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ドル円114.5円まで急上昇!その理由と今後の短期見通しを予想

2018年10月04日 08:28

ドル円は10/3の深夜から10/4の早朝にかけて、114.5円まで急上昇しました。





【ドル円 1時間足チャート】
USD JPY 1004 1hour





10月1日と2日は、114円の上値が非常に重い印象でしたが、そこをあっさりと上抜けして、一時114.5円をつけるというように、強い上昇トレンドとなりました。





日足で見ても、3月に底を打ってからは基本的には上昇トレンドとなっており、今後どこまで伸びるかということがポイントとなっております。





【ドル円 日足チャート】
USD chart 1004 day





今回は、そのドル円の上昇の理由と、今後の見通しのポイントを予想します。





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何故ドル円は10/3に114円を超えて上昇した?






昨日から今朝にかけてのドル円の上昇は、9時過ぎに発表されたADP全国雇用者数、11時に発表されたISM非製造業指数の結果が非常に良かったことが原因で上昇をはじめ、米国長期金利が7年ぶりの高水準をつけたことでさらに勢いをつけたということが背景にあります。
















上の時間足チャートを見てもらうとわかるように、昨日のドル円が114円を突破したのは23時台でしたが、そこはちょうどISM非製造業者指数が発表された後であり、この事前予想が58.0に対し、結果が61.6と、非常に良かったことから、アメリカ経済の堅調さがまた示されました(ISM非製造業指数は、50以上で好況という指標で、高い方がより好況感が強い指標です)





ドル円今後の短期見通しとポイント






ドル円の次のポイントは、昨年11月につけた高値114.7円を上抜けられるか、さらにその次は115円の節目を超えられるかという点にあります。





【ドル円 週足チャート】
USD chart1004 1week





これを見るとわかるように、ここを超えてくると、いよいよ2017年のレンジの上抜けも期待できます。





ただし、ではここを上抜けするかというと、短期的には管理人はやはりまだ若干懐疑的な面があり、それは



  • 米中貿易戦争問題がまだ片付いていない

  • 中間選挙を控えており、トランプ大統領もドル高を嫌っていることから、その動向が気になる



  • といったことがあります。





    そのため、短期ポジションとして買いエントリーするかと言われると、個人的には入りづらいなというのが正直なところです(もちろん、売りエントリーもしたくはないですが、そういう時に「ポジションを持たない」ということをできるのが、ノルマのない個人トレーダーの強みなので、そこは活かしていきたいと思っております)





    とはいえ、ドル円については、基本的にはアメリカの強い経済や、拡大していく金利差から今後上昇というのは、ずっと変わらず思っているので、いったん下げてもしばらく持っていけるレベルでのレバレッジであれば、今でもドルは強い買い推奨です。





    なお、アメリカ経済がいかに強いかとか、今後どういう要因で長期的に上下していくかということについては、以下の記事でかなりしっかりとまとめているので、よろしければこちらの記事もご覧ください。

    関連記事:米ドル円今後の見通し予想2018年9月 | 米ドル円レート予想





    また、FXでドル円に投資する場合のおすすめの投資方法や、その投資方法を行うためにおすすめのFX業者については、FX米ドル円のおすすめ投資方法と、FX業者比較2018年で書いてますので、よかったらそちらもどうぞ。





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    ドル円113円突破!FOMC、日米首脳会談、GDP確報消化後に上昇

    2018年09月28日 12:24

    昨日の9月27日に、2018年では何度も立ちふさがってきた、ドル円113円を突破し、またそのままの勢いで年初来高値の113.38円も超えて上昇し、執筆時現在113.53円まで上げております。




    【ドル円 日足チャート】
    USD chart0928 day





    【ドル円時間足チャート】
    USD chart0928 1hour





    この上昇については、上がり始めたタイミングで何かあったというわけではなく(強いて言うなら、21時半にGDPの確報はありましたが、確報はそもそもそこまで注目度の高い指標ではなく、結果も予想通りでした)、多くの人の分析を見ても、「強い米国経済を背景にした株高や、金利高からの米ドル買い」という、これまでの米ドル上昇と同じような理由でした。




    前回の記事でも書いたFOMCと日米首脳会談については、


  • FOMC:利上げは事前予想通り実行。今後の見通しとしては、大きな政策変更はないが、金利のスケジュールやインフレ、経済成長の見通しなどが発表され、それについての見解は識者の間でも割れている

  • 日米首脳会談:2国間協議入りで合意し、交渉中は当面追加関税は回避



  • となりました。



    関連記事:ドル円113円突破なるか!?今夜のFOMCと日米首脳会談に注目
















    元々米ドルについては、



    【上げ材料】

  • 米国経済がとにかく強い

  • 先進国の中で珍しく、金利上昇局面にある




  • 【下げ材料】

  • 年初にはNYダウなどの米国株価が不安定だった(最近は好調)

  • 米中貿易戦争などの、トランプ大統領による対外強硬策によるリスクオフ

  • トランプ大統領によるドル高牽制発言




  • という感じで、「本来であれば上がるはずのところを、無理やり抑えられていた」という印象が強く、113円を超えるのは時間の問題かと思っておりましたが、今回ついに超えました。





    今後としては、2017年の多くの時期でレンジの上限として機能していた、114円というのが次のターゲットとなります。





    【ドル円 週足チャート】
    USD chart0928 week





    ここを抜ければ115円も見てくるのですが、ただ、ではここを超えるかというと、私は短期的にはまだ難しいと予想しております。





    これは、米中貿易戦争という大きなリスクがまだ残っており、今後中間選挙も控え、トランプ大統領も通商問題に強い関心を示し、ドル高を警戒している中で、一瞬ワンタッチくらいならあったとしても、114円を継続的に超えて上昇トレンドに入ると考えるのは、まだ時期尚早と考えているためです。





    とはいえ、アメリカ経済の強さや、今後もしばらくは利上げトレンドが続く一方で、日本が当面強い金融緩和を続けることを考えると、中長期的にはドル円は上昇傾向に入るという予想は変わりません。





    そのため、中長期的なポジションはここで利確する必要はないと思う一方で、短期的なポジションであれば、一部利確も含めて検討するのがいいと思います(投資は自己責任でお願いします)





    なお、FXでドル円に投資する場合のおすすめの投資方法や、その投資方法を行うためにおすすめのFX業者については、FX米ドル円のおすすめ投資方法と、FX業者比較2018年9月で書いてますので、よかったらそちらもどうぞ。





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    ドル円113円突破なるか!?今夜のFOMCと日米首脳会談に注目

    2018年09月26日 10:29

    9/25のドル円は、かなり堅調に推移したものの、113円の上値は重く、そこを超えることができませんでした。





    【ドル円 9/26 10時時点 15分足チャート】
    USD JPY0926_15min





    113円というのは、2018年に入ってから何度かチャレンジしてははじき返されている重い上値であり、そこを超えられるかが一つの大きなポイントとなっております。





    【ドル円 2018年の日足チャート】
    USD JPY0926




    アメリカ経済がまさしく絶好調で、利上げも積極的に行われている中で、何故113円が重いかというと、大きく



  • 米中貿易戦争などの不安材料がある

  • トランプ大統領が円安ドル高を強く懸念しており、度々ドル高けん制発言をしている



  • といったことがあります。


    関連記事:米ドル円今後の見通し予想2018年9月 | 米ドル円レート予想





    このように、113円が一つの重い壁となっているのですが、本日、そこを超えるかもしれない二つの大きなイベントがあります。それが、タイトルにも書いた、FOMCと日米首脳会談(日本時間では明日27日)です。





    FOMCでは、政策金利の利上げはほぼ確実視されており、ここはあまり論点にはならず、注目ポイントとしては、今後利上げのペースはどうなるかの見通しについての声明です。





    利上げペースがしっかりしそうであればドル高、利上げに慎重になりはじめていたらドル安ということになります。





    ただし、今回は、これまでの利上げペースを加速するような理由も、逆に遅くする理由も現時点ではないと考えており、一時的な期待で上下することはあれど、そこまで大きな影響を与えないのではないかと考えております。





    次の日米首脳会談については、これまで行われていた日米貿易協議を踏まえて、細部を詰めて、新合意提出を目指してのものとなっておりますが、その日米貿易協議では、基本的に大きな方向性で一致しており、あとは日米首脳会談で細部を詰めるのみと報道されております。











    このツイートでも書いたように、基本的には合意はリスクオンの円安要因となると考えており、ここで113円突破も期待できるのではないかと考えております。





    もちろん、「セルザファクト」で売られる可能性や、あるいは合意の内容に円安をけん制するような条項が入っている(メキシコとの二国間合意には含まれていた)等あれば一時的に円高要因となる可能性もありますが、仮にそうなったとしても、基本的には米国経済の底堅さや、拡大していく日米の金利差から、いずれにしても今後円安・ドル高方向に進んでいくと考えられます





    その場合、まずは、2017年の多くの時期で重い上値として機能していた、114円というのが次のターゲットとなります。





    【ドル円 週足チャート】
    USD JPY week 0926





    いずれにしても、今夜のFOMCと、日米首脳会談には要注目です。





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    ブラジルレアル今後の見通し2018年9月 | 下落理由は?どこまで下がる?

    2018年09月15日 19:47

    ブラジル





    今回は政策金利6.5%と高金利のブラジルレアルについて、2018年9月時点での為替推移の分析と、今後の見通しを予想します。最近ブラジルレアルは下落傾向にありますが、何故下落しているのかの理由や、どこまで下がるかということも含めて見ていきます。






    この記事の要点をまとめると、



  • ブラジル経済は、2015年、16年と大不況に陥っていたが、2017年からプラス成長に復帰

  • ブラジルの政策金利の低下は、普通の為替相場とは異なり、レアル安につながらない

  • ブラジルレアルについては、信用格付けが「投資適格」に戻せれば大きく伸びる可能性が高い

  • ただし当面ブラジルの信用格付が戻すとは考えづらく、しばらく下落が続くと予想




  • という感じで、ブラジルレアルの具体的な予想レートとしては、2018年内は24円~30円と、下落を予想しますが、中長期的に構造改革が進み、投資適格に戻せば、2014年の水準である40円台半ばくらいまでは戻ると考えております。





    ただし、その「構造改革が進み、投資適格に戻す」のがいつになるかは、今年の10月に予定されているブラジルの大統領選挙が肝になり、その大統領選挙については、現在明確な有力候補すらおらず、不透明な状態となっており、こういう状況で財政再建のような反対勢力も大きい改革をするのは困難と考えられるため、しばらくはあまり期待できない状態が続くと考えられます。





    ブラジル大統領選挙で誰が選ばれて、その人がどういう政策を志向するかによっても、「構造改革ができて信用が回復する時期」が大きく異なってくるので、ブラジルレアルに買いで入る場合、数年単位で持っていられるくらいの金額規模でのポジションとしておくべきと考えております。





    何故そう考えたのかについて、これから以下の順番で書いていきます。

  • ブラジル経済の基本

  • ブラジルレアルという通貨の特徴

  • ブラジル政策金利とインフレ率・為替の関係

  • これまでのブラジルレアルの為替推移とその変動理由

  • 今後のブラジルレアルの見通し予想


  • という順番で書いていこうと思います。











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    ブラジル経済の基本







    まずはブラジルレアルのベースとなるブラジル経済がどういうものか説明します。ブラジルは資源・人口の観点から今後経済的にかなり成長すると見込まれている国です。





    あまり知られていないことですが、ブラジルは、世界有数の資源大国です。例えば原油についてほぼ全て自給できる水準であり、鉄の原料である鉄鉱石生産量世界2位、アルミニウムの輸出量世界1位等、様々な資源を持っております。






    資源価格については、最近では中国経済の持ち直しもあって底堅く推移しており、そのこともブラジル経済が少しずつ安定感を取り戻しつつある要因となっております(資源価格は需要と供給のバランスで決まりますが、需要としては中国等の消費量の多い国の経済動向、供給としては資源国での採掘状況や地政学的リスク等が原因で上下します)






    また、人口も増えており、経済の基盤となる内需についても、今後底堅く推移することが予想されています。ブラジルの人口は2億人を超え、その内訳も65%が40才未満というように、少子高齢化が進む先進国と対照的に、人口が増加し、今後は労働力を求めてブラジル進出ということも増えていくことが見込まれています。






    こうしたことから、ブラジル経済については中長期的な成長が見込まれております。






    ただし、こうした底堅さは、中長期的なものであり、ブラジルの経済については、端的に言うと、「中長期的には成長が見込まれるが、短期的には難しい局面にある」という状態です。





    IMFのブラジルの実質GDP成長率について、最新の見通しが以下です。




    BRL growth1806

    (出典:IMF World Economic Outlook Databases 2018年4月より管理人作成)





    2015年、2016年と2年連続で実質GDP成長率はマイナス3%超となりましたが、2017年は、ようやく底打ちをして+0.9%(元々の予想0.2%から上方修正されております)、2018年は+2.26%となる見通しです。





    何故マイナス成長となったかというと、詳しくは後で説明しますが、中国経済のダメージ、資源価格の暴落、ブラジル国内政治の大混乱等が理由でした。





    ただし、現在中国経済や資源価格は安定的に推移し、政治的にも前大統領のルセフ氏が更迭され、新政権は財政再建についても積極的であり、そうしたことが市場で好感されたことで、2017年にはプラス成長に転じ、2018年には成長軌道に戻ることが予想されております。





    このように、基本的に成長路線にあったものが、2015年、16年にはマイナス成長となり、ただしその後現在も徐々に回復傾向にある、というのがブラジル経済の概要です。











    ブラジル政策金利とインフレ率・為替の関係







    ブラジルは、最近では利下げトレンドにあります。2016年8月には14.25%であった政策金利は、徐々に引き下げられ、9/15現在では6.5%となっております。





    BRL kinri






    ブラジルではここ数年ずっと「不景気にもかかわらずインフレ率が高い」という、いわゆるスタグフレーションの状態にあり、「不景気への対策のために利下げをしたい」「その一方で利下げをするとインフレに悪影響だから利下げはできない」という板挟みの状態にありました。





    このスタグフレーションというのは、マクロ経済的には一番まずい状態と言われており、それは「不景気で雇用や賃金は増えないのに、物価だけが上がっている」というように、国民生活にとってダメージが大きいことに加え、好況&インフレなら利上げ・引き締め、不況&デフレなら利下げ・緩和というように、通常のインフレやデフレであれば金融政策でまだ対応はしやすいのに対して、利上げ・引き締めをしてしまうとインフレは抑えられるが景気にはダメージを与えてしまい、逆に利下げ・緩和を行うと今度は景気刺激にはなるがさらなるインフレを起こしてしまうというように、非常に難しい局面のためです。





    その中で、ブラジルではまずはインフレ率を抑えるということを優先課題としたことや、それ以外にもアメリカの利上げ観測の中で、「利下げを行うとブラジルレアルが買われなくなってしまい、大幅な通貨安(=輸入などがしづらくなる)になってしまう」ということもあり、まずは金利を高く設定しておくことを選んでおりました。





    しかし、最近ではようやくインフレが落ち着いてきており、政策金利の引き下げ(=本来であればインフレ率引き上げ要因。日本でインフレ率を高めるためにゼロ金利政策を行っていることを考えてもらうと分かりやすいかと思います)を行いながらも、インフレ率は明確な低下傾向にあります。





    BRL inflation1808





    6月と7月にインフレ率が高まっているのは、ブラジルのトラック運転手のストライキによるものです。このストライキによって、ブラジルでは物資が届かないため、食糧品や輸入品が高騰しており、その影響でインフレ率も上昇しております。ただし、ブラジル中銀のインフレ目標は3%から6%であり、また、このストライキによるインフレへの影響は一時的とみられ、実際に8月はむしろ物価下落しておりました。





    このように、インフレ率が落ち着いてきたことから、ブラジル中銀は利下げや財政緩和を行ってきており、それによって上でも書いたような経済成長路線への復帰を計画しております。ただし、この利下げについては、ブラジル中銀は、新興国に対しての見方が厳しくなったことから、金融緩和を見直す動きを見せており、しばらく利下げが行われない可能性が高まっております(出典:Bloomberg 5/17)





    また、ブラジルはこのように利下げを続けているのですが、ではそれが為替にネガティブな影響を与えているかというと、実際はむしろ逆にポジティブにとらえられております





    これは、ブラジルの利下げは、「インフレや通貨安といった問題に目途がある程度立ったため、経済成長路線への復帰のため」というように、ポジティブな理由に基づくからであり、実際に、次の過去の推移でみてもらうと分かるように、ブラジルの政策金利は下がる一方ですが、為替にはマイナスの影響を与えておりません。





    では、次にブラジルレアルの実際の推移と、そこで動いた理由を分析していきたいと思います。





    これまでのブラジルレアルの為替推移と変動理由








    まずは、ブラジルレアルの長めに過去10年間のチャートを見てみましょう。




    【ブラジルレアル 直近10年間チャート】
    BRL chart1809_10year






    このように、2008年にはリーマンショックで急落し、その後少しずつ戻して40-50円で推移していたものの、2015年には年初と中ごろに大きく下落し、ただし2016年以降は基本的には戻す傾向にあるということが分かります。以下、それぞれ何が起こったのかを見ていきましょう。





    2015年はじめにブラジルレアルが大きく下落した理由







    2015年初に下落したのは、ブラジルの経済的停滞と、ペトロブラス汚職事件を嫌ってのものでした。





    ブラジルの経済停滞は、上でも書いたようにブラジルは資源大国であり、その輸出の最大を占めるのが鉄鉱石なのですが、鉄鉱石価格は2013年は年間平均価格が135ドル/トンであったのが、2014年には97.4ドル/トン、2015年には56.1ドル/トンと、なんと2年間で60%も鉄鉱石価格が下落したこともあり、ブラジルの経済は低迷しました。





    もう一つのペドロブラス汚職事件は、ブラジルの国営石油会社ペトロブラスが、取引先に水増し請求を行った上で、その水増し分から有力政治家に賄賂を贈ったというもので、その中で前大統領のルラ大統領や、当時大統領であったルセフ大統領の側近にまで疑惑が浮上したことで、ブラジルの政治が大きく混乱しました(ルラ元大統領は現在有罪判決が出ております)





    この汚職事件に対して、元々の経済的不況もあって、2015年3月には百万人規模の反政府デモが起こるというように、ブラジルの政治が不安視され、それによってブラジルレアルも売られました。





    ブラジルレアルが2015年7月からもう一段下落した理由







    このように、ブラジルの経済・政治面で混乱が起こっている中で、2015年7月からもう一段階ブラジルレアルが下げます。その要因は、中国の上海総合指数が暴落したことによるものでした。





    当時トレードをしていた人は、「いきなり上海総合指数が注目されはじめて、それで一気に円高、株安が進んだ」という記憶もあるのではないかと思いますが、上海総合指数は2015年6月から下落基調にあり、8月には1日で8%超下落する日もあり、「世界同時株安」を招きました。





    ブラジルレアルのようないわゆる「新興国通貨」は、株安などの「リスク資産が危険」という認識はマイナス要素となること、また、そもそもブラジルにとって中国は最大の貿易相手国であり、実体経済面からもマイナス要素であることから、大きく下落する要因となりました。





    その後、2015年10月に入るとこうした悪材料も出尽くし、また中国経済も底打ちしたような様相を見せたため、ブラジルレアル安も底打ちし、少し戻り始めました。しかし、12月に入ると、再び大きく下落が起こっております。





    ブラジルレアルが2015年末から2016年始に下落した理由







    2015年末から2016年始にはブラジルレアルはまた下落します。





    これは何があったかと言うと、大きく「ブラジルの政局へのさらなる不安視」「原油安」「中国株価の二度目の下落」という3つの要因があります。





    まず1つ目の政局へのリスクについては、12/2にルセフ大統領の弾劾手続きが開始されました。また、他にも財政再建について積極的であったレビ財務相の辞任が12/18にあり、これはかなり為替相場に影響を与えました。





    このように、政局がごたごたしていることが、為替市場で嫌がられ、ブラジルレアルは下がりました。





    また、もう一つの要素として挙げた原油安については、これはロジックとしては、ブラジル自体が資源国であることに加え、いわゆる「新興国通貨」であるため、こういう「原油安」などのリスクに対してネガティブに反応します。これは、ロジックとしては、


    原油安→原油を売ってドルや円などの安全資産を買う→ドルや円が新興国通貨に対して相対的に強くなる


    というイメージで、こうした動きを市場がある種「定石」としているがために、「何かあったら新興国通貨を売ってドルや円を買う」という動きになります。





    このように12月から下落トレンドがあったのですが、2016年1月に入ると、今度は中国経済の影響で、さらに大きく下落しました。2016年1月には、開始早々上海総合指数が7%以上下落し、「サーキットブレーカー」(一定以上株価が下落すると株式の取引を停止するもの。中国では2016年1月に導入され、導入直後に適用された)が適用される等、年始から大きく荒れた展開になり、その影響でブラジルレアルも下落しました。





    なお、その後1月終わりに一瞬上げてすぐ戻したのは、日銀のマイナス金利導入も含めた追加緩和によるもので、これによって一時期全面的に円安が進みましたが、その効果は長続きせず、すぐに戻りました。





    ブラジルレアルが2016年2月以降上昇した理由







    しかし、その後2月終わり以降は上昇に転じました。





    これは、中国の底打ち観測や、また、ブラジル国内の状況としても、ルセフ大統領の弾劾手続きがはじまり、政権交代が実際に起きて、逆に政治が安定するのではないかという期待からでした。






    実際に、2016年の5月12日にルセフ大統領は停職となり、かわりにテメル副大統領が大統領に就任しました。こうした大統領の交代によって、政治が安定するのではないかという期待から、7月くらいまでは30円から32円の間でレンジ相場となり、また、7月に入ると、メイレレス財務相が2017年のプライマリー財政収支(利払い前財政収支)目標を1,390億レアルの赤字というように、現実的かつ市場予想を下回る水準(つまり財政再建をしっかりと実行していく意思を見せる)となったことから、レンジの上だった32円を抜けました。





    その後は33円のところで上値が重く、レンジ相場に戻りましたが、アメリカでトランプ大統領が誕生してから、再び上昇トレンドになりました。直近2年間のチャートを見てみましょう。




    【ブラジルレアル 直近2年間チャート】
    BRL chart1809_2year





    トランプ氏の当選決定後は、世界的にリスクオンとなり、どの通貨に対しても円安が進み、ブラジルレアルについても同様に円安(=ブラジルレアル高)となり、上昇することとなりました。





    なお、上でも書いたように、昨年から何度も利下げを行っているのですが、これについては悪影響を与えることなく、むしろ「景気に良い影響を与え、経済成長が現実的になる」ということで好感されました(金利が下がる→お金を借りやすくなる→景気が良くなる→経済成長というロジック)





    新興国通貨投資の目的には、「経済が強くなって通貨の価値も上がる」、「今保有している分について高金利で運用できる」という二つの目的があるため、基本的な定石としては「利上げ=価格上昇」「利下げ=価格下落」なのですが、このような理由から「利下げしたことを好感して上昇」ということもあります。





    ブラジルレアルが2017年5月に一時急落した理由







    トランプ政権誕生後、ブラジルレアルは安定して推移していたのですが、5月に大きく下がります。これは、テメル大統領の汚職疑惑が浮上したことによるものです。この汚職は、ブラジル大手食肉加工会社JBSがテメル氏からの求めに応じて賄賂を支払ったというものです。





    この汚職疑惑については、前任のルセフ大統領も汚職での弾劾であったことから、ブラジル国内でも非常にイメージが悪く、大統領退任を求めるデモが起こったり、連立与党内でも疑惑が証明された場合には連立解消を主張する声もあり、政局の混乱を嫌いブラジルレアルは大きく下落しました。





    しかし、テメル大統領への起訴は回避され、ブラジルレアルについても元の水準でレンジ相場となりましたが、2018年に入ると下落基調になります。直近1年のチャートを見てみましょう。





    BRL chart1809_1year





    2018年に入ると、年始には全体的に円高が進み、それによって、ブラジルレアルも下落しました。





    その後4月には、円高傾向は解消され、ドル円等は戻す動きを見せているのですが、ブラジルレアルについては、

  • 10月の大統領選挙でどうなるか予想が極めて難しくなっており、不確実性が嫌われている

  • 隣国のアルゼンチンで政策金利40%に緊急利上げいうのもあり、南米への見方が厳しくなっている

  • アメリカの金利が上がることで、「高金利通貨」への人気が相対的に下がっている


  • といったことがあげられます。





    特に、上でも書いたように、ブラジルにとっては年金改革をはじめとした財政構造改革がどうなるかというのが極めて重要なことから、大統領が誰になるか見通せず、構造改革がきちんとなされるかが疑問視されている点が痛く、それによって、2018年は下落基調にあります。





    また、6月からは、上でも書いたブラジルのトラック運転手のストライキによって、ブラジルの物流網がマヒし、景気に悪影響を及ぼすという見通しから、さらに下落しました。





    このブラジルのストライキについては、餌の配達が止まったため約7000万羽の鶏が処分され、牛肉やコーヒー、砂糖、大豆の輸出が支障を来している。何年にもわたる景気後退をようやく脱したブラジル経済自体、足元の微弱な回復基調が損なわれる恐れもある。(出典:ロイターコラム 5/30)というように、非常に深刻なもので、今後もブラジル経済に悪影響を及ぼすリスクもあります。





    以上がこれまでのブラジルレアルの値動きの分析でした。では、今後ブラジルレアルはどうなるか、次で見ていきましょう。





    今後のブラジルレアルの為替見通しの予想







    それでは、次にブラジルレアルの今後の見通しについて予想したいと思います。今後の見通しとしては、「中国経済が今後どうなるか」「ブラジルの政治的混乱が収まるか」「世界のリスクオフがどうなるか(トランプ大統領やBrexitの影響も含む)」というところが論点となると考えられます。





    結論的には、短期的には下落相場の継続と考えられるが、長期的には一時下げることはあれど最終的には上昇すると考えております。





    以下、細かく見ていきます。





    まず、中国については、中国株価(上海総合指数)・経済の今後の見通しで詳しく書いておりますが、結論だけ要約すると、今は安定的に推移しているが、その好調の要因である不動産はバブルである可能性があり、いつになるかは分からないもののバブルが破裂した場合、中国経済に大打撃となるリスクがあると考えております。





    最近では米中貿易戦争の影響もあって、上海総合指数がチャイナショックの時と同レベルにまで下落しており、いつチャイナリスクが再燃してもおかしくないと言われており、中国経済に悲観的な見通しが強まれば、ブラジルレアルもリスク回避で大きく売られて下落すると考えられます。






    次の政局については、今のところを見ていると、財政再建に積極的であることや、また、ブラジルの貿易黒字拡大により経常収支が黒字化したこと等、ブラジル経済については、成長軌道に戻ったといってもいいような状態です。ただし、これらは財政再建に積極的であったテメル大統領の功績という面も大きく、次期大統領選でどうなるかがポイントだと考えられます。





    その2018年10月の大統領選挙については、ルラ元大統領(財政改革反対派)が出馬予定であり、世論調査ではルラ元大統領がトップとなっておりました。しかし、ルラ元大統領は、収賄疑惑についての控訴審が行われているところで、ここで有罪が確定したことによって、出馬をとりやめました。





    それによって選挙戦はかなり混とんとしており、その中であえて誰が優勢かというと、そわずかにリードしているボルソナロ氏は、政敵に対する「銃殺してやる」といった暴言やマイノリティーへの差別発言で知られている人(出典:日経新聞8/17)で、選挙戦でもこの人を嫌う暴漢にナイフで刺されたりもしており、正直に言って、あまり期待しがたい状況となっております。(一時重体となりましたが、容体は安定したようです。Bloomberg 9/13





    そのため、ブラジルの次期大統領についても、そこまで期待は持てず、これもブラジルレアルにとって下落要因となると考えられます。




    最後の世界的なリスクオフについては、これは「テロ」や「戦争」や「原油の暴落」「イギリスのEU離脱の影響がどう波及していくか」「トランプ大統領がどのような政策を実際に行うか」など、正直「起こってみないとわからない」ものであり何とも言えませんが、ただ、最近の世界情勢の不安定さを考えると、こうしたリスクによって急落するリスクに備える必要はあると考えられます。






    トランプ大統領は、最近では中国との通商問題や、追加関税等、タカ派色の強い政策を実行しておりますが、この傾向は、11月に行われるアメリカの中間選挙までは続くと考えられるため、今後もこうしたリスクオフからの円高はありうると思っております。





    以上のように、ブラジルの政局の難しさや、世界的なリスクオフの動向から、ブラジルレアル円については、しばらく下落相場の継続を予想します。





    ただし、長期的にはブラジルは資源・人口大国であり、経済成長も期待できることから、ブラジルレアルについても経済成長に伴って上昇していくことが考えられ、構造改革がきちんとなされた場合、信用格付けも投資適格となり、機関投資家からの資金が入ってくることが予想されるので、安い時に買って、スワップをもらいつつ長期で保有し、上がった時に売るということもありだと考えられます。





    なお、上で書いたように、為替に影響を与える要素は世界情勢、アメリカの動向、その国の特有の事情と、様々な要素がからんでくるもので、そうした情報をどうやって集めればいいのかと思われるかもしれませんが、それについては、無料でFX関係の為替ニュースをリアルタイムに集める方法で解説しているので、よかったらそちらもご覧ください。





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    【トルコリラ見通し番外編】みらいチャートで9月のトルコリラ相場を予想

    2018年09月07日 16:49

    未来予想





    今回は、これまでも人気が高く、読者の方から「みらいチャートの見方が分かって勉強になりました」というメールを頂いたり、友人からも「毎月やって欲しい」「他の通貨ペアについても書いて欲しい」等のコメントを貰ったりもしたトルコリラをみらいチャートで見るというのをやっていきたいと思います。


    (6月終わりの記事は、【トルコリラ見通し番外編】みらいチャートで大統領選後の推移を予想
    7月終わりの記事は、【トルコリラ見通し番外編】みらいチャートで急落後のトルコリラ相場を予想





    先月は、ブランソン牧師解放を巡ってのアメリカからの経済制裁や、8/10にわざわざ中期経済計画発表を前倒ししたにも関わらずまさかの具体策なし等によって、トルコリラは大きく下落しましたが、それについてみらいチャートの予想と実際の動きの「答え合わせ」と、今後の見通しを見ていこうと思います。





    みらいチャートというのは、みらいチャートの精度と使い方をレビュー | 新機能の売買シグナル追加で詳しく書いておりますが、概要としては、



  • セントラル短資FXのFXダイレクトプラス口座で提供されるツール

  • 過去の為替相場についてのビッグデータを元に、今後の値動きを自動で予想する

  • 移動平均線、ボリンジャーバンド、一目均衡表、MACD、ストキャスティクス、RSIといったテクニカル指標から売り買いのシグナルを自動で判断




  • といったことができるツールで、ドル円、ユーロ円などの主要通貨だけでなく、トルコリラや南アランドの見通しも見ることもできます。





    そのみらいチャートを使って、あえて政策金利発表前にトルコリラの見通しを見て、今後どうなるかを全く別の視点から確認する、というのが今回の趣旨です。





    なお、みらいチャートを使いたい場合、セントラル短資FX 公式ホームページから口座開設すれば、大体1週間以内に使えるようになるので、みらいチャートを使いたい方は是非どうぞ。





    当サイトから口座開設を行うと、9月中の期間限定で、通常のキャッシュバックに加えて、


  • 当サイトオリジナルのFX投資戦略マニュアル

  • 5,000円の特別キャッシュバック


  • がもらえるので、口座開設は今当サイトから行うのがおすすめです。(投資戦略マニュアルの内容などについては、【限定レポート】セントラル短資FXと当サイト限定レポートタイアップで詳しく書いてあるので、興味のある人はそちらもどうぞ。なお、この限定キャンペーンは、このページに貼ってあるリンクから飛んでもらえれば、当サイト限定キャンペーンの対象となります)





    口座開設は、


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    からできます。(口座開設の具体的なやり方は【当サイト限定特典あり】セントラル短資FX口座開設方法の画像付き解説で書いてあります)





    7月のみらいチャートの予想と2018年8月のトルコリラの推移を見比べる







    まず、7月のみらいチャートのおさらいから。先月の見通しでは、日足で1ヶ月前後の推移を見ると、



  • 6つのうち3つで23円後半くらいへの上昇を予想

  • 6つのうち1つで今とほぼ横ばいの水準を予想

  • 6つのうち2つで22円~22.5円くらいへの下落を予想




  • ということで、上下どちらにいってもおかしくない難しい相場という見通しとなっておりました。





    実際には、ご存知のようにアメリカの経済制裁や、エルドアン大統領の無策などもあって、トルコリラ円は急落し、7/26執筆時点では23円前後だったのが、8月末には17円前後まで下落しました。





    【2018年8月のトルコリラのチャート】
    TRY august





    悪いシナリオでも22円前後への下落だったので、完全に想定外の下落ということになります(笑





    ただ、みらいチャートがここまで完全に外れるというのは逆に珍しいことで、それはみらいチャートは過去の相場の値動きから近い動きをしたものを参考に未来を予想するツールで、大体どこか似たような動きをしていることはあるためなのですが、今回のトルコリラの動きについては、まさに「前代未聞」と言っていいレベルの値動きだったということが分かります。





    以上が先月の振り返りでした。では、今月の見通しがどうなるかを見ていきましょう。





    2018年9月7日時点で、みらいチャートでトルコリラの今後の見通しを予想







    それでは、次に今月の見通しに移ります。先月と同様、日足で今後1ヶ月強の予想を、週足で1年半くらいの予想を行います。





    まず、トルコリラを日足で見ると、このようになっております。





    【2018年9月7日 トルコリラ日足 同一通貨のみ】
    TRY mirai0907 day try






    【2018年9月7日 トルコリラ日足 全通貨ペア】
    TRY mirai0907 day all





    これを見ると、

  • トルコリラの過去の値動きから見ると、3つのうち2つが下落、1つが17.5まで上昇

  • 全通貨での値動きから見ると、横ばい2つ、1つが15円くらいまで下落


  • と、どちらかというと下落が多い予想となっております。





    先月は予想が完全にばらけており、難しい局面だったのですが、今時点では、チャートだけを見ると、下落する可能性の方が高そうだということが分かります。





    実際には、来週の政策金利発表によって大きく動くことが想定され、この予想がどこまで当たるかは来週になってみないと分からない面もありますが、いずれにしても、テクニカル的に見ると下落可能性が高そうだということが分かります。





    では、次に週足で見てみましょう。





    【2018年9月7日 トルコリラ週足 同一通貨のみ】
    TRY mirai0907 week try





    【2018年9月7日 トルコリラ週足 全通貨ペア】
    TRY mirai0907 week all





    このように、


  • 6つのうち3つが18円までの上昇を予想

  • 6つのうち2つはほぼ横ばいを予想

  • 6つのうち1つは13円台への下落を予想



  • となっており、1年半くらいで見ると、上昇予想が一番多い結果になりました。




    ファンダメンタルズもテクニカルも何でもありで予想しているトルコリラ今後の見通し2018年9月 | トルコリラはどこまで下がる?でも、今はさすがに下がりすぎで、どこかで戻すはずと予想しておりましたが、チャート的に見ても、ある程度それは言えそうだということが分かります(私の予想では20-22円程度までの回復を予想し、みらいチャートでは18円程度までの回復と、上がり幅に違いはあります)





    ただし、その唯一の下落を示したものが、相変わらず2016年2月から2017年4月の期間を見たもので、これはエルドアン大統領のブレーキ役であったダウトール首相が退任した時期の値動きで、今月も同一通貨で見た時の第一近似が、この時の値動きでした(一致率98.5%)





    先月も先々月もこのダウトール首相退任後の値動きを第一近似として出してきて、実際に下げてきたということを考えると、これを単なるマイノリティ票と考えるわけにもいかず、こういうリスクもあるということを前提に考えるべきだと思います。





    以上がみらいチャートで見たトルコリラの今後の見通し予想でした。結論としては、

  • 短期的には下落の可能性が高い

  • 1年半くらいのスパンで見ると、少し戻すというのが基本線だが、さらに下落している可能性もある


  • ということで、自分の肌感覚と合わせても、そんなに違和感のない予想だと思っております。





    なお、このみらいチャートは、セントラル短資FXのFXダイレクトプラス口座を持っていれば誰でも無料で使うことができて、トルコリラ以外にも主要な通貨ペアは見ることができるので、他の通貨ペア(ドル円、ユーロ円、ポンド円、豪ドル円、NZドル円や南アフリカランド円なども対応)も見たい場合、口座を持っておくことをおすすめします。




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    2018年現在、NYダウ取引は店頭CFDとくりっく株365、どっちが良い?

    2018年02月14日 17:36

    hikaku.jpg







    現在大きく値動きしているNYダウに取引したいという声をよく聞くのですが、その中で「そもそもどうやってNYダウを取引したらいいか分からない」というのや、「CFDとくりっく株365って何が違うの?」というようなこともよく質問されます。






    実をいうと、去年までは、「NYダウを取引するなら、レバレッジも高く、配当相当額が年間5万円も発生するくりっく株365が一番おすすめです!」と自信を持って答えていたのですが、くりっく株365では去年の12月18日から金利調整額がマイナスで発生するようになって利回りが悪化したことや、今年に入ってからレバレッジが下げられたこと等もあって、どこで取引するのがいいのか、改めて検証する必要があると思ったので、今回記事にまとめました。






    その中で、くりっく株365では、金利調整額の発生額が大体見えてきたので、このままいくと、配当相当額から金利調整額を引いた後、大体どのくらいになるかも計算したいと思います。






    また、CFDの比較の中でも、「結局スプレッドっていくらなの?」というのが分からなかったり、あるいは「店頭CFDって配当相当額はあるの?」というのが分からなかったので、その点も踏まえて、今回調査してみました。






    以下のような順番で書いていきたいと思います。


  • そもそも何故NYダウに投資するのか?

  • NYダウに投資する方法一覧(ETF(投資信託)、先物、株365、CFD)

  • くりっく株365、金利調整後の配当相当額はいくら?

  • 店頭CFDとくりっく株365、おすすめ業者を比較







  • そもそも何故NYダウに投資するのか?








    NYダウとは、アメリカの経済情報を配信しているダウ・ジョーンズ社が、アメリカの中でも代表的な優良企業30社を選び、それらの株価を指数としたものです。






    このNYダウには、世界に名だたる大企業が多く含まれており、例えばApple、ディズニー、ゴールドマンサックス、マクドナルド、コカコーラ、キャタピラー等が銘柄として入っております。






    このように、NYダウに投資すれば、様々な業種の世界を代表する企業に、まとめて分散投資ができるというのが、NYダウを取引する最大の魅力です。






    投資の格言で、「卵を一つのカゴに入れるな」という言葉があるように、色々な業種の会社に分散投資を行うのが投資の鉄則ですが、実際に「ではどこにどれくらい投資すればいいのか」ということはかなり難しく、また、一つ一つ銘柄をチェックするというのは、忙しい人には困難だというのが現実だと思います。






    それを、まとめて世界の優良企業に分散投資してくれるのがNYダウへの投資です。






    また、NYダウは、ダウ・ジョーンズ社が時代の変化も勘案しながら、適宜銘柄の入れ替えも行っており、例えば最近では2015年にAppleが銘柄に加わっております。






    こうしたことから、NYダウは数十年単位で見ても右肩上がりに成長しており、今後も好調なアメリカ経済を背景に、成長していくことが期待されます。





    【30年チャート】
    NY chart1706_0





    【直近10年】
    NYD chart1802_0






    なお、2018年2月に入ってNYダウは急落と上昇を繰り返し、ニュースで見ない日はないというような状況になっておりますが、何故このように急落したのか、今後どうなるかということについては、NYダウ見通し予想2018年2月 | 最近のダウ暴落の理由と今後の見通しで詳しく書いているので、よろしければそちらもご覧ください。(簡単に要約すると、暴落の要因は株価が上がりすぎたことによる一時的な反動で、今後短期的には値下がりする可能性はあるが、長期的には高確率で上がると考えられるというものです)






    NYダウに投資する方法一覧(ETF(投資信託)、先物、株365、CFD)








    では、このNYダウにどうやって投資したらいいかということを、次に見ていきたいと思います。





    NYダウは、株価指数なので、NYダウに直接投資するということは、基本的にはできません。





    ただし、投資会社等が、NYダウと連動するように株式を売買することで、NYダウと連動するような投資信託をいくつも作っており、それに投資することでNYダウに投資するのと同じ効果を得ることができます。





    では、その上で、どうやって投資するのかというのが、いくつか方法があるので、それらの違いを簡単にまとめたいと思います。






    項目くりっく株365店頭CFDETF(上場投資信託)先物取引(参考)現物株式
    手数料数百円程度、スプレッドは広め無料数百円程度1,000円前後数百円程度
    信託報酬なしなしありなしなし
    配当金相当額ありありほぼ全ての会社でなしなしあり
    金利相当額(マイナス要素)ありありほぼ全ての会社でなしなしなし
    レバレッジ約32倍※10倍程度3倍程度約32倍※なし
    通貨円建てドル建て銘柄によるドル建てドル建て
    取引時間8:30~翌6:008:30~翌6:009:00~11:30

    12:30~15:00+G2
    9:00~15:10

    16:30~翌3:00
    9:00~11:30

    12:30~15:00
    休業日土日・元旦土日・元旦土日祝日土日祝日土日祝日






    これを見ると分かるように、NYダウに投資する方法は色々とありますが、「手数料」という観点で見ると手数料無料、信託報酬も無料の店頭CFDが一番よく、「レバレッジ」という点で見るとくりっく株365と先物の条件が良く、とはいえくりっく株365と先物を比べると、取引手数料や取引可能時間を考えるとくりっく株365の方が良いということになります。






    つまり、店頭CFDかくりっく株365のどちらかが良いと考えられますが、では、その中でどちらがいいのかということを、次により細かく比較していきたいと思います。





    くりっく株365、金利調整後の配当相当額はいくら?








    昨年の12月半ばまでは、くりっく株365では、配当相当額が5万円くらい入る一方で、金利調整額は0円で、つまり1年間NYダウを持っていれば、それだけで5万円近い配当が貰えるという、夢のような状態でした。しかし、それが12月18日から金利調整額がマイナスで毎日発生するようになり、NYダウのくりっく株365での利回りが悪化しました。





    その金利調整額が発生するようになって以降、約2か月経過し、大体どのくらい金利調整額でマイナスになるのかも見えてきたので、今回改めて記事にしました。





    まず、くりっく株365公式ページで、配当相当額、金利相当額を見ることができるのですが、2018年1月1日から、2月13日までの配当相当額と、金利相当額の合計は、それぞれ、6,148円と-6,980円となっております。






    ・・・・・なんと、配当相当額を金利調整額が上回っており、買いポジションを持っているとマイナスとなっております。





    これは正直かなり意外な結果でしたが、配当相当額は、月によっても発生額が異なるので、今年に入ってからの配当相当額と金利調整額だけで比較をするのはフェアではないかもしれないと思い直し、それを調整する必要があると考えました。





    金利調整額は、FXのスワップポイントと同じようなものなので、日によって変動することはあるものの、基本的にはそこまで大きく変わらない可能性が高いので、1年間トータルで、金利相当額がいくらになるかを計算し、それを去年1年間の配当相当額と比較を行えば、ある程度フェアな条件で比較ができると考え、それを調整してみましょう。その結果は、以下の通りです。





    配当相当額:51,576円(2017年実績)
    金利相当額:-57,902円(-6,980円÷44日(1/1~2/13)×365日)
    差額:-6,326円





    やはり赤字となっております。





    去年までくりっく株365で強調されていた「配当相当額」については、少なくともNYダウについてはくりっく株365のメリットとは言い難い状態になってしまったようです・・・・・






    今後、年内に3回アメリカは利上げを予定しているというように、金利相当額のマイナスは大きくなることはあっても小さくなることは現時点で期待しづらいことから、こうした傾向は今後も続く可能性が高いのではないかと思います。





    しかし、これは裏を返せば「売り建てる際に金利調整額が入ってきて有利」ということでもあり、買いポジションを持っている人にとっては不利な一方で、売りポジションを持つには有利な状態となったとみることも可能です。





    店頭CFDとくりっく株365はどっちがいいのか?







    このように、くりっく株365の配当相当額の条件がマイナスになってしまったということが分かりましたが、それでもくりっく株365には、高レバレッジが可能、また、会社によっては自動売買も可能と言ったメリットが残っております。そこで、NYダウを取引する場合に、結局店頭CFDとくりっく株365のどちらが有利なのかを改めて比較したいと思います。






    まず前提として、くりっく株365は、参加業者の中でスプレッド、配当相当額、金利相当額、レバレッジなどは全て共通(逆に言うと違いは手数料と取引ツールくらい)であるのに対し、店頭CFDでは、それらすべてが業者によって異なります





    そのため、「店頭CFD」と一言で言っても、業者によって千差万別なので、店頭CFDの中で条件が良いところと、くりっく株365の中でも手数料や取引ツールが良いところに絞って、条件がどうなっているのかを見ていきましょう。






    手数料、スプレッド、配当相当額、取引単位、レバレッジ、自動売買の有無で比較してみたのが、以下の表です。





    会社名コスト
    手数料+スプレッド
    調整額取引単位レバレッジ自動売買
    GMOクリック証券【CFD】約330円(3ドル)1,1610.110倍×
    DMM CFD約330円(3ドル)-43,3200.110倍×
    サクソバンク証券約265~330円(2.5~3ドル)非公表110倍×
    岡三オンライン証券約2,153円-6,3261約32倍※
    マネックス証券約2,152円-6,3261約32倍※×

    ※  レバレッジはNYダウ金額÷証拠金額で算定
    ※2 調整額は、GMOクリック証券、DMM CFDはNYダウ1単位あたりの2017年度実績、くりっく株365は上で算定。サクソバンク証券は、窓口に電話で問い合わせたところ、「配当があればその分払っている」との回答を得ておりますが、昨年度の実績等は非公開とのことでした。






    これを見ると、


  • 0.1単位で取引できるのは店頭CFDのGMOクリック証券【CFD】DMM CFD

  • 配当相当額がプラスなのはGMOクリック証券【CFD】

  • 手数料で有利なのはサクソバンク証券

  • 手数料は高く、配当相当額もマイナスだが、高レバレッジで自動売買ができるのは岡三オンライン証券



  • というように、見事に分かれておりますが、取引スタイル別におすすめの会社を紹介したいと思います。







    その上で、まずNYダウを買うのであれば、基本的には、配当相当額がプラス、0.1単位での取引も可能、手数料も最安値水準であるGMOクリック証券【CFD】がおすすめとなります。






    GMOクリック証券は、FXでは取引高世界1位と人気の高いところですが、CFDについても条件が良く、NYダウを買いで取引する場合、非常におすすめしやすい会社となっております。





    口座開設は


    GMOクリック証券【CFD】




    からできます。






    次に、とにかくスプレッドが狭いところで取引したい場合、サクソバンク証券がおすすめとなります。






    ここは、FXとCFDの口座開設が総合口座としてまとめて開設できるところで、FXでは158種類の通貨ペアが存在し、プロ向け通貨に強いこと、また、CFDでも米国の個別株や中国の個別株のCFDに投資ができる等、NYダウ以外でも様々なものを取引できるというのが強みとなっております。






    サクソバンク証券は、FXでは「知る人ぞ知る玄人向けの会社」として有名なところなので、色々なものに投資をしてみたい人は、ここの口座を持っていれば、選択肢が大きく広がります。






    口座開設は


    サクソバンク証券
    サクソバンク証券


    からできます。






    最後に、くりっく株365は、手数料、配当相当額という点では店頭CFDに大きく水をあけられてしまった感はありますが、とはいえレバレッジ30倍程度で取引可能で、自動売買が可能なところもあるという点についてはおすすめできます。







    その自動売買ができるのが、岡三オンライン証券です。






    ここの口座を持っているとe-profit株365という情報分析ツールが無料で使えるのですが、これがかなり凄いもので、取引所の取引データも用いていくらで買うのか(売るのか)ということも含めて分析したレポートが見れたり、岡三証券グループとして海外にも拠点があるがゆえに出せるニューヨークの現地情報を伝えるマーケットViewPointが見れるなど、投資情報が非常に充実しております。






    また、取引ツールとしては、エクセルを使った自動売買も可能であり、くりっく株365で取引可能なほぼ24時間全てで自動で取引することも可能です。






    NYダウは、NY時間に動くことが多いのですが、NY時間は日本時間で言うと深夜の時間帯なので、その時間にトレードをすることは難しいのですが、自動売買であれば寝ている間も自動で取引することが可能なので、そこで動いた時も取引機会を逃さずにすみます。






    そして、この「取引機会を逃さない」というのは非常に重要なことで、例えば50ドルの値幅で自動売買をするとして、1度取引機会を見逃すと5,000円の損となってしまいます。






    こうした損失をなくすためにも、自動売買も可能な岡三オンライン証券についても紹介しました。






    口座開設は、



    岡三オンライン証券
    岡三オンライン証券 くりっく株365




    からできます。






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    中国株価(上海総合指数)・中国経済の今後の見通し予想2017年3月

    2017年03月01日 15:51

    今回は、中国経済・中国株価(上海総合指数)の2017年の見通しについて、2017年3月時点の最新情報を基に予想したいと思います。







    最近は「中国経済への悲観論が後退してリスクオンの動き」等と分析されることも多くなってきておりますが、こういう言説で「何を持って悲観論が後退したと言えるのか」「何故悲観論は後退したのか」「本当に中国経済のリスクはなくなったのか」ということについてはあまり解説されていないので、これについても説明したいと思います。







    中国は世界2位の経済大国、世界1位の人口大国であり、そのため中国経済は、為替相場にも大きな影響を与えるため、中国株に直接投資したい、という以外の人も是非最後まで読んでください。







    以下、このようなアウトラインで書いていきます。


  • 中国経済の基本

  • 中国のシャドウバンキング(影の銀行)、不動産バブル問題とは?

  • 中国株価(上海総合指数)のこれまでの推移の分析

  • 上海総合指数の今後の見通し

  • 上海総合指数に直接投資する方法とおすすめ業者







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    中国経済の基本







    中国は、人口13.7億人で世界1位、国土面積も約960万平方キロメートルで世界4位という、文字通りの「大国」です。




    2010年に名目GDPにおいて、日本を抜いて世界2位となり、その時は名目GDPが5兆ドル弱だったのが、2015年には10兆ドルを超えるというように、非常に勢いのある成長を見せております。





    GDP.png
    (出展:世界経済のネタ帳






    最近「中国経済に陰りが見える」「上海総合指数が暴落」というように、中国経済が非常に悪くなっているように言われ、これはこれで正しいのですが、とはいえ中国の実質GDP成長率は、2015年は6.9%、2016年の6.7%であり、成長自体は続いているものの、そのペースが落ちている、というのがより正確な表現かと思います。





    6.7%というと、それでも十分な成長率のように感じる人もいると思いますが、このGDP成長率については、あくまで「中国が公表している数字」であり、実際にそこまで大きなものではないだろう、とも言われております。






    これは中国共産党自体が信頼されていないということだけではなく、そもそも算定方法からして一つの分野での成長が重複して複数の場所でカウントされてしまうというのや、また、そもそも提出してくる人たちが自分たちの評価を上げるため、高めに申告している可能性が高い、といったことがあげられます。






    この統計指標についての疑念は、中国経済の指導者である李克強首相自体が、中国のGDP統計は人為的であるため、信頼できないと公言しており、経済指標として信頼できるのは貨物輸送量、電力消費量、銀行融資残高の3指標だけであると言っており、その3指標に基づいて修正すると、中国のGDP成長率は2.8%程度と、半分以下の成長率になっております。






    中国経済の内訳としては、農業や水産業等の第一次産業の生産高は世界1位、工業等の第2次産業の生産高も世界1位、サービス業等の第三次産業の生産高も世界2位というように、どの分野でも強みを持っております。





    これについては、確かに中国は人口の多さと人件費の低さによって、「世界の工場」となっており、色々な食品や工業品が「Made in China」であることからも分かります。





    ただし、最近では中国でも人件費が上昇してきており、企業は生産拠点を中国から東南アジアやアフリカ等にシフトする動きも多くみられるようになってきております。





    以上をまとめると、中国経済は「世界の工場として経済成長を続けてきた一方、その成長には限界が来つつあり、今後どうなっていくのか、というのが現在の中国が直面している課題です。







    中国のシャドーバンキング(影の銀行)、不動産バブル問題とは?







    次に、中国経済について語るうえで、欠かすことができないシャドーバンキング問題と、不動産バブルについて説明したいと思います。これらの言葉は、新聞等でよく見ると思いますが、特に前者の「シャドーバンキング」というものについては、「言葉の雰囲気からとてつもなく悪いものだ」くらいで、あまりよくわかっていない方が多い印象ですので、簡単に解説していきたいと思います。






    シャドーバンキング(影の銀行)問題について







    まず、シャドーバンキングとは何かというと、ものすごくざっくりと説明すると、「銀行以外で金貸しをしている会社」のことです。ですので、この言葉自体に、アングラな闇資金とか、そういう意味はありません。






    これは、例えば証券会社などが、高い利回りを謳って投資家からお金を集め(「理財商品」とか「信託商品」といわれるものですが、要は「事業するために投資を集めてます。利回りはこれくらいなので、投資したい人はここに投資してください」ということですね)、それを例えば不動産開発や公共事業に貸し付けるというようなものです。





    何故こういうものが出てきたかというと、2010年以降、中国政府は金融引き締めを行おうとし、銀行から貸出を行うのが難しくなった一方、収益性の高い不動産開発や公共事業に投資するニーズや、そうした事業の資金需要も根強く、そのため、規制を潜り抜けるために大きくなっていったといわれております。





    そして、こうしたシャドーバンキングによる過剰な貸し出しが、中国の不動産バブルの一つの要因となっており、それについては、後で詳しく説明します。






    これの何が問題かというと、規制が効かないため、ある種「やりたい放題」であり、そのため例えば「約束していた利回りを払えなくて投資家に損失を出させる」といったリスクも高く、そうなった場合に、大きな経済危機を引き起こすのではないかといわれております。






    また、中国の場合、こうした理財商品や信託商品を銀行が売っており、こうした商品が破たんした場合に、誰が損失負担を行うのかということがあいまいであるため、破たんした場合投資家の損失にとどまらず、銀行が最終的に引き受ける羽目になり、金融危機に発展するのではないかという見方もあります。






    一方で、こうした理財商品や信託商品の破たんは、あまり金融危機に発展する可能性は低いという見方もあり、それは



  • そもそも理財商品や信託商品は、アングラなものでもなく、証券会社等のプロがきちんと考えたスキームで、そこまで破たんリスクが高いものは少ない

  • 仮に破たんしても銀行が損失を引き受ける必要はない(あくまで「あいまい」なだけで、銀行が必ずしも引き受けるとは限らない)

  • 中国の銀行は規制が厳しく、かなり財政状態が良いため、仮に損失を負担させられても耐えられる

  • 仮に銀行が耐えられなくなっても、中国政府は銀行に対して「暗黙の保証」を与えており、政府からの援助が入る




  • といったことがあげられます。





    これについて、私は金融危機には発展しないという見方の方が信ぴょう性が高いと考えており、スキームは商品によって差があるものの、そもそも銀行が引き受けなければならなくなることは可能性としてはあれど、あくまで可能性にすぎず、仮に引き受けたとしても中国の銀行は利益や自己資本比率も高く安定しているというのも事実で、そこでつぶれるかも不明であり、また、銀行の破たんによる金融危機は中国政府が最も恐れるところであり、なんらかの形で支援がはいるということも間違いないためです。






    これらは、一つ一つは、「発生する確率が0%になる」というようなものではありませんが、実際に金融危機が発生するためには、



    商品が破たんする確率×それを銀行が負担する確率×それで銀行がつぶれる確率×中国政府がそれを見過ごす確率





    というように、これらすべてが発生してはじめて起こるというようなものであるため、掛け算によって確率がどんどん低くなるタイプのものであり、そう考えると、発生する確率はそこまで高くないのではないかと考えられます。






    ですので、「シャドーバンキング」という非常に危険そうな言葉に騙されることなく、冷静に実態を見極めるのが重要と考えております。





    中国の不動産バブルについて







    一方で、もう一つの「不動産バブル」ということについては、こちらは現実に発生している問題であります。






    中国では、現在都心部で不動産価格が暴騰しており、その一方で、地方では供給過多となり、価格がどんどん下がるという、二極化が進んでおります。






    例えば都心部では、「販売金額は年初の急伸のあと8月まで前年比40%以上の増加ペースが続いている。政府が発表する新築住宅の価格動向を見ても、8月は主要70都市のうち64都市で値上がりし、7月の51から大きく増加。昨年2月までの約半年間がほぼゼロであったのと比べると様変わりだ。前月比の値上がり幅は6年ぶりの高さとなり、一年前に比べ南京と上海が30%以上、北京は24%など高騰が続いている」として、ゴールドマンサックスなどもバブルを警戒しております(ゴールドマン警告「中国の不動産バブル崩壊」懸念 ZUU Online 2016/10/16






    こうしたバブルの何が問題かというと、このような価格上昇は実際にはありえないことで、いずれは確実に価格が下落しますが、そうなると、不動産への投資が減る→景気の悪化ということにつながり、価格上昇を当て込んでプロジェクトを立ち上げていた会社がつぶれる等、景気に大きなダメージを与えます。





    また、金融機関への影響としても、投資家がお金を返せず、担保としてとっていた不動産が大した価値がなくなり、不良債権が増える(お金を返せない時のためにとっていた担保が大した価値がなくなれば、お金が返ってこない上に担保も大した価値がないため、大損となります)→金融危機というロジックも考えられますが、こちらはシャドーバンキングのところでも説明したように、中国の銀行の財政状態の良さや、中国政府による暗黙の保証等を考えると、金融危機、というよりは、景気へのダメージ、という観点からの問題の方がより深刻ではないかと考えております。






    日経新聞の5月19日の記事によると、16年1~3月期の不動産業の伸び率は9.1%。金融を逆転し、業種別の首位になった。国内総生産(GDP)の実質伸び率が6.7%にとどまるなか、不動産は成長維持に欠かせないエンジンになっているというように、中国経済において不動産業の成長がかなり大きな割合を占めていることを考えると、こうしたバブルの崩壊が発生した場合、中国経済には大ダメージとなることが考えられます。





    日経

    (出展:日経新聞 2016/5/19)






    以上、簡単に中国経済でよく出てくる論点について簡単に解説しましたが、このように、シャドーバンキング自体が大きな影響を与える可能性はそこまで高くないものの、それによって発生した不動産バブルの破たんというようなことがあれば、中国経済に大打撃となるリスクが高いということが言えます。






    中国株価(上海総合指数)のこれまでの推移の分析







    それでは、これまでの上海総合指数の動きを解説していきたいと思います。まずは、かなり長期で、直近5年のチャートを見てみましょう。





    shanghai chart1703_0







    これを見ると、よく言われる「2015年に中国株価が暴落した」というのが、何かが起こったというよりは、単純な上がりすぎたのが反動で下がっただけだということがわかると思います。





    これについては、過去に中国の株価下落の理由~バブル崩壊と為替への影響~で詳しく書いたことですが、かいつまんで言うと、「当時景況感が悪く、新規設備に投資することもできず、一方で不動産も当時価格が下がっていたので、不動産にも投資できない。そこで行き場を失ったお金が、株に流れた」ということで、さらに、中国政府も個人による株式投資を推奨したことによって、個人投資家のお金が株式市場にいきなり流れ込んだことが原因です。





    しかし、このように上がりすぎたものが長続きするわけもなく、6月から下落に転じました。これについては、ちょうどギリシャの問題や、中国当局の信用取引の規制などもあり、それが引き金になった可能性もありますが、いずれにしても「上がりすぎたものはいずれ下がる」という、市場原理によって、遅かれ早かれこうなることだったと思われます。






    このように、大局的には、もともとそこまでではなかったものが、一気にあがった反動減ということなのですが、では、ここ2年くらいではどういう動きをしているのか見てみましょう。






    shanghai chart1703_02







    このように、2015年6月から8月までは下がり続けたものの、9月からはいったん上昇し、12月までは戻す動きであったのが、2016年1月に再び大きく下落し、その後は動きが小さいながらも、少しずつ戻す動きを見せております。






    8月までの下落については、上述した様に、「上がりすぎたものが修正して下がっている」ということでした。しかし、9月に入ると、一気に落ちたことの反動や、あるいは「上場会社への株式の売却の禁止」「政府関係企業による株の買い支え」といったことによって、戻す動きを見せました。





    しかし、それも長続きせず、2016年1月に再び大きな下落を見せます。1月には、上海総合指数が3,539から3,296まで大幅に下落し、サーキットブレーカーが発動する(一定以上下落した時に売買が停止する制度。中国では7%超の下落によって発動)というように、大波乱の幕開けとなりました。






    これについては、PMI(製造業購買担当者景気指数)という景況を示す指数で、改善を見込んでいた市場予想に反して悪化し、3カ月ぶりの低水準となったことで、中国の景気に対して悲観的な見込みができたなか、1月8日には上場企業の大株主の株式売却の規制(8月に株価が暴落した時、株を売るのを規制するという大掛かりな手法で下落をとめておりました)が解除されることもあり、大幅に下落しました。




    これに対して

  • 政府系ファンドによる買い支え

  • 株式売却の解禁については、30社が保有株を売却しないことを表明

  • 中国政府も新たに株式売却規制を発表予定であると表明

  • インフラ投資、小型車への減税などの景気刺激策






  • といったように、対策を行い、その結果として、直近1年は景気も安定し、株価も緩やかに上昇基調となっております。






    【上海総合指数 2017年3月時点 1年 日足チャート】
    shanghai chart1703_1






    中国は景気についても、2017年2月のPMI(景況感を示す指標。50を超えれば好況)は51.7と、8カ月連続で50を上回り、さらに1月の51.0よりも上昇するというように、好況になっております。






    これは、政府によるインフラ投資、小型車減税による新規需要の増加、住宅市況の好調(住宅を作るためには様々な資材や機械が必要なため、住宅市況が良ければ製造業にはプラスになります)といったことが要因で、では、今後もこうした好況が続くのか、というのがポイントとなります。





    これを見ると中国経済というのは、基本的には政府による統制が強く、また株の売買も諸外国と比べて自由度が低いため、世界経済の影響を受けづらく、逆に「影響を与える側」であることがわかると思います。(とはいえ、逆にその分売られるときは売却を禁止される前に我先となって、大きく下落するのですが)













    上海総合指数の今後の見通し








    このように、中国株価は、買い支え、インフラ投資、住宅市況の好況等によって基本的に上昇基調にありますが、それでは、今後どうなるかということを考えたいと思います。






    結論としては、「いつ爆発するか分からない爆弾を抱えている」という状態で、しばらくは安定していると考えられる一方、そう遠くない未来に下落する可能性が高いと考えられます。また、トランプ大統領が就任したアメリカの政策がどうなるか、ということによってもリスクは存在します。





    ですから、中国株に投資する場合、きちんとロスカットを入れての売買をおすすめし、中国経済の影響を受ける株や通貨に投資する場合(円を絡ませるとほとんどの株や通貨が該当しますが)、中国経済をリスク要素と認識したうえで投資することをおすすめします。






    以下、根拠を書いていきたいと思います。






    中国の景気については、上でも説明したように、かなりの部分を政府によるインフラ投資、小型車減税、住宅市況に依存したものであります。






    それぞれについて説明すると、まず、公共投資については、2016年12月に開かれた中央経済工作会議で、2017年にさらに積極的な財政政策を採ると決定するなど、今後も継続的に実施されるものと考えられます。






    そのため、公共投資や株式の買い支え等の「中国政府による下支え」については、今後も継続されることが基本線となり、それによって中国株価もサポートされ、市場が大きな動きでもしない限りは、基本的には横ばいないし上昇基調になると考えられます。






    しかし、その一方で市場が悲観した時にはいくら中国政府と言えども買い支えをしきれない、というのは、2015年の6月以降や2017年1月の大幅な下落でも分かるように、中国市場が今後どうなるか、ということが重要となり、そこで市場要素を次に見てみましょう。




    まず、中国経済にもっとも大きな打撃を与えるリスクがあるのは、「不動産のバブル」ということだと考えております。






    上で書いたように、中国の都心部の住宅市況は高騰しており、これがバブル崩壊のような事態になると、中国経済に大打撃となります。





    そのことは中国政府も認識しており、そのため2017年については、「景気対策よりもバブルへの対策を重視する」というスタンスを取っております。





    しかし、このバブルへの対策というのが非常に難しいもので、そのため日本の不動産バブル、アメリカのドットコムバブル、世界的な原油バブル等、世界の様々な国で「バブルであり対策が必要」と言われながらも、結局はバブルが膨らんだあげくに崩壊し、経済に大打撃となっております。






    何故バブルへの対策が難しいかというと、不動産バブルであれば、不動産の価格が異常に上がることがきっかけとなるため、例えば「貸出の規制」といったことが対策として考えられますが、これをやると、市場の心理としてはまず「今後借りられなくなるかもしれないから早く借りて買っておこう」となって一時的にさらにバブルが膨らみ、その後「さすがにもう限界だと思うので売ろう」となり、「値崩れが激しくなってきたから一刻も早く売らないと」となり暴落する・・・・・というように、市場の心理をコントロールすることが難しいどころか、下手をすると逆効果となるためです。





    しかし、では常に逆効果かというと必ずしもそうではなく、うまくやれば「少しずつ適正価格に落ち着いていく」という、いわゆる「ソフトランディング」になるわけですが、とはいえ、「じゃあ何をすればうまくやったことになるのか」ということについては、市場心理も関係してくるため、結局は「うまくいくときもあれば、うまくいかないときもある」ということになってきます。





    バブルというのは、資本主義経済では付き物で、例えば400年近くも前のオランダでチューリップバブル(花のチューリップ価格が高騰した)というのがあるように、昔からあるものにも関わらず、今でも色々な国で発生しては崩壊しているように、非常に難しいものです。





    そのため、今の状態としては、「中国の都心部の不動産価格が異常なレベルで高騰している」という事実があり、それについては中国政府も注目しているもののバブル対策というのはそもそも非常に難しいもので、もしバブル崩壊のような事態になった時には大きなリスクとなる、という認識で良いと思います。






    また、小型車の減税による需要の増加については、減税自体は継続されるものの、2017年に入って減税幅が縮小しており、こうした効果は2016年と比べて小さくなるものと考えられます。






    最後のトランプ大統領が就任したアメリカという点では、トランプ氏の公約で大きな影響を与えうる政策としては、「雇用の国内回帰」「為替操作国としての認定と高関税の賦課」「軍事も含めた外交」等がありますが、それぞれ「本当に実現しようと考えているのか」、「実現しようとして現実に議会を通って実現されるのか」等あり、また外交政策については色々な点で矛盾があったり明確化されていない部分も多く、「どうなるか分からない」というのが実際のところです。





    ただ、トランプ大統領就任後のアメリカが何をするかというのが読めないことや、その影響の大きさについては、中国株価に限らずどのような投資であろうとも少なからず影響を受ける部分でもあり、「他の投資と同じようにアメリカの政策によってリスクがある」という認識で良いのではないかと思います。






    このように、中国経済の現状は、「基本的には政府による財政支出や買い支えによって好調であるが、住宅バブルという大きな爆弾がある。また、好調の要因の一つである小型車減税による需要増加は、今後は縮小すると考えられる」という状態であり、今後としては、不動産バブルや小型車減税の縮小の影響の見極めといったことが重要と考えられます。





    上海総合指数に直接投資する方法とおすすめ業者








    それでは、最後に上海総合指数を取引する方法と、おすすめ業者を書きたいと思います。




    上海総合指数そのものを取引することはできないのですが、それに近いものとして、上海A50というものをCFDで取引することができます。CFDは、FXと同様、成行きなら値段があって、それに対して買うか売るか決めてクリックすればポジションが持て、決済したい時もワンクリックで大丈夫、指値逆指値IFOなどの注文方法もあるというもので、要はFXの為替以外バージョンと思っていれば大丈夫です。




    この上海A50というのが何かというと、まず、そもそも上海総合指数というのは、上海A株と上海B株の株価の加重平均で求められます。この上海A株というのを取引できるのが上海A50です。




    では、このA株とB株の違いは何かというと、A株は中国国内でしか投資できないものであるのに対し、B株は外国人投資家も投資できる株で、今回は上でも書いたように「中国国内での影響」なので、A株の増減が上海総合指数に大きな影響を与えていますし、また、中国経済に影響を受けるという点でA株とB株はそこまで大きな動きの違いがないので、上海総合指数に投資するのと近い取引が可能です。




    また、CFDでは、FXと同様にレバレッジを効かせて取引することもできれば、売り建てることも可能なので、そういう点で、「今後また暴落はある」と考えて売り建てる取引も可能です。




    では、この上海A50をCFDで取引する場合、どこで取引するのがおすすめでしょうか?






    それは、GMOクリック証券です。





    実は、上海A50を取引できる会社はそう多くないのですが、その中で、ここはスプレッドが5pipsと、ダントツのトップです(ちなみに2位はIG証券の12pips)。ここはFXでも取引高世界一位で、かなりスプレッドの条件が良く、位ステム面でも使いやすいことで有名な会社ですが、CFDでもやはりスプレッドやシステムの使いやすさは健在です(はっちゅう君がCFDでも使えます)。





    他にもgoogleやappleなどの海外企業の株や、日経平均やNYダウなどの株価指数金や原油などの商品まで、幅広く取引できるところなので、もし口座を持っていなければ、今のうちに持っておくとよいと思います。





    口座開設は



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    【関連記事】

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    【参考記事】

    中国におけるシャドーバンキングの現状と課題

    中国が発表する経済成長率は本当に“偽り”なのか?

    日経新聞 2016年5月6日、5月19日




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    為替変動リスクを抑えて高金利通貨(豪ドル・NZドル)に投資する方法

    2016年09月15日 22:36

    豪ドルやNZドル等の高金利通貨を持ちたいけど、中国経済のリスクやイギリスの国民投票後の為替の大きな動きとかもあって不安!





    今回は、こうした人たちのために、例えば中国株価の暴落や、中東情勢の悪化、イギリスのEU離脱観測の強まりといったことが起こった時にも、できるだけダメージを抑えられる投資方法を紹介し、その後、こうした投資法をする場合のおすすめのFX業者を紹介したいと思います。






    豪ドルやNZドルの見通しについては、豪ドル(オーストラリアドル)為替・経済の今後の見通しNZドル(ニュージーランドドル)経済・為替の今後の見通しで詳しく書いておりますが、今だと「上海総合指数がまた落ちるリスクがあり、その時にまた大きく下がるかもしれない」「イギリスのEU離脱決定による不安定な為替相場の中、どうなるか読みづらい」という状態で、そうしたことが起きても損失を小さくできる可能性が高い方法なので、豪ドルやNZドルの買いポジションを持っていたり、今後買うことを検討している人は、ぜひ最後まで読んでください。(2016/9/10までの数値でアップデート!)







    リスクオフの円高に備える方法









    今年に入ってから、中国株価の暴落、原油価格の下落、トルコのクーデターイギリスのEU離脱等、様々な事件が起こり、それによって為替にも大きな影響を与えました。そして、これらの時に共通して起こったのが、どの通貨に対しても円高に振れるということでした。







    これはいわゆる「リスクオフの円買い」というもので、何かショックがあった時は、それこそ東日本大震災など、日本自体がダメージを受けるような「ショック」であってもそれでもとにかく円高に振れるというように、「有事の円買い」というのが、相場の常識となっているためです。







    このように、何か事件が起こった場合、外貨を持っていると、「とにかく円高」ということになり、その時に大きな含み損を抱えてしまうリスクがあります。






    しかし、その一方で、日本円では今やマイナス金利で、定期預金などに預けてもほとんど利息がつかない・・・・・というようなことから、高金利の外貨で一部資産を運用したい、というニーズは強くあります。このように、できるだけ為替リスクは抑えて、高金利通貨に投資したい、という場合、どうすればいいのでしょうか?







    それは、高金利通貨を買った上で、似たような動きをする通貨を売り建てることで、こうすれば為替リスクを抑えることができます。







    これは、金融機関等のプロの投資家は必ずする、いわゆる「ヘッジ」と呼ばれる手法で、自分が持っている資産(株なり通貨なり)と逆の動きをする資産も買っておくことで、何か不測の事態があっても、逆の資産の値上がりによってダメージを抑える方法です。







    「卵は一つのカゴに盛るな」という言葉はみなさんも聞いたことがあると思いますが、その言葉が示すのも、「何かショックが起きた時に大ダメージになるような投資の仕方をしない」という、いわゆる分散投資をすすめる言葉で、FXの場合、リスクに弱い資産(=高金利通貨等)だけを持つのではなく、リスクに強い資産(=円。FXでは、外貨を売り建てることで、円を買うことになります)を持つことで、ダメージを最小限に抑えようというのが、この方法の考え方です。







    ただし、せっかく高金利通貨を買い持っていたとしても、売り建てる通貨も高金利であれば、スワップとマイナススワップが相殺されてしまい、持っている意味が薄れてしまうので、売り建てる通貨は、できれば低金利の通貨であることが好ましいことになります。







    もしそのような通貨があれば、為替リスクを抑えた上で、高いスワップは貰えるというような、かなり素晴らしい状況になるわけですが、では、そんな通貨が存在するのかどうか、ということについて、次で見ていきたいと思います。







    豪ドル、NZドルと近い動きをする通貨









    それでは、次に、豪ドルやNZドルと近い動きをする通貨があるのかどうかを見ていきたいと思います。







    ここでは、相関係数というものを使って、通貨同士がどれくらい似たような動きをするのか、ということを、複数の期間にわたってみていきたいと思います。







    この相関係数というのは、統計分析では必ず使われるもので、「どれくらい似た動きをするか」というのを、-1から1で示すもので、1では完全に一致した動き、-1では完全に逆の動きで、0は全く無関係な動きとなるものです。






    一般的には、0から0.2であればほぼ無関係、0.2から0.4では弱い相関、0.4から0.7では相関がある、0.7から0.9では強い相関がある、0.9を超えるとほぼ完全な相関といわれます(マイナスは逆の意味)







    なお、ここではみずほ銀行の2016/9/10までのヒストリカルデータを基に計算します(参照データ:みずほ銀行 ヒストリカルデータ)







    では、まずは直近1年間の為替の相関関係を見てみましょう。







    米ドルユーロ英ポンドカナダドルスイスフラン南アランド豪ドルNZドル
    豪ドル 0.90 0.88 0.89 0.90 0.90 0.76 1.00 0.89
    NZドル 0.85 0.79 0.83 0.80 0.83 0.73 0.89 1.00








    ここでは、ほとんどの通貨でかなり高い相関が見られました。なお、当たり前ですが、豪ドルと豪ドルの関係、NZドルとNZドルの関係は、全く同じ動きなので、相関係数は1.0になります(笑







    これは、直近1年間では、例えば原油価格、例えば上海総合指数、例えば中東情勢、例えばBrexit等、様々な「ショック」が起こったことや、日銀の追加緩和に対する限界という見方などで、円が全面的に高くなったから起こったことだと考えられます。ですから、ここで「大体外貨は似たような動きをする」というのは早計で、さらに長い期間で見てみる必要があります。







    では、次に、直近3年間で見てみましょう。








    米ドルユーロ英ポンドカナダドルスイスフラン南アランド豪ドルNZドル
    豪ドル 0.03 0.87 0.63 0.93 0.38 0.92 1.00 0.92
    NZドル 0.10 0.78 0.60 0.87 0.43 0.88 0.92 1.00








    これを見るとかなりふるい落とされ、ユーロ、カナダドル、南アフリカランド、あとは豪ドルとNZドル同士が、かなり近い動きをしていることが分かります。







    では、次に直近5年間で見てみましょう。








    米ドルユーロ英ポンドカナダドルスイスフラン南アランド豪ドルNZドル
    豪ドル 0.45 0.76 0.63 0.92 0.56 0.60 1.00 0.83
    NZD 0.79 0.94 0.88 0.91 0.87 0.19 0.83 1.00








    ここでも、やはりユーロ、カナダドル、豪ドルとNZドル同士は近い動きをすることが分かります。







    南アフリカランドについては、やはりオーストラリアやニュージーランドのような先進国とは異なり、新興国特有の「その国自体が持つリスク」が反映されることも多く、そうしたことが、南アフリカランドとの相関が弱くなった原因と考えられます。







    豪ドルとNZドルは、地理的にも近く、先進国でありながら高金利通貨であるという共通点や、また、経済的にも中国との結びつきの強さ、債務比率の低さ等、近いところがあるので、近い動きをするのはよく分かりますが、このように、長いスパンで見てもユーロやカナダドルともかなり近い動きをしております。







    これは、「先進国過ぎず、かといって新興国でもない」という立ち位置でリスクに対しての反応の度合いが似ていること、また、中国経済の影響や世界的な金融政策に対して、ダメージを受けるときは同じように受け、利益を得るときは同じように得るからではないかと考えられます。







    以上のように、豪ドルやNZドルについては、かなり長いスパンで見てもユーロやカナダドルが近い動きをしており、これらの通貨を売り建てることでリスクを抑えられる可能性が高いことが分かります。







    そして、ユーロは日本より低金利のため売り建てるとスワップが逆にもらえ、カナダドルはそこまではいきませんが、政策金利は0.5%と比較的低いため、マイナススワップよりは豪ドルやNZドルのスワップの方が多くもらえます。







    ですから、こうした通貨を売り建てた場合、スワップを貰いながら為替リスクをある程度抑えられているという状態を作ることができ、さらにいうとユーロについては二重にスワップをもらうこともできるといえます。







    最後に、ここのまとめとして、豪ドル、NZドルと、ユーロ、カナダドルとの相関係数を、1年、3年、5年でまとめます。






    豪ドル・NZドルとユーロの相関
    1年 3年 5年
    豪ドル 0.88 0.87 0.76
    NZドル 0.79 0.78 0.94








    豪ドル・NZドルとカナダドルの相関
    1年 3年 5年
    豪ドル 0.90 0.93 0.92
    NZドル 0.80 0.87 0.91







    これを見ればわかるように、カナダドルの方がより相関係数は高く、リスクをヘッジできる度合いは高い一方、先ほども書いたように、ユーロについては売りでスワップがもらえて二重でスワップを貰えるというように、それぞれに別の強みがあるため、どちらを選ぶかは、個人の考えによるのかな、と思っております。






    2016年の為替の動きでこの方法の効果を検証








    今年に入ってから、年初の中国株価の暴落、日銀のマイナス金利導入、豪ドルやNZドルの利下げ、Brexit等、様々なことが起こりました。






    それによって、年初で豪ドルは87.6円だったのが今では78.26円と9.37円の下落、NZドルは年初81.98円だったのが75.75円と、6.23円の下落となっております。これは、1万通貨持っていた場合、豪ドルなら93,700円、NZドルなら62,300円の含み損になっていたことになります。






    この間、スワップ金利が高いところでは、豪ドルで1日50円、NZドルで1日60円のスワップが入るため、豪ドルなら12,450円、NZドルなら14,940円のスワップになりますが(執筆時の9/10時点)、それでもトータルで豪ドルが81,250円、NZドルが47,360円と、かなりのマイナスになっております。






    では、ユーロやカナダドルを売っていた場合、どうなるでしょうか?ここでは、年初時点の円ベースで、ユーロは130.59円、カナダドルが86.81円なので、1万豪ドル(876,000円分)のポジションでは、ユーロで6,708通貨、カナダドルで10,091通貨となり、1万NZドル(819,800円分)のポジションでは、ユーロで6,278通貨、カナダドルで9,444通貨となるため、その同じポジション分を売り建てるものとします。






    その場合、どうなるでしょうか?






    以下、為替の動き、スワップ・マイナススワップ全てを含めての9/9までの損益について、まとめます。







    ユーロ売り カナダドル売り
    豪ドル 23,279円 -4,747円
    NZドル 50,559円 24,171円







    このように、マイナスをほとんど相殺することができ、豪ドル×カナダドル以外は全てプラス収支になっていることがわかります。






    何もしなければ数万円のマイナスになっていたところを、かなり損失を限定できるという意味で、やはりこの取引手法にはある程度意味があると言えそうです。






    今後のことを考えると、市場にふたたびショックが走る場合、当事者の一つであるユーロの方がカナダドルよりは大きく影響を受ける可能性が高いと考えられるので、もし豪ドル、NZドルを買いポジションであるのであれば、今の動向を考えると、ユーロ売りでヘッジをすることの方がやや有効かもしれませんが、とはいえ、カナダドルでもかなりのリスクヘッジが可能であることがわかっていただけたかと思います。






    なお、この方法については、「ユーロ/豪ドル」「ユーロ/NZドル」であったり、「豪ドル/カナダドル」「NZドル/カナダドル」でいいのではないか?と思われるかもしれませんが、それらの通貨ペアは、日本のFXではほとんど取引されないため、スプレッドも広ければ、スワップもあまり条件が良くないところばかりで、さらにいうとユーロ/豪ドル以外については取扱いがないところの方が多いので、今回は「高金利通貨買い」「ユーロ・カナダドル売り」というように、分けたやり方をした方が良いと思っております。






    ユーロ、カナダドルを売り建てる場合のおすすめ業者2016年








    FXでは「何を取引するか」と同じかそれ以上に「どこで取引するか」というのが重要だとはよく言われますが、これはユーロやカナダドルを売り建てる場合も例外ではありません。






    ユーロでは、マイナススワップについて、少ないところでは1万通貨あたり0円から、多いところでは6円と、スワップだけで年間2,190円の差があったり、カナダドルについても、マイナススワップは少ないところで-4円から、多いところでは-27円と、年間8,395円もの違いがあるというように、業者の選び方によって、数千円、数万円単位で利益が変わってくることもあるため、この「売り建てるところをどこでやるか」というのも、非常に重要になってきます。






    このように、FX業者によって大きく条件は異なるのですが、では、どこがおすすめでしょうか?まずはユーロを売り建てる場合から。





    この会社は、ユーロについて、スプレッドもスワップもトップレベルの会社となっております。それはどこでしょうか?





    それは、DMM FXです。





    ここは、売りスワップが6円とトップ、スプレッドも0.6銭原則固定でトップレベルです。





    この会社は、全ての通貨に対して、スワップ=マイナススワップとしており、公平なスワップを提示してくれる会社で、多くの通貨で「売り建てる場合に有利」な条件を提示してくれます。





    また、今当サイトから口座開設をすると、当サイトオリジナルの確定申告に係るレポートをもらえるので、DMM FXで口座開設をすることを考えているなら、当サイトから開設するのをおすすめします。そのレポートでは、「どうやって確定申告をするのか」というだけでなく、「合法的な節税の方法」「そもそもどうやって税務署は利益が出ている人を把握しているのか」「経費を計上するときの注意点」等、今後もかなり使える情報をぎっしりと詰め込んでおり、この節税方法を使えば、数十万円単位で節税が可能な場合もあるので、ぜひ見てほしいと思っております。







    口座開設は



    DMM FX
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    からできます。






    では、次に、スプレッド・スワップはDMM FXにはかなわないものの、1通貨単位で取引ができるため、自由に取引量が決められる会社を紹介したいと思います。それはどこでしょうか?





    それはSBIFXトレードです。





    ここはスワップは2円と、スプレッドも0.69銭と悪くない水準であることに加え、かつ、1単位で取引可能、つまり、自由に取引量が決められるというのが一番の魅力です。






    上で「豪ドル買いに対して、ユーロ売りのポジションを円ベースでぴったりあわせるなら6,708通貨」みたいな計算をしたと思いますが、このようにほぼ同額を売り建ててバランスさせたいということを考えるときに、自由に取引量を決められるというのは、かなり大きな魅力だと思いますので、ここも紹介しました。





    口座開設は



    SBIFXトレード
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    では、次に、カナダドルを売り建てる場合に移りたいと思います。





    まずは、マイナススワップが一番少なく、スプレッド最狭水準の会社を紹介したいと思います。それはどこでしょうか?それはどこでしょうか?





    それは、DMM FXです。




    ここは、マイナススワップが-8円と、あとで表を見てもらえればわかるように、圧倒的に少なく、かつ、スプレッドも原則固定1.7銭でトップクラスです。





    カナダドルについても、DMM FXがやはりおすすめです。マイナススワップは-4円と一番少なくスプレッドも1.7銭(原則固定)というように、一番狭くなっております





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    DMM FX
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    また、カナダドルについても、1単位で取引をしたい場合には、やはりSBIFXトレードがおすすめとなり、ここでもマイナススワップは-5円、スプレッドは1.79銭というように、トップには及ばないものの、かなり良い水準になっております。





    口座開設は



    SBIFXトレード
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    では、最後に、ユーロ、カナダドルについて、先ほど紹介しなかった会社も含めて、それなりに条件の良かったところと、比較対象として悪かったところの一部を一覧表にまとめます。






    まずはユーロから。スワップの単位は円で、スプレッドの単位はすべて銭で、すべて原則固定スプレッドです。









    売りスワップ スプレッド 取引単位 買いスワップ
    DMM FX 6 0.6 -6
    外為オンライン 5 2.0 -20
    ひまわり証券 4 4.0 -20
    GMOクリック証券【FXネオ】 3 0.6 -6
    SBIFXトレード 2 0.69 1 -4
    インヴァスト証券 0 0.5 -4
    JFX株式会社 0 0.5 -45
    ヒロセ通商 0 0.5 -45








    次にカナダドル。スワップの単位は円で、スプレッドの単位はすべて銭で、アイネット証券を除いてすべて原則固定スプレッドです。






    売りスワップ スプレッド 取引単位 買いスワップ
    DMM FX -4 1.7 4
    SBIFXトレード -4.8 1.79 1 4
    GMOクリック証券【FXネオ】 -10 1.7 7
    インヴァスト証券 -12 1.9 10
    外為オンライン -20 5.0 0
    ひまわり証券 -20 7.0 0
    ヒロセ通商 -27 1.7 1
    JFX株式会社 -27 1.7 1








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    中国株価(上海総合指数)の為替に与える影響とその理由の分析

    2016年05月23日 20:22

    今回の記事も読者の方からいただいた質問に答えるものになりますが、今回受けた質問は、「為替の見通しの分析、どの通貨を見ても中国株価が絡んだ話になっていますが、中国の株価ってそこまで為替に影響を与えるんですか?」というものでした。




    確かに、ここ数年の中でここまで中国経済や株価(上海総合指数)が大きく取り上げられたのは多くなく、人によっては「とりあえず中国経済って言ってるだけなのでは?」と思われた方もいると思いますので、今回はそれに対しての回答もかねて、記事を書きたいと思います(笑




    内容としては、上海総合指数の日次データと、主要な通貨の為替の日次データを比較し、それぞれの動きにどういう関係性があり、それが何故なのか、ということを分析していきたいと思います。




    また、理由は後で説明しますが、今回は「2015年で、中国株価が下がり始めてから」と、「下がり始める前」にわけて分析を行いますので、まずは、2015年後半の、中国株価が下がり始めてからの分析から行います。




    ・ 2015年6月以降の中国株価が為替に与えた影響






    多くの通貨で、2015年6月から8月の間に対円で大きく下落し、その後9月から少し上向いたものの、2015年12月か2016年1月に再び下落しており、そこの理由について、中国経済であったり、あるいは世界的リスクオフという説明を行っております。こうした分析については、決して私だけではなく、様々な金融機関のレポートでもそのような記載になっております(見通し記事を書くときは、一通りそういったレポートも見て書いており、必要に応じて引用や参照をしております)






    「リスクオフ」というのは、例えば中東問題であったり、原油の動向であったりと、色々なものをまとめて「リスクオフ」と呼んでいるので、その影響を分析することはなかなか難しいのですが、それ以上に様々な場面で「中国経済」や「中国株価(上海総合指数)」といった言葉が出てきます。





    そこで、まずは、上海総合指数が下がり始めた時(=上海総合指数の終値が一番高かった日)から、その後各国の通貨がどういう動きをしたのか、見てみましょう。





    なお、グラフは、上海総合指数が一番高かった2015年6月12日時点の為替レートや上海総合指数の数値を1とした時、それ以降の日がいくらになるかを示したもので、例えば6/12に100だった通貨が、6/13に98、6/14に97になった場合、それぞれ6/13は0.98、6/14は0.97となるようにしております。(それぞれレートが全然違うので、どのくらい動いたかというのを比べるときは、そうやって比べます)




    なお、以下のグラフや表は時系列データから管理人が作成したもので、引用していただいても大丈夫ですが、その場合、当サイトが出展であることを明示していただければと思います。





    shanghai_soukan.png






    これを見ると、上海総合指数の落ち幅ほどではないにしても各国通貨がかなり似たような動きをしているのがわかるのではないでしょうか。特に、当サイトでも見通しを紹介している、豪ドル、NZドル、トルコリラなどは、ほとんど同じような動きをしております。






    AUD,NZD,TRY






    そのため、これら3つの通貨について、分析が似たようなものになるのは、決して私がサボっているのではなく、本当に似たような動きをしているからだ、というのが分かっていただけるかと思います(笑





    これについては、オーストラリアとニュージーランドについては、地理的にも経済的にもかなり近くにあるので、同じような動きをするのはそんなに意外ではないかと思いますが、地理的にも経済的にもそこまで似ていないトルコリラも近い動きをしていて、他の通貨も全体的に見れば同じような動きで円高になっていることを考えると、各国個別の事情というよりは、リスク回避の円買いによって、円が相対的に強くなっているということなのではないかと考えられます。





    そして、そのことは、「中国株価と、各国通貨が、どれくらい似たような動きをしているか」ということからも示唆されます。上のグラフでは、上海総合指数の落ち方があまりに急なので少しわかりづらいかと思うので、いわゆる「相関係数」というものを使って、上海総合指数の上下と、各国通貨の上下がどれくらい近い動きになっているか、ということを示したいと思います。




    この相関係数というのは、統計分析では一番よくつかわれるもので、「どれくらい似た動きをするか」というのを、-1から1で示すもので、1では完全に一致した動き、-1では完全に逆の動きで、0は全く無関係な動きとなるものです。




    一般的には、0から0.2であればほぼ無関係、0.2から0.4では弱い相関、0.4から0.7では相関がある、0.7から0.9では強い相関がある、0.9を超えるとほぼ完全な相関といわれます(マイナスは逆の意味)





    では、先ほどのグラフと同じデータを、相関係数という形で表にまとめたのがこちらです。




    shanghai_keisuu.png





    これを見ると、やはり上海総合指数は主要通貨と強い相関を持っていること、そして、その度合いとしては米ドルやユーロ、ポンドなどの、そこまでリスク回避で売られない通貨は0.7台であるのに対し、いわゆるリスク通貨と呼ばれる、高金利通貨では相関係数が高くなり、リスク回避で売られやすい度合いと近くなっていることがわかると思います。




    なお、豪ドルやNZドルの方が南アフリカランド、トルコリラより相関係数が高いことについては、これらの通貨の方がリスクが高いというよりは、中国経済との関係という点で結びつきがより強いことから、より強く反応しているのではないかと考えられます。





    いずれにしても、中国の株価下落ということが、リスク回避の円買いにつながり、その結果として為替に大きな影響を与えたのではないか、ということが、考えられます。






    ・ 2015年6月以前の中国株価が為替に与えた影響






    以上のように、上海総合指数の下落と円高には相関関係があることが分かりました。では、暴落以前には影響があったのか、ということを見てみたいと思います。ここで、昔から上海総合指数と円高が相関しているのであれば、この傾向は一般的なものであることが言え、一方で、逆にそれ以前はそこまで相関していないのであれば、「今上海総合指数が市場から注目されているがゆえに、リスク回避を生みやすい」ということができます。





    では、暴落前の1年間を、同じようにデータをとってグラフと相関係数を見てみましょう。




    shanghai_zenhan2.png





    上海総合指数がやたらと高くなっているのに対し、為替レートはそこまで動いていないということが分かります。これだとさすがに相関しているかわからないので、相関係数を見てみましょう。





    shanghai_keisuu2.png






    面白いくらいにばらばらな動きになっていることが分かります。




    これについては、上海総合指数が高くなった理由を中国株価(上海総合指数)・経済の今後の見通し2016年5月で分析しているのですが、そもそも、上海総合指数が高くなったのは、中国の実体経済が良いとかではなく、むしろ「他に投資する先がないくらい景気も不動産市況もよくなかったから株に資金が集中した」という話であったため、中国の株高に反応するのではなく、各国個別要素で為替が動いていた、ということだと考えられます。



    以上のことから、上海総合指数で最近為替が大きく動くことは、為替市場はいつでも上海総合指数に反応するということではなく、むしろ「世界経済のリスク」の一つの指標となっており、その動きによってリスク回避の円高になっている可能性が高いということがわかりました。




    もちろん、この分析では単純に上海総合指数と各通貨の為替レートを比較しただけなので、より厳密に計算する場合、さまざまな変数を一定の数式で重回帰分析を行う等必要となりますが、この分析の結果としては、やはり上海総合指数の動きというのはそれ自体というより、「市場がリスクをどう認識しているか」ということが原因ではないかと考えられました。




    このことは、実はFX取引でも非常に有効なことで、つまり何かというと、震災、ギリシャ、中東、中国経済等、時代によって様々な「リスク要素」が色々と出てきますが、そこで大事なのは、それらを個別の事象と考えるのではなく、「世界のリスク選好に与える影響」ということで考えれば、結局何が起こったとしても、通貨ペアによって、近い動きをするものと遠い動きをするものが出てくることになります。




    そのことがFXでどう使えるか、ということについては、次回書いていきたいと思いますので、次回もお楽しみにしてください(アップしました!中国株価が下がっても安心!高金利通貨(豪ドル・NZドル)のリスクを減らして買う方法




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    サウジアラビアとイランの国交断絶が原油価格、為替に与える影響

    2016年01月06日 00:41

    2016年1月3日にサウジアラビアはイランとの国交断絶を発表し、それ以降中東情勢に緊張感が走っております。今回は、国交断絶に至った背景、今後の予想と中東情勢に与える影響を分析し、最後に原油価格、為替に与える影響を解説します。



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    ・ サウジアラビアとイランは何故国交断絶をしたか?その理由と背景にある事情






    まずは、そもそも何故今回サウジアラビアとイランが国交断絶をしたのか、その背景を解説します。新聞やニュース等では、「サウジアラビアによるシーア派の活動家47名(その中にはシーア派の有力者であるニムル師が含まれます)の処刑にイランが抗議し、それに対してサウジアラビアも応戦し、結果国交断絶となった」みたいな説明をされることが多いです。




    これは、きっかけとしては正しいのですが、一方でそこに至るまでの背景が分からないと、「何故そんなことが起こったのか」「今後どうなるのか」というのがいまいち分かりづらいと思うので、まずはより深く背景事情を説明したいと思います。





    そもそもここに至るまでに大きく背景事情として、大きく3つのことがあり、「サウジアラビアとイランの元々の対立」「原油価格の暴落とテロ活動の増加」「最近のサウジアラビアの対外強硬策」というのがあります。それぞれ説明していきます。




    1 サウジアラビアとイランの元々の対立






    ニュースなどで聞いたことはあると思いますが、イスラム教には「スンニ派」「シーア派」という二つの宗派があり、この二つの宗派は今激しく対立しており、それが様々な国の内戦を引き起こすなど、中東情勢を混乱させております。




    その中でサウジアラビアはスンニ派、イランはシーア派を代表する国であり、元々対立関係にありました。





    例えばシリアやイエメンでスンニ派とシーア派が対立し、その結果内戦が起こっているのですが、サウジアラビアはスンニ派を、イランはシーア派の勢力をそれぞれ支援しており、実質的に代理戦争のような状態になっております。





    ちなみに、このスンニ派とシーア派ということについては、今世界を騒がせているイスラム国はスンニ派の過激派集団であり、これも元々イラクで政権をとっていたフセイン政権がスンニ派で、ご存知の通りフセイン政権が妥当され、シーア派政権ができたのですが、それに反発した元フセイン政権のスンニ派集団が過激化してできた組織と言われております。





    このように、元々サウジアラビアとイランは、他国で代理戦争をするくらいに関係が悪かった、というのは、大前提としてあります。




    2 原油価格の暴落とテロの多発






    昨年は原油価格が1バレル50ドルを切った・・・・と大騒ぎになったかと思えば、最終的には30ドル台まで落ちて原油価格が大きく下落したというのはみなさんご存知だと思いますが、このことが、中東に大きな影響を与えております。





    中東と言えば産油国と言うイメージの通り、中東の国にとって原油販売収入はまさに命綱であり、それによって国は福祉や補助金を出すことができ、また、国内の雇用にとっても大きな影響があります。





    その命綱である原油価格が暴落したことによって、中東の経済環境は大きく悪化し、様々な国で不満が高まりました。





    そして、その結果が最近頻発しているテロです。悲しいことではありますが、やはり貧困というのは社会への不満を高め、また、そもそもテロ活動等をすることに対しての機会費用を下げるため(普通に職があって生活環境が良ければ、それを捨ててまでテロを起こす心理的ハードルが上がるということです。もちろん、そのうえでテロに走る人も中にはいるのですが・・・・・)、経済環境が悪化するとテロは増えやすくなります。





    このように、原油価格が暴落したことで、中東の様々な国の国内の不満が高まり、テロ活動が増えている、というのも背景としてあり、そして、その「様々な国」の中に、今回当事者であるサウジアラビアも含まれ、それが次に説明する「対外強硬策」ということにもつながっています。




    3 サウジアラビアの対外強硬策






    2015年1月にサウジアラビアの国王としてサルマン国王が就任して以降、サウジアラビアは対外強硬路線をとるようになっております。





    その背景には、国王の政治的信条と言うのももちろんあるとは思いますが、それに加え、2で述べたような原油価格の暴落による国内での不満の高まりや、テロの激化といったこともあげられます。





    このように国内で不満が高まっている時に対外強硬策を取るというのは、支持を集める上で割とよく行われる手段で、これについては、例えば「共通の敵」がいるときには、多少仲が悪いもの同士でも協力するということからも想像できると思います。





    「イランやテロリストが悪だ」と断じてそこに対して強硬策を取ることによって、国民にとって不満の矛先を政府からそういった「共通の敵」に移すことができ、そのために対外強硬策をとっているという面もあります。





    そして、それがまさに「共通の敵であるシーア派の活動家をテロリストとして処刑する」という今回の行動にもつながり、元々仲が悪く、代理戦争なども行っていたサウジアラビアとイランにとって「国交断絶する最後のひと押し」となった、というのが今回の背景であります。





    ・ 今後の両国の関係と中東情勢に与える影響への予想







    このようにして国交断絶が行われたわけですが、これに対して、アメリカ、中国、ロシア、EUなどは、「冷静になるように」と呼びかけております





    これは、中東の2大国である両国の対立関係が続けば、中東の様々な国でのシーア派とスンニ派の対立の激化、それに伴うイスラム国などのテロリストの活動の活発化、原油生産や輸出への影響など、様々な問題を引き起こす可能性が高く、そうしたことは世界経済に大きな悪影響を与えることから、是が非でも冷静になってもらわないと困る、ということが背景としてあります。




    ただし、サウジアラビアやイランは最近ではこうした国、特にアメリカに対しての信頼感が大きく下がっており、こうした言明をどの程度受け入れるかは不透明であります。





    さらに、元々の事情として、かなり根深い宗教的対立や、原油価格の暴落に伴い経済が悪化し、テロ活動が頻発し、その結果として対外強硬策等で国内の不満のはけ口を作らないといけない等の事情があることを考えると、「一度上げた拳を下す」ことはなかなか難しいことであると考えられ、この問題が長期化するリスクはあると考えております。





    このように、今後両国がどういう動きをするか、そして、それに対応して中東諸国やイスラム国等はどう動くかと言ったことは、引き続き注目する必要があります。





    ・ 国交断絶が原油価格に与える影響







    では、次にこの問題が深刻化した場合、原油価格にどういう影響を与えるか説明します。実は、これについては結論から言うと、「上がることも下がることも、どちらにも転びうる」ということです。





    どちらかというと「上がる」ことは想像しやすいと思い、それは、例えば両国の対立が激しくなることで、中東での内戦やテロ活動が深刻化し、原油の生産や輸出が困難になることによって値段が上がる、というストーリーです。




    実際に、国交断絶を受けた1月4日の原油相場については、このようなストーリーで値上がりしました。




    一方で、逆に「原油価格が下がる可能性」というのもあります




    これは何かというと、


    1 そもそも例えばアメリカのシェールやロシアの天然ガス、原油等、他の資源があり、多少中東情勢が混乱したとしてもそこまで大きな影響にならない
    2 その中で、むしろ「OPEC等での産油量の調整(=減産)」について中東の国々で協力していかなければ供給過多の現状が解決せず原油価格は下がり続ける中、こうした対立関係が減産についての協調を邪魔して、かえって「シェアを拡大するための産油競争」を招き、価格を下落させる


    というストーリーです。





    個人的には、産油や輸出に大きな影響を与えるほどの混乱というのは、それこそイスラム国が産油地を占拠するというレベルの事件が起こらない限りないのに対し、産油調整ができなくなってさらに価格が下落するというストーリーの方が若干リアリティはあるかと思っておりますが、いずれにしても、こうした混乱は原油を上げる要素にも下げる要素にもなり、正直蓋を開けてみないとわからない、という印象です。





    なので、上記のストーリーのどちらの方が「より起こりそうと思うか」によってポジションをとるのは全然ありだと思いますが、「なんとなく中東が混乱すると原油が上がりそう」というだけで買いポジションを持つのは、若干リスキーだと個人的には思っております。




    なお、原油に投資する方法や、そもそも何故原油価格が暴落しているのかということについては、2015年、原油価格暴落の理由と原油取扱いCFD業者スプレッド比較で書いてあるので、こちらもご参照ください(シェールガスなどの原油価格下落の理由は、2016年現在もあまり大きく変わっていないので、原油価格が下落した理由としてもこちらをご覧いただければと思います)





    ・ 国交断絶が為替に与える影響







    最後に、こうした混乱が為替にどういう影響を与えるか解説します。





    結論から言うと、これは原油価格が上がるにせよ下がるにせよ、いずれにしても「円高、ドル高になり、新興国通貨等のリスク資産は下がる」ということで問題ないかと思います。なお、円高l、ドル高と言いましたが、じゃあドル円はどうかというと、ここ数年のショック時には対ドルで円高になる場面がほぼ全てなので、円高ドル安に振れると考えられます。






    ただし、新興国通貨について、産油国通貨であるロシアルーブルに対しては、上記の「原油価格の上下」によって受ける影響が大きいので、ここについては、原油価格が上がった場合には上がる可能性はあります。





    また、新興国通貨の中で、特にトルコリラは、地理的に中東に近く、中東でテロ活動等が増えると売られやすい傾向にあるため、トルコリラはショック時には大きく下がる可能性があります。




    他の例えば豪ドル、NZドル、南アフリカランドといった、いわゆる「高金利資源国通貨」についても、やはりリスクオフで売られる可能性が高いので、そこで売るか、あるいは安くなったところで買い、長期で保有してスワップを狙うのが良いと思います。





    以上が今回のサウジアラビアとイランの国交断絶が今後の中東情勢や原油価格、為替相場への影響であります。最後に、関連記事として、今後の情勢を見るために無料でニュースをタイムリーに集める方法、原油価格が一般的に為替に与える影響、新興国通貨を取引する場合のおすすめ業者(売りたてる場合も含む)等を紹介しますので、よろしければそちらもあわせてご覧ください。





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