、次に考えたいと思います。
まず、デメリット1と2については、ロスカットのリスクがあるということに集約されます。
そうなると、取ることができる方法としては、
というものがありますが、デメリット4でも書いたように、金利負担もあってあまり長期投資には向かないことから、個人的には後者のある程度ハイリスク・ハイリターンと割り切って投資するということがおすすめです。
強制ロスカットされるとしても、口座資金が全て吹っ飛ぶというようなものでもないため、ロスカットされたらその後またポジションを作り直すということでも対応は可能です。
デメリット3で書いた手数料については、確かに他と比べると比較的高い水準ではあるものの、とはいえ法外に高いわけではなく、ある程度売買差益が出せるならばそこは誤差の範囲内といえることもあり、そこまで大きなデメリットではないと考えられます。
上でも書いたように、年数十%ものリターンも見込める投資先というのは、世の中そうそうないので、ハイリスク・ハイリターンの投資先として、トライオートETFはやはり魅力的といえます。
以上のように、トライオートETFは、ローリスクで利益をあげたいという場合にはあまりおすすめできませんが、ハイリスク・ハイリターンであることを前提にしたうえで、世界中の資産に全自動で投資したいと考えて居る場合には、おすすめできます。トライオートETFは、自動売買での複利運用が基本なので、投資時期が早ければ早いほど複利の力で利益が大きくなるものです。
そのため、やるかどうか迷っているのであれば、数万円からでも投資可能なので、少額からでもまずはやってみるというのがおすすめです。
トライオートETFの詳細が知りたかったり、口座開設を考えている場合は、
トライオートETF
から詳細を見れます。
また、上でも書いた、インヴァストカードで1%の事実上のキャッシュバックを受けられたり、毎月自動で積立投資をするマネーハッチについては、
マネーハッチ
から詳細を見れます。
もう少しリスクを抑えて世界中の資産に長期で自動売買したい場合は?
トライオートETFは、上でも書いたように、「世界中の資産に、全自動で投資」という、一見「長期安定運用」のように見せかけて、実際のところ、どちらかというと、「短期で自動売買を回転させる」「ハイリスク・ハイリターン」な投資商品であり、年間数十%の利回りを得られる可能性もある一方で、ロスカットになる危険もあります。
これを知人に説明すると、「なんか思ってたものと違った」「積立とかで使えるような、もっと安定したものはないの?」とよく言われるので、そういう方はどうすればよいかということも、書きます。
結論から言うと、
と思っている人には、トライオートETFより、WealthNaviのロボアドバイザーの方がおすすめです。
WealthNavは、まさに「初心者でも手軽に、全自動で世界中の資産に分散投資できる」というのがテーマの商品で、自分の年齢、年収や資産総額、運用目的などを回答すると、自動でリスク許容度を計算して、そのリスク許容度によって、あとは全て自動で投資先(ポートフォリオ)を決めて投資してくれるものです。
投資先(ポートフォリオ)は、アメリカの株式や不動産、新興国の株式や日欧の株式、債券など、様々な資産の中で、リスク許容度によってどれにいくら振り分けるかを人工知能が過去の相場データをもとに自動で計算し、その通りに投資してくれます。
また、手数料も年率預かり資産の1%で、ほかに取引手数料や、スプレッドや金利負担もなく、実際にどれだけ利益を出しても、どれだけ取引をしても、手数料は常に預かり資産の1%となっております。
トライオートETFとの違いをまとめると、
トライオートETF | WealthNavi | |
投資対象 | 自分で選ぶ | 人工知能が自動的に選ぶ |
リスクの分散 | 自分で分散させないとリスクは高い | 人工知能が自動的にリスクを抑えた運用 |
レバレッジ | 〇 | × |
強制ロスカット | あり | なし |
手数料 | スプレッドと金利負担 | 預かり資産の1% |
となっております。
「リスク許容度とか言われても分からない・・・・・」と思われるかもしれませんが、このリスク許容度は、特に自分の個人情報を入力することなく無料で診断できるので、まずは無料診断をやってみることをおすすめします。
WealthNaviの無料診断はこちらから。
(参考)筆者のトライオートETFの運用実績と投資銘柄
最後に、参考までに、筆者のトライオートETFの運用実績と、投資対象銘柄を書きます(9/24追記。約半年経過)


トータルで見ると、30万円スタートで確定利益で65,694円(約22%)、含み損込みでも44,988円の利益(約15%)と、年換算すると収益率30%と、絶好調と言っても過言ではないような結果となっております。
このポートフォリオを選んだ理由は、経済・軍事両面で世界最強のアメリカを背景にしたNASDAQトリプルと、先進国から新興国まで、バランスよく銘柄を取り入れているMSCIワールドを買ったうえで、開始時点では北朝鮮情勢や、米中貿易戦争、さらには米国株価の動向がどうなるか見えず、リスクオフの可能性も考えてSPDRゴールドも買っておりました。
今振り返ると、SPDRゴールドが完全に蛇足で、NASDAQトリプルがとにかく絶好調で、これだけ買っていれば、もっと良い利益率のサンプルを出せたのかなと思います(笑
ただ、やはり世界全体で投資することでリスクをヘッジしたいというのと、株式だけではなく、金のような「安全資産」にも投資しておきたいと考えているので、しばらくはこのままのポジションで今後も運用する予定です。(金はさすがにどこかのタイミングで上がると思うのですが、今はドルや米国債が強すぎて、金にはなかなか資金が来ないようです・・・・・)
この水準が長期で安定して続くとは思えませんが、このくらいのリスクであれば数年間で平均して年10%も出れば十分すぎる(年10%なら7年で約2倍、25年で約10倍)と考えているので、今の運用成績には満足しております。
複利の力で2倍とか10倍とか書いているように、自動売買での運用は、投資時期が早ければ早いほど複利の力で爆発的に利益に差が出るものなので、やるかどうか迷っているのであれば、数万円からでもまずはやってみるというのがおすすめです。
トライオートETFの口座開設は、
トライオートETF
からどうぞ。