2023年01月20日 20:21

今回は、2023年相場の大きなテーマと、今後こういうトレード戦略がありそう、ということを書いていきたいと思います。
2022年の間はほぼずっと円安・ドル高傾向が続き、ドル円は一時150円を超えたのが、2022年11月から急に下がり始め、今や130円割れ・・・・というように、色々と動きがあり、このまま流れが変わるのかといったあたりも分析したいと思うので、興味のある方は是非最後までご覧ください。
結論から書くと、以下のような感じで考えています。
という感じです。
去年の10月くらいまでは「短期トレードならドル円の買い方向でトレンドフォローが良いのでは?」と言えていたのですが、今年はそういう明確に勝ちやすそうな通貨ペアが現時点ではなく、なかなか難しい環境になってるなという感想です。
これは今時点では色々なプレイヤーが次にどうするかが見えづらくなっているのが最大の原因で、この辺りがはっきりして来たら動きやすくなるのですが、今はなかなか・・・・という感じです。
ただユーロズロチについては、最近また4.7台まで戻してきて、そろそろ狙い撃ちもできそうな水準まで上がってきたので、これについては引き続き注目しています。
この通貨ペアについては、去年のうちのエース戦略で、スワップも為替差益も両方狙える通貨なので、是非ご注目下さい!
ユーロズロチやノックアウトオプション等、様々な銘柄が取引できる!
以下の順番で書いていきます。
2023年の相場最大のテーマは各国のインフレと中銀政策
まず2023年の相場の最大のテーマは、やはり各国のインフレと中銀政策であるのは間違いなく、特にその中でもFRBと日銀の動向には注目が必要です。
2022年は、とにかく世界的に金融引き締めの年で、昨年1月から12月の政策金利の変化として、アメリカ0.25%→4.5%、英国0.25%→3.5%、欧州0%→2.5%、あのマイナス金利国家スイスですら-0.75%→1%と、各国利上げが進みました。
この背景には世界的に進むインフレがあり、以下のように2022年の間に各国のインフレは大幅に進行しました。
【各国消費者物価指数比較】

出典:総務省統計局
これは元々コロナ禍での各国の異次元の金融緩和の影響で資金がジャブジャブに市場に流れていた中で、ロシアのウクライナ侵攻による資源・食料高、さらには中国ロックダウンの影響での資材高騰などが重なった結果であり、これを見ても分かるように、特にヨーロッパのインフレがひどいことが分かります。
このような状況であれば利上げをしてインフレを収めるのが一般的な金融政策なのですが、問題はそんな中で経済成長率も大きく下落しているという、いわゆる「スタグフレーション」に近い状態になっていることで、実際各国の経済成長率は、以下のように大幅に低下しています。
【各国経済成長率の推移】

出典:世界経済のネタ帳
経済成長が低下する中では、上とは逆に一般的な金融政策は利下げによって景気を活性化することなのですが、それをやるとインフレが進行し、かといって引き締めを続けるとさらに経済にブレーキがかかる・・・・・というように各国中銀はかなり悩ましい状態になっており、その上で次にどうするのか、というのが注目されています。
そしてこれが最近FRBが利上げ後退観測が出たり、逆に12月のYCC緩和までは何も動いていなかった日銀の引き締め見通しが出たりしている理由でもあり、要は「アメリカはここまで引き締めをかなり強力に進めたから、そろそろ景気後退への対策をするのでは」「逆に日本はここまでインフレを完全放置しすぎてきたから、そろそろインフレへの対策をするのでは」という感じです。
これについては上でも書いたように、「インフレと景気のどちらを優先するか」という答えのない難しい問題にどう取り組むかという、ある意味で決めの問題でもあるので、今時点で予想するのはかなり難しいと言えます。
その中でも特に世界経済の中心であるアメリカのFRBと、あとはこれまで完全に動かなかった日銀の動向には注目が必要で、FRBについてはその影響力の大きさからある程度「におわせ」を明確にやってきて、今だとインフレをけん制しながらも基本的には引き締めを緩めていく方向性を出しているものの、問題は日銀で、ここについては何をしたいのかがかなり読みづらくなっています(12月のYCC緩和もいきなりすぎて市場で大サプライズになっていました)
日銀については、今は「さすがにインフレも進んできたし、黒田総裁の任期満了が今年の4/8と総裁交代も見込まれる中で引き締めに舵を切るのでは」という見通しが多いですが、ただ日銀については、金融引き締めで国債金利が上がると、日本の国債残高の大きさから利払いに耐えきれず、だから引き締めができないとこれまでずっと言われてきたように、引き締めを本気でやることができない可能性もあり、この環境下ではいよいよその「答え合わせ」になります。
日本の政府債務残高対GDP比率は先進国の中で異常に高い水準にあり、ただその中でも「対外純債権があるから大丈夫」とか、「結局国債は国内で消化されているから大丈夫」とか「資産が多く、増税余地もあるから大丈夫」とか、色々な説もあり、これまでは「まあとりあえず大丈夫でしょう」みたいな流れになっていましたが、こうした環境下で利上げしてどうなるかは不明です。
実は日本の政策金利については、1995年に0.5%になって以降は、ずっと0%台が続いており、その当時から今で政府債務残高は3倍近くになっており、「本当に利上げできるのかな」というのは個人的には割と心配しており、これができないとなると、いよいよ本格的にまずい円安が起こるのでは・・・・と危惧しています。
これが20年くらい前だったら、「円安になれば輸出大国の日本が輸出攻勢を仕掛けてくるから各国も政治的に許容不可能」ということもありえたのですが、今となっては日本の輸出力は大きく減少し、むしろ輸入の円安リスクの方が大きいという状態になっていることから、そういう「大丈夫な要因」が一つ消えているのも懸念点と思っています。
それでも無理して利上げした場合は、じゃあ利払い費をどう確保するのかという問題も出てきて、それで増税ができるのかという話にもつながってくるので、実は今年は日本にとってもかなりの正念場なんじゃないかと個人的には見ています。
ちなみにこういう風に「分からない」と書くと「はっきりしろや」と思われそうですが、実はこれについては「分かるはずがないし、断定は無理」というのが答えで、というのも最終的に重要なのは「市場が日本国債や、日本円を信頼するかどうか」という点に尽きて、それについては色々な材料を総合判断しての相場心理なので、「●●だから大丈夫」とも「●●だからダメ」とも断定はできるはずがなく、こういう風に「危ないと思うけど大丈夫かな」くらいまでしか言いようがないというのが限度だと思われます。
ロシア情勢は余程のことがない限り動かないが、余程のことが起きる可能性はある
ロシア情勢については現在完全に膠着状態となっており、また相場としてもロシア情勢ではほとんど反応しなくなりました。
個人的には去年のクリミア大橋攻撃とか、ポーランドミサイル着弾とかはかなりまずいんじゃないかと思いましたが、前者は相場はほとんど反応なし、後者は結局ウクライナ側の誤射ということで落ち着きました。
これについては、コロナもはじめは「どこで感染者が増えた」「どこがロックダウンした」とかに大きく反応していたのが、5月以降はそういったニュースにほぼ反応せず、それどころか変異株が出たりしても相場は影響なし、という状態になったように、相場の特徴としてこうした事象はある程度すぐに織り込み、その後は余程のことがない限り反応しないという感じです。
こういったニュースについては、今後は「核使用」「NATO参戦」「逆に戦争終結」といった今時点で織り込まれていないことが起これば当然反応するものの、それ以外だと基本的には反応しないのかなと思っています。
ただ、とはいえウクライナ侵攻からそろそろ1年が経過し、動きも膠着していることからこういうニュースが急に飛び込んでくる可能性は否定できず、その点で注意が必要です(こうした大きな動きであれば、さすがにある程度事前に情報が流れてからになるとは思いますが)
なのでロシア情勢については、普通にニュースはある程度抑えながら、このレベルの大きな話でなければ無視というくらいで良いのかなと思います。
中国の動向は去年まで以上に注目が必要
中国については、昨年にゼロコロナを撤回し、コロナは蔓延しているものの、経済面では持ち直しが期待され、1月に発表された実質GDPについても、予想1.8%が結果2.9%と、予想以上に持ちこたえていることが分かりました。
この数字については、「予想より強かった」という見方と、「とはいえ政府目標の5.5%より低い」という見方の両方がありますが、客観的な事実としては、表でも見て分かるように、GDP成長率が2006年から全体的に緩やかに低下してきた中で、2020年と2021年のコロナ前後の例外はともかくとして、その中でさらに下落した、ということができます。
【再掲 各国の経済成長率推移】

中国経済については、ゼロコロナ解除はプラス要素である一方で、直近だとアメリカの対中姿勢の明確化(共和党、民主党どちらも)、不動産バブル崩壊といった問題に加え、2022年に人口減少が起こり、2023年には人口首位がインドに移ることが確定しているように、かつての一人っ子政策の反動による人口減少・少子高齢化の問題もあり、中長期的な成長見通しについてもかなり陰りが見えてきております。
実際に人口動態からの将来予想だと、今後の少子高齢化の進展度合いはかなり激しいものになると予想されています。
【中国人口将来推計】

「人口動態についてはかなり前から分かってきたことだから、今更では?」と思われるかもしれませんが、これについても重要なのが市場心理で、要はこれまで中国の経済力や成長期待から中国が色々と優遇されてきたのが、その流れが悪くなると一気に逆流が始まり、それがどのタイミングで始まるかという話で、これまでは何だかんだ言っても中国の国際的なプレゼンスはどんどん上がっていたのが、今後どうなるか、という状況に来ています。
そして、このように将来成長が続けられないとなった時には「国内での不満を立て直すために、戦争を起こす」というのが歴史的にも常道だったように、台湾侵攻といったリスクも高まってきて、実際に去年の10月頃には米軍高官や政府関係者が相次いで台湾侵攻リスクを語る等、きな臭さが上がっております。
こうした台湾侵攻リスクについては、最近はトーンダウンしている感じもありますが、今年はこうした中国経済がどうなるのか、その中で米中関係・中台関係がどうなるのかといったあたりは、やはり注目が必要であろうと思われます。
この辺りで最近気になっているのが、実は「有事の金買い」で有名な金価格が最近上がっており、これについては「インフレの中で買われている」という説明が多いものの、そろそろロシアのウクライナ侵攻後の高値すら見えてくるレベルまでまた上がってきており、こうした点についても個人的には注目しています。
2023年の見通しとおすすめの投資戦略
以上が2023年の相場の大きなテーマと予想でした。
その中で今年の投資戦略としては、大きな流れとしては資産分散を意識的に行うこと(株や仮想通貨、金や外貨等をゆったりと買う)、短期的な流れとしては現時点ではかなり不透明だが、方向性が明確になったタイミングで動いていくという感じかなと思っています。
上でも書いたように、日本円がどうなるかが特に読みづらく、クロス円のトレードは短期目線では方向性が明確に出たり、ある程度エッジが効いた場面(上値は限定的だが下値が大きい、下値が限定的だが上値が大きい場面)以外ではやりづらいかなと思っています。
ただ、日本円については「本当に大丈夫なのか」という懸念も一方であり、その点で言うと、普通に日本に住んでいる人だと、多くの人は給料を円で貰い、貯金を円でしていることから、意図的に円以外に資産を分散すること、つまりちょっとずつでも株や仮想通貨、金、外貨といったものに移していくことも重要だろうと思っています。
去年の円安局面を見ても分かるように、「円は絶対安全」「リスクオフの円買い」といった法則は最早通用せず、円だけで資産を持つことはやはり危険なので、トレードという目線ではなく、資産の分散という点から投資を行っていくことが重要だと思います。
また、今時点では方向性は不明確なものの、去年については「各国利上げの中で日銀だけは緩和継続」ということで日本円が売られ続けたように、こういう環境下で中銀の行動にある程度明確な差が生まれてきた場合には絶好のチャンスとなり、その点で各国の動きには注目が必要です。
個人的にトレード目線で注目しているのは、上でも書いたようにクロス円が読みづらいので、ユーロズロチや豪ドル/NZドルといった、いつもやっている日本円の絡まない通貨ペアを意識していて、特にユーロズロチについては、最近はまた4.7台に復活してきて、もう少しでエントリーチャンスも来そうで注目しています。
このように、今年は各国利上げをどこまで続けるのか、スタグフレーションは来るのか、ロシア・ウクライナ情勢はどうなるのか、中国がどういうことをしてくるのか等、様々なテーマがあり、そうした中で投資チャンスも去年以上に出てきそうです。
そしてこのように色々な資産に投資するチャンスを待つためには、IG証券は絶対に持っておいた方が良いと思っていて、私もかなり使っています。
IG証券は
という会社です。
IG証券のCFDだと、ダウ等の株価指数や金・原油と言った商品、さらには個別株式銘柄についても、売りから入ったり、レバレッジをかけての投資も可能です。
また今のように「いきなり状況が変わって逆行することもありうる」という時は、損切が非常に重要ですが、その点だとはじめに指定したノックアウト価格で必ず損切されるというノックアウトオプションが輝きます。
ノックアウトオプションというのは、
と、守りを固めた上で大きなロットを運用できる商品で、海外業者と違って出金リスクもなく税率も20.315%という特徴があり、こういう「何かが起こるかもしれないが、基本的にはこの方針でトレードする」みたいな状況では最適です。
ノックアウトオプションだと、窓開けが起きても、またスイスショックのようなとんでもない事態や、為替介入等があっても、最初に設定したノックアウト価格では必ず損切されるので、相場急変リスクを抑えてトレードができます。
今のようにいきなり変なことが起こるリスクがある環境で大きめのロットで短期トレードをするなら、リスクをどう抑えるかというのが重要なポイントになりますが、その点でノックアウトオプションを使えば、命綱付きでトレードができるので非常に重宝します。
こうした点からIG証券は今のような環境では是非持っておきたい口座と言えるので、まだ持ってない方は是非この機会にどうぞ!
なおこのIG証券については、期間限定・先着600名限定で最大5万円キャッシュバックを貰えるキャンペーンをやっており、この先着期間が1月に更新されたので、まだ口座を持ってない人にとっては大チャンスです。
この先着限定キャンペーン、以前は先着150名だったのが、あまりに人気だからなのか300名→600名と徐々に枠が増えて、さらに最大5万円のうち
というように、かなり簡単な条件でも5,000円までは貰えるので、是非この機会にお早めにどうぞ!
口座開設は
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からできます。